「体調管理に努める」って何をする?毎日の体調管理のポイント

「体調管理に努める」って何をする?毎日の体調管理のポイント

2024年02月15日

2024年02月21日

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「ここ最近、体調があまり優れない……」

「体調管理をきちんとしたいけど、具体的には何をしたら良いの?」

日々の忙しさや季節の変化、精神的なストレスなどがあると、体調を崩してしまいがちですよね。

体調が優れないと、仕事やプライベートにも支障をきたしてしまいます。

今回は、健康的な生活を送れるよう、体調管理の基本から季節ごとの注意点まで、役立つ情報をご紹介します。

自分の体を理解し健康を保つヒントを知って、充実した毎日を過ごしましょう。

1.体調管理の基本5項目

ハート型に盛られた野菜やフルーツ

適切に体調管理を行うには、生活習慣を整えることが大切です

食事や運動、睡眠など、人が生きる上で欠かせない活動に焦点を当てることで、健康的な体に近づくことができます

ここでは体調管理のポイントをテーマごとに紹介するので、参考にしてみてください。

1-1.バランスの良い食事を摂る

体調管理において、食事の質や栄養バランスは重要です。

三大栄養素である炭水化物、脂質、たんぱく質の適切な割合を守ることが、体調を整える秘訣といえるでしょう。

厚生労働省では三大栄養素をバランス良く摂取する際の目安として、エネルギー産生栄養素バランスの目標値を以下のように示しています[1]。

【エネルギー産生栄養素バランス】

  • 炭水化物:50~65%
  • 脂質:20~30%
  • たんぱく質:13~20%(1~49歳)

例えばダイエットで炭水化物を過度に制限する傾向がありますが、炭水化物の摂取も体調管理においては大切です。

主食、主菜、副菜を組み合わせて多様な食材を取り入れるように意識しましょう。

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

1-2.適度に運動する

適度な運動を継続することで、病気の予防、メンタルヘルス・生活の質の向上に寄与します。

厚生労働省では、1日の平均歩数の目標を7,100歩としています[2]。

この目標を達成するためには、日常的にエレベーターやエスカレーターを避けて階段を使うなど、意識することが大切です。

スポーツだけでなく、通勤時や家事の動作など、日常生活での活動も運動の一環と考えましょう。

さらに、関節の柔軟性を保つためのストレッチも、運動中のけがの予防や、作業効率の向上に寄与するためおすすめです。

[2] 厚生労働省「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針の全部を改正する件」

1-3.十分な睡眠をとる

睡眠は、日中の活動で疲れた体と脳をリフレッシュし、翌日の活動準備をサポートする時間といえます。

睡眠は時間だけでなく、質も重要です。朝の起床時にすっきりと目覚めることができれば、深い睡眠を確保できているといえます。

質の高い睡眠をとるためには、規則正しい生活リズムを整えることが大事です。

人には1日約25時間周期の「体内時計」が備わっており、朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、1日24時間のリズムに合わせられるよう調整されます。

夜更かしや昼寝をし過ぎていると体内時計が乱れる原因となるため、就寝・起床の時間を一定にすることで、夜に自然な眠りが促されるようになります。

また、心地良い眠りを得るには、軽い運動をするのがおすすめです。

激しい運動はかえって寝つきを悪くする恐れがあります。軽いランニングや早足の散歩など気軽に取り入れられる有酸素運動で程良く運動をしましょう。

そのほか、就寝2〜3時間前には入浴やリラックスの時間を設けることも、スムーズな入眠を促すための大切な行動です[3]。

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」

1-4.平熱を把握する

自分の平熱を把握しておくことは、体調管理や健康維持において重要です。

自身の平熱を知っておくことで、病気のサインを早期に発見できる可能性があります。

特に女性にとっては、基礎体温を把握することは排卵や月経周期の把握にも役立ちます。

正しい体温の測り方は以下のとおりです。

  1. 脇で測る前に、汗を拭いておく
  2. 体温計を脇下から脇の中心に当てる(口で測る場合は舌の裏側の付け根に当てる)
    ※食事や入浴、運動後は体温が上昇しているため、30分以上時間を置いてから測定

体調に異変を感じて病院を受診するような場合には、日頃の正確な平熱を医師に伝えるようにしましょう。

1-5.ストレスと上手に付き合う

日常生活においてストレスは避けにくい要素の一つですが、過度なストレスは心身の不調を引き起こすことがあります。

まず、自分のストレスサインを知ることが大切です。個々の反応は異なるため、自分がストレスを感じる兆候や症状を認識しましょう。

頭痛、不眠、イライラなど、体や心の変化に気付くことが重要です。

自分のストレスサインに気づくことができると、十分な休息をとったり、気分転換をしたりなどのセルフケアを早めにとれるようになります。

また、ストレスと上手に付き合うためにも、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠などの健康的な生活習慣の維持が欠かせません。

また、リラックスできる時間の確保、趣味や旅行などの気分転換になる行動もストレス軽減に役立ちます。

2.夏の体調管理「夏バテ」対策のポイント

水分補給をする女性

日本の夏は高温多湿で汗が気化しにくいため、体質によっては体温調節が難しいことがあります。

さらに、冷房の効いた屋内と屋外の気温差が自律神経を乱し、食欲不振や体力低下などの夏バテの症状が現れやすくなるのです。

ここでは、夏バテ対策の要点を紹介します。

2-1.睡眠時の冷房は28℃に設定する

夏の熱帯夜、特に冷房を使って寝る場合は、適切な温度設定が重要です。

本来、体温は明け方から夜にかけて上昇し、下がったタイミングで眠気が促されるようになります。

しかし、冷房で体が冷やされると、寝起きにスイッチが入らず、怠さを感じてしまうことがあります。

環境省が推奨する冷房の設定は、28℃前後です。

夏場は湿度が高く、寝苦しさを感じることがあるため、寝室の湿度を60%以下に保つようにすることも大事です。

また熱帯夜の際には、冷却シートや冷感シーツなどのアイテムも活用しましょう。

2-2.適度な運動で汗をかく習慣をつける

人は汗をかくことで体温を調節し、適切な温度を保つようになっています。夏の暑い季節であっても、適度な運動をすることは体調管理において重要です。

運動で汗をかくことにより、屋内外の温度差で乱れがちな体温調節機能が回復します。また、暑さへの耐性を付けるのにも役立つでしょう。

ただし、熱中症のリスクを考慮し、日中の激しい運動は避けるように注意が必要です。

早朝の比較的気温の低い時間帯に軽いウォーキングやストレッチを行うなど、日常的に適度な運動を取り入れることがおすすめです。

2-3.食欲増進に役立つメニューを取り入れる

夏の暑い季節には食欲不振に陥りやすいため、しっかりと栄養補給するよう意識することが大切です。

食欲を増進するために、以下の食材やメニューを取り入れてみましょう。

  • 香味野菜や香辛料:しょうがや大葉などの香味野菜、カレーなどの香辛料が効いた料理は、食欲を刺激します。
  • 柑橘類やお酢:レモンやみかんなどの柑橘類、お酢を含む食品は、さっぱりとした酸味が暑い日に食欲を増進させます。

これらの食材を使った料理を取り入れて栄養をバランス良く摂りながら、夏の暑さを乗り越えましょう。

2-4.体の冷やし過ぎに注意する

夏の暑い季節にはつい冷たい飲み物や食べ物を摂取してしまいますが、体の冷やし過ぎは体調に悪影響を及ぼすことがあるため注意しましょう。

冷たい食事や飲み物を過剰に摂取すると胃腸の機能が低下し、消化不良や下痢のリスクが高まります

そのため、暖かいスープや飲み物もバランス良く摂るように心掛けましょう。

また、冷房の効いた室内にいる際に感じる寒さにも注意が必要です。温度調整を行うか、上着や膝掛けなどを利用して体を適度に温めましょう。

3.冬の体調管理「かくれ脱水」対策のポイント

水を飲む口元

冬には喉の渇きを感じにくく、水分補給を怠りがちです。しかし、冬にも「かくれ脱水」と呼ばれる状態に陥ることがあります。

冬季は水分不足が原因で脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクも増加します

したがって、冬でも積極的に水分補給を心掛け、適切に体調管理を行うことが重要です。

3-1.「かくれ脱水」に陥ってないか定期的にチェックする

冬季においてもかくれ脱水と呼ばれる脱水症状に注意が必要です。脱水が進行する前に、以下のチェックポイントを定期的に確認しましょう。

  • 喉が渇く
  • 唾液が不足し口の中が粘つく感覚がある
  • ふらつきや倦怠感がある
  • 短期間で体重が減少している
  • 尿の色が普段よりも濃い
  • 病気ではないのに37℃前後の微熱がある

これらのサインに気づいた場合、積極的に水分補給を行い、かくれ脱水を防ぎましょう。

3-2.起床時にコップ1杯の水を飲む

寒い冬においても、体内の水分補給は重要です。特に就寝中は汗をかくため、起床時に水分不足に陥りやすく、体内のミネラル濃度が高まることもあります

そのため、朝起きたら最初にコップ1杯の水を飲む習慣を持ちましょう。体内の水分バランスを整え、一日を健康的にスタートすることができます。

3-3.1日1.5リットルを目安に水分補給をする

冬でも適量の水分補給は体調管理に欠かせません。個人差はありますが、1日に摂取するべき水分量の目安は1.5リットル程度です。

一度にたくさん飲むと、かえって体内に蓄えられないため、なるべく喉が渇く前に、少量ずつ水分を摂ることを心掛けましょう。

1回の水分補給はコップ1杯程度約150~250ミリリットルが目安です。

3-4.乾燥対策をする

冬は空気が乾燥しやすく、水分が蒸発しやすい環境です。乾燥した環境は喉や皮膚の乾燥から、体調不良を引き起こす可能性があります

そのため、室内では乾燥を防ぐための対策を行いましょう。

  • 加湿器を使う:加湿器を室内に設置して湿度を保ちます。特に寝室での使用は喉や鼻の乾燥を和らげるでしょう。

  • 濡らしたタオルや洗濯物の室内干し:部屋に濡らしたタオルや洗濯物を干すことで、加湿器と同様に空気中の湿度を増やす効果があります。

なお、乾燥した室内では空気中に漂うウイルスの量が多くなりやすいため、定期的に換気をして空気を入れ替えることも大事です。

4.体調管理についてのまとめ

今回は、体調管理の基本から季節ごとの注意点まで幅広く紹介しました。

健康的な生活を送るためには、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠などを意識することが大切です。

夏や冬の季節特有の体調トラブルに対する対策を講じることで、日々を生き生きと過ごすことができるでしょう。

この記事の監修者

小鷹 悠二
小鷹 悠二
おだかクリニック
副院長

【経歴】
総合病院・大学病院での勤務を経て、2018年よりおだかクリニックの副院長として診療・経営にあたる。専門の循環器疾患(虚血性心疾患、心不全、不整脈など)はもちろんのこと、高血圧や高脂血症、糖尿病等の生活習慣病や内科疾患全般の診療に従事。現在は、医療コンサルト・アドバイザー業務や、ライティング業務などにもあたっている。

【おだかクリニックのHP情報】
»医療法人日和会 おだかクリニック

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