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うなぎに含まれる栄養素は?カロリーや旬、注意点についても解説

「うなぎにはどんな栄養素が含まれているんだろう?」

「うなぎは栄養満点というイメージだけどカロリーが高そう……」

このようにうなぎに含まれる栄養素やうなぎのカロリーが気になる方もいらっしゃるかもしれませんね。

うなぎにはたんぱく質をはじめさまざまなビタミンやミネラルの他、n-3系脂肪酸であるDHAやEPAが含まれています。

ただし脂質を多く含むため、カロリーは高めです。

この記事ではうなぎに含まれる栄養素とそのはたらき、カロリーなどを詳しく解説します。

うなぎを食べる際に知っておきたい注意点もご紹介するので参考にしてくださいね。

1.うなぎに関する基礎知識

うなぎの蒲焼

うなぎは身近で人気のある食品の一つですが、うなぎについて詳しくご存じの方はそう多くはないかもしれませんね。

2023年のうなぎの国内供給量は57,099tで、そのうち38,750tは輸入、18,294tは国内養殖、55tは国内天然のものです[1]。

うなぎの輸入元はシェアの約8割を占める中国がトップで、台湾がこれに次ぎ、これらで99.9%を占めます[2]。

中国でのうなぎの養殖は、1970年代後半の日本からの技術移転がきっかけとなり始まりました[2]。

国内の養殖生産量は鹿児島県が最も多く、愛知県、宮崎県、静岡県と続きます。

ここからはうなぎの旬やカロリー、土用の丑の日の由来についてご紹介します。

[1] 農林水産省「ウナギの輸入の状況について教えてください。」

[2] 東京税関「ウナギの輸入」

1-1.うなぎの旬

うなぎといえば土用の丑の日に食べるものというイメージが強く、うなぎの旬は夏であると思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、天然うなぎがおいしいといわれるのは実は冬の時期です。

ただし現在流通しているうなぎはほとんどが養殖であり、年中徹底した温度管理の元で育てられているため、季節による味の違いはないとされています。

1-2.土用の丑の日の由来

土用の丑の日のうなぎを楽しみにされている方もいらっしゃるでしょう。

土用の丑の日にうなぎが食べられるようになった由来は諸説ありますが、江戸時代に蘭学者の平賀源内が発案したという説がよく知られています。

土用とは、立春や立夏、立秋、立冬の前の約18日間のことで、丑の日は12日周期で訪れます[3]。

土用の丑の日は、土用の期間にやってくる丑の日のことで、年によっては2回あります[3]。

当時、旬も外れこってりとした味わいのうなぎは夏にはあまり人気がありませんでした。

そこで集客を増やしたいと考えたうなぎ屋が平賀源内に相談したところ、丑の日に「う」が付く食べ物を食べると夏負けしない」という民間伝承を元に「本日丑の日」と店先に貼り出すことを提案したといいます。

うなぎ屋はこれによって大変繁盛し他のうなぎ屋も真似るようになったため、土用の丑の日にうなぎを食べる風習が定着したといわれています。

[3] 全国米穀販売事業共済協同組合「「土用の丑の日」になぜ、うなぎを食べるの?」

1-3.うなぎのカロリー

うなぎのカロリーが気になるという方もいらっしゃいますよね。

カロリーとは
ヒトが食事などから摂取し、生命を維持したり体を動かしたりするのに消費するエネルギーの単位です。1cal(カロリー)は非常に小さいため、通常はその1,000倍である1kcal(キロカロリー)が最小単位として用いられます。

生の養殖うなぎのカロリー(エネルギー量)は100g当たり228kcalです[4]。

また、かば焼きは285kcal、白焼きは300kcalです[4]。

【主な魚介類の可食部100g当たりのカロリーおよび脂質含有量】
食品名 加工状態など カロリー 脂質
うなぎ
白焼き
300kcal
25.8g
さんま(皮付き)
生
287kcal
25.6g
うなぎ
かば焼き
285kcal
21.0g
うなぎ
生
228kcal
19.3g
ぶり
生
222kcal
17.6g
まさば
生
211kcal
16.8g
まいわし
生
156kcal
9.2g
くろまぐろ
生
153kcal
7.6g
しろさけ
生
124kcal
4.1g
まあじ(皮付き)
生
112kcal
4.5g
バナメイえび
生
82kcal
0.6g
ずわいがに
生
59kcal
0.4g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

他の魚介類のカロリーと比較すると、うなぎはややカロリーが高めであることが分かります。

これはうなぎの脂質含有量が他の多くの魚を上回るためです。

カロリーについては以下の記事で詳しく解説しています。

カロリーとは?体重との関係や摂取カロリーの目安、栄養について解説

[4] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

2.うなぎに含まれる栄養素とそのはたらき

うなぎを焼いているところ

「うなぎの栄養素にはどんなはたらきがあるのかな?」

このように、うなぎに含まれる栄養素やそのはたらきについて関心をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

おなじみの食べ方であるうなぎのかば焼きには、たんぱく質、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB12、パントテン酸、ビオチン、カルシウム、亜鉛、DHA・EPAが含まれます。

特にたんぱく質とビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB12、亜鉛は豊富に含まれます。

この記事では100g当たりの食品表示基準にのっとって、うなぎのかば焼きに含まれるといえる栄養素を紹介します[5]。

メモ
DHAおよびEPAには食品表示基準が存在しませんが、他の食品に比べうなぎの脂質に多く含まれるといえるため取り上げています。

併せて、この章ではうなぎから摂取できる栄養素のはたらきと各栄養素の成人の食事摂取基準を紹介します。

食事摂取基準は健康な人を対象とした1日当たりの栄養素の摂取量の基準です。

未成年の食事摂取基準、妊婦授乳婦の食事摂取基準は以下に掲載されています。

未成年

妊婦授乳婦

なお、妊婦や授乳婦には付加量が設定されていることがあり、対象者は年代別の食事摂取基準にこれを加えた量を摂取する必要があります。

ここからはそれぞれ栄養素について詳しく見ていきましょう。

[5] 東京都保健医療局「栄養成分表示ハンドブック」

2-1.たんぱく質

うなぎのかば焼きには100g当たり23.0gとたんぱく質が豊富に含まれています。

たんぱく質は炭水化物(糖質)や脂質と並び、体のエネルギー源となる栄養素(エネルギー産生栄養素)の一種で、1g当たり4kcalのエネルギーを産生します[6]。

ヒトはこれらの栄養素を取り込み、生命を維持したり体を動かしたりすることに消費しています。

また、たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの体の組織を構成する材料となる他、ホルモンや酵素、抗体といった体の機能を調節する物質の成分でもあります。

厚生労働省はたんぱく質の目標量を1日の総摂取カロリーに対するたんぱく質の割合で定めています(単位:%エネルギー)。

目標量とは
生活習慣病の発症予防のために当面の目標とすべき摂取量のことです。

18〜49歳の目標量は13〜20%エネルギー、50〜64歳の目標量は14〜20%エネルギー、65歳以上の目標量は15〜20%エネルギーです[7]。

また、18〜64歳の男性で65g、65歳以上の男性で60g、18歳以上の女性で50gという推奨量も設定されています[7]。

推奨量とは
多くの人が十分な栄養を確保できると考えられる量です。

たんぱく質は肉や卵、魚、豆などの食品に含まれています。

たんぱく質についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

タンパク質とは?体内でのはたらきや食事摂取基準、豊富な食品を紹介

[6] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

[7] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-2.ビタミンA

うなぎのかば焼きには100g当たり1,500μgとビタミンAが豊富に含まれています[8]。

ビタミンAは油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンです。

メモ
食品にはビタミンAに分類される物質(レチノール)の他、体内でビタミンAに変換される「プロビタミンA」という物質が含まれる場合があります。このためビタミンAの含有量や食事摂取基準は、ビタミンAとプロビタミンAから変換されるビタミンAの量を足した「レチノール活性当量」で表されます。

ビタミンAは目の機能や皮膚、粘膜を正常に維持する他、細胞の成長や分化に関わるはたらきをしています。

またビタミンAは活性酸素のはたらきを抑える抗酸化ビタミンの一つです。

活性酸素とは
呼吸で体内に取り入れられた酸素が化学反応を起こす際に発生する物質で、他の物質を酸化させる強い作用を持ちます。免疫機能としての役割を果たす一方、通常の細胞も傷つける性質があるため増え過ぎるとシミやシワ、動脈硬化、がんなどの原因になるとされています。

成人男性のビタミンA推奨量は、レチノール活性当量で18〜29歳で850μg、30〜64歳で900μg、65〜74歳で850μg、75歳以上で800μgです[9]。

また成人女性のビタミンA推奨量は、レチノール活性当量で18〜29歳で650μg、30〜74歳で700μg、75歳以上で650μgです[9]。

ビタミンAは内臓肉や鶏卵などの動物性食品に多く含まれています。

一方で、プロビタミンAであるカロテノイドは緑黄色野菜や果物などの植物性食品に多く含まれています。

ビタミンAについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンAにはどんな効果がある?目標摂取量とおすすめの食品を紹介

[8] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[9] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-3.ビタミンD

うなぎのかば焼きには100g当たり19μgとビタミンDが豊富に含まれています[10]。

ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種で、カルシウムやリンなどの代謝に関わります。

代謝とは
体内で栄養素から生命の維持に必要なエネルギーや物質をつくり出すはたらきのことです。

ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が低下し骨の代謝に異常を来します。

成人のビタミンD目安量は男女共に9.0μgです[11]。

ビタミンDはうなぎの他にもさけやうなぎ、くろまぐろなどの魚類、きのこ類などから摂取できます。

ビタミンDについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンDとは?体内でのはたらきや摂取すべき量、摂取源を紹介

[10] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[11] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-4.ビタミンE

うなぎのかば焼きには100g当たり4.9mgとビタミンEが豊富に含まれています[12]。

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、細胞膜や脂質に存在します。

抗酸化ビタミンの一つで、自身が酸化されることで体内の脂質の酸化を防いでいます。

メモ
ビタミンEに分類される物質には数種類ありますが、その大部分をα-トコフェロールが占めています。このためビタミンEの含有量や食事摂取基準はα-トコフェロールの量で示されます。

成人男性のビタミンE目安量は18〜64歳で6.5mg、65〜74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[13]。

また、成人女性のビタミンE目安量は18〜29歳で5.0mg、30〜64歳で6.0mg、65〜74歳で7.0mg、75歳以上で6.0mgです[13]。

ビタミンEはアーモンドやアボカドなどの植物性食品や、植物性油脂、魚介類などに含まれています。

ビタミンEについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンEとは?はたらきや摂取目安量、摂取源となる食べ物を紹介

[12] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[13] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-5.ビタミンB1

うなぎのかば焼きには100g当たり0.75mgとビタミンB1が豊富に含まれています[14]。

ビタミンB1は水に溶ける性質を持つ水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

ビタミンB群とは
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの総称です。

体内では糖質からエネルギーを生み出すはたらきにおいて重要な役割を果たします。

また、たんぱく質の構成要素であるアミノ酸の代謝にも関わっています。

成人男性のビタミンB1推奨量は18〜49歳で1.4mg、50〜74歳で1.3mg、75歳以上で1.2mgです[15]。

また、成人女性の推奨量は18〜74歳で1.1mg、75歳以上で0.9mgです[15]。

ビタミンB1はうなぎの他、豚肉や未精製の穀類、豆類などに多く含まれています。

ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンB1とは?作用や食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

[14] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[15] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-6.ビタミンB2

うなぎのかば焼きには100g当たり0.74mgとビタミンB2が豊富に含まれています[16]。

ビタミンB2は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

体内ではエネルギーの産生や皮膚や粘膜の保護、成長促進などに関わるはたらきをしています。

成人男性のビタミンB2推奨量は18〜29歳で1.6mg、30〜49歳で1.7mg、50〜64歳で1.6mg、65歳以上で1.4mgです[17]。

また、成人女性の推奨量は18〜64歳で1.2mg、65歳以上で1.1mgです[17]。

ビタミンB2は動物性食品ではレバーをはじめとした肉類や魚介類などに、植物性食品では納豆やアーモンドなどに豊富に含まれています。

ビタミンB2についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンB2とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

[16] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[17] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-7.ナイアシン

うなぎのかば焼きには100g当たり7.1gとナイアシンが豊富に含まれています[18]。

ナイアシンは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

体内では脂肪酸(脂肪の構成要素)の合成やアルコール代謝、エネルギー産生栄養素の代謝などさまざまな代謝に関与しています。

メモ
ナイアシンには食品にナイアシンとして含まれるものの他に、体内でアミノ酸の一種トリプトファンから合成されるものがあります。このため食品のナイアシン含有量はナイアシンの量にトリプトファンから合成されるナイアシンを加えた「ナイアシン当量」で表されます。

成人男性のナイアシン推奨量は、ナイアシン当量で18〜29歳で15mg、30〜49歳で16mg、50〜64歳で15mg、65〜74歳で14mg、75歳以上で13mgです[19]。

また成人女性の推奨量は、ナイアシン当量で18〜29歳で11mg、30〜49歳で12mg、50〜74歳で11mg、75歳以上で10mgです[19]。

ナイアシンは玄米やきのこなどの植物性食品や、肉類や魚介類などの動物性食品から摂取できます。

なお、動物性食品に含まれるナイアシンはニコチンアミド、植物性食品に含まれるナイアシンはニコチン酸と呼ばれます。

ナイアシンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ナイアシンはどんなビタミン?はたらきや食事摂取基準、摂取源を紹介

[18] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[19] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-8.ビタミンB12

うなぎのかば焼きには100g当たり2.2μgとビタミンB12が豊富に含まれています[20]。

ビタミンB12はたんぱく質の構成要素であるアミノ酸の他、脂質などの代謝に関わる栄養素です。

また赤血球の形成を助けるはたらきがあるため、不足すると血液を新たにつくれず、「巨赤芽球性貧血」という貧血を発症することがあります。

18歳以上のビタミンB12目安量は男女共に4.0μgです[21]。

ビタミンB12は微生物以外では合成されないため植物性食品にはほとんど含まれておらず、二枚貝やレバー類などの動物性食品に多く含まれています。

ビタミンB12についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビタミンB12とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源の食品を紹介

[20] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[21] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-9.パントテン酸

うなぎのかば焼きには100g当たり1.29mgのパントテン酸が含まれています[22]。

パントテン酸は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

脂肪酸の合成やエネルギーの産生など、さまざまな代謝に関与します。

パントテン酸の目安量は成人男性で6mg、成人女性で5mgです[23]。

パントテン酸は「至る所に存在する酸」という名前の由来どおり、さまざまな食品に含まれているため不足の心配はほぼありません。

パントテン酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

パントテン酸とは?はたらきや摂取目安量、摂取源となる食品を紹介

[22] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[23] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-10.ビオチン

うなぎのかば焼きには100g当たり10.0μgのビオチンが含まれています[24]。

ビオチンは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

体内では糖質以外の物質からブドウ糖を合成するはたらき(糖新生)や、アミノ酸、脂肪酸の代謝、エネルギー代謝などに関わっています。

また、抗炎症作用のある物質を生成し、アレルギー症状を緩和するはたらきもあります。

成人のビオチン目安量は男女共に50μgです[25]。

ビオチンはレバーや卵などの動物性食品や、ナッツ類や豆類などの植物性食品から摂取することができますよ。

ビオチンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説

[24] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[25] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-11.カルシウム

うなぎのかば焼きには100g当たり150mgのカルシウムが含まれています[26]。

カルシウムは必須ミネラルの一種で、体内ではほとんどが骨や歯に存在しています。

メモ
ミネラルは生物の体を主に構成する酸素・炭素・水素・窒素の4種類以外の元素の総称です[27]。このうち栄養素として欠かせない16種類を必須ミネラルと呼びます[27]。

また一部は血液や筋肉、神経に存在し、血液の凝固を促して出血を止める、心筋の収縮作用を増す、筋肉の興奮を抑えるといったはたらきをしています。

成人男性のカルシウム推奨量は18〜29歳で800mg、30歳以上で750mgです[28]。

また成人女性の推奨量は18〜74歳で650mg、75歳以上で600mgです[28]。

カルシウムは乳製品の他、魚介類や豆類、葉物野菜などに含まれています。

カルシウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

カルシウムを多く含む食品と効果的な摂り方は?骨の健康を守ろう!

[26] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[27] 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 「栄養に関する基礎知識」

[28] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-12.亜鉛

うなぎのかば焼きには100g当たり2.7mgと亜鉛が豊富に含まれています[29]。

亜鉛は必須ミネラルの一種で、遺伝子の発現やたんぱく質の合成など細胞の成長と分化に関する重要なはたらきをしています。

亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振などが起こります。

成人男性の亜鉛の推奨量は18〜29歳で9.0mg、30〜64歳で9.5mg、65歳以上で9.0mgです[30]。

また成人女性の推奨量は18〜29歳で7.5mg、30〜64歳で8.0mg、65〜74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[30]。

亜鉛はすべての細胞に存在するため、肉や魚介類、ナッツ類、穀類などさまざまな食品に含まれています。

亜鉛についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

亜鉛のはたらきと1日の適切な摂取量とは?亜鉛を多く含む食品も紹介

[29] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[30] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-13.DHA・EPA

うなぎのかば焼きには100g当たり1,300mgのDHAと750mgのEPAが含まれています[31]。

DHAとEPAは脂肪酸の一種で「n-3系脂肪酸」に分類されます。

メモ
脂質を構成する脂肪酸は構造の違いから飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、このうち多価不飽和脂肪酸はさらにn-3系脂肪酸とnー6系脂肪酸に分けられます。

n-3系脂肪酸は体内で合成することができないため食事から摂取する必要がある必須脂肪酸です。

メモ
n-3系脂肪酸にはDHAとEPAの他にα-リノレン酸が含まれます

DHAとEPAは循環器疾患の予防に有効だといわれている他、認知機能低下や認知症への予防効果も期待されています。

成人男性のn-3系脂肪酸の目安量は18〜49歳で2.0g、50〜74歳で2.2g、75歳以上で2.1gです[32]。

また成人女性の目安量は18〜49歳で1.6g、50〜64歳で1.9g、65〜74歳で2.0g、75歳以上で1.8gです[32]。

DHAやEPAは青魚に多く含まれることで知られています。

必須脂肪酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

606_必須脂肪酸

[31] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[32] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

3.うなぎに関する注意点

うな重をお箸で持ち上げているところ

「うなぎは栄養満点だけど、たくさん食べても良いのかな?」

おいしくて多くの栄養素を含むうなぎをたくさん食べたいと思う方もいらっしゃいますよね。

しかし、かば焼きのうなぎには100g当たり230mgのコレステロールが含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です[33]。

コレステロールは細胞膜の構成成分で、細胞膜やホルモン、胆汁酸の材料として体に欠かせない物質です。

しかしコレステロールの摂り過ぎは、血中コレステロール値に影響を及ぼす恐れがあります。

血中コレステロール値が基準値から外れた状態は「脂質異常症」と呼ばれ、動脈硬化を促進する原因の一つです。

動脈硬化とは
動脈の壁が厚く硬くなった状態のことです。血管が詰まったり裂けたりしやすくなるために心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気を引き起こす要因になります。

食事からのコレステロール摂取量が増えると、体内でつくられるコレステロールの量が減り調節されるといわれています。

しかし無制限に食べても問題ないというわけではなく、健康のためには適切に控えることが勧められます。

メモ
脂質異常症の重症化予防には1日のコレステロール摂取量を200mg未満に抑えることが望ましいとされています[34]

うなぎにはコレステロールが多く含まれるため、食べ過ぎないように注意が必要ですね。

[33] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[34] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

4.うなぎに含まれる栄養素についてのまとめ

うなぎのカロリーは生の状態で100g当たり228kcal、かば焼きでは285kcal、白焼きでは300kcalと魚介類のなかではやや高めです[35]。

これはうなぎに含まれる脂質が他の多くの魚よりも多いためです。

うなぎのかば焼きにはたんぱく質をはじめ、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB12、パントテン酸、ビオチンといった多くの栄養素が含まれます。

他にも必須ミネラルであるカルシウム、亜鉛や必須脂肪酸であるDHA・EPAが含まれています。

なかでもたんぱく質とビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB12、亜鉛は、うなぎのかば焼きに豊富に含まれています。

うなぎはさまざまな栄養素の摂取源となりますが、コレステロールを多く含むため食べ過ぎには注意が必要です。

この記事を参考にして、多くの栄養素を含むうなぎを食生活に取り入れてくださいね。

[35] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」