「プランクってどんなものなんだろう?」
プランクとは主に体幹を鍛えることのできる筋トレです。
プランクで体幹を鍛えることで、基礎代謝の向上や腰痛の予防などの効果を期待できるといわれています。
しかし、正しいプランクのやり方がよく分からないと思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
この記事では、プランクの正しいやり方や具体的な効果を紹介します。
筋トレを効果的に行うポイントや注意点も解説しますので、プランクを行う際はぜひ意識して取り組んでくださいね。
アンケートによれば、9割近い方が運動不足を実感しているそうです。
この記事をきっかけに運動を始めてみませんか?
1.プランクの効果
「プランクにはどんな効果があるんだろう?」
プランクでどんな効果が期待できるのか気になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
プランクでは主に腹筋を中心とした体幹の筋肉を鍛えることができます。
腹筋のなかでも中心部に当たる「腹直筋」と横腹に位置する「腹斜筋」が主に鍛えられます。
プランクで腹筋を鍛えることは、おなか部分の引き締めに効果的とされています。
シックスパックや引き締まったくびれのあるウエストを目指したい方にとっては、とても重要な筋肉ですね。
またプランクは、体の深いところに位置するインナーマッスルを鍛えられるトレーニングでもあるため、筋トレで筋骨隆々になりたくない方にとっても、安心して取り組めるトレーニングといえます。
ここでは、おなか部分の引き締めの他にも期待できる効果を紹介しますね。
1-1.基礎代謝の向上
プランクによって筋力がアップすることで、基礎代謝を向上させることができます。
基礎代謝とは、呼吸や体温調節などの生命を維持するために消費される最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝量は、早朝の空腹時に快適な室温にて安静にした状態で測定され、体格や年齢、性別、運動習慣などの要因によって変動します。
また、基礎代謝量はヒトが1日に消費するエネルギー量の約60%を占めているといわれています[1]。
ダイエットには基礎代謝が重要という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
それは、基礎代謝が向上することでエネルギー消費量が増え、痩せやすくなるためです。
1-2.腰痛の予防
プランクには、腰痛を予防する効果が期待できます。
腰痛の原因はさまざまですが、猫背などの姿勢を続けることで腰の筋肉が緊張したり、運動不足によって腰を支える筋肉が弱くなったりすることも影響しています。
そのため腰痛を予防するためには、正しい姿勢を保つことが重要です。
特に長時間のデスクワークを猫背などの良くない姿勢で行っていると、腰に負担がかかり腰痛の原因になってしまいます。
腰に負担がかからないように、座る姿勢に注意することが大切です。
プランクで体幹部の筋力が鍛えられることで、腰に負担のかかりにくい姿勢が取りやすくなります。
運動不足などでおなか周りの筋力が衰えると腰を支える力も低下してしまいます。
そのため、背骨や腰を支えるおなか周りの筋肉を保つためにもプランクは有効といえるでしょう。
1-3.体幹の安定性向上
プランクには、体幹の安定性を向上させる効果が期待できます。
体幹部を鍛えると、バランスを崩しそうになったときに体を支えられたり、他の種類の筋トレを行う際に安定した正しい姿勢がとれたりするようになります。
体幹が安定するとスポーツを行う際の動作も効率良く行えるようになり、競技パフォーマンスの向上にもつながります。
体幹の筋力強化は、スポーツや日常生活でもメリットがたくさんあるといえますね。
2.正しいプランクのやり方
「プランクはどうやるのが正しいんだろう?」
「プランクをやるときのポイントはあるのかな?」
プランクの効果を最大限に得るためには正しいやり方で取り組むことが重要です。
姿勢や呼吸などの気を付けたいポイントを含め、正しいプランクのやり方を解説します。
まず、四つんばいになってから両肘を床につけ、両膝を伸ばしてつま先で支えながら頭からかかとまで一直線になるようにします。
呼吸は自然な状態で続けながら、この姿勢を30秒間キープしましょう。
この流れを2~3回繰り返します。
30秒間キープするのがつらかったり、途中で姿勢が崩れてしまったりする場合は、時間を短くしても大丈夫です。
この姿勢をとりづらい場合は、両膝を床につけて行っても構いません。
姿勢が崩れると鍛えたい部分に刺激を与えることができなくなります。
腰が曲がったり反ったりしないように、真っすぐに立った姿をイメージすると姿勢をキープしやすいでしょう。
鏡を見たり写真を撮ったりしてフォームを確認するのがおすすめです。
肘やつま先を痛めず、床を保護することのできるヨガマットを使うのも良いでしょう。
また、筋トレを行う際はどこを鍛えているのかを意識しながら行うことが大切です。
3.筋トレを効果的に行うポイント
「せっかく筋トレを行うなら、効果をできるだけ高めたいな……」
このようにお考えの方もいらっしゃいますよね。
ここでは、プランクだけではなく筋トレ全般を効果的に行うポイントを、食事や運動を中心に解説します。
3-1.たんぱく質を十分に摂る
筋トレの効果を高めるには、筋肉の主な材料になるたんぱく質を十分に摂取することが大切です。
そもそも筋肉は、たくさんの筋繊維(きんせんい)と呼ばれる細胞が集まってできています。
筋トレを行い筋肉に負荷がかかると筋繊維に傷がつきます。
その後、食事で筋肉の材料となるたんぱく質を摂取し、しっかりと睡眠を取ることで筋繊維は以前よりも太く修復されます。
これを繰り返すことで、筋肉は鍛えられるのです。
しかし、どれだけトレーニングをしても必要な栄養素や休養が十分でなければ、筋肉が鍛えられないだけではなく、けがの原因になることもあります。
筋トレを効果的に行いたい方は、たんぱく質と休養をしっかりとってくださいね。
たんぱく質は主に肉や魚、卵、大豆、乳製品などに多く含まれています。
動物性の肉・魚や、植物性の大豆・納豆などを組み合わせて、さまざまな食品からバランス良く摂取すると良いでしょう。
たんぱく質を摂取できるレシピを紹介します。
手軽に作ることができるので、試してみてくださいね。
「鶏ささみと豆腐の棒棒鶏」
■材料(二人分)
- 鶏ささみ……4本
- 木綿豆腐…… 1/2丁
- きゅうり…… 1本
たれ
- 豆板醤……大さじ1/2
- みそ……大さじ1/2
- 砂糖……小さじ2
- 酢……大さじ1
- ごま油……小さじ1
- いりごま……大さじ1
■作り方
- 鶏ささみを耐熱皿に入れてラップをし、電子レンジ600wで2分半加熱する。
- きゅうりを千切りにして皿に並べる。
- 豆腐を1㎝幅で切り、②のきゅうりの上に並べる。
- ①の鶏ささみをほぐして③の豆腐の上に並べる。
- タレの調味料を混ぜ合わせて④にかけて完成。
普段の食事でたんぱく質の摂取に自信のない方は市販のプロテインを使っても良いでしょう。
たんぱく質については以下の記事で解説しています。
たんぱく質は1日どれくらい必要?効率良く摂取できるおすすめの食品
3-2.有酸素運動と併せて行う
有酸素運動は体脂肪を燃やし消費エネルギーを増やすのに効果的です。
減量を考えている方は筋トレと有酸素運動を併せて行うようにしましょう。
体重の増減は、食事などから摂取するエネルギー量と、運動や日常生活によって消費するエネルギー量とのバランスで決まります。
摂取エネルギーの方が多くなれば体重は増え、逆に消費エネルギーの方が多くなれば減量できます。
有酸素運動が運動中に脂肪を多く燃やすのに対して、筋トレは運動後に脂肪が燃えやすい体をつくるといわれています。
筋肉量が多いほど基礎代謝量も増加するため、運動中のエネルギー消費を高めるだけではなく、安静時にもより多くのエネルギーを消費してくれます[4]。
そのため筋トレだけではなく、有酸素運動も取り入れることでカロリーを効果的に消費し、肥満の予防や改善ができるのです。
また、有酸素運動にはコレステロール値や血圧の改善にも効果があるといわれています。
健康のためには有酸素運動も大切な運動といえますね。
減量のために有酸素運動だけを行っている方も、筋トレを取り入れとより効果的に体重を減らし、太りにくい体をつくれますよ。
有酸素運動については以下の記事で解説しています。
ダイエットに効果的な運動は?有酸素運動と筋トレについて徹底解説
4.筋トレを行う際の注意点
「筋トレはしたいけど、気を付けたら良いことはあるのかな?」
安全に筋トレを行うには、どんなことに気を付けたら良いのか気になりますよね。
いくつかの注意点を意識することで、より安全かつ効果的に筋トレを行うことができます。
これから筋トレを始めようとしている方も、すでに慣れている方も確認しながら読み進めてくださいね。
4-1.呼吸を止めない
筋トレを行う際は、呼吸を止めずに行うことが大切です。
筋肉に力を入れる際は、息を止めて下腹部に力を入れてしまいがちです。
その方が力を発揮しやすくはなりますが、急激に血圧が上昇してしまいます。
負荷をかけた筋トレを行う際には、体に負担をかけ過ぎないように呼吸を続けることが必要です。
4-2.負荷をかけ過ぎない
プランクは自分の体力や筋力に合った負荷で行うことが大切です。
しかし、どれくらい体力や筋力があるのか分からないという方もいらっしゃいますよね。
その場合は無理をせず、少しずつ負荷を上げながら調整すると良いでしょう。
始めから高い負荷をかけてトレーニングを行った場合、フォームが崩れて転倒などでけがをする恐れがあります。
プランクをはじめ、筋トレは自分に合った負荷で行いましょう。
4-3.毎日行わない
同じ部位の筋トレは毎日行わないようにしましょう。
筋トレで損傷した筋繊維をしっかり回復させるには、十分な回復期間が必要です。
そのため同じ部位のトレーニングの頻度としては2~3日に1回程度、1週間あたり2~3回くらいがおすすめです[5]。
また、2024年に厚生労働省から発表された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(成人版)」においても、健康維持のためには筋肉トレーニングを週2~3日行うことが推奨されています[6]。
もっと筋トレを行いたい場合は違う部位を鍛えるようにし、無理のない程度に継続して行うと良いでしょう。
5.プランクについてのまとめ
プランクとは主に腹筋を鍛えることのできる筋トレです。
腹筋のなかでも中心部に当たる腹直筋と、その横腹に位置する腹斜筋が鍛えられるため、シックスパックや引き締まったくびれのあるウエストを目指したい方にとっては、とても重要な筋肉といえます。
また体幹を鍛えることは、基礎代謝の向上や腰痛の予防、体幹の安定性を向上させるなどの効果が期待できるといわれています。
プランクの効果を最大限に得るためには、腰が曲がったり反ったりしないように、正しいフォームでどこを鍛えているのか意識しながら行うことが重要です。
筋トレの効果を高めるには、たんぱく質を十分に摂取したり、有酸素運動と併せて行ったりすることも大切です。
プランクを含め筋トレでは、呼吸を続けることや、負荷をかけ過ぎないこと、同じ部位のトレーニングを毎日行わないことなどに気を付けながら取り組みましょう。