ダイエット中の空腹感を抑えるにはどうする?太らない食べ方のコツ

ダイエット中の空腹感を抑えるにはどうする?太らない食べ方のコツ

2022年07月04日

2024年04月18日

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「ダイエット中に空腹を我慢するのがつらいな……」

「おなかが空いたけど、カロリーの摂り過ぎになるから間食は控えなくちゃ」

ダイエットのためには空腹を我慢しなくてはならないと考えている方も多いのではないでしょうか。

摂取カロリーを抑えることはダイエットに必要なことですが、空腹を我慢し過ぎるのはかえって逆効果になってしまうかもしれません。

適度に間食を摂りながら空腹状態が長く続かないようにすることが大切です。

この記事では、空腹を我慢し過ぎてはいけない理由や間食の選び方、空腹感を予防するコツなどについて解説します。

1.ダイエット中の空腹我慢は禁物

「おなかが空いたからおやつを食べたいけど、カロリーの摂り過ぎになるから我慢しなくちゃ」

このようにダイエット中は空腹を我慢している、という方もいらっしゃるかもしれません。

摂取カロリーを減らすために食べ過ぎないよう心掛けることは大切です。

しかし空腹を我慢することはダイエットの悪影響になる可能性があるということをご存じでしょうか?

食事を摂ると血糖値が上がり、それを下げるために「インスリン」というホルモンが分泌されます。

インスリンとは
血糖値を下げる唯一のホルモンで、膵臓(すいぞう)から分泌されます。血液中の糖を細胞に取り込ませてエネルギーとして使わせる一方で、使い切れなかった糖を中性脂肪に変えて体内に蓄えさせるはたらきをします。

空腹状態が続いて一気に食べ物を摂取すると血糖値が急上昇し、それを下げるためにインスリンも多く分泌されます。

インスリンの分泌量が増えれば、その分血液中の糖が脂肪として蓄積されやすくなってしまいます。

また急上昇した血糖値は、インスリンの影響を受けて今度は急降下します。

急激な血糖値の変動は食欲が増す原因になるともいわれており、注意が必要です。

空腹を我慢すると、かえって脂肪がつきやすくなったり食べ過ぎたりしてしまう可能性があるのですね。

加えて空腹状態が長くなると血糖値が下がり、脳のはたらきが悪くなってボーッとしてしまうことにもなりかねません。

仕事や勉強の集中力を保つためにも、空腹は我慢し過ぎない方が良いといえるでしょう。

2.空腹感がつらいときの味方は?

「間食ってダイエット中は我慢した方が良いんじゃないの?」

このように間食はダイエットに良くないと考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし実は長時間の空腹を避けるためには、カロリーを調整した適度な間食はむしろメリットがあるともいえます。

内容や量、タイミングに気を付ければ、空腹からドカ食いしてしまうことを防いで血糖値の急上昇を抑えたり、不足しがちな栄養素を補う機会になったりと、ダイエットにも良い効果が期待できます。

ここからは、間食としておすすめの食品をご紹介しましょう。

メモ
間食のカロリーは200kcalほどが適切だといわれています。1日の総摂取カロリーと消費カロリーを考慮して、適度な量に抑えるようにしましょう。

2-1.食物繊維が豊富な食品

食物繊維が豊富な食品

ダイエット中の方におすすめなのが、食物繊維が多く含まれた食品です。

食物繊維が多い食品は噛みごたえがあるので、少量で満足感を得ることができます。

食物繊維といえば便秘の予防などおなかの調子を整える作用があるイメージが強いかもしれませんが、それだけでなく血糖値が急上昇するのを抑えたり、コレステロール値を下げたりする作用もあるといわれています。

そのため肥満や脂質異常症、糖尿病などといった生活習慣病を予防・改善する効果も期待されているのです。

現在は多くの日本人が食物繊維不足の食生活を送っているといわれており、積極的に摂りたい栄養素の一つといえるでしょう。

食物繊維は玄米などの穀物や野菜、果物、豆類、きのこ、海藻などの植物性食品に多く含まれています。

玄米おにぎりや野菜スティックなど手軽に食べられるものを間食に選ぶと良いでしょう。

2-2.糖質の少ない食品

糖質の少ない食品

「間食=お菓子」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的に洋菓子やスナック菓子といったお菓子は糖質が多く血糖値の急上昇につながります

さらに糖質の多くは胃で早く消化されるため、間食を摂ってもすぐに空腹を感じてしまいます。

ダイエット中の間食には、できるだけ糖質が少ない食品を選ぶと良いでしょう。

おにぎりなら白米ではなく玄米にして鮭などの具を入れるといった工夫をすると、糖質の量を減らしてたんぱく質や食物繊維などの栄養素を足すことができます。

最近は糖質控えめのお菓子などもあるので、甘いものを食べたいときはそのような商品を活用するのも良いですね。

また果物は甘いけれど比較的血糖値を上げにくく、食物繊維やビタミンも含んでいるので間食の選択肢としておすすめです。

2-3.たんぱく質が豊富な食品

たんぱく質が豊富な食品

ダイエットをするためには摂取カロリーを減らすだけでなく、消費カロリーを増やすことにも注目しましょう。

消費カロリーを増やす上で注目したいのが基礎代謝です。

基礎代謝とは
安静にしていても、生命維持のために最低限消費されるカロリー量のことです。心臓の動きや呼吸、体温の維持などに使われています。

基礎代謝は1日の消費カロリーのうち約60%を占めるといわれており*1、痩せやすい身体になるためには基礎代謝を高めることが重要なのです。

筋肉量が多いほど基礎代謝は高くなるとされ、筋肉を増やすために必要な栄養素がたんぱく質です。

たんぱく質はエネルギー源となる栄養素の一つであり、体内では筋肉や皮膚、髪の毛などを構成したり、ホルモンや酵素などの成分となったりします。

毎日の食事はもちろん、間食でも意識して取り入れてみると良いでしょう。

たんぱく質は肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品や、豆類などの植物性食品に多く含まれています。

ゆで卵やソーセージ、不足しがちなカルシウムも補える牛乳やヨーグルト、チーズなどがおすすめです。

*1 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝

【関連情報】 「糖質」についてもっと知りたい方はこちら

3.空腹感を予防するための食習慣

空腹感を予防するためには、普段の食習慣に気を付けることも大切です。

ここからは、食習慣における空腹感を予防するためのコツをご紹介しましょう。

コツ1 規則正しく食べる

「摂取カロリーを減らしたいから食事を抜こうかな」

このように食事を抜いたり減らしたりすることで摂取カロリーを減らそうと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし食事を抜くと次の食事までの時間が長く空き、空腹からドカ食いにつながりやすくなってしまいます。

カロリーを減らすために食事を抜いていたのに、かえって食べ過ぎてしまいかねません。

空腹感を予防するためには、規則正しく3食食べることを心掛けましょう。

食事と食事の間隔は4〜5時間程度が理想的だといわれていますが*2、それ以上空いてしまうことは珍しくないでしょう。

そのようなときには間食を活用しましょう。

食事の間隔が空いてしまう方は、食後4〜5時間程度を目安に間食を摂るよう心掛けてみてくださいね。

*2 農林水産省 子どもの食育「おやつの意味を知りましょう

コツ2 食べる順番に気を付ける

「おなかが空いていると、ついついたくさん食べてしまう……」

空腹のあまり一気に食べたり、ご飯など糖質の多いものから手をつけたりしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、そのような食べ方は血糖値の乱高下を招き食欲をさらに増してしまいます。

それを防ぐためには野菜など食物繊維の多い食べ物を最初に食べることを心掛けると良いでしょう。

繊維質の多い食べ物は噛み応えがあり、先に食べることで少量の食事でも満腹感を得ることができます。

生野菜を使ったサラダはもちろん、ゆでたり蒸したりしたもの、炒めたものなどでも大丈夫です。

食べやすい調理方法を取り入れてみてくださいね。

コツ3 よく噛んでゆっくり食べる

忙しさから十分な食事の時間が取れず、急いで食べることが多い方もいらっしゃるかもしれません。

しかしよく噛んでゆっくり食べることはダイエットにとって重要です。

噛むことで分泌される「神経ヒスタミン」という物質は満腹中枢を刺激し、満腹感を生じさせます。

満腹中枢は食事によって血糖値が上がることでも刺激されますが、満腹感を感じるまでには食べ始めてから15〜20分程度かかるといわれています*3。

それ以上に早く食べると、満腹感が得られずに食べ過ぎてしまうかもしれません。

また神経ヒスタミンは満腹中枢を通じて交感神経の中枢を刺激し、脂肪燃焼を促すともいわれています。

さらに噛む回数が増えると食後のカロリー消費が増えることも指摘されています。

ダイエットのためには食事時間を十分に確保して、よく噛みながらゆっくりと食べることが大事だと考えられるのですね。

*3 社会医療法人 明陽会 成田記念病院 健康管理センター「保健指導室だより Vol.10 2013.3

【関連情報】 「カロリーとダイエット」についてもっと知りたい方はこちら

4.空腹感を予防するための生活習慣

食習慣以外の生活習慣も空腹感に影響することがあります。

空腹感を予防し食べ過ぎを防ぐためには、生活習慣の見直しも大切です。

ここでは生活習慣において気を付けたい二つのポイントについて説明します。

4-1.十分な睡眠を取る

健康のためには十分な睡眠が必要であることは周知の事実ですが、睡眠は食欲とも関わりがあることをご存じでしょうか?

睡眠不足が慢性的に続くと、日中の眠気や意欲低下などの原因となるだけでなく、体内のホルモン分泌などにも影響を与えるといわれています。

そのうちの一つが、食欲を抑えるはたらきを持つ「レプチン」と、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンです。

この二つのホルモンの分泌量は睡眠時間に左右されるといわれています。

睡眠時間は個人差がありますが、十分な睡眠を取った日と比較すると、4時間程度の睡眠不足が2日間続いた状態ではレプチンの分泌量が減少し、グレリンの分泌量が増えて食欲が増すことが分かっているのです*4。

ダイエット中に空腹感を感じないためには、しっかりと眠ることも大切なのですね。

*4 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係

4-2.ストレスをためない

ストレスをためない

「ストレスがたまってるからおいしいものを食べて発散しよう」

このように食べることがストレス発散になっているという方も多いかもしれませんね。

ストレスと食習慣の乱れについてはさまざまな研究がされており、ストレスがかかると食事量が増え、野菜や果物などではなく高脂肪・高カロリーの食べ物を選ぶという報告があります*5。

別の報告では、慢性的なストレスは食欲を増加させたり、満腹になるまで食べやめなかったりすることにも関連しているともいわれています*5。

ストレスによって食欲が増しているために、空腹であるように感じることもあるのかもしれません。

さらに慢性的にストレスを感じている状態では、ホルモンのはたらきによって脂肪をため込むため太りやすくなるとされています。

空腹感を抑えダイエットを成功させるためには、ストレスにうまく対処することも必要なのですね。

体を動かしたり趣味を楽しんだりと、食べること以外の方法でストレスが発散できるよう意識してみましょう。

*5 鈴木亜紀子、赤松 利恵「ストレス対処行動の組み合わせと夕食の食べ過ぎ─満腹感覚尺度を用いた検討─」(『栄養学雑誌』Vol.73 No.6 221-229(2015))

【関連情報】 「ストレス」についてもっと知りたい方はこちら

5.ダイエット中の空腹感に対応する方法のまとめ

ダイエットを進めるにあたって、空腹感が悩みの種になっている方がいらっしゃるかもしれませんね。

しかし空腹感を我慢することはダイエットに悪影響になってしまう恐れがあります。

空腹状態が長く続いたところに一気に食べ物を摂取すると血糖値が急激に上昇し、それを下げるために多量に分泌されたインスリンの影響で糖を脂肪として蓄えやすくなってしまうと考えられるのです。

空腹感がつらいときは無理に食べることを我慢せず、ダイエットの足を引っ張らない食べ物を間食として適宜摂るのが良いでしょう。

空腹感がつらいときには食物繊維が豊富な食品や糖質の少ない食品、たんぱく質が豊富な食品がおすすめです。

また空腹感を予防するため、食習慣の改善にも取り組みましょう。

食事を規則正しく摂ることで強い空腹感を避けられます。

野菜などの食物繊維の多い食品から食べ始めること、よく噛んでゆっくり食べることもおすすめですよ。

また生活習慣も空腹感に影響すると考えられます。

十分な睡眠をとり、ストレスをためないよう心掛けましょう。

この記事を参考に、ダイエット中の空腹感をうまくコントロールしていってくださいね。

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