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食物繊維は1日にどれくらい摂るべき?摂取目標量と摂取源となる食品

「食物繊維って1日にどれくらい摂れば良いのかな?」

食物繊維が日々の食生活で十分に摂れているのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

食物繊維は体に重要な栄養素ということを知っていても、1日に摂るべき量をご存じない方もいらっしゃるかもしれませんね。

食物繊維は健康維持のためにも十分に摂取するべき栄養素です。

しかし、日本人の食物繊維の摂取量は不足しがちといわれています。

この記事では食物繊維の1日当たりの摂取目標量やその量を満たすためのポイント、摂取源となる食品についてご説明します。

食物繊維を十分に摂取するために、この記事をお役立てください。

1.食物繊維の1日当たりの摂取目標量

食物繊維の1日当たりの摂取目標量は厚生労働省によって年齢別、男女別に設定されています。

食物繊維とは炭水化物の一種で、ヒトの消化酵素では消化できない成分です。

食物繊維は消化されずに大腸まで到達し、便の材料になったり腸内細菌のうち善玉菌と呼ばれるビフィズス菌や乳酸菌の餌となったりすることで、腸内環境を整える作用に関わっています。

その他、食物繊維には糖や脂質、ナトリウムを吸着し体外に排出するはたらきもあります。

このため、これらの過剰摂取が原因となって起こる肥満や生活習慣病を予防・改善する効果も期待できます。

なお、食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に分けられます。

成人の理想的な食物繊維の摂取量は1日当たり25g以上です[1]。

しかし、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」によると20歳以上の平均摂取量は男性で19.9g、同じく女性で18.0gと理想とかけ離れています[2]。

このため、厚生労働省は実現可能な数値を考慮して目標量を設定しています。

メモ
目標量は生活習慣病の発症予防のため、日本人が当面の目標とすべき摂取量として設定された量です。
【食物繊維の1日当たりの摂取目標量】
年齢 男性 女性
3~5歳
8g以上
8g以上
6~7歳
10g以上
9g以上
8~9歳
11g以上
11g以上
10~11歳
13g以上
13g以上
12~14歳
17g以上
16g以上
15~17歳
19g以上
18g以上
18~29歳
20g以上
18g以上
30~64歳
22g以上
18g以上
65~74歳
21g以上
18g以上
75歳以上
20g以上
17g以上

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

妊婦、授乳婦の1日当たりの摂取目標量は以下のとおりです。

【食物繊維の1日当たりの摂取目標量】
性別 女性
妊婦
18g以上
授乳婦
18g以上

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

[2] 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」

2.食物繊維の摂取源となる食品

「何を食べたら食物繊維が摂れるんだろう?」

食物繊維を積極的に摂取したいと思っていても、どんな食材に含まれているのかご存じない方もいらっしゃるかもしれませんね。

食物繊維は穀類や野菜、豆類、海藻類、きのこ類、果物類などの植物性食品に豊富に含まれており、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれていません。

ここでは、食物繊維の摂取源となる食品について食品別にご紹介します。

2-1.穀類

カットしたハード系のパン

米や麦などの穀類には食物繊維が含まれています。

主食としてそばや玄米などを取り入れることで、食物繊維を効率良く摂取できそうですね。

【食物繊維を含む主な穀類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
オートミール
-
9.4g
おおむぎ(押麦)
乾
7.9g
ライ麦パン
-
5.6g
全粒粉パン
-
4.5g
そば
乾
3.7g
発芽玄米
-
3.1g
玄米
-
3.0g
マカロニ・スパゲティ
乾
3.0g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

2-2.野菜・いも類

切り干し大根の煮物

野菜やいも類にも食物繊維が含まれています。

食物繊維といえば野菜に豊富に含まれているというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

さまざまな野菜に含まれているため、満遍なく食卓に取り入れると良いでしょう。

【食物繊維を含む主な野菜・いも類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
切り干し大根
乾
21.3g
らっきょう
生
20.7g
グリンピース
生
7.7g
ごぼう
生
5.7g
ブロッコリー
生
5.1g
オクラ
生
5.0g
えだまめ
生
5.0g
緑豆はるさめ
乾
4.1g
西洋かぼちゃ
生
3.5g
水菜
生
3.0g
スイートコーン
生
3.0g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

2-3.豆類

白米の上にのせた納豆

大豆製品を含め、豆類にも食物繊維が多く含まれています。

食物繊維が足りないと感じるときは、納豆を食卓に追加するのも良いですよ。

【食物繊維を含む主な豆類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
おから
乾
43.6g
いんげんまめ
乾
19.6g
きな粉
全粒大豆
18.1g
大豆
乾
17.9g
レンズまめ
乾
16.7g
ひよこまめ
乾
16.3g
黒大豆
乾
16.0g
あずき
乾
15.3g
いんげんまめ
ゆで
13.6g
あずき
ゆで
12.1g
ひよこまめ
ゆで
11.6g
おから
生
11.5g
大豆
水煮缶
6.8g
納豆
-
6.7g
ひきわり納豆
-
5.9g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

2-4.きのこ類

ざるにのったきのこ類

きのこ類にも食物繊維が含まれています。

乾燥きのこや水煮缶をうまく取り入れると、効率良く食物繊維を摂取できそうですね。

【食物繊維を含む主なきのこ類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
きくらげ
乾
57.4g
しいたけ
乾
46.7g
まいたけ
乾
40.9g
しいたけ
生
5.5g
まつたけ
生
4.7g
えのきたけ
生
3.9g
エリンギ
生
3.4g
なめこ
生
3.4g
マッシュルーム
水煮缶
3.2g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

2-5.海藻類

ひじきの煮物

海藻類にも食物繊維が含まれています。

野菜や穀類などに比べて海藻類を一度にたくさん摂ることは難しいですが、みそ汁やサラダなどに入れて摂取量を増やすよう心掛けてくださいね。

【食物繊維を含む主な海藻類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
ひじき
乾
51.8g
刻みこんぶ
-
39.1g
焼きのり
-
36.0g
カットわかめ
乾
35.4g
あおさ
素干し
29.1g
塩昆布
-
13.1g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

2-6.果物類

ドライフルーツ

果物類にも食物繊維が含まれています。

しかし食物繊維の摂取を目的に果物類を多く摂ると、糖質の過剰摂取につながることがあるため注意が必要です。

果物類だけで食物繊維を摂ろうとせず、さまざまな食材からバランス良く摂取するように意識しましょう。

【食物繊維を含む主な果物類と100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
ブルーベリー
乾
17.6g
干し柿
-
14.0g
いちじく
乾
10.7g
あんず
乾
9.8g
かりん
乾
8.9g
プルーン
乾
7.1g
バナナ
乾
7.0g
ドライマンゴー
-
6.4g
アボカド
生
5.6g
グァバ
生
5.1g
ラズベリー
生
4.7g
ブルーベリー
生
3.3g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

3.食物繊維の1日の目標量を満たすためのポイント

「食物繊維をしっかり摂るためのポイントがあったら知りたいな」

食物繊維の摂取量を増やすには日々の食事内容や調理方法を工夫することが有効です。

通常の食事で食物繊維が豊富な食材を積極的に摂っても、過剰摂取になるケースはほとんどありません。

しかし摂取不足を補うためにサプリメントなどを取り入れた場合は、過剰摂取となり下痢が起こることがあります。

ここでは、食物繊維の目標量を十分に満たすための食事のポイントについてご紹介します。

食物繊維の目標量を満たすためのポイント

ポイント1 主食を変える

食物繊維の摂取量を増やすには、主食を玄米ごはんや麦ごはん、胚芽米ごはん、全粒粉パンなどに変えることがおすすめです。

食物繊維は精製すると量が減ってしまうため、精白されていない色付きの食材を主食に取り入れると効率良く摂取できます。

白米を玄米に置き換えることから始めてみるのも良いでしょう。

穀類は毎日の食事のなかでも食べる回数が多いため、1食分をこれらの食材に変更するだけで無理なく摂取量を増やすことができますね。

ポイント2 食材を加熱する

食物繊維の摂取量を増やすには、食材を加熱することがおすすめです。

特に野菜やきのこ類は煮たり蒸したりすることでかさを減らすことができます。

またこれらの食材を細かく刻んでかさを減らすのも良いでしょう。

かさを減らすことで多くの量を食べられるようになります。

その他、いも類や豆類などはポタージュ状の汁物などにするとかさが減り食材の摂取量を増やすことができます。

調理が負担になる場合は、レトルト食品などを活用するのも便利ですよ。

調理方法を工夫することで、食物繊維をたっぷり摂れますね。

ポイント3 おやつを工夫する

食物繊維の摂取量を増やすには、食べるおやつの内容を工夫することがおすすめです。

通常のおやつで洋菓子や和菓子、スナック菓子を食べている場合は、食物繊維が豊富な食べ物に置き換えることで食物繊維の摂取を増やすことができます。

甘栗やナッツ類、ドライフルーツなどは食物繊維が豊富で理想的なおやつです。

また食物繊維が豊富に含まれる飲料を摂ることもおすすめです。

例えばココアは食物繊維はもちろん、カルシウムや鉄分などの栄養素の摂取源にもなります。

その他、ケールや大葉などのさまざまな野菜からつくられている青汁も食物繊維を摂取するのに適しています。

おやつや飲料の内容を変えることで、食物繊維の摂取量を増やすことができますね。

4.食物繊維の1日当たりの摂取量についてのまとめ

食物繊維とは炭水化物の一種で、ヒトの消化酵素では消化できない成分です。

食物繊維には腸内環境を整える作用があります。

また食物繊維には肥満や生活習慣病を予防・改善する効果が期待できます。

成人の理想的な食物繊維の摂取量は1日当たり25g以上です[3]。

しかし、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」では20歳以上の平均摂取量は男性で19.9g、同じく女性で18.0gであり、理想とかけ離れています[4]。

そのため厚生労働省は実現可能な数値として、男性の目標量を18〜29歳で20g以上、30〜64歳で22g以上、65〜74歳で21g以上、75歳以上で20g以上と設定しています[3]。

また女性の目標量は18〜74歳で18g以上、75歳以上で17g以上です[3]。

理想的な食物繊維の摂取量を満たすためにも、積極的に食物繊維を摂取しましょう。

食物繊維は穀類や野菜、豆類、海藻類、きのこ類、果物類などの植物性食品に豊富に含まれています。

これらの食品を積極的に摂ることに加え、主食を精白されていない色付きの穀類に置き換える、食材を加熱してかさを減らす、おやつを食物繊維が豊富な食品に変えるといった工夫をすることで、食物繊維の摂取量を増やすことができます。

1日の食物繊維の摂取量を増やし、健康維持に役立ててくださいね。

[3] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

[4] 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」