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カロリー消費の多い運動は?ダイエット向きメニューや注意点を解説

「カロリーを消費しやすいのはどんな運動だろう?」

「ダイエットのために運動をしたいけど、どうすれば消費カロリーを増やせるのかな?」

どんな運動をすればカロリーを多く消費できるのか、気になっている方もいらっしゃるでしょう。

特にダイエットを考えている場合、運動の消費カロリーは大きな関心事ですよね。

実は、消費カロリーを増やすにはただ激しい運動をすれば良いというわけではありません

この記事ではカロリーを多く消費できる運動は何か、また消費カロリーはどう計算するかを紹介します。

加えてダイエットに適した運動メニューと、消費カロリーを増やすための工夫も解説していきます。

この記事の内容を参考にして自分に合った運動を選び、効率的なカロリー消費を目指してみてくださいね。

1.カロリー消費の多い運動とは?

「カロリーを多く消費するためには、どんな運動を選べば良いのかな?」

効率的にカロリーを消費できる運動を知りたい方は多いのではないでしょうか。

運動でカロリーを消費するには有酸素運動が有効といわれています。

有酸素運動とは
酸素を用いて体内の脂肪や糖質をエネルギー源として消費する、筋肉への負荷が比較的軽い運動のことです。有酸素運動には、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などがあります。

消費カロリーを増やすには、どんな運動をするかに加えて、どれくらいの強度でどれくらいの時間行うかが重要です。

同じ時間行うのであれば激しい運動の方が消費カロリーは大きくなりますが、激しい運動を長時間続けるのはなかなか難しいものですよね。

有酸素運動は筋肉への負荷が比較的軽く、長時間続けやすいため、カロリーを消費しやすいといえるのです。

メモ
運動での消費カロリーの計算方法については後ほど説明します。

また有酸素運動では多くの種目のなかから自分の生活や体力に合ったものを選び、強度を調整することができます。

有酸素運動は自分に合った方法で、カロリーを効率的に消費できる運動だといえるでしょう。

ダイエット目的で行う場合、有酸素運動にはさらなる効果があるといえます。

有酸素運動はエネルギー源として体内の脂肪を燃やすため、直接脂肪を消費できます

ダイエットで理想の体形を目指したい方にとってはとても魅力的ですよね。

また、有酸素運動にはスタミナや粘り強さを意味する「心肺持久力」をアップさせる効果もあります

メモ
心肺持久力が上がると肺や心臓のはたらきが強化され、毛細血管が発達して筋肉への血流がより多くなります。そのため体に多くの酸素が供給できるようになり、長時間の運動が容易になります。

通常の運動やスポーツは有酸素運動と無酸素運動が組み合わさっており、運動強度が高くなるに連れて有酸素運動の割合は減っていきます。

無酸素運動とは
エネルギーを消費する際に酸素を消費しない、短時間で体に強い負荷のかかる運動のことです。無酸素運動には筋力トレーニングや短距離走、投てきなどがあります。

しかし心肺持久力が上がっていると、強度の高い運動でも酸素を利用して脂肪や糖質からエネルギーを使い続けられるようになります。

有酸素運動で心肺持久力をアップさせることで、より強度の高い運動を長く行えるようになり、消費カロリーを増やせるといえるでしょう。

2.消費カロリーの計算方法

「運動で消費するカロリーは自分で計算できるのかな?」

自分が行う運動でどれくらいカロリーを消費できるのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。

この章では、運動で消費できるカロリーの簡単な計算方法をご紹介します。

運動や普段の身体活動の消費カロリー(kcal)は、「メッツ×時間(h)×体重(kg)」という式で簡易的に求められます。

メッツ・時とは
運動強度を表す単位「メッツ」に実施時間(時間)を掛け合わせたものです。メッツは安静時を1として何倍のエネルギーを消費できるかを表し、運動ごとに定められています。例えば硬く平らな地面を時速4.0kmで歩いたときのメッツは3.0で、30分(0.5時間)実施した場合は1.5メッツ・時です。

運動強度のメッツが分かれば、実施した時間から身体活動量のメッツ・時が計算できます。

そして身体活動量と自分の体重を用いることで、簡単に消費カロリーを算出できます。

運動の強度や実施時間を増やすことが、カロリー消費に直結しているのですね。

国立研究開発法人 国立健康・栄養研究所が「身体活動のメッツ(METs)表」という資料を公開し、多種多様な運動や身体活動のMETsを紹介しているので参考にしてみてくださいね。

身体活動のメッツ(METs)表

この章では消費カロリーの計算方法を紹介しましたが、自分で計算するのは面倒だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そこで次の章では、カロリーを多く消費できてダイエットを目指しやすい有酸素運動と、それぞれの消費カロリーの目安を紹介します。

3.ダイエット向き運動メニューと消費カロリー

「効果的なダイエットには、どんな有酸素運動をどれくらいすれば良いんだろう?」

ダイエットを目指すなら、できるだけ効率的にカロリーを消費したいという方は多いのではないでしょうか。

低強度の運動ではカロリー消費に長い時間がかかり、高強度では長時間続けるのが難しいため、自身の体力や環境に応じて安全で効果的なバランスを考える必要があります

この章ではダイエットに適した有酸素運動のメニューと、それぞれの消費カロリーを強度ごとに紹介します。

どれくらいの強度の運動なら長時間続けられるか、日々どれくらいの時間を運動に割り当てられるか、自分の体力や環境と照らし合わせながら参考にしてみてくださいね。

3-1.ウォーキング

ウォーキング中の人の足

ウォーキングは健康増進や生活習慣病予防などのために運動として「歩く」ことです。

有酸素運動のなかでも体への負担が少なく、長時間行いやすい運動です。

「ウォーキングは歩くだけだから、消費カロリーも少ないんじゃない?」

このように考える方もいらっしゃるかもしれませんが、歩く速さによって消費カロリーは大きく変わります。

ウォーキングのメッツは「普通歩行」とされる時速4.0kmでは3.0、「やや速歩」とされる時速5.6kmでは4.3、「かなり速歩」とされる時速6.4kmで5.0となります。

1時間ウォーキングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【ウォーキングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
普通歩行(時速4.0km) 126kcal 158kcal 189kcal 221kcal 252kcal 284kcal
やや速歩(時速5.6km) 181kcal 226kcal 271kcal 316kcal 316kcal 406kcal
かなり速歩(時速6.4km) 210kcal 263kcal 315kcal 368kcal 420kcal 473kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

ウォーキングには特別な装備も必要ないので、誰でも気軽に始めやすく、通勤や通学などの際にも実施できます

またウォーキングは常にどちらかの足が地面についている運動のため、膝や腰などに疾患を抱えている方でもけがのリスクが少ないことが特徴です。

ウォーキングで効率的にカロリーを消費するためには、フォームをしっかりと保ちつつ、体重移動を意識しながら腕を大きく振り、大きめの歩幅で歩くことを意識しましょう。

また、体に合ったシューズや気候に合わせたウェアを用意することで、より快適にウォーキングを行うことができます。

ただし体への負担が軽いとはいっても、運動に慣れていない方がいきなりハイペースで長時間のウォーキングを行うと健康を損ないかねません

まずは今よりも身体活動量を増やすことを意識しつつ、少しずつ距離や時間を伸ばしながら消費カロリーを増やしていくようにしましょう。

3-2.ジョギング

ジョギングする人たち

ジョギングは主に運動不足の解消や健康の増進を目的に、会話ができるくらいのゆっくりとした快適なペースで走ることです。

その分ジョギングの消費カロリーはウォーキングよりも多くなっており、手っ取り早くカロリーを消費したい方におすすめです。

一般的なジョギングのメッツは7.0、「ゆっくりとしたジョギング」とされる時速6.4kmでは6.0となります。

1時間ジョギングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【ジョギングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ジョギング 294kcal 368kcal 441kcal 515kcal 588kcal 662kcal
ゆっくりとしたジョギング(時速6.4km) 252kcal 315kcal 378kcal 441kcal 504kcal 567kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

ジョギングは常に片足が地面についているウォーキングと違ってジャンプと着地を繰り返す運動のため、多少体に負担が掛かる有酸素運動といえるでしょう。

例えば、「ゆっくりとしたジョギング」はウォーキングの「かなり速歩」と同じ速度ですが、消費カロリーはやや多くなっています。

ジョギングはシューズやウェアなどの装備をそろえる手間はありますが、ジムなどに通う必要はなく、始めるハードルは比較的低めです。

ジョギングを行う場合はけがを防ぐために準備運動を行い、走る際のフォームもしっかり意識するようにしましょう

また足腰を痛めないために、着地の衝撃を吸収できるクッション性と安定性のあるシューズを選ぶ必要があります。

注意点として、糖尿病や高血圧、循環器系の疾患のある方は健康を損なう危険があるので、必ずかかりつけ医に相談してからジョギングを始めるようにしましょう。

3-3.ランニング

ランニングする男女

ランニングは主にトレーニングや競技大会への出場を目的に、ジョギングよりも速いペースで走ることです。

ランニングとジョギングは速度では明確に分けられていませんが、厚生労働省は分速134m以上で走る行為をランニングとしています[1] 。

ランニングのメッツは時速8.0kmでは8.3、時速9.7kmでは9.8、時速12.1kmでは11.5となります。

1時間ランニングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【ランニングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ランニング(時速8.0km) 349kcal 436kcal 523kcal 610kcal 697kcal 784kcal
ランニング(時速9.7km) 412kcal 515kcal 617kcal 720kcal 823kcal 926kcal
ランニング(時速12.1km) 483kcal 604kcal 725kcal 845kcal 966kcal 1,087kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

ランニングはジョギングよりも速いペースで走るため運動強度が高く、運動に慣れていない場合は長時間続けるのは容易ではありません。

また、ランニングの体への負担はジョギングよりもさらに大きくなります。

そのため初心者が無理にランニングを行うと、けがをしたりきつ過ぎて続けられなくなったりすることも考えられます

まずはウォーキングやジョギングから始め、体が慣れてきたら週に1回ランニングを行うといった無理のないペースで取り入れてみましょう。

ランニングではジョギングと同様にしっかりと準備運動をし、走るフォームや体への負荷を意識してけがを防ぐことが重要です。

また足腰を守るため、クッション性が高く安定性のあるシューズを選ぶようにしましょう。

体に痛みを感じた場合は決して無理に走らず、痛みが強い場合は医療機関を受診してください。

[1] 厚生労働省「生活活動のメッツ表」

3-4.水泳

水泳

水泳は全身に水の抵抗を受けることや、冷たい水中で体を温めるためにカロリーを多く消費することから、高いダイエット効果が期待できる有酸素運動です

水泳はクロールや平泳ぎなどの種目ごとに消費カロリーが異なります。

クロールのメッツは楽に流して泳ぐ「ゆっくり」のスピードで5.8、分速45.7m未満の「ふつうの速さ」で8.3、分速68.6m未満の「速い」スピードでは10.0となります。

1時間クロールで泳いだ場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【クロールの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ゆっくりとしたクロール 244kcal 305kcal 365kcal 426kcal 487kcal 548kcal
ふつうの速さのクロール(分速45.7m未満) 349kcal 436kcal 523kcal 610kcal 697kcal 784kcal
速いクロール(分速68.6m未満) 420kcal 525kcal 630kcal 735kcal 840kcal 945kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

平泳ぎのメッツはゆったりとした速さで5.3、競技として泳ぐ場合で10.3となります。

1時間平泳ぎで泳いだ場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【平泳ぎの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ゆったりとした平泳ぎ 223kcal 278kcal 334kcal 390kcal 445kcal 501kcal
競技としての平泳ぎ 433kcal 541kcal 649kcal 757kcal 865kcal 973kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

背泳ぎのメッツはゆったりとした速さで4.8、競技として泳ぐ場合で9.5となります。

1時間背泳ぎで泳いだ場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【背泳ぎの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ゆったりとした背泳ぎ 202kcal 252kcal 302kcal 353kcal 403kcal 454kcal
競技としての背泳ぎ 399kcal 499kcal 599kcal 698kcal 798kcal 898kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

激しい泳法として知られるバタフライのメッツは13.8と非常に高く、長時間の継続は容易ではありません。

1時間バタフライで泳いだ場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【バタフライの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
バタフライ 580kcal 725kcal 869kcal 1,014kcal 1,159kcal 1,304kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

水中では浮力がはたらくため、水泳は膝や腰などの関節に負担がかかりにくいことが特徴です。

体力に自信のない方や、関節に痛みのある方にもおすすめできる有酸素運動といえます。

泳げない方や運動の習慣がない方は、まず水中ウォーキングから始めてみても良いでしょう。

水中ウォーキングのメッツは楽に歩く「ゆっくり」なスピードでは2.5ですが、「ほどほどの速さ」の場合は4.5、「速い」スピードで歩こうとした場合は6.8となります。

1時間水中ウォーキングを行った場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【水中ウォーキングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
ゆっくりな水中ウォーキング 105kcal 131kcal 158kcal 184kcal 210kcal 236kcal
ほどほどの速さでの水中ウォーキング 189kcal 236kcal 284kcal 331kcal 378kcal 425kcal
速い水中ウォーキング 286kcal 357kcal 428kcal 500kcal 571kcal 643kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

水泳は水着やキャップ、ゴーグルなどの装備があれば始めることができますが、市民プールやスポーツジムなどの泳げる場所を探す必要があります。

3-5.サイクリング

サイクリング

サイクリングは体への負担が小さく、運動量をコントロールしやすい有酸素運動です。

サイクリングのメッツは主婦の平均速度とされる時速約15kmで5.8、学生の平均速度とされる時速約18kmでは6.8、時速約22kmでは8.0となります。

1時間サイクリングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【サイクリングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
サイクリング(時速約15km) 244kcal 305kcal 365kcal 426kcal 487kcal 548kcal
サイクリング(時速約18km) 286kcal 357kcal 428kcal 500kcal 571kcal 643kcal
サイクリング(時速約22km) 336kcal 420kcal 504kcal 588kcal 672kcal 756kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

サイクリングはコースの勾配の有無などで運動量を調整しやすいことも大きな魅力で、山道など坂の多い場所を走ることで消費カロリーをさらに増やすことができます。

山道など起伏のある場所をサイクリングする際のメッツは8.5、きつい上り坂を走る場合は14.0となります。

1時間山道をサイクリングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【山道サイクリングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
山道でのサイクリング 357kcal 446kcal 536kcal 625kcal 714kcal 803kcal
きつい上り坂でのサイクリング 588kcal 735kcal 882kcal 1,029kcal 1,176kcal 1,323kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

サイクリングは自転車のサドルにお尻を乗せて行う運動のため、膝や腰への負担が軽いことが大きな特徴です。

そのため膝や腰などに痛みがある方や、肥満と診断された方にもおすすめの運動といえるでしょう。

普段運動の時間が取りにくい方は、通勤・通学手段を自転車に切り替えてみても良いですね。

サイクリングの際は背筋を伸ばして足裏をしっかりペダルに乗せ、サドルに体重を左右均等に乗せるなど、姿勢もしっかり気を付けましょう。

サイクリングの服装は、安全のため動きやすいストレッチ性のボトムスを選び、巻き込みの危険があるスカートや裾の広がったパンツは避けるといった注意が必要です。

また交通ルールを遵守し、スマホ運転や傘差し運転、無灯火運転のような違反行為は絶対に行わないようにしましょう。

近所をサイクリングするのが難しい方には、自宅やジムで行えるフィットネスバイクがおすすめです。

フィットネスバイクは負荷を調整することで、運動量を簡単に調節できます

フィットネスバイクのメッツは、楽な負荷の51~89ワットで4.8、ほどほどの負荷である90~100ワットでは6.8、きつめの負荷となる101~160ワットでは8.8となります。

1時間フィットネスバイクをこいだ場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【フィットネスバイクの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
フィットネスバイク(51~89ワット) 202kcal 252kcal 302kcal 353kcal 403kcal 454kcal
フィットネスバイク(90~100ワット) 286kcal 357kcal 428kcal 500kcal 571kcal 643kcal
フィットネスバイク(101~161ワット) 370kcal 462kcal 554kcal 647kcal 739kcal 832kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

3-6.ハイキング

ひとりでハイキングする男性

ハイキングはアウトドアスポーツの一種で、野山のような自然の中を楽しみながら歩く、健康増進と余暇の趣味を兼ね備えた有酸素運動です。

ハイキングでは未舗装で起伏のある道を歩くため、通常のウォーキングよりもカロリー消費が多くなります。

またハイキングコースを歩くにはそれなりの時間がかかる傾向にあります。

そのため、ハイキングは一度で多くのカロリー消費が期待できる運動といえるでしょう。

ハイキングのメッツは野山を普通のペースで歩く場合で5.3、バックパックを背負って歩く場合で7.8となります。

1時間ハイキングした場合の消費カロリーは以下の表のとおりです。

【ハイキングの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
普通のペースでのハイキング 223kcal 278kcal 334kcal 390kcal 445kcal 501kcal
バックパックを背負ってのハイキング 328kcal 410kcal 491kcal 573kcal 655kcal 737kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

ハイキング中の足元の悪い道や坂道では、歩幅を狭くし、地面に着いた側の脚に重心を乗せることを意識して少し左右に揺れながら歩くと安全です

ハイキングの際は靴底の厚くて柔軟なシューズを選び、汗を吸う肌着、保温性のある中間着、雨風を防げる外着を身につけ、暑さに応じて脱ぎ着して体温を調節するようにしましょう。

また荷物はバックパックに入れて背負い、両手を空けるようにします。

ハイキングは時間のかかる運動ですが、休日の過ごし方の一つとして、ストレス解消を兼ねて取り入れてみると良いでしょう。

3-7.エアロビクスダンス

エアロビクスダンスの様子

エアロビクスダンスは、音楽のリズムに合わせながら体を動かすダンス形式の有酸素運動です。

エアロビクスダンスはジョギング並に消費カロリーが多いため、ダイエットを目指す方にもおすすめといえるでしょう。

エアロビクスダンスの消費カロリーは、低負荷なダンスでは5.0、高負荷なダンスではジョギングを超える7.3、4.5~6.8kgのウェイトを身につけて行う場合には10.0となります。

【エアロビクスダンスの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
エアロビクスダンス(低負荷) 210kcal 263kcal 315kcal 368kcal 420kcal 473kcal
エアロビクスダンス(高負荷) 307kcal 383kcal 460kcal 537kcal 613kcal 690kcal
エアロビクスダンス(4.5~6.8kgの重り) 420kcal 525kcal 630kcal 735kcal 840kcal 945kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

「ただ走ったり泳いだり、ペダルをこいだりするだけでは単調で飽きてしまうかも……」

エンターテインメント性のあるエアロビクスダンスは、このように感じてしまう方にもおすすめの運動です。

エアロビクスダンスは自宅で動画サイトなどを見ながら気軽に実施できますが、本格的に行いたい場合はスポーツジムなどの教室に通うこともできます。

3-8.縄跳び

ジムで縄跳びする人

縄跳びは全身の筋肉を使う高負荷な有酸素運動で、狭いスペースでも気軽に行えるのが特徴です。

「縄跳びは体育の授業でやったきりだけど、本当にダイエットに効果があるのかな?」

こう感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、縄跳びの運動強度は非常に高く、ゆっくりしたペースで行ってもランニングと同等のカロリーを消費します

縄跳びのメッツは、跳ぶ回数が毎分100回未満のゆっくりしたペースで8.8、毎分100~120回のペースで11.8、毎分120~160回の速いペースでは12.3となります。

【縄跳びの1時間当たりの体重別消費カロリー】

40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg
縄跳び(毎分100回未満) 370kcal 462kcal 554kcal 647kcal 739kcal 882kcal
縄跳び(毎分100~120回) 496kcal 620kcal 743kcal 867kcal 991kcal 1,115kcal
縄跳び(毎分120~160回) 517kcal 646kcal 775kcal 904kcal 1,033kcal 1,162kcal

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

縄跳びは移動せずに行えるため、近所でのウォーキングやジョギングなどが難しい場合でも気軽に行うことができます

また消費カロリーが多いため、運動時間を取りにくいけれどダイエットを目指したいと考える方にもおすすめの運動といえるでしょう。

ただし、消費カロリーを増やすためには実施時間も重要なため、すぐに息切れせずに続けられるペースを維持することが重要です。

4.消費カロリーを増やすポイント

「せっかく運動するなら、消費カロリーはできるだけ増やしたい……」

ダイエットのために、できるだけ消費カロリーを増やしたい方もいらっしゃるでしょう。

この章では、運動で消費カロリーを増やすためのポイントを紹介します。

運動をする際にこれらのポイントを取り入れ、消費カロリーアップを目指してみてくださいね。

ポイント1 有酸素運動の前に筋トレを行う

ダンベルを持つ筋肉質の腕

有酸素運動の前に筋トレを行うことで、消費カロリーを増やすことができます

筋トレをすると、その後に行う有酸素運動での脂肪燃焼効果がアップし、消費カロリーが増えるのです。

筋トレを行って体に強い負荷がかかると、成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンというと成長期に多く分泌されるイメージがあるかもしれませんが、生涯にわたって分泌され、骨や筋肉の発育・発達を促す他、損傷した筋肉の回復を早める作用を持っています

また免疫機能や認知機能にも関わることが分かっています。

それに加え、成長ホルモンには中性脂肪の分解を促す強いはたらきがあります

中性脂肪が分解されると遊離脂肪酸という有酸素運動のエネルギーに変わり、脂肪が燃えやすい状態になるのです。

先に筋トレ、その後に有酸素運動という順番で行うことで、より効率的に脂肪を燃やせるようになるといえるでしょう。

ただし、筋トレの前に有酸素運動を行うと、筋トレ後の成長ホルモンの分泌が抑制されてしまうことも分かっています。

消費カロリーを増やしたい方は、筋トレから有酸素運動という順番を意識して取り組んでみてくださいね。

メモ
筋トレによって筋肉量が増えると、何もせずじっとしているときに消費されるカロリー「基礎代謝」が増加します。ダイエットを効率的に行うには、有酸素運動と筋トレを組み合わせることがポイントだといえるでしょう。

ポイント2 運動の強度と時間のバランスを考える

屋外で準備運動する男女

運動での消費カロリーを増やすためには、運動の強度と実施時間のバランスを取ることが重要です。

強度が低い運動では、カロリー消費を増やすために非常に長い時間運動しなくてはならず、日常生活を圧迫しかねません。

一方、強度が高い運動は長時間続けるのが難しい傾向にあります。

このため、楽過ぎず、きつ過ぎない中程度の強度の運動をできるだけ長く行うことがポイントです。

ただし、運動の適切なペースは体力や健康状態、年齢などによって大きく変わるため、単純にどんな運動をどれくらい行えば良いと決めることはできません。

特に運動に慣れていない方は無理をせず、少しずつ運動の強度を上げたり実施時間を増やしたりしながら、日々安全に継続できるペースを探してみましょう。

「運動の時間も取りにくいし、激しい運動を続けていける自信もない……」

という方は、日常生活で体を動かすことを意識してみても良いでしょう。

通勤や通学時に一駅多く歩いたり自転車を使ったりする、エレベーターやエスカレーターに乗らず階段を使うといった工夫で、カロリー消費を増やすことができます。

5.消費カロリーを増やすにはジムもおすすめ

「天気に左右されず体を動かしたい……」

「筋トレと有酸素運動を効率良く続けるためにはどうしたら良いんだろう?」

長時間体を動かすことができる有酸素運動は、自宅ではなかなかできないものが多いといえます。

しかし外での運動は天候の影響を受けてしまうため、なかなか長続きしないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また有酸素運動と筋トレをどう両立したら良いのかお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんな方にはトレーニングジムの利用がおすすめです。

ジムには筋トレ用のマシンはもちろん、ランニングマシンやフィットネスバイク、プールなど有酸素運動のできるマシンや設備が用意されています

トレーニングマシンで筋トレを行った後、すぐに有酸素運動に移れるのがうれしいポイントですよね。

また専門的な知識を持つトレーナーの指導はモチベーションの維持やカロリー消費の効率アップにつながるかもしれません。

6.カロリー消費と運動についてのまとめ

運動でカロリーを消費したい場合には、運動の強度と実施時間が重要です。

そのため、長時間続けやすい有酸素運動が有効といえます。

有酸素運動は直接脂肪を燃焼させる運動のため、ダイエットを目指す方には特におすすめです。

また効率的にカロリーを消費するには、きつ過ぎず楽過ぎず、無理なく長時間続けられる運動を選ぶことがポイントです。

体力に自信のない方はウォーキング、短時間でたくさんカロリーを消費したい方は水泳や縄跳びなど、自分の体力やスケジュールに合わせて種目を選んでみましょう。

有酸素運動の前に筋トレを行うと、有酸素運動の脂肪燃焼効果を高められるため、運動の際は順番も気にしてみましょう。

この記事の内容を参考にして、自分に合ったペースで消費カロリーアップを目指してみてくださいね。