プッシュアップのやり方は?効果的な筋トレのためのポイントも紹介

2023年10月19日

2024年11月11日

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「プッシュアップってどうやれば良いんだろう?」

「プッシュアップにはどんなメリットがあるのかな?」

プッシュアップは腕立て伏せとして広く知られているトレーニングメニューですが、やり方やメリットを把握できていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

プッシュアップにはいくつも種類があり、鍛えたい部位によってやり方を変える必要があります。

プッシュアップのメリットは、体にメリハリが出ることや体幹が安定することなどです。

また正しいフォームを意識したり休息日を設けたりすることでより効果的にプッシュアップを行えるようになります

この記事ではプッシュアップのメリットや効果的に行うポイントを解説すると共に、プッシュアップのバリエーションをいくつかご紹介します。

トレーニングの際の参考にしてくださいね。

1.プッシュアップとは

プッシュアップは腕立て伏せのことで、上半身を使って体を地面から押し上げるトレーニングです。

「腕立て伏せっていうくらいだし、腕を太くするためのトレーニングなのかな?」

と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際は主に胸の筋肉である「大胸筋」を鍛える筋トレです。

大胸筋とは
胸全体にまたがる大きな筋肉のことです。腕立て伏せなどの押す動作や、肩関節を動かす動作に深く関わっています。

もちろん、二の腕の筋肉を鍛えることもできる他、やり方によっては背筋や腹筋、体幹などを鍛えることもできます。

またプッシュアップは特別な備品を必要としないため、場所を選ばず気軽にできる点が魅力です。

次の章ではプッシュアップのメリットをみていきましょう。

2.プッシュアップのメリット

プッシュアップのメリットを理解していた方が、筋トレに励むモチベーションも上がりますよね。

メリハリのある体になれる、太りにくくなる、体幹が鍛えられるなどメリットは多岐にわたります

ここからはプッシュアップのメリットを四つご紹介します。

2-1.メリハリのあるボディラインを目指せる

筋肉質なタンクトップの男性

プッシュアップをすると大胸筋が鍛えられるため、メリハリのあるボディラインを目指せます

大胸筋が発達すると服の上からでも胸板の厚さを感じられるようになり、シャツやジャケットがだぶつかず、すっきり着こなせます。

また、女性の場合はきれいなバストラインを作ることにつながります。

筋トレをして体が引き締まると、服を着たときの見え方まで変わるのですね。

2-2.基礎代謝の向上

運動後水分補給しながら汗を拭う女性

プッシュアップのような筋トレをして筋肉がつくと「基礎代謝」が向上し、太りにくくなります

基礎代謝とは
呼吸をしたり、心臓を動かしたりといった、生命活動を維持するために最低限必要なエネルギーのことです。

筋肉の方が脂肪よりもエネルギー代謝が活発なため、同じ体重でも脂肪が少なく、筋肉が多い人の方が基礎代謝で消費されるエネルギーは多くなります

1日の総エネルギー消費量のうち、基礎代謝は実に60%を占めます[1]。

エネルギー消費の割合の高さからも、基礎代謝を向上させることが、脂肪がつきにくい体を作る上でいかに重要かが分かります。

またプッシュアップは胸全体にまたがる大きな筋肉である大胸筋を鍛えられるため、効率良く基礎代謝を向上させられます。

[1] 厚生労働省e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」

2-3.体幹の安定性向上

青空の下でヨガをする女性の後ろ姿

きちんとしたフォームでプッシュアップをするには腹筋・胸筋・背筋を含めた「体幹」を固定する必要があるため、体幹の安定性が向上します。

メモ
特にボールやバランスボードを使って不安定な状態で行うプッシュアップのバリエーションでは体幹の強さが要求されます。

体幹が安定すると楽に姿勢を保てるようになり、安定した動きができるようになります。

そのため正しいフォームで動けるようになり、さまざまなスポーツにおいてパフォーマンスの向上が見込めるのです。

また、安定した動作は日常生活における転倒やけがの予防にもつながります。

体幹を鍛えるためにも、正しいフォームを意識してプッシュアップを行いましょう。

2-4.骨粗しょう症の予防・改善

膝を気にするひと

プッシュアップをはじめとする筋トレを行うことは、骨粗しょう症の予防・改善につながります

骨粗しょう症とは
骨がもろくなり、骨折しやすくなった状態を指します。骨を形成するカルシウムやその吸収に必要なビタミンDなどの不足の他に、運動不足も原因とされています。

骨粗しょう症を予防・改善するにはカルシウムの摂取と、ビタミンDを合成するために必要な日光浴に加えて、骨に刺激を加える運動を行う必要があります。

ジョギングやウォーキングなどを行えば下半身の骨には刺激を加えることができますが、上半身の骨まではカバーできません。

その点、上半身の筋トレは骨に刺激を加えつつ、自分の弱い部分を選んで鍛えることが可能です。

鍛えたい部位を重点的に鍛えられるということも、筋トレの魅力の一つなのですね。

プッシュアップは大胸筋や二の腕の筋肉、背筋や腹筋、体幹など多くの筋肉を鍛えられるトレーニングメニューです。

そのため骨粗しょう症の予防や改善のための筋トレに向いているといえるでしょう。

3.プッシュアップと類似のトレーニングのやり方

プッシュアップには基本となる「ノーマル・プッシュアップ」の他、鍛えたい部位によっていくつかバリエーションがあります。

ここからはノーマル・プッシュアップと、そのバリエーションのやり方を詳しく解説していきます。

3-1.ノーマル・プッシュアップ

ノーマル・プッシュアップとは、いわゆる普通の腕立て伏せのことです。

ノーマル・プッシュアップは大胸筋をメインに、「三角筋」や「上腕三頭筋」を鍛えることができます

三角筋は肩を覆っている筋肉で、肩関節を動かす際に重要な役割を果たします。

上腕三頭筋は二の腕の筋肉のことで、ものを押す動作に深く関わっています。

ノーマル・プッシュアップのやり方は以下のとおりです。

ノーマル・プッシュアップ

まず、肩幅よりもやや広い位置に両手をつきます。

両脚は肩幅よりも狭くし、爪先だけを地面につきます。

このとき、首からかかとまで一直線になるように構えることがポイントです。

ゆっくりと肘を曲げ、胸が床につくギリギリの位置で少し静止し、元の姿勢に戻ります。

3-2.膝つきプッシュアップ

膝つき・プッシュアップは負荷が低く、ノーマル・プッシュアップができない方向けのトレーニングです。

膝つき・プッシュアップもノーマル・プッシュアップと同様、大胸筋を中心に三角筋や上腕三頭筋を鍛えることができます

それでは早速、膝つき・プッシュアップのやり方をみていきましょう。

膝つき・プッシュアップ

肩幅より少し広めに手をつき、背中が真っすぐになるようにして膝をつきます。

肩甲骨を寄せながら肘を曲げ、体を下ろします。

体をしっかり下ろしたら、元の位置まで体を押し上げます。

体を下ろしたときだけ肩甲骨を寄せるのがポイントです。

3-3.ワイド・プッシュアップ

ワイド・プッシュアップは、通常より手の幅を広げて行うプッシュアップです。

手を広げることによって大胸筋の外側が鍛えられるため、胸板のサイズアップが期待できます

ワイド・プッシュアップのやり方は以下のとおりです。

ワイド・プッシュアップ

両手は肩幅よりもかなり広めの位置につきます。

脚は肩幅よりも少し狭いくらいの位置で構えましょう。

そのまま肘を曲げ、胸を地面に近づけた後、元の姿勢に戻ります。

このとき、肩に余計な力が入らないようにすること、大胸筋を大きく動かす意識を持つことがポイントです。

3-4.ナロー・プッシュアップ

ナロー・プッシュアップは、大胸筋の上部を集中的に鍛えることができるプッシュアップです。

ナロー・プッシュアップは以下のような手順で進めます。

ナロー・プッシュアップ

まず、ノーマル・プッシュアップと同じようなフォームをとります。

両手はみぞおちの少し下と床を垂直に結んだ辺りにつき、爪先は肩幅に広げます。

ゆっくりと肘を曲げ、胸がつく直前で体を止めた後、元の姿勢に戻ります。

3-5.インクライン・プッシュアップ

インクライン・プッシュアップは椅子やベンチを使い、体に傾斜をつけた状態で行うプッシュアップです。

傾斜をつけることで体に対して斜め下側に負荷がかかるため、大胸筋下部を鍛えられます。

インクライン・プッシュアップのやり方は以下のとおりです。

インクライン・プッシュアップ

椅子などの地面より高い場所に両手をつきます。

このとき、かかとから頭まで、体が一直線になるように注意しましょう。

そのまま肘を曲げて体を下ろしたら、元の姿勢に戻ります。

3-6.デクライン・プッシュアップ

デクライン・プッシュアップは大胸筋の上部を鍛えることができるプッシュアップです。

傾斜をつけることで重心がずれ、大胸筋上部に負荷をかけることが可能になります。

デクライン・プッシュアップのやり方は以下のとおりです。

デクライン・プッシュアップ

椅子やベッドなど、体よりも高い位置に足を乗せ、両手は床につきます。

他のプッシュアップと同様、体が一直線になるように注意します。

そのままゆっくり肘を曲げ、体を地面に近づけたら元の姿勢に戻ります。

3-7.ダイヤモンド・プッシュアップ

ダイヤモンド・プッシュアップは上腕三頭筋を集中的に鍛えることができるプッシュアップです。

ダイヤモンド・プッシュアップの流れは以下のとおりです。

ダイヤモンド・プッシュアップ

ひし形(ダイヤモンド形)を作るように、親指と人差し指を床につけます。

背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せて構えます。

肩甲骨は寄せたまま、体が曲がらないように注意しながら下ろします。

肘を絞り過ぎると手首に負担がかかるため、肘はやや外側に張り出すようにするのがポイントです。

4.プッシュアップをより効果的に行うためのポイント

せっかく筋トレをするなら、効率良く体を鍛えたいですよね。

ちょっとしたポイントを押さえるだけでも、プッシュアップの質は上げることができます

ここからはプッシュアップをより効果的に行うためのポイントを四つほどご紹介します。

ポイント1 正しいフォームで行う

筋肉に効果的に負荷をかけるには、正しいフォームでプッシュアップを行う必要があります

間違ったフォームでは筋肉や関節に必要以上の負荷がかかり、思わぬ事故やけがにつながる恐れがあります

プッシュアップに限らず、筋トレを行う際は正しいフォームをしっかり予習しておきましょう。

また、フォームをチェックするために鏡を使ったり、動画を撮ったりするのも効果的です。

トレーニングをするときに大切なのは、その内容や目的をよく理解することです。

ポイント2 呼吸を止めない

プッシュアップをより効果的に行うには、呼吸を止めないことも重要です。

筋トレは「無酸素運動」の一種であり、酸素ではなく糖質をエネルギーとして使います。

しかし、酸素をエネルギーとして使わないからといって呼吸をしないと酸欠になってしまいます。

また、呼吸を意識することで瞬間的に集中力がアップし、筋トレの効率も上がります。

体を下げるときに息を吸い、上げるときに息を吐くのが、プッシュアップをするときの呼吸法です。

プッシュアップを行う際には呼吸が止まってしまっていないかを常に意識すると良いでしょう。

ポイント3 適切な回数・セット数で行う

プッシュアップをはじめとする筋トレは適切な回数、セット数を心掛けることが重要です。

ダイエットや体づくりなど、筋トレを行う目的によって適切な回数・セット数は変わります。

しかし、なかなか疲労が抜けなかったり、常に筋肉痛があったりするような場合は筋トレをやり過ぎている可能性があります。

疲労や筋肉痛が残った状態では筋肉が本来の力を発揮できなくなるため、かえって筋力が低下することがあるので注意しましょう。

そのため、自分に合った回数・セット数を意識し、無理のない範囲でトレーニングを続けることが重要です。

ポイント4 休息日を設ける

プッシュアップの効果を高めるには休息日を設けましょう。

筋肉には疲労から回復するための時間が必要です。

筋トレをすると筋組織が傷つきますが、傷ついた筋肉が回復する際には元に戻るのではなく、以前より強くなります。

このように破壊と回復を繰り返すことで筋肉がより強く、太くなることを「超回復」といいます。

この超回復を促し、効率良く鍛えるためにはしっかり体を休める必要があります

同じ部位の筋トレは続けて行わないようにし、2〜3日に1回程度にとどめましょう[2]。

筋トレを毎日行いたい場合は日ごとに鍛える部位を変えることをおすすめします。

プッシュアップの場合は大胸筋や三角筋、上腕三頭筋などに負荷が集中するため、次の日は背中や下半身など別の部位を鍛えるようにするなどの工夫が必要です。

[2] 厚生労働省e-ヘルスネット「レジスタンス運動」

5.プッシュアップについてのまとめ

プッシュアップとは腕立て伏せのことで、大胸筋をメインに、三角筋や上腕二頭筋を鍛えることができます。

プッシュアップにはいくつかバリエーションがあり、重点的に鍛えたい部位によって異なる方法を試すことができます。

プッシュアップのメリットとしては、メリハリのある体が作れる、太りにくい体質を目指せる、体幹が安定してスポーツのパフォーマンスが上がる、骨粗しょう症の予防・改善につながるなどが挙げられます。

また、正しいフォームや呼吸を意識することで筋肉に限界まで負荷をかけることが可能です。

プッシュアップに限らず、筋トレをやり過ぎると本来の力を発揮できなくなる恐れがあるので、適切な回数・セット数を心掛けつつ、休息日を設けてしっかり体を休めましょう。

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