ビタミンCを多く含む食べ物は?適切な摂取量や摂取のポイントも解説

2025年02月07日

2025年07月28日

「ビタミンCってどんな食べ物に多く含まれているんだろう?」

「たくさん摂ると良いといっても、どれくらいの量が良いのかな?」

ビタミンCは体に良いということは知っていても、どんな食べ物に多く含まれているのか、どれくらいの量を摂れば良いのか分からない方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、ビタミンCを多く含む食べ物や適切な摂取量などについて解説します。

この記事をぜひ参考にしていただき、積極的にビタミンCを摂取するために役立ててくださいね。

1.ビタミンCを豊富に含む食べ物・飲み物

カットしたキウイ

「ビタミンCはどんな食べ物に多く含まれているんだろう?」

「レモンを食べればビタミンCはたくさん摂れるのかな……」

ビタミンCといえばレモンというイメージはあっても、実際にどの食べ物にどれくらい含まれているか知らない方もいらっしゃいますよね。

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。

また、野菜や果物を含む飲み物からも摂ることができます。

ビタミンCはヒトの体内で合成できないため、こうした食べ物や飲み物から摂取しなくてはなりません

この章では、ビタミンCを豊富に含む食べ物とそれぞれの含有量をご紹介します。

1-1.野菜類

ビタミンC を豊富に含む野菜類には次のようなものがあります。

【ビタミンCを豊富に含む野菜類可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
赤ピーマン(パプリカ)
170mg
芽キャベツ
160mg
黄ピーマン(パプリカ)
150mg
オレンジピーマン(パプリカ)
150mg
ブロッコリー
140mg
カリフラワー
81mg
トウミョウ
79mg
ピーマン
76mg
紫キャベツ
68mg
ルッコラ
66mg
モロヘイヤ
65mg
ブロッコリースプラウト
64mg
さやえんどう
60mg
ししとう
57mg
水菜
55mg
スナップえんどう
43mg
西洋かぼちゃ
43mg
小松菜
39mg
キャベツ
38mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ピーマンやブロッコリーには果物よりも多くビタミンCが含まれています。

日ごろの食生活にこうした野菜を取り入れていくことで、安定してビタミンCを摂取できますね。

1-2.果実類

ビタミンCを豊富に含む果実類には以下のようなものがあります。

【ビタミンCを豊富に含む果実類可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
キウイフルーツ(黄肉種
140mg
レモン
100mg
キウイフルーツ(緑肉種)
71mg
かき
70mg
いちご
62mg
ネーブルオレンジ
60mg
パパイア(完熟)
50mg
きんかん
49mg
きよみ
42mg
バレンシアオレンジ(米国産)
40mg
はっさく
40mg
なつみかん
38mg
ピンクグレープフルーツ
36mg
グレープフルーツ
36mg
ライチ
36mg
パイナップル
35mg
いよかん
35mg
うんしゅうみかん(早生)
35mg
うんしゅうみかん(普通)
32mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンCはキウイフルーツやいちご、オレンジなど身近な果物に多く含まれているのですね。

ビタミンCを摂りたい方は、これらを積極的に摂るようにしましょう。

1-3.飲み物・果汁類

ビタミンCを豊富に含む飲み物や果汁類には次のようなものがあります。

【ビタミンCを豊富に含む飲み物や果汁類100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
アセロラ果汁10%ジュース
10%果汁入り飲料
120mg
グレープフルーツジュース(濃縮還元)
濃縮還元ジュース
53mg
レモン果汁
50mg
かぼす果汁
42mg
バレンシアオレンジジュース(濃縮還元)
濃縮還元ジュース
42mg
すだち果汁
40mg
ゆず果汁
40mg
グレープフルーツジュース(ストレート)
ストレートジュース
38mg
野菜ジュース(濃縮タイプ)
濃縮タイプ
37mg
ライム果汁
33mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンCは柑橘(かんきつ)類の飲み物や野菜ジュースに多く含まれていることが分かります。

ビタミンCを手軽に摂取したいときは、このような飲み物を取り入れるのも良いですね。

2.ビタミンCのはたらき

膝をおさえている女性の足元

「ビタミンCってどんな物質なんだろう……」

「ビタミンCを摂れば肌がきれいになるのかな?」

ビタミンCが健康を維持するために重要だと聞いたことがあっても、具体的なはたらきまでは詳しく知らないという方も多いでしょう。

ビタミンCは「水溶性ビタミン」の一種で、「アスコルビン酸」とも呼ばれます。

メモ
ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあります。水溶性ビタミンは血液などの体液に溶け込んでおり、余分なものは尿として排出されます。

ビタミンについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンとは?13種類のビタミンのはたらきと食事摂取基準を紹介

ビタミンCは「コラーゲン」をつくるために欠かせない物質です。

コラーゲンはたんぱく質の一種で、繊維や膜のような構造をしています。

皮膚や腱(けん)、軟骨など体のさまざまな組織の構成に関わっており、体内にあるコラーゲンのうちの多くが皮膚に存在しています。

なかでも皮膚の中間層である真皮は主にコラーゲンから構成されており、肌の潤いやハリ、弾力を整えています。

またコラーゲンは丈夫な骨をつくるためにも欠かせない物質です。

骨の主な原料はカルシウムですが、カルシウムだけでつくられているわけではありません。

実際の骨は、コラーゲン繊維にカルシウムなどのミネラルが付着することで構成されています。

これにより骨にクッション性が加わり、外部の衝撃から守られるのです。

また、コラーゲンは動脈の壁にも含まれています。

血管の弾力性を維持したり傷を修復したりする作用により、血管の健康を保ちます

ほかにも、コラーゲンは眼の角膜や水晶体、硝子体などにも含まれており、眼の老化や疾患の進行を抑えるはたらきをしています。

コラーゲンは酵素のはたらきにより体内でつくられ、この酵素がはたらくためにはビタミンCが欠かせません

酵素とは
消化や吸収、代謝など、生命を維持するためのさまざまな化学反応に欠かせないたんぱく質です。

ビタミンCは、コラーゲンの合成に関わる重要な物質なのですね。

また、ビタミンCには活性酸素から細胞を保護してくれる強力な抗酸化作用があります

活性酸素とは
呼吸で取り込まれた酸素が通常よりも活性化されたものです。微量であれば神経伝達物質や免疫機能として作用しますが、増え過ぎると細胞を傷つけて動脈硬化や免疫機能の低下、老化、がんなどの原因となります。

通常は体内での活性酸素の産生と抗酸化に対抗する機能のバランスが保たれていますが、紫外線や放射線、大気汚染や喫煙などの要因で活性酸素は増加してしまいます。

過剰な活性酸素はシミやしわ、たるみといった肌のトラブルのもとにもなります。

ビタミンCには、活性酸素のはたらきを抑える作用があるといわれています。

健康や美容において欠かせない物質だといえますね。

ビタミンCのはたらきについては以下の記事でも解説しています。

ビタミンCとは?体内でのはたらきや適切な摂取量、摂取源を紹介

3.ビタミンCの適切な摂取量と平均摂取量

赤パプリカと黄パプリカ

「ビタミンCってどれくらい摂れば良いのだろう?」

「みんなはビタミンCをどのくらい摂取しているのかな」

このようにビタミンCの摂取量について気になるという方もいらっしゃるかもしれませんね。

ここでは、ビタミンCの適切な摂取量や平均摂取量について解説します。

3-1.ビタミンCの適切な摂取量

【ビタミンCの食事摂取基準(mg/日)】
                                                                                                  
年齢 推定平均必要量推奨量 目安量
1歳未満
-
-
40
1~2歳
30
35
-
3~5歳
35
40
-
6~7歳
40
505
-
8~9歳
50
60
-
10~11歳
60
70
-
10~11歳
75
90
-
15歳以上
80
100
-

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

メモ
推定平均必要量は、半数の人が必要量を満たす量であり、推奨量はほとんどの人が充足する量のことです。目安量は一定の栄養状態を維持するのに十分な量で、これ以上摂取すれば不足のリスクはほぼありません。

また、ビタミンCを1日あたり10mg程度摂取していれば、壊血病を発症することはないとされています[1]。

壊血病はビタミンC欠乏症ともいわれ、ビタミンCの欠乏により倦怠(けんたい)感や筋力低下、体重減少などの症状が出る疾患です。

次にご紹介する平均摂取量の状況をみても、通常の食生活を送っている分には壊血病を心配する必要はないといえるでしょう。

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)

3-2.ビタミンCの平均摂取量

厚生労働省の公表する「栄養素等摂取状況調査」によると、ビタミンCの平均摂取量は以下のとおりです。

【ビタミンCの平均摂取量】
年代 摂取量(mg)
性別 男性 女性
1~6(歳)
56mg
49mg
7~14(歳)
69mg
66mg
15~19(歳)
75mg
81mg
20~29(歳)
62mg
62mg
30~39(歳)
66mg
65mg
40~49(歳)
76mg
74mg
50~59(歳)
82mg
88mg
60~69(歳)
102mg
118mg
70~79(歳)
128mg
135mg
80以上(歳)
121mg
116mg

厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果」をもとに執筆者作成

多くの年代でビタミンCの摂取量が推奨量を下回っていることが分かります。

日々の食生活でビタミンCを意識的に摂取する必要があるといえるでしょう。

4.ビタミンCを摂取する際のポイント

サラダ

「ビタミンCを摂取する際に気をつけるべきことはあるのかな?」

せっかくなら効率良くビタミンCを摂りたいですよね。

ここでは、ビタミンCを摂取する際のポイントについて解説します。

ポイント1 食材の加熱を避ける

ビタミンCを効率的に摂取するには加熱調理を避けましょう

これは、食品中のビタミンCが加熱によって大幅に減少してしまうためです。

野菜や果物は、加熱せず生のまま食べることでビタミンCを効率的に摂取できますよ。

加熱が必要であったとしても、蒸したり電子レンジを用いたりすることでビタミンCの減少量を抑えられます。

ポイント2 極端に多い量を摂取しない

ビタミンCを摂取する際は、極端に多い量を摂取することは避けましょう

健康上の問題がない方がビタミンCを過剰摂取しても、尿中へ排せつされるため大きな問題はないとされています。

しかし、腎機能に障害がある方がビタミンCを摂取し過ぎてしまうと「腎シュウ酸結石」のリスクが高まります

腎シュウ酸結石とは
腎臓にできるシュウ酸カルシウムのかたまりのことで「尿路結石」の一種です。

ビタミンCをサプリメント類から1日1g以上を摂取することは推奨されていないため、基本的には野菜や果物から摂取することを心掛けましょう[2]。

[2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)

ポイント3 喫煙者は多めに摂取する

喫煙している人はビタミンCを多めに摂取するようにしましょう

喫煙者は非喫煙者よりも多くのビタミンCが必要となります。

また受動喫煙者であってもビタミンCの需要が高まるため、同様に積極的な摂取が勧められます。

喫煙者や受動喫煙者は同年代の推奨量以上のビタミンCを摂取するように心掛けると同時に、禁煙も検討しましょう。

5.ビタミンCを多く含む食べ物についてのまとめ

ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、野菜や果物、果汁などに多く含まれています

ビタミンCは、野菜ではパプリカやブロッコリー、かぼちゃや小松菜など、多くのおなじみの野菜に豊富に含まれています

果物や果汁ではキウイフルーツやレモン、いちごやオレンジ、ゆず果汁や野菜ジュースなどに多く含まれています。

ビタミンCは肌や腱、軟骨などを構成するたんぱく質の一種、コラーゲンの合成に欠かせない物質です。

また老化やがん、動脈硬化などの原因となる活性酸素のはたらきを抑える強い抗酸化作用を有しています。

ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすいため、サラダなどで生食するか、蒸したり電子レンジを用いたりすることで効率的に摂取できます

また極端に大量摂取しても排出されるため、適切な量に留めましょう。

喫煙者や受動喫煙者はビタミンCの需要が増えるため、積極的に摂取してくださいね。

この記事を、日々の食生活で効率的にビタミンCを摂取し、健康的な生活を送るための参考にしてくださいね。

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