ダンベルロウの正しいやり方は?背中の筋肉を鍛えるトレーニング
「ダンベルロウはどの筋肉が鍛えられるトレーニングなんだろう?」
「ダンベルロウの正しいやり方が知りたい」
ダンベルロウというトレーニングを知っていても、どうすればしっかり筋肉を鍛えられるのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
この記事ではダンベルロウの正しい方法について解説します。
正しくダンベルロウを行って、引き締まった背中を目指しましょう。
1.ダンベルロウの正しいやり方
ダンベルロウとは、ダンベルを用いて背中の筋肉を鍛えるトレーニングの一種です。
背中の広背筋を中心に僧帽筋(そうぼうきん)、菱形筋(りょうけいきん)を鍛えられる他、腕の上腕二頭筋や肩の三角筋、太ももにある大腿二頭筋やお尻の大臀筋(だいでんきん)、腹筋などさまざまな筋肉を鍛えることができます。
広背筋は、背中の中心部から脇下の腕の骨にかけての背中全体を覆う逆三角形をした筋肉です。
主に前方にある物を引き寄せるときや物を脇に挟むときなどにはたらきます。
広背筋を鍛えることで、たくましい背中や引き締まったウエストをつくれますよ。
また、僧帽筋は首から背中の真ん中にかけて広がる筋肉で、菱形筋は僧帽筋の深部に存在する筋肉です。
それでは、ダンベルロウのやり方をご説明しましょう。
ダンベルロウでは、まずトレーニングベンチの座面に片手と同じ側の片膝を付け、上半身を前傾させてバランスを取ります。
もう一方の手でダンベルを握り、肘を曲げながらダンベルと引き上げましょう。
このとき、胸が横を向いたり肩が上がったりしないように注意が必要です。
ダンベルを下ろして同様の動きを繰り返しましょう。
腕の力ではなく、背中の筋肉を使ってダンベルを引き上げるようにすることがポイントです。
下は向かずに視線はやや前方に向け、腰から首までを真っすぐに保つことも大切です。
ダンベルを握る際は力み過ぎず、軽く握るように意識しましょう。
ダンベルを持っていない初心者の方は水を入れたペットボトルを使ってトレーニングを始めても良いでしょう。
なお、成人が筋トレを行う場合、8〜12回を1セットとして2~4セット程度を繰り返すことが進められています[1]。
自分の体力に合わせて、無理なく続けることが大切です。
[1] 厚生労働省「成人を対象にした運動プログラム」
2.ダンベルロウに似た背中を鍛えるトレーニング
「ダンベルロウと同じようなトレーニングってあるのかな?」
「ダンベルロウ以外の方法でも背中を鍛えられたら良いな」
せっかくダンベルロウを行うのであれば、同じようにして背中を鍛えられるメニューを知りたい方もいらっしゃるでしょう。
この章では、ダンベルを用いて背中を鍛えることのできる、ダンベルロウに似たトレーニングをご紹介します。
2-1.ダンベルベントオーバーロウ
ダンベルベントオーバーロウは前傾姿勢でダンベルを引き上げて背中を鍛えるトレーニングです。
背中全体に効率良く負荷をかけられるメニューで、特に広背筋と僧帽筋を鍛えられます。
まず両手にダンベルを持ち、両足の爪先を真っすぐ前方へ向けた状態で両足を腰の幅程度に広げます。
背筋を伸ばしたままお尻を後ろに引き、膝を軽く曲げて上半身を前傾させます。
この姿勢を維持したまま肘を曲げてダンベルを上に引き上げ、ゆっくりと下ろします。
腹部の力が抜けないようダンベルを上げるときに息を吐き、ダンベルを下ろす際に吸いながらテンポ良く繰り返します。
正しいフォームで行わないと腰を痛める可能性があるため、注意点を押さえながら取り組みましょう。
2-2.ダンベルアップライトロウ
ダンベルアップライトロウは僧帽筋をはじめとした、肩周りのさまざまな筋肉を鍛えられるトレーニングです。
まず両手にダンベルを持ち、立った状態で両足を肩幅に広げましょう。
両脇はテニスボール1個を挟める程度のスペースを保ち、上半身をやや前傾させます。
両手に持ったダンベルを肩と同じ高さになるまで持ち上げます。
ダンベルを持った両手を元の位置にゆっくりと下ろします。
ダンベルアップライトロウは強度が高めでフォームも難しいため、背中の筋トレに慣れてから取り入れるのが良いでしょう。
2-3.ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは背中の筋肉から下半身にかけて、広範囲の筋肉を鍛えられるトレーニングです。 特に背中の広背筋や脊柱起立筋、お尻の大臀筋、太もものハムストリングスなどを鍛えられます。
また負荷は軽いため、筋トレに慣れていない人でも取り組みやすいメニューだといえるでしょう。
両手にダンベルを持ち、足を肩幅に広げます。
背中を丸めないように注意し、前傾姿勢になります。
太ももの裏側にあるハムストリングスを意識しながら上半身を起こしましょう。
その際に広背筋を寄せるようにすることもポイントです。
負荷が軽いとはいえ方法を誤ると腰痛の原因にもなるため、基本的なやり方を身に付けて正しく行いましょう。
3.背中の筋肉を鍛える自重トレーニング
「器具を使わずに背中の筋肉を鍛えられる方法を知りたいな」
ダンベルやマシンなどを使わず、自分の体重で背中を鍛えられるトレーニングを知りたい方もいらっしゃるでしょう。
ここでは背中の筋肉を鍛えられる自重トレーニングについて解説します。
3-1.バックエクステンション
バックエクステンションは脊柱起立筋を中心に背筋全体を鍛えられるトレーニングです。
まず床にうつぶせになり、両脚をそろえて伸ばしましょう。
骨盤と両脚を床につけたまま、ゆっくりと上半身を浮かせます。
しっかりと上半身が持ち上がったら、ゆっくりと元の位置に戻ります。
骨盤から上の身体全体を浮かすイメージで行うこと、あごは軽く引いたままにすることがポイントです。
3-2.リバースエルボープッシュアップ
リバースエルボープッシュアップは、僧帽筋や広背筋を鍛えることができるトレーニングです。
あおむけの状態で、上体起こしのような姿勢で行います。
腹筋のトレーニングと姿勢は似ていますが、あくまでも背筋のトレーニングなので肩甲骨を引き寄せることを意識しましょう。
まず、あおむけになり両膝を立てましょう。
次に両肘を曲げて脇腹につけます。
両肘で床を押して上半身を起こし、ゆっくりと上半身を下ろします。
3-3.バードドッグ
バードドッグは四つんばいになって片腕と片脚を上げるトレーニングで、脊柱起立筋やお尻の筋肉を鍛えられます。
初めに床に両手をつき四つんばいになります。
片腕を前方に伸ばし、伸ばした腕と反対側の脚を後方へ伸ばしましょう。
再び元の体勢に戻り、先ほどとは反対の腕と脚を伸ばします。
背中や腰が丸くならないようにすることがポイントです。
4.背中を効率良く鍛えるためのポイント
「効果的に背中の筋肉を鍛えるにはどうしたら良いのかな?」
より効率良く背中の筋肉を鍛えられる方法を知りたい方もいらっしゃるでしょう。
この章では背中の筋肉を効率良く鍛えるためのポイントについて解説します。
ポイント1 適度な負荷を設定する
背中を効率良く鍛えるためには、適度な負荷で筋トレを行いましょう。
筋トレは筋肉に適度な負荷をかけることでその負荷に適応させ、筋肉を鍛えるトレーニングです。
筋トレを行うと筋肉を構成する筋線維の一部が傷つけられます。
傷ついた筋肉が回復する際には筋線維が元よりも少し太くなる「超回復」が起こり、筋肉が成長します。
筋トレは超回復を繰り返し起こすことで筋肉を育てるトレーニングだといえるでしょう。
しかし負荷が低過ぎると筋線維が傷つかず、高過ぎるとけがのリスクが高まります。
筋肉を育てるには少しずつ負荷を高め、筋肉に適切な負荷をかけ続けることが重要です。
なお、ウェイトトレーニングを行う上での適切な負荷量は最大挙上重量の60~80%程度だといわれています[2]。
負荷の高さはウェイトの重さだけでなくトレーニングの回数でも調節ができるので、ご自身の体力や筋力に合わせて無理なく実施していきましょう。
[2] 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
ポイント2 正しい呼吸を意識する
背中を効率良く鍛えるためには、正しい呼吸を意識しましょう。
主な呼吸には「胸式呼吸」と「腹式呼吸」の2種類があります。
呼吸の際に肋骨を広げることで空気を取り込む呼吸法が胸式呼吸で、肺の下の横隔膜を活用して空気を取り込む呼吸法が腹式呼吸です。
筋トレの際には胸式呼吸が適しているといわれています。
基本的には筋肉を縮ませるときに息を吐き、伸ばすときに息を吸うことが勧められます。
また鼻から空気を吸うことで酸素を大量に取り込んで肺の負担を軽減できる他、すぼめた口から息を吐くことで気管を広げ一気に吐き出すことができます。
注意点として、細切れに呼吸をしたり呼吸を止めたりしないようにしてください。
細切れの呼吸は体幹の安定性を損ね、筋トレの効率を低下させます。
また呼吸を止めると酸素を取り込めずエネルギー不足になる他、酸欠による転倒や血圧上昇の原因となります。
効率に加えて安全のためにもしっかり呼吸に気を配ってくださいね。
ポイント3 たんぱく質を十分に摂る
効率良く背中の筋肉を鍛えるには、積極的にたんぱく質を摂りましょう。
これはトレーニングによる筋線維の損傷を修復するために、十分な量のたんぱく質を摂取する必要があるためです。
たんぱく質はエネルギー源となる栄養素の一種であるとともに、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの材料ともなる重要な栄養素です。
たんぱく質についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
タンパク質とは?体内でのはたらきや食事摂取基準、豊富な食品を紹介
このため厚生労働省は、男性では18~64歳で65g、65歳以上で60g、女性では18歳以上で50gのたんぱく質を1日のうちに摂取することを推奨しています[3]。
また一般的に、筋肉をつけたい人は体重1kg当たり2gのたんぱく質を摂取すべきであるといわれています[4]。
たんぱく質は肉や魚、卵などの動物性食品の他、豆類などに含まれているため、これらの食品を積極的に摂取するよう心掛けましょう。
ただし、これらの食品はたんぱく質が豊富であると同時にカロリーも高いため、摂取する際はカロリー過多にならないよう注意が必要です。
適宜プロテインなどを活用しつつ、適切な量のたんぱく質を摂取しましょう。
また、たんぱく質のみでなく他の栄養素もバランス良く摂取することが筋肉を育てるためには不可欠です。
筋トレの効果を高める食事についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
筋トレの効果を実感するための食事のポイントは?おすすめ食材も紹介
[3] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
[4] 一般社団法人 日本プロテイン協会「誰でもわかるプロテインの基礎知識」
ポイント4 毎日続けて背中の筋トレをしない
効率良く背中の筋肉を鍛えるためには、毎日続けて背中のトレーニングを行うことは避けましょう。
超回復には2~3日かかるといわれているため、超回復が起こっている期間はトレーニングを休むようにしましょう[5]。
仮に毎日筋トレをしたい場合は、他の部位のトレーニングを行うと良いでしょう。
[5] 厚生労働省e-ヘルスネット「レジスタンス運動」
ポイント5 前後にストレッチを行う
筋トレの前後にストレッチを行うことで、けがの予防や疲労の回復が期待できます。
ストレッチは意図的に筋肉や関節を伸ばす運動をいい「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」に分けられます。
動的ストレッチは筋肉の柔軟性を高める効果が期待できるため、筋トレ前のウォーミングアップ時に行うと良いでしょう。
静的ストレッチは筋肉の張りをほぐす効果があるとされているため、筋トレ後のクーリングタウン時に行うことが適しています。
筋トレ前後にストレッチを行い、効率良く筋肉を鍛えましょう。
5.ダンベルロウについてのまとめ
ダンベルロウとは、ダンベルを用いて背中を鍛えるトレーニングの一種です。
ダンベルロウでは主に背中の広背筋を鍛えられます。
また僧帽筋や菱形筋、腕の上腕二頭筋、太ももの大腿二頭筋などの筋肉も同時に鍛えることができます。
ダンベルロウではトレーニングベンチに片手と同じ側の片膝を付け、上半身を前傾させてバランスを取ります。
もう片方の手でダンベルを軽く握り、肘を曲げてダンベルを引き上げます。
このとき胸が横を向いたり肩が上がったりしないように注意しましょう。
ダンベルを下ろし、同様の動きを繰り返します。
同じ動きを反対側の手でも行います。
腕の力ではなく、背中の筋肉を使ってダンベルを引き上げるようにしましょう。
視線はやや前方に向け、腰から首までを真っすぐに保つことがポイントです。
ダンベルは力み過ぎずに軽く握るようにしましょう。
ダンベルのない初心者は水を入れたペットボトルを使って始めてみても良いでしょう。
ダンベルを使って背中を鍛えるトレーニングには、他にダンベルベントオーバーロウやダンベルアップライトロウ、ダンベルデッドリフトなどがあります。
また自重で背中を鍛えるトレーニングにはバックエクステンションやリバースエルボープッシュアップ、バードドッグなどがあります。
効率良く背中を鍛えるためには、適切な負荷をかけ続けることが重要です。
また正しい呼吸を意識しながらトレーニングを行うこと、筋肉の材料であるたんぱく質を十分に摂取することも重要です。
さらに超回復のために毎日続けて背中のトレーニングを行うことは避け、けがを防止するためにトレーニングの前後にストレッチを行うようにしましょう。
背中の筋肉を鍛えたい方は、ぜひトレーニングを行う際の参考にしてくださいね。