豆腐に含まれる栄養素とは?特徴やカロリー、摂取のポイントも解説
「豆腐にはどんな栄養素が含まれているんだろう?」
「豆腐の栄養素にはどんな効果があるのかな?」
豆腐は身近な食品ですが、含まれている栄養素やその特徴を知らない方もいらっしゃるかもしれません。
豆腐は大きく絹ごし豆腐と木綿豆腐に分けられ、どちらにもたんぱく質やビタミンB1が豊富に含まれています。
また、豆腐に含まれる大豆イソフラボンという成分には、骨粗しょう症や更年期障害の予防効果が期待されています。
この記事では豆腐に含まれる栄養素とそのはたらきを解説します。
豆腐を摂取するときのポイントについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.豆腐とは
豆腐は大豆が原料の食品です。
豆腐を作る際には、まず不純物を取り除いた大豆を水洗いした後、水につけてしばらく置きます。
その大豆を砕いて煮ると豆乳とおからに分かれます。
豆乳の方ににがりなどの凝固剤を加えて固めれば豆腐の完成です。
さらに豆腐は製造方法の違いから、大きく木綿豆腐と絹ごし豆腐に分けられます。
木綿豆腐は凝固剤で固めたものを一度崩してから箱に入れ、圧力をかけて再び固めたものです。
水分を搾るため適度な硬さがあり、崩れにくいので煮物や炒め物に適しています。
一方の絹ごし豆腐は木綿豆腐よりも濃い豆乳に凝固剤を加え、そのまま固めたものです。
滑らかな食感に仕上がることから、冷奴やサラダ、汁物の具などに向いています。
豆腐を凍らせて乾燥させた「凍り豆腐」や木綿豆腐に焼き目を入れた「焼き豆腐」などは、出来上がった豆腐をさらに加工した食品です。
油揚げ、厚揚げ、がんもどきなど、豆腐を油で揚げた食品もあります。
さらに卵を原料とする「卵豆腐」や、ごまをすって作った「ごま豆腐」などは原料が大豆ではないものの、豆腐に似ているため、このように呼ばれます。
私たちの身近には、豆腐という名前がつく食品がたくさんあるのですね。
また、肉や魚と比べてカロリーが低いことも豆腐の魅力の一つです。
豆腐はたんぱく質を豊富に含む食品の一つであり、そのなかでも比較的カロリーが低いことが分かっています。
以下はたんぱく質を豊富に含む主要な食品のカロリーとたんぱく質含有量を比較したものです。
【主な食品100g当たりのたんぱく質含有量とカロリー】
| 食品名 | たんぱく質含有量 | カロリー |
|---|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 5.3g | 56kcal |
| 木綿豆腐 | 7.0g | 73kcal |
| 鶏ささみ(生) | 23.9g | 98kcal |
| 鶏卵(生) | 12.2g | 142kcal |
| 納豆 | 16.5g | 184kcal |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
たんぱく質のはたらきについては次の章で解説します。
同じようにたんぱく質を含んでいながら、かつカロリーが低めなのはうれしいことですよね。
2.絹ごし豆腐・木綿豆腐に豊富に含まれる栄養素
豆腐にはたんぱく質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれます。
また絹ごし豆腐と木綿豆腐に含まれる栄養素の量には若干の差があるため、それぞれの含有量をご紹介しています。
早速、豆腐に含まれる栄養素とそのはたらきをみていきましょう。
| 栄養素 | 絹ごし豆腐 | 木綿豆腐 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | ||
| ビタミンB1 | ||
| ナイアシン | ||
| ビオチン | ||
| カルシウム | ||
| マグネシウム | ||
| 鉄 | ||
| 銅 |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
2-1.たんぱく質
豆腐にはたんぱく質が豊富に含まれています。
たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛など、ヒトの体を構成する重要な栄養素です。
さらに体の機能を調整するはたらきを持つ酵素やホルモンといった物質にもなります。
そのため、たんぱく質の不足は体力や免疫機能の低下につながります。
先に示したように絹ごし豆腐には100g当たり5.3g、木綿豆腐には100g当たり7.0gのたんぱく質が含まれます。
木綿豆腐のたんぱく質が多いのは製造過程で水分を絞った結果、大豆の成分が凝縮されるためです。
また、豆腐は「良質なたんぱく質」を多く含む食品です。
たんぱく質はアミノ酸と呼ばれる物質で構成されており、「アミノ酸スコア」の高い食品ほど良質なたんぱく質を含む食品といわれます。
アミノ酸は食事から摂取する必要のある「必須アミノ酸」と、体内でつくることができる「非必須アミノ酸」に分けられます。
食品のなかに含まれる必須アミノ酸が、ヒトの体にとって望ましい量に対しどの程度の割合で含まれているかを示す指標を「アミノ酸スコア」といいます。
アミノ酸スコアの最高値は100であり、絹ごし豆腐と木綿豆腐のアミノ酸スコアは共に100です[2][3]。
このことから、豆腐は良質なたんぱく質を含む食品といえるわけですね。
[2] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
2-2.ビタミンB1
豆腐にはビタミンB1も豊富に含まれています。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐のビタミンB1の含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりのビタミンB1含有量】
| 食品名 | ビタミンB1含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 0.11mg |
| 木綿豆腐 | 0.09mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB1は食品中の糖質をエネルギーに変えるのに必要な栄養素です。
皮膚や粘膜を健康に保つ役割も果たしています。
ビタミンB1は糖質の代謝に関わるため、糖質やアルコールの摂り過ぎによって不足することがあります。
ビタミンB1が不足すると食欲不振や倦怠(けんたい)感などの症状が現れるとともに、糖質をエネルギー源としている脳にも影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
2-3.ナイアシン
ナイアシンも豆腐に豊富に含まれる栄養素です。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐のナイアシンの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | ナイアシン含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | |
| 木綿豆腐 |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ナイアシンは食事から摂取する他に、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンからも合成されます。
そのため、食事摂取基準ではナイアシンにトリプトファンから合成されるナイアシンを足した「ナイアシン当量」(mgNE)という単位が使われます。
ナイアシンは皮膚や粘膜を健康に保ちます。
ナイアシンには脂肪の構成要素でありエネルギー源でもある脂肪酸や「ステロイドホルモン」の産生を助けるはたらきもあります。
ナイアシンが不足するとペラグラと呼ばれる病気にかかることがあります。
日本人が発症することはまれといわれていますが、発症すると皮膚炎や下痢、精神神経障害などの症状が現れます。
2-4.ビオチン
豆腐にはビオチンも豊富に含まれます。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐のビオチンの含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりのビオチン含有量】
| 食品名 | ビオチン含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 3.5μg |
| 木綿豆腐 | 4.1μg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビオチンは体内でつくることができない成分のため、食品から摂取する必要があります。
ビオチンは糖の代謝、アミノ酸や脂肪酸の合成、エネルギー代謝に関わっています。
さまざまな食品に含まれているため、通常の食生活を送っている限り不足することはありません。
2-5.カルシウム
豆腐にはカルシウムが豊富に含まれています。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐のカルシウムの含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりのカルシウム含有量】
| 食品名 | カルシウム含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 75mg |
| 木綿豆腐 | 93mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
カルシウムは「ミネラル」の一種で、骨と歯をつくる材料になる他、細胞の分裂、筋肉の収縮、神経興奮の抑制、血液の凝固作用促進などに関わる栄養素です。
カルシウムが不足すると骨や歯が弱くなります。
不足状態が続くと幼児では骨の発達障害が起こり、閉経後の女性や高齢者は「骨粗しょう症」にかかりやすくなります。
また、カルシウムの不足は筋肉や全身のけいれんを引き起こすこともあるので注意が必要です。
2-6.マグネシウム
豆腐にはマグネシウムが豊富に含まれています。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐のマグネシウムの含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりのマグネシウム含有量】
| 食品名 | マグネシウム含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 50mg |
| 木綿豆腐 | 57mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
マグネシウムはミネラルの一種で、成人の体内には25g程度が存在し、そのうち50~60%は骨や歯に含まれ、残りは筋肉や脳、神経に存在しています[4]。
また、300種類以上の酵素を活性化するはたらきがあり、筋肉の収縮や体温・血圧の調整、神経情報の伝達などの役割を担っています[4]。
通常の食事をしている健康な方の場合、不足することはほとんどありません。
2-7.鉄
豆腐には鉄も豊富に含まれています。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐の鉄の含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりの鉄含有量】
| 食品名 | 鉄含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 1.2mg |
| 木綿豆腐 | 1.5mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
鉄はミネラルの一種でそのうち約70%は赤血球の「ヘモグロビン」や筋肉中の「ミオグロビン」に存在し、残りは肝臓や骨髄、筋肉などに貯蔵されています[5]。
ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割を担っています。
しかし、鉄が不足するとヘモグロビンの数が減り、全身に十分な量の酸素を運ぶことができなくなります。
その結果、貧血が起こり、頭痛や目まいが生じる他、運動機能や免疫機能が低下することがあります。
特に幼児や乳児、月経がある女性、妊娠中の方などは鉄不足に陥りがちなので注意しましょう。
2-8.銅
豆腐には銅も豊富に含まれます。
100g当たりの絹ごし豆腐と木綿豆腐の銅の含有量は以下のとおりです。
【絹ごし豆腐と木綿豆腐100g当たりの銅含有量】
| 食品名 | 銅含有量 |
|---|---|
| 絹ごし豆腐 | 0.16mg |
| 木綿豆腐 | 0.16mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
銅はミネラルの一種で、酵素の活性、エネルギーの生成、鉄の代謝などに関わっています。
普通の食生活を送っていて銅が不足することはほとんどありません。
3.絹ごし豆腐・木綿豆腐に含まれる栄養素
豆腐にはさまざまなビタミンやミネラルなどが含まれます。
絹ごし豆腐と木綿豆腐に含まれる栄養素の量には若干の差があるため、ここではそれぞれの含有量をご紹介しています。
この章でご紹介している大豆イソフラボンは栄養素ではなく、食品表示の基準も設定されていません。
しかし、大豆製品に含まれる特徴的な成分のため、併せて解説します。
| 栄養素 | 絹ごし豆腐 | 木綿豆腐 |
|---|---|---|
| ビタミンK | ||
| ビタミンB6 | ||
| 葉酸 | ||
| カリウム | ||
| 亜鉛 |