皮下脂肪の落とし方とは?効果的な食事や運動のポイントを徹底解説
「皮下脂肪を落とすにはどうしたら良いんだろう?」
皮下脂肪が気になるけれどどうやって落とせば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
皮下脂肪は体脂肪の一種で、いったん蓄積されてしまうと減らしにくいという特徴があります。
また女性の体につきやすく下半身に集中して蓄積されます。
しかし、食生活を見直したり運動する習慣を身に付けたりすれば、皮下脂肪は落とすことができると考えられます。
この記事では、皮下脂肪の特徴や、皮下脂肪を効率的に落とすための食事や運動のポイントを詳しく解説します。
皮下脂肪を減らしたい方はぜひ参考にしてくださいね。
1.皮下脂肪とは?
美容や健康のために皮下脂肪を落としたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皮下脂肪とは体脂肪の一種で、皮下組織につく脂肪のことです。
皮下脂肪が多いタイプの肥満は「皮下脂肪型肥満」と呼ばれ、お尻や太ももなど下半身に脂肪がつきやすく、洋なしのように見えることから「洋なし型肥満」ともいわれています。
皮下組織は体温を維持するなど重要なはたらきをする一方で、蓄積し過ぎると「睡眠時無呼吸症候群」や関節痛、月経異常などを合併しやすく、健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、放置せずに改善することが大切です。
皮下脂肪は女性の体につきやすく、一度ついてしてしまうとなかなか落としにくいという特徴があります。
皮下脂肪が蓄積し過ぎている場合は、根気良く減量に取り組む必要があるのですね。
内臓脂肪型肥満について詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
内臓脂肪とは?皮下脂肪との違いや健康への影響、メタボとの関係
2.皮下脂肪の落とし方〈食事編〉
「皮下脂肪を落とすためにはどんな食事内容が良いんだろう?」
ダイエットのためには食事の改善が重要であることは皆さんご存じでしょう。
皮下脂肪を落とすためにも食事の改善は欠かせません。
しかし、どのように改善すべきか悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。
皮下脂肪を落とすためには、食生活を見直し、カロリー制限や脂質・糖質の制限、たんぱく質の摂取などを適切に行うことが重要です。
この章では、皮下脂肪を落とすための食事のポイントをお伝えします。
ポイント1 摂取カロリーを適切に制限する
皮下脂肪を落とすためには、「摂取カロリー」を適切に制限することが重要です。
「それじゃあ、どれくらいカロリーを制限したら良いんだろう?」
と疑問に思われるかもしれません。
適切な摂取カロリーは、「BMI」が22のときの体重「標準体重」をもとに計算しましょう。
標準体重は統計上最も病気になりにくい体重とされており、[身長(m)の2乗]×22という式で求められます[2]。
例えば、身長160cmの方の標準体重は、1.6×1.6×22=56.32kgです。
標準体重が計算できたら、以下の表で「身体活動レベル」を確認しましょう。
| 身体活動レベル | 日常生活の内容 |
|---|---|
| 低い | 生活の大部分を座って過ごし、静的な活動が中心の場合 |
| 普通 | 座った状態が中心の仕事だが、職場内での移動や立った状態での作業・接客などに従事している、あるいは通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツなどのいずれかを行う場合 |
| 高い | 移動や立った状態が中心の仕事に従事している、あるいはスポーツなど余暇における活発な運動習慣がある場合 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
身体活動レベルが分かったら、先に求めた標準体重と下の表の体重1kg当たりの「推定必要カロリー(推定エネルギー必要量)」を掛け合わせましょう。
| 性別 | 男性 | 女性 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 身体活動 レベル | 低い | 普通 | 高い | 低い | 普通 | 高い |
| 18〜29歳 | 35.5 | 41.5 | 47.4 | 33.2 | 38.7 | 44.2 |
| 30〜49歳 | 33.7 | 39.3 | 44.9 | 32.9 | 38.4 | 43.9 |
| 50〜64歳 | 32.7 | 38.2 | 43.6 | 31.1 | 36.2 | 41.4 |
| 65〜74歳 | 31.3 | 36.7 | 42.1 | 30.0 | 35.2 | 40.4 |
| 75歳以上 | 30.1 | 35.5 | 29.0 | 34.2 | ||
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
標準体重が56.32kgで身体活動レベルが「普通(Ⅱ)」に該当する30代女性の推定必要カロリーは、56.32×38.4=2,163kcal(小数第1位で四捨五入)であることが分かります。
このようにして求めたご自身の推定必要カロリーを参考に、摂取カロリーを適切に制限しましょう。
また、摂取カロリーを適切に制限するためには継続することが重要です。
具体的には毎日の食事の献立を記録するなど、できることから始めていきましょう。
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「BMI」
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
ポイント2 脂質と糖質を適切に制限する
皮下脂肪を落とすためには、脂質と糖質を適切に制限することも重要です。
ヒトの体に必要な栄養素のうち、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の3種類はエネルギー源となるため「エネルギー産生栄養素」と呼ばれます。
炭水化物(糖質)とたんぱく質は1g当たり約4kcal、脂質は1g当たり約9kcalのエネルギーを生み出します[3]。
脂質や糖質は過剰に摂取すると、エネルギーとして消費されずに余った分が皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられるため注意が必要です。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で、1日の摂取カロリーに対しそれぞれのエネルギー産生栄養素から摂るべきカロリーの割合を定めています。
| 性別 | 男性 | 女性 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 年齢 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 (糖質) |
たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 (糖質) |
| 18〜29歳 | ||||||
| 30〜49歳 | ||||||
| 50〜64歳 | ||||||
| 65〜74歳 | ||||||
| 75歳以上 | ||||||
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
糖質は主食であるご飯やパン、麺類などの他、甘いお菓子や飲み物などにも多く含まれるため、摂り過ぎないよう注意が必要です。
また、糖質・脂質どちらも多く含まれるクッキーやチョコレートなどの甘いお菓子やスナック菓子は高カロリーのものが多いため、食べる量や回数を減らしましょう。
[3] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
ポイント3 たんぱく質を適切に摂取する
皮下脂肪を落とすためには、たんぱく質を適切に摂取することも重要です。
たんぱく質には体のエネルギー源となる他、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの材料となります。
太りにくい体をつくり、皮下脂肪を落とすためには「基礎代謝」を上げることが有効です。
基礎代謝量は筋肉量の影響を受け、筋肉が減るとそれに伴って減少します。
基礎代謝量をキープするために、筋肉の材料となるたんぱく質をしっかり摂っておくことが重要なのですね。
たんぱく質は1日にどれくらい摂るべきなのか、たんぱく質の「食事摂取基準」をみていきましょう。
| 性別 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 年齢 | 推奨量 (g) | 推奨量 (g) |
| 18〜29歳 | ||
| 30〜49歳 | ||
| 50〜64歳 | ||
| 65〜74歳 | ||
| 75歳以上 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
たんぱく質は肉や魚、卵、豆腐などに多く含まれている傾向にあるため、これらの食品をバランス良く摂取するよう心掛けましょう。
たんぱく質を多く含む食べ物について詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
たんぱく質を豊富に含む食べ物は?良質なたんぱく質の摂取源を紹介
[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」
ポイント4 食物繊維を十分に摂取する
皮下脂肪を落とすためには「食物繊維」を十分に摂取することも重要です。
さらに、食物繊維には脂質や糖質を吸着して体外に排出するはたらきもあり、このため肥満の予防や改善に効果が期待されています。
食物繊維は1日にどれくらい摂れば良いのか、食物繊維の食事摂取基準を見ていきましょう。
| 性別 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 年齢 | 目標量(g) | 目標量(g) |
| 18〜29歳 | ||
| 30〜49歳 | ||
| 50〜64歳 | ||
| 65〜74歳 | ||
| 75歳以上 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
現代の日本人は食物繊維を十分に摂取できていない傾向にあるため、意識して摂取する必要があります。
食物繊維は肉や魚といった動物性の食品にはほとんど含まれず、野菜類やきのこ類、海藻類、豆類、果実類などに多く含まれています。
また、主食を通常の白ご飯やパンなどから玄米ご飯や麦ご飯、全粒粉パンなどに置き換えることでも食物繊維の摂取量を増やせます。
毎日の食事に食物繊維を含む食品を取り入れるよう心掛けましょう。
食物繊維を豊富に含む食べ物について詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
食物繊維を含む食べ物は?摂取目標量と摂取量を増やすコツも解説
ポイント5 食べる順番に気を付ける
皮下脂肪を落とすためには、食べる順番に気を付けることも有効だと考えられるでしょう。
これは血糖値が急激に上昇するのを防ぐためです。
食事に含まれている糖質が分解され血中に入ると、上昇した血糖値(血中のブドウ糖濃度)に反応して膵臓(すいぞう)から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンにはエネルギーとして使い切れなかった糖を脂肪に変え、体内に蓄えるはたらきを促進する作用もあります。
そのため血糖値が急激に上昇し、インスリンが多量に分泌されると脂肪が蓄えられやすくなってしまうのです。
糖質の多い主食を後に回し副菜や主菜を先に食べ始めると、血糖値の急上昇を防ぐことができるといわれています。
特に食物繊維は血糖値上昇を抑制する作用もあるといわれているので、野菜などの副菜から食べ始めるのがおすすめです。
同じメニューでも食べる順番を工夫することで太りにくくなる可能性があるのですね。
ポイント6 規則正しく食事を摂る
皮下脂肪を落とすためには規則正しく食事を摂ることも重要だと考えられます。
食事と食事の時間が空くと、次に食事を摂った際に血糖値の急上昇を招く恐れがあります。
また、空腹感が強くなり、食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。
このような事態を避けるため、食事は適度な間隔を空けて規則正しく摂ることが重要だといえるのですね。
また夜遅い時間の食事も要注意です。
夜遅い時間に食事を摂ると食事から摂ったカロリーを消費し切れず、体脂肪として蓄えられやすくなってしまいます。
夜遅い時間の食事が肥満を招いてしまうことは近年、遺伝子レベルの研究からも明らかになっています[5]。
仕事などの都合でどうしても夕食の時間が遅くなってしまう場合は、できるだけ脂肪が少なくカロリーが低いものを選ぶようにしましょう。
また夕食の前、夕方に間食を摂るのも一つの手です。
間食は1日当たり200kcal程度が目安だといわれているので食事の内容と合わせて考慮し、1日の摂取カロリーを適切に調節しましょう[5]。
[5] 農林水産省「みんなの食育」
3.皮下脂肪の落とし方〈運動編〉
「皮下脂肪を落とすには、どんな運動をしたら良いんだろう?」
「せっかく運動するなら効果があって、続けられることが良いな」
皮下脂肪を落とすためには消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があります。
つまり、食生活を改善して摂取カロリーを減らすとともに、運動習慣を身に付けて消費カロリーを増やすことも重要なポイントです。
ポイント1 有酸素運動を行う
皮下脂肪を落とすためには、まずは「有酸素運動」を行うことが重要です。
有酸素運動はエネルギー源として脂肪を燃焼させるため、体脂肪の直接的な減少効果が期待できます。
皮下脂肪を減らしたいというときにぴったりな運動だといえますね。
有酸素運動にはウォーキングやジョギング、サイクリング、エアロビクスダンス、水泳などが該当します。
これらの運動は筋肉への負荷が比較的小さいので長時間継続でき、結果として多くのカロリーを消費できるのも魅力的です。
ご自分に合った運動を選ぶと良いでしょう。
有酸素運動について詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
有酸素運動とは?効果や無酸素運動との違い、おすすめの運動を紹介
ポイント2 筋トレを行う
皮下脂肪を落とすためには、有酸素運動に加えて筋トレを行うことも重要だと考えられます。
筋トレは筋肉量を増やし、基礎代謝を向上させることができます。
基礎代謝を上げることで脂肪の燃えやすい体をつくることができると考えられるのですね。
なお筋トレと有酸素運動を同日に行うときは、筋トレを先に行った方がより高い効果が得られるといわれています。
筋トレのような激しい運動を行うと「成長ホルモン」が分泌されます。
成長ホルモンは筋肉の発達を促したり傷ついた筋肉の回復を早めたりする他、脂肪の分解を促進する作用も持っています。
そのため先に筋トレをしておくことで、その後有酸素運動を行った際の脂肪燃焼効果を高めることができると考えられるのです。
一方、先に有酸素運動を行うと成長ホルモンの分泌が抑えられてしまうので要注意です[6]。
有酸素運動を行う前に、しっかりと筋トレを行っておきましょう。
筋トレについて詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
初心者におすすめの筋トレメニューを紹介!ポイントや注意点も解説
[10] 公益財団法人 横浜市スポーツ協会 横浜市スポーツ医科学センター「肥満と減量(理論編)知っておきたい肥満と減量の基礎知識【理論3】減量に筋力トレーニングが必要な理由」
4.皮下脂肪の落とし方についてのまとめ
皮下脂肪とは体脂肪の一種で、皮膚の下についている脂肪のことを指します。
皮下脂肪は女性の体につきやすい傾向にあり、一度つくと落としにくい脂肪といわれています。
肥満は皮下脂肪型と内臓脂肪型の2種類に分けられ、皮下脂肪型肥満は内臓脂肪型肥満のように動脈硬化を進行させる心配はありませんが、睡眠時無呼吸症候群や関節痛、月経異常などの原因になり得ます。
皮下脂肪が蓄積し過ぎている方は改善に取り組んだ方が良いと考えられるでしょう。
皮下脂肪が蓄積する原因は、食事による摂取カロリーが運動や身体活動による消費カロリーを上回ることです。
皮下脂肪を落とすためには食生活を改善することと運動習慣を身に付けることが欠かせません。
食事では摂取カロリーを適切に抑え、脂質と糖質の摂り過ぎに注意しましょう。
たんぱく質と食物繊維をしっかりと摂取し、規則正しく食事を摂ることも心掛けましょう。
運動では有酸素運動で体脂肪を燃焼させ、筋トレで基礎代謝を上げることが重要です。
同日に行う場合は有酸素運動よりも筋トレを先に行うようにしてくださいね。
無理はせず自分のペースで、適切に食生活や運動習慣の見直しを進めましょう。