「高血糖になるとどんな症状が出るんだろう?」
「高血糖を放置しているとどうなってしまうのかな……」
普段の食生活などから自分が高血糖ではないかと不安に思い、症状が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また健康診断などで血糖値の高さを指摘されてしまったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
高血糖になっても重度でなければあまり自覚できる症状は出ません。
このため、高血糖に気付かないまま健診などで突然糖尿病と診断されるケースもあります。
この記事では高血糖によって現れる可能性のある症状と、糖尿病になった際に起こる合併症について詳しく解説します。
日常生活のなかで高血糖を改善するポイントもご紹介するので、生活習慣を見直す参考にしてくださいね。
1.高血糖とは
「高血糖ってどういう状態なのかな?」
高血糖とは、血液中の「ブドウ糖」の濃度である「血糖値」が高い状態が続くことです。
血糖値は健康な方でも食事によって上下するため、上昇した血糖値が正常に下がらない場合に高血糖とされます。
この章では血糖値が上下する際に体の中で何が起こっているかを解説します。
また高血糖と診断される基準は検査によって複数存在するため、それらについても詳しく解説します。
【関連情報】 「血糖値とは?正常値や高血糖の基準、高血糖・低血糖の影響を解説」についての記事はこちら
1-1.血糖値が上下するメカニズム
血糖値がなぜ上下するかを説明するにあたり、まずは血糖値についてもう少し詳しく解説しましょう。
ヒトが食事を摂ると食品中の栄養素が消化され、小腸などから体内に吸収されます。
この際、食品に含まれる糖質は胃液などによってブドウ糖などに分解されて吸収されます。
吸収されて血液中に入ったブドウ糖は血糖と呼ばれ、この血糖の濃度が血糖値と呼ばれます。
このように、食べ物に含まれる糖質が消化・吸収されることで食後に血糖値が上昇するのですね。
血糖値は、健康な方であれば食後2時間程度で食前のレベルにまで低下します[1]。
この際にはたらくのが、体内で唯一血糖値を下げるはたらきを持つ「インスリン」というホルモンです。
食事によって血糖値が上昇すると、それに反応して膵臓(すいぞう)からインスリンが分泌されます。
インスリンには血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、エネルギーとして消費させるはたらきがあります。
またインスリンは、余ったブドウ糖を脂肪などに合成して蓄えるはたらきを促進します。
このためインスリンが正常にはたらかなくなると、血糖値が上昇したまま下がりにくくなってしまいます。
この状態が高血糖です。
高血糖はインスリンの分泌量が不足した場合と、インスリンが分泌されても効果が発揮できない場合に起こります。
インスリンの分泌量は膵臓の機能が低下した場合に減少します。
またインスリンの効果が発揮できない状態は「インスリン抵抗性」といい、肥満や運動不足、ストレスや脂質の多い食事などが引き金となって起こります。
高血糖が慢性的になった状態が「糖尿病」です。
次の章ではどれくらい血糖値が高くなった際に高血糖と診断されるかの基準について解説します。
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「食後高血糖」
1-2.高血糖の診断基準
高血糖の診断基準は検査によって違い、複数存在しています。
この章では特定健診(特定健康診査)、メタボ診断、そして糖尿病の検査での診断基準について解説します。
特定健診では空腹時血糖か随時血糖値が100mg/dL以上、もしくはHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が5.6%以上を特定保健指導の対象となる基準値として定めています[2]。
空腹時血糖値は10時間以上絶食した状態で測定した血糖値のことを指します[3]。
随時血糖値は食事の時間を問わずに測定した血糖値のことです。
HbA1cは赤血球中のヘモグロビンA(HbA)にブドウ糖が結合(糖化)したもので、検査ではヘモグロビン全体への割合(%)で示されます。
血糖値が高いほどヘモグロビンと結合するブドウ糖が増えるため、HbA1cも増加します。
ヘモグロビンは一度糖化すると、約120日の赤血球の寿命が終わるまで元に戻ることはありません[4]。
このためHbA1cは食事や運動などによって変動しやすい血糖値と違って影響を受けにくく、過去1~2カ月間の平均的な血糖値を反映します[4]。
メタボリックシンドロームの診断では、空腹時血糖が110mg/dL以上の場合に高血糖だとされます[5]。
日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、へその高さの腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上であることに加え、血圧、血糖、脂質のうち二つ以上が基準値から外れることです[5]。
メタボリックシンドロームについては以下の記事で詳しく解説しています。
メタボリックシンドロームとは?診断基準や原因、改善のポイント
糖尿病の診断では、空腹時血糖値が126mg/dL以上、随時血糖値が200mg/dL以上、HbA1cが6.5%以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値 200mg/dL以上の場合に糖尿病型と判断されます[6]。
これらのうち血糖値とHbA1cが糖尿病型である場合は糖尿病であると診断されます。
両方が共に糖尿病型でなくとも、典型的な糖尿病の症状が出ている場合や、別日に検査を行って糖尿病型であった場合なども糖尿病と診断されます。
加えてHbA1cが 6.5%未満の方でも、空腹時血糖値が110~125mg/dLもしくは75g経口ブドウ糖負荷後2時間の血糖値が140~199mg/dLの場合は糖尿病の予備軍とされます[8]。
なお、多くの場合血糖値は突然高くなるわけではなく、正常域から数年かけて徐々に高まり糖尿病と診断される値になります。
このため、日頃の生活習慣のなかで高血糖の予防や改善に努めることが重要だとされています。
[2] 厚生労働省「特定健診・特定保健指導について」
[3] 生労働省 e-ヘルスネット「高血糖 」
[4] 国立研究開発法人国立循環器病研究センター「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)ってなに?」
[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」
[6] 日本糖尿病対策推進会議「糖尿病治療のエッセンス 2022年版」
[7] 厚生労働省 e-ヘルスネット「食後高血糖」
[8] 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター「糖尿病予備群といわれたら」
2.高血糖の症状
「高血糖ではどんな症状が出るのだろう?」
「高血糖の兆候が分かるサインはあるのかな……」
血糖値が高くなっている兆候や、高血糖になってしまった場合の症状を知りたい方もいらっしゃるでしょう。
しかし実際のところ、高血糖の初期に自覚できる症状はほとんどなく、糖尿病と診断されるまで高血糖だと気付かない方も多いといわれています。
このためご自身の症状を頼りに血糖値が高くなっていると知ることはできないと考えた方が良いでしょう。
この章では高血糖を直接の原因として起こる症状について解説します。
2-1.軽度の場合
軽度の高血糖では自覚できる症状はほとんどありません。
このため気付かないうちに血糖値が上がり、症状のないまま糖尿病と診断されるケースも少なくありません。
何も症状がなくとも普段から定期的に健康診断を受け、常にご自身の血糖値を把握しておくことが極めて重要だといえるでしょう。
2-2.重度の場合
重度の高血糖では喉が渇きやすくなって水分摂取量が増え、尿の量も増加します。
これは高血糖により尿から排出されるブドウ糖が増え、それに伴って多くの尿が出ることで脱水症状を起こすためです。
また特に体を動かしていなくてもだるさや疲れやすさを感じやすくなります。
この症状はインスリンのはたらきが悪くなり、ブドウ糖を正常にエネルギーとして利用できなくなっているために起こります。
さらに重度の高血糖では体重が減少することもあります。
これはインスリンの作用低下に伴うエネルギー不足を補うため、筋肉や脂肪がエネルギー源として消費されるためです。
上記のような症状のある方は糖尿病の可能性が高いため、すぐに検査を受けてください。
これよりもさらに重度になると意識障害や昏睡(こんすい)といった症状が現れることもあります。
また糖尿病を発症した方には高血糖の症状だけでなく、合併症による症状が起こることもあります。
次の章では糖尿病の合併症について解説します。
3.糖尿病の合併症の症状
「糖尿病の症状って高血糖によるものだけではないのかな?」
糖尿病は単に血糖値が上がるだけと考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし糖尿病には高血糖に由来する症状以外にも、三大合併症をはじめとした多くの合併症が存在します。
これらの合併症は、増え過ぎた血液中のブドウ糖が血管を破壊することによって起こります。
糖尿病の合併症は細い血管が傷つけられることで起こる「細小血管症」と、心臓や脳、足の血管が硬くなったり狭くなったりする「大血管症」に大別できます。
いずれも数年から数十年かけてゆっくり進み、かなり重症にならないと症状に気付かないこともあります。
しかし症状がないからと放置していると命に関わる危険もあるため、定期的に合併症に関する検査を受け、医師の判断を仰いでください。
3-1.細小血管症の症状
細小血管症は糖尿病に特有の合併症です。
代表的な細小血管症には「網膜症」「腎症」「神経障害」があり、これらを合わせて「三大合併症」と呼びます。
三大合併症はいずれも高血糖の状態が続くことで細い血管が傷つけられ、障害を起こすことで発症します。
またこれらの合併症は糖尿病発症後すぐではなく、時間が経ってから発症することが多いといわれています。
この章では三大合併症とそれぞれの症状について解説します。
3-1-1.網膜症
糖尿病による網膜症は「網膜」の毛細血管が傷つくことで起こる障害です。
網膜には神経組織に酸素や栄養素を運ぶための毛細血管が張り巡らされています。
網膜症ではこれらの毛細血管が詰まったり破れたりするために視力の低下や失明を引き起こす恐れがあります。
糖尿病の網膜症は成人の失明する代表的な原因の一つです。
網膜症は進行段階によって「単純性網膜症」「前増殖網膜症」「増殖網膜症」に分けられます。
初期の単純性網膜症は血管にこぶができて詰まったり血管の一部が破れて出血したりします。
第二段階の前増殖網膜症ではより大きな出血が起こったり、血管が詰まって酸素や栄養素が行き渡らない部分が出てきたりします。
同時に詰まった血管に代わって脆く壊れやすい新生血管ができ始めます。
網膜症が最終段階の増殖網膜症に至ると、新生血管が増殖して大量出血を繰り返します。
また新生血管の周囲に増殖膜が生じ、これに引っ張られることで網膜剥離が起こる場合もあります。
この段階に至ると治療は難しく、大幅な視力の低下や失明につながる危険もあります。
網膜症は重症になるまで視力低下などの自覚症状がない場合が多いといわれています。
このため糖尿病の方は、特に自覚症状がなくても年に1回は眼科を受診し、網膜症の検査を受けることが推奨されています。
3-1-2.腎症
糖尿病の腎症では腎機能の低下が起こります。
腎症になると腎臓の「糸球体」という組織の毛細血管が損傷し、構造が壊れます。
これによって腎機能が低下し、血液中の老廃物が正常に排出されなくなったり、たんぱく質の一種であるアルブミンが尿中に漏れ出たりします。
腎機能の低下が深刻になると、「人工透析」治療が必要になる場合があります。
糖尿病腎症は進行段階によって五つの病期に分けられます。
第一期の「腎症前期」では自覚症状はなく、尿中からアルブミンも検出されません。
第二期の「早期腎症期」では尿中から微量のアルブミンが検出され、血圧も高くなりますが自覚症状はまだ現れません。
この状態までであれば適切な治療によって回復が見込めるといわれています。
第三期の「顕性腎症期」では尿中からアルブミンが検出され、高血圧になります。
自覚症状がない場合が多いものの、むくみが現れることもあります。
この状態から治療しても、回復できる可能性は半々程度とされています。
第四期の「腎不全期」では尿中からアルブミンが大量に検出されて高血圧になる他、ミネラルの異常なども見られるようになります。
自覚症状としてむくみや倦怠(けんたい)感が生じ、心不全のリスクも高まります。
この段階からの回復は困難だといわれます。
腎症は自覚症状のないまま進行することが多く、気付いたときには人工透析目前ということもあります。
早期発見するためには、多くの医療機関で簡単に行える「微量アルブミン尿検査」を定期的に行うことが重要です。
3-1-3.神経障害
糖尿病の神経障害では高血糖の影響が「末梢神経」に及ぶことでさまざまな症状が現れます。
神経障害は末梢神経に不必要な物質がたまったり、栄養を与える血管が傷ついて酸素や栄養素が行き渡らなくなったりすることで起こります。
神経障害は糖尿病の合併症として最も多く見られる疾患で、網膜症や腎症と違って早期の段階から自覚症状が現れることが特徴です。
糖尿病による神経障害では、障害の起こる神経によってさまざまな症状が現れます。
ここでは症状を神経ごとにご紹介しましょう。
感覚神経に障害が起こると、両側の足先がじんじんとしびれたり痛んだりします。
この症状は糖尿病の神経障害で最も特徴的なものです。
また痛みや温度に過敏になったり、逆に感覚が鈍くなってけがや火傷に気付きにくくなったりします。
感覚が鈍くなると、気付かないうちに患部が壊疽(えそ)を起こしてしまう場合があります。
壊疽は損傷が皮下組織や筋肉などの深いところまで及び、組織が死んでしまった状態のことです。
放置していると他の病気を引き起こして生命に関わる恐れもあるため、患部の切断が必要になる場合もあります。
また心臓の感覚神経に影響が出ると、心筋梗塞が起こっても痛みを感じない「無痛性心筋梗塞」に陥る可能性があります。
無痛性心筋梗塞では痛みを感じないため、すぐに気付けずに治療の機会を逸し、命を落としかねません。
運動神経の障害では、太ももやお尻の筋肉の萎縮、筋力の低下などが見られます。
また脚が変形したり、手脚に痛みや痺れが生じたりすることもあります。
顔の筋肉をつかさどる顔面神経に影響が出ると、顔面神経麻痺や眼球運動の障害が起こります。
顔面神経麻痺では顔の筋肉をうまく動かすことができなくなり、口角が下がって口元から飲み物をこぼす、目をうまく閉じられないといった症状が現れます。
また眼球運動の障害も目を動かす筋肉がはたらかなくなることで起こるもので、ものが二重に見えるといった症状を引き起こします。
自律神経の障害は内臓や血糖値、血圧、皮膚などさまざまな機能や器官に影響を及ぼします。
自律神経は消化器官のはたらきに関わるため、障害により胸焼けや吐き気、食欲低下、消化不良、便秘、下痢などが起こりやすくなるのです。
また自律神経の障害は血糖値のコントロールを乱す原因にもなります。
これは食べ物を消化するスピードが変化することで食後血糖値の上昇に影響が出るためです。
低血糖に陥った際、震えや冷や汗といった症状を自覚しにくくなるために突然意識を失うケースも見られます。
また血圧の調節が難しくなり、急に立った際に立ちくらみが起こる起立性低血圧になる場合もあります。
さらに自律神経は膀胱(ぼうこう)や生殖器のはたらきにも関わります。
このため障害により排尿障害や残尿、男性では勃起障害が起こりやすくなります。
加えて汗の分泌にも影響が及び、汗をかかなくなったり、乾燥肌になったりします。
糖尿病の神経障害は重症になると昏睡に陥ったり心拍が止まって急死したりする場合もあるため、早期の発見と治療が重要です。
3-2.大血管症の症状
大血管症は「動脈硬化」によって生じる合併症のことです。
高血糖の状態が続くと増え過ぎたブドウ糖が血管を破壊し、動脈硬化が起こります。
また高血糖に他の危険因子が重なると、動脈硬化が進行し大血管症のリスクが高まります。
ただし動脈硬化は高血糖によってのみ起こるわけではありません。
内臓脂肪型肥満に高血糖や高血圧、脂質異常(血中脂質の異常)のうち二つ以上が重なった状態である「メタボリックシンドローム」は、動脈硬化のリスクが高い危険な状態だとされています[9]。
メタボリックシンドロームの診断基準となる要素はそれぞれが動脈硬化の危険因子となり、重なるほどにリスクが高まるといわれているのです。
このように動脈硬化は糖尿病に特有の疾患ではなく、加齢や肥満、運動不足、喫煙なども危険因子だといわれています。
動脈硬化はこの後に説明するとおり命をも脅かすさまざまな病気を招くので、高血糖やその他の要因になり得る要素の早期改善が重要だといえるでしょう。
動脈硬化、メタボリックシンドロームについては以下の記事で詳しく解説しています。
動脈硬化とは?原因や病気のリスク、進行を防ぐポイントを徹底解説
メタボリックシンドロームとは?診断基準や原因、改善のポイント
この章では糖尿病に合併する動脈硬化によって起こりやすい疾患をご紹介します。
[9] 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」
3-2-1.脳卒中
脳卒中は脳の血管の動脈硬化が進行し、詰まったり破れたりする病気の総称です。
糖尿病の合併症として起こる脳卒中には脳梗塞や脳出血があります。
脳梗塞は脳の血管が詰まって脳の組織に血流が行き渡らなくなる病気です。
脳梗塞になるとすぐに半身麻痺などの症状が現れる他、放置すると数時間で脳細胞が死んで元に戻ることはありません。
一方の脳出血は脳の血管が破れて出血する病気です。
流れ出た血液が脳細胞を圧迫することで障害が起こります。
糖尿病の方では脳出血よりも脳梗塞が起こりやすいといわれています。
いずれの病気でも半身麻痺や感覚障害、言語障害などの症状が現れ、死亡する危険があります。
3-2-2.虚血性心疾患
虚血性心疾患は冠動脈が動脈硬化などの理由で狭くなったり詰まったりする病気の総称です。
糖尿病の合併症として起こる虚血性心疾患には狭心症と心筋梗塞があります。
狭心症は冠動脈が動脈硬化などで狭くなり、血流が悪化して心筋に必要な血液が不足する病気です。
胸に締め付けられたり押さえ付けられたりするような痛みを感じる他、左腕や背中、肩やみぞおちなどに痛みを感じることもあります。
心筋梗塞は動脈硬化によって冠動脈に血の塊(血栓)ができ、完全に詰まることで心筋への酸素と栄養が絶たれて心筋の一部が壊死する病気です。
胸などに激痛が生じ、呼吸困難や不整脈、吐き気、嘔吐(おうと)、冷や汗、顔面蒼白(そうはく)といった症状が起こることもあります。
また激しい不整脈や心臓の機能の低下が起こり突然死することもあります。
なお糖尿病の神経障害によって心臓の感覚神経が鈍ると、痛みを感じずに治療が遅れる危険もあります。
3-2-3.末梢動脈疾患
末梢動脈疾患は手足の血管が動脈硬化により狭くなったり詰まったりする病気です。
特に足の血管に症状が出やすいといわれています。
末梢動脈疾患は進行状態に応じて四段階に分けられます。
第一段階の「軽度虚血」では足が冷たくなったりしびれたりします。
第二段階の「中等度虚血」になると少し歩くと足の痛みやしびれで歩けなくなり、休むとまた歩けるようになる「間欠性跛行(はこう)」が見られます。
第三段階の「高度虚血」では歩かずにじっとしているときでも痛みが生じる「安静時痛」という状態になります。
この段階では夜に眠れないほどの痛みに襲われる場合もあります。
「重症虚血」は足の傷などがきっかけで潰瘍ができたり、組織が壊死したりしてしまう第四段階です。
壊死が起こった場合には傷が広がったり細菌に感染したりするのを防ぐため、足を切断しなければならなくなる場合もあります。
なお糖尿病の神経障害で感覚神経が鈍くなると、末梢動脈疾患による潰瘍や壊死の痛みにも気付きにくくなるため、手遅れになって切断に至りやすくなるといわれています。
4.高血糖を改善するためのポイント
「高血糖を改善するにはどうしたら良いのかな……」
多くの致命的な合併症を引き起こす糖尿病にならないため、高血糖を改善したいと考える方は多いのではないでしょうか。
血糖値は食生活をはじめ、運動や喫煙などの生活習慣を改めることで改善することができます。
この章では日々の生活のなかで実践できるポイントをご紹介するので、血糖値を下げるための参考にしてくださいね。
ポイント1 エネルギー摂取量を適正に抑える
高血糖を改善するには、まず食事からのエネルギー摂取量を適正に抑えることが重要です。
肥満は体脂肪が過剰に蓄積した状態のことで、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回ることで起こります。
肥満はインスリン抵抗性の原因となるため、その状態では高血糖のリスクが高まるといえます。
また肥満は高血圧や心臓病、脳卒中といった他の生活習慣病のリスクも高めてしまうため、健康のためには速やかに解消することが勧められます。
通常、肥満の判定にはBMIという指標が用いられます。
体脂肪が多く、BMIが25以上だった場合は肥満に当たります[10]。
なおBMIが22のときの体重は「標準体重」と呼ばれ、統計上肥満と関連が深い糖尿病や高血圧、脂質異常症などの病気に最もかかりにくいことが分かっています[11]。
標準体重は[身長(m)の2乗]×22で求められます[11]。
肥満の場合は標準体重を目標に減量に取り組みましょう。
肥満の予防や解消には、食事からのエネルギー摂取量(摂取カロリー)を生活や運動などでのエネルギー消費量(消費カロリー)よりも少なくする必要があります。
ご自身が標準体重であるときの推定エネルギー必要量を計算し、1日のエネルギー摂取量の目安にすると良いでしょう。
1日活動するのに必要なエネルギー量(カロリー)は年齢や身体活動の強さによって変わります。
身体活動の強さは3段階の「身体活動レベル」で表されます。
生活のほとんどを座って過ごしている方は、身体活動レベル「低い(Ⅰ)」に該当します。
また座って過ごすことが多くても、立ったり歩いたりする時間がある方、通勤や買い物などで歩く方、家事や軽いスポーツを行う方などは「普通(Ⅱ)」に当たります。
立ったり歩いたりすることが多い方、スポーツなどで活発に体を動かす習慣のある方は「高い(Ⅲ)」に該当します。
それぞれの身体活動レベルでの1日に必要な体重1kg当たりのエネルギー量(カロリー)は以下のとおりです。
性別 | 男性 | 女性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
身体活動レベル | 低い(Ⅰ) | 普通(Ⅱ) | 高い(Ⅲ) | 低い(Ⅰ) | 普通(Ⅱ) | 高い(Ⅲ) |
18~29歳 | ||||||
30~49歳 | ||||||
50~64歳 | ||||||
65~74歳 | ||||||
75歳以上 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
先に求めた標準体重と体重1kg当たりの推定エネルギー必要量を掛け合わせ、1日の適正なエネルギー摂取量を求めましょう。
身長160cmで立ち仕事に従事する30代女性を例に考えると、標準体重は1.6(m)×1.6(m)×22=56.32 (kg)となります。
この場合身体活動レベルは「普通(Ⅱ)」に当たるため、体重1kg当たりの推定エネルギー必要量は38.4kcalです。
1日の適正な摂取エネルギー量は56.32×38.4で2,163kcalとなります(小数第1位で四捨五入)。
このようにして適正なエネルギー摂取量を把握し、食べ過ぎを避けるようにしましょう。
[10] 厚生労働省 e-ヘルスネット「BMI」
[11] 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
ポイント2 糖質の摂り過ぎを避ける
高血糖にならないためにはエネルギーを過剰摂取しないだけでなく、糖質を摂り過ぎないことも重要です。
食事で摂取した際に血糖値を上昇させる栄養素は糖質だけだといわれています。
このため、糖質の摂り過ぎを避けることで食後の血糖値の上昇を防ぐことができるのです。
糖質を多く含む食品にはごはんやパン、麺類などの穀類、さつまいもやじゃがいもなどのいも類、バナナやぶどうなどの果物類、あめやせんべいなどの菓子類、砂糖や砂糖を材料に用いる飲食物などがあります。
これらの食品を摂り過ぎないように日々の食生活を改善してみましょう。
「高血糖にならないためにはご飯やパンを絶てば良いのかな?」
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、糖質は体の重要なエネルギー源の一つです。
特に脳や神経の主要なエネルギー源であるため、極端に減らし過ぎると健康に悪影響を与える恐れもあります。
厚生労働省は1日に摂取するエネルギー量(カロリー)に対し、炭水化物(糖質)からの摂取するエネルギー量の割合を50〜65%にするという目標量を設定しています[12]。
例えば1日のエネルギー必要量(必要カロリー)が2,100kcalの方は、1,050~1,365kcalの糖質を摂取すると良いでしょう。
糖質の重量は1kcal当たり4gです[12]。
このため上記のカロリーを重量に換算すると263~341gとなります(小数第1位で四捨五入)。
ご自身に必要な糖質の量を把握し、日々の食生活に活かしてくださいね。
[12] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
ポイント3 食物繊維を十分に摂る
食物繊維を十分に摂ることで高血糖を予防・改善する効果が期待できます。
食物繊維は消化・吸収されず大腸まで達しておなかの調子を整え、便秘を予防する効果がよく知られますが、消化管内の糖質や脂質、ナトリウムを吸着して排出するはたらきも持っています。
また糖質の吸収を緩やかにすることで血糖値の急上昇を抑制する効果も認められています。
このため高血糖だけでなく、肥満や脂質異常症、高血圧を予防・改善する効果があるといわれます。
厚生労働省は成人の理想的な食物繊維摂取量を1日当たり24g以上としていますが、日本人の食物繊維摂取量はこれに遠く及ばないのが現状です[13]。
このため厚生労働省は現実的な数値として以下のとおり摂取目標量を設定しています。
性別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
18〜64歳 | ||
65歳以上 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成
食物繊維は野菜類や豆類、きのこ類、海藻類、果実類などの植物性食品に多く含まれる一方、肉や魚介類などの動物性食品にはほとんど含まれていません。
特に食物繊維を効果的に摂取するのに適した食品はかぼちゃやごぼう、たけのこ、ブロッコリー、モロヘイヤ、切り干し大根、いんげん豆、さつまいも、おから、納豆、しいたけ、ひじきなどです。
これらの食品は1食分の量に2〜3gの食物繊維を含んでいます[14]。
また主食となる穀類を玄米ご飯や胚芽米ご飯、全粒粉パン、そばなどに置き換えることでも食物繊維摂取量を増やせます。
これらの食品を日々の食生活に取り入れることで食物繊維を効率的に摂取できるでしょう。
食物繊維の摂取源となる食べ物は以下の記事でご紹介しています。
食物繊維を手軽に摂れる食べ物は?効果や食事摂取基準も徹底解説
[13] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
[14] 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
ポイント4 バランスの取れた規則正しい食生活を送る
高血糖の予防や改善のためにはバランスの取れた規則正しい食生活を送りましょう。
血糖値を正常に保つには、食事を抜かずに毎食しっかり摂ることが重要です。
食事を抜くと、次に食事を摂った際に血糖値が上がりやすくなるといわれています。
空腹の時間が長いと膵臓(すいぞう)の細胞の反応が悪くなり、食後にインスリンが分泌されるまでに時間がかかってしまうのです。
また夜遅くの食事も極力避けましょう。
食後すぐに寝てしまうと、食事によって上昇した血糖値がなかなか下がりません。
加えて余ったエネルギーが体脂肪として蓄えられるため、肥満の原因にもなります。
肥満はインスリンのはたらきが悪くなるインスリン抵抗性の原因となるため、高血糖を改善したい方は寝る前の食事は避けましょう。
また食事の際に食べる順番を工夫することでも血糖値の急激な上昇を避けられます。
空腹の状態で糖質の多い主食から食べ始めると血糖値が上がりやすいため注意しましょう。
血糖値の上昇を穏やかにする食物繊維を多く含む野菜や海藻などが使われている料理から食べ始めるのがおすすめです。
ただし野菜でもいも類やかぼちゃなどは糖質が多いため、ご飯やパンなどの主食と同じように後から食べるようにしてくださいね。
さらに、よく噛んでゆっくり食べることでも血糖値の上昇を抑えられます。
これは咀嚼(そしゃく)することで脳が刺激され、インスリンの分泌を促すためです。
しっかり噛んで食べると、消化・吸収されて血糖値が上昇する前からインスリンが分泌されるため、食後の血糖値の急上昇を避けられるのです。
またゆっくり噛んで食べると早い段階から満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎも抑制できます。
また食事の内容にも注意が必要です。
高血糖を改善しようと極端に食事量を制限したり特定の食品の摂取量を減らしたりすると、必要な栄養素が不足して健康を害する恐れがあります。
一時的には効果があっても、ストレスがたまって続けられなくなったりリバウンドしたりする可能性もあるため、あくまでバランスの取れた規則正しい食生活を目指しましょう。
ポイント5 塩分・脂質の摂り過ぎを避ける
塩分や脂質の摂り過ぎないことも高血糖の改善を考える上で重要です。
塩分によって直接血糖値は上がりませんが、塩分の強い食事は食べ過ぎや飲み過ぎを招きやすく、肥満の原因となります。
肥満はインスリンの効きを悪くするため、塩分は間接的に高血糖の原因になるといえるでしょう。
また食塩(塩化ナトリウム)を構成するナトリウムの摂り過ぎは高血圧をもたらします。
高血圧は高血糖と同様に動脈硬化を促すため、もともと高血糖の方では心臓病や脳卒中のリスクがより高まることになります。
また既に糖尿病を発症している方は糖尿病性腎症などの合併症のリスクが上昇します。
日本人の塩分の摂取源は7割がしょうゆやみそ、塩といった調味料です[15]。
調味料を目分量ではなくきちんと計量して使ったり、料理にしょうゆなどの調味料をかける代わりにつけるようにしたりすると塩分の摂取量を減らせますよ。
塩分を含まない酢や香辛料、天然のだしなどを利用するのもおすすめです。
また脂質も直接血糖値を上げるわけではありませんが、摂り過ぎると肥満や脂質異常症をもたらします。
肥満はインスリン抵抗性をもたらし、高血糖を招きます。
また悪玉コレステロールは増え過ぎると動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
特に肉類の脂身やバター、生クリーム、インスタントラーメンなどの加工食品に多く含まれる「飽和脂肪酸」はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増える原因になります。
一方、さばやさんま、いわし、ぶりなどの青魚に多く含まれる「n-3系多価不飽和脂肪酸」は血液中の中性脂肪(トリグリセリド)やLDLコレステロールを減らします。
このため脂質を摂取する場合は肉類や乳製品、加工食品を摂り過ぎず、できるだけ青魚を選ぶと良いでしょう。
塩分と脂質はいずれも肥満をもたらして高血糖の間接的な要因になったり動脈硬化を進行させたりするため、血糖値が気になる方は摂り過ぎに十分注意しましょう。
減塩のポイント、脂質の種類や食べ物に含まれる脂質の量については以下の記事でご紹介しています。
減塩食を続けるポイントとは?健康への効果や食塩の摂取目標量も紹介
脂質は1日にどれくらい摂取して良い?摂取目標量や過不足による影響
[15] 厚生労働省「食塩の過剰摂取が日本人の最も重要な栄養課題」
ポイント6 アルコールを適度に控える
適度なアルコールには糖尿病の発症を抑える効果がありますが、飲み過ぎると逆効果になるため注意が必要です。
適量のアルコールには血糖値を下げるはたらきがあります。
これは肝臓がアルコールを分解する際に大量のブドウ糖を消費するためです。
また血糖値が下がると肝臓はグリコーゲンからブドウ糖をつくり出す「糖新生」によって血糖値を上げようとしますが、アルコールの分解中はこのはたらきが阻害されます。
これらの作用により、適度なアルコールの摂取は血糖値を下げ、糖尿病の発症予防につながるのです。
しかし、アルコールの摂取し過ぎはインスリンの分泌を抑制し、かえって高血糖をもたらすため注意が必要です。
糖尿病予防のための適度なアルコール量は1日当たり20~25g程度とされているため、これを超えないような飲酒を心掛けましょう[16]。
なお純アルコール20gは代表的なお酒では以下の量に相当するので、晩酌の際に参考にしてくださいね。
公益社団法人 アルコール健康医学協会「お酒と健康 飲酒の基礎知識」をもとに執筆者作成
ただしビールや日本酒などの醸造酒は糖質を含むため、これらが血糖値を上昇させる場合もあります。
さらに高カロリーなおつまみをついつい食べ過ぎてしまうことも高血糖の原因となります。
上手にお酒をたしなんで血糖値を下げ、糖尿病を予防してくださいね。
[16] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと糖尿病」
ポイント7 適度に運動を行う
適度な運動は血糖値の改善に有効なため、日々の習慣として取り入れましょう。
なかでも有酸素運動は糖質をエネルギー源として用いることから、高血糖の予防や改善が期待できます。
実際に糖尿病の治療では有酸素運動を用いた運動療法が行われます。
運動のタイミングはいつでも構いませんが、食事から1時間後の運動は特に食後高血糖の改善に有効だとされています[17]。
また有酸素運動は脂肪を燃焼させるため、体脂肪を減らして肥満を改善する効果も期待できます。
肥満ではインスリンの効きが悪くなって血糖値が下がりにくくなるため、減量の効果もある有酸素運動は高血糖対策として優秀な運動だといえるでしょう。
有酸素運動に加えて週に2~3日、連続しない日程で筋トレを行うとより運動の効果が高まるといわれています[17]。
運動をする際はご自身の体力や健康状態などを踏まえ、無理のない運動量から始めましょう。
好みに合わせた運動種目を取り入れ、楽しめる形で長く継続していくことが重要です。
また安全のため、運動の前後にはウォーミングアップやクールダウンを行うようにしましょう。
[17] 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」
ポイント8 禁煙する
高血糖が気になる方は今すぐ禁煙しましょう。
喫煙は交感神経を刺激して血糖を上昇させる上に、体内のインスリンのはたらきを妨げます。
実際に喫煙者は非喫煙者より1.4倍糖尿病を発症しやすく、喫煙本数が増えるほどリスクが高まることが報告されています[18]。
現在たばこを吸っている方でも禁煙によって糖尿病のリスクは低下するため、可能な限り早く禁煙することが重要です。
また既に糖尿病を発症している方が喫煙すると、治療の妨げとなるだけでなく脳梗塞や心筋梗塞、腎症などの合併症のリスクを増大させてしまいます。
血糖値が気になり始めたら、禁煙外来なども利用してすぐに禁煙してくださいね。
[18] 厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙と糖尿病」
5.高血糖の症状についてのまとめ
高血糖は、血液中のブドウ糖の濃度を指す血糖値が高い状態が続くことです。
高血糖の原因は、血糖値を下げるホルモンのインスリンが十分にはたらかないことです。
これは膵臓の機能低下でインスリンの分泌量が不足した場合と、肥満や運動不足、ストレスなどによってインスリンの効果が発揮できない場合に起こります。
糖尿病は高血糖が慢性的になった状態です。
高血糖になっても軽度の段階ではほとんど症状が出ない場合が多いため注意が必要です。
重度の高血糖になると喉が渇きやすくなって水分摂取量や尿量が増加する他、だるさや疲れやすさ、体重減少などが起こります。
さらに重度になった場合は意識障害や昏睡に陥る危険もあります。
こうした症状が起こった場合は糖尿病と診断される可能性があるためすぐに検査を受けなくてはなりません。
また糖尿病には高血糖による症状以外にも、細い血管が傷つけられて起こる細小血管症や、動脈硬化による大血管症といった合併症が起こり、さまざまな症状が現れる場合があります。
網膜症、腎症、神経障害は糖尿病の三大合併症とも呼ばれる代表的な細小血管症です。
代表的な大血管症には脳卒中、虚血性心疾患、末梢動脈疾患などがあります。
いずれの合併症もゆっくりと生じたり軽度のうちは自覚症状がなかったりしますが、深刻な障害をもたらしたり命に関わったりするため、定期的な検査による早期発見が重要です。
血糖値は食生活を中心とした日々の生活習慣によって改善できます。
食事の際はエネルギー摂取量を適正に抑えること、糖質や塩分、脂質を摂り過ぎないこと、食物繊維を十分に摂り、アルコールを適度に控えることが重要です。
またよく噛んで食べること、食物繊維を含む野菜や海藻から食べ始めること、食事を抜いたり寝る前に食べたりしないこともポイントです。
食事以外では、適度な運動や禁煙も高血糖のリスクを下げてくれます。
高血糖の症状を知ることで血糖値の上昇を早い段階で抑え、糖尿病の予防や改善の役に立ててくださいね。