「スクワットの消費カロリーって高いのかな?」
ダイエットに取り組んでいると、運動で消費できるカロリーはどれくらいなのか気になりますよね。
多くの筋肉を鍛えられるスクワットは筋トレのなかでも消費カロリーが大きいといわれています。
この記事では、スクワットを行った場合の消費カロリーを体重別に解説します。
スクワットの正しいフォームや、運動で消費カロリーを増やす方法も解説しているので、カロリーを効率良く消費したいと思っている方は必読です。
またスクワットだけではなく、他の筋トレの消費カロリーも紹介するので、トレーニングに取り組む際は参考にしてくださいね。
1.スクワットの消費カロリー
「スクワットでカロリーをたくさん消費したいな……」
このようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
運動による消費カロリーは運動の強度と継続時間、体重によって異なります。
ここでは、スクワットを3分間行うことによる消費カロリーを体重別にご紹介しましょう。
【体重別・スクワットの3分間当たりの体重別消費カロリー】
体重 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
---|---|---|---|---|---|---|
消費カロリー | 10.5kcal | 13.1kcal | 15.8kcal | 18.4kcal | 21kcal | 23.6kcal |
独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」をもとに執筆者作成
スクワットの消費カロリーは、「身体活動量(メッツ・時)×体重(kg)×1.05」という式で簡易的に求められます[1]。
運動強度を表す単位「メッツ(METs)」に実施時間(時間)を掛け合わせたもので、メッツは安静時を1として何倍のエネルギーを消費できるかを表し、運動ごとに定められています。
スクワットは5メッツです[2]。
体重40kgの方がスクワットを3分間1セットで行うとすると、スクワットは1時間(60分)あたり5メッツなので、3分間では5メッツ×3分÷60分=0.25メッツ・時となります。
そのため、消費カロリーは0.25(メッツ・時)×40(kg)×1.05=10.5kcalであることが分かります。
スクワットは消費カロリーの比較的大きい運動ではありますが、筋肉への負荷が大きいためあまり長時間続けることはできません。
より負荷の小さい運動を長時間続けた方が消費カロリーは大きくなると考えられます。
より効率良くカロリーを消費したいとお考えの方は、消費カロリーに大きな影響を与える「基礎代謝」を向上させることが重要です。
基礎代謝は筋肉量の影響を受け、筋肉が増えればそれに伴って増加します。
ではどのようにしたら基礎代謝を上げることができるのか気になりますよね。
基礎代謝は、筋肉をつけることで向上させることができます。
特にスクワットは太ももの表や裏、お尻といった一つひとつの大きい筋肉を鍛えることができ、基礎代謝のアップに有効な筋トレメニューです。
スクワットで筋肉を鍛えることはダイエットにも効果的といえますね。
スクワットのダイエット効果、スクワットの効果についてはそれぞれ以下の記事で解説しています。
スクワットは痩せる?効果や消費カロリー、ダイエットのコツも解説
スクワットの効果とは?鍛えられる部位や効果的な実践方法を解説
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「 エクササイズ」
[2] 国立健康・栄養研究所 改良版「 身体活動のメッツ(METs)表」
[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」
2.スクワットのやり方
「スクワットはどうやれば効果的なのかな……」
スクワットの正しいフォームを知りたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそもスクワットとは、しゃがみ込んで立ち上がる動作を繰り返し行う運動で、下肢全体を万遍なく鍛えることのできる筋トレメニューの一つです。
特にお尻の筋肉の中で最も外側に位置し、体の中で最も大きい筋肉である「大臀筋(だいでんきん)」という体の中でも最も大きい筋肉を鍛えられます。
その他、膝関節や体重を支える「大腿四頭筋」や、膝を曲げるときにはたらく「ハムストリングス」など、下半身を中心とした大きい筋肉を鍛えられます。
スクワットの効果を最大限に得るためには、正しいフォームで行うことが重要です。
スクワットを行う際はまず両足を肩幅程度に開き、爪先がやや外向きになるように立ちます。
このとき、膝は爪先と同じ方向を向くようにしましょう。
次に椅子に座るイメージで、お尻を後ろに引きながらゆっくりと膝を曲げて腰を落としていきます。
おなかに力を入れ、背中は真っすぐに伸ばした状態をキープするよう心掛けましょう。
膝を90度くらいまで曲げたらゆっくりと元の体勢に戻ります。
これを繰り返しましょう。
なお筋トレは10〜15回程度繰り返し、それを1セットとして1〜3セット、無理のない範囲で行うことが推奨されています[4]。
膝が爪先より前に出るなど誤った体勢で行うと、関節を痛める原因になるので気を付けましょう。
【スクワットを行う際のポイント】
- 膝が爪先よりも前に出ないようにする
- 太ももの前の筋肉を意識する
- 背筋は真っすぐ伸ばす
- 息を吸いながらお尻を落とし吐きながら戻し、呼吸を止めない
不安のある方は椅子の背もたれで体を支えたり、椅子に座って立ち上がる動作を繰り返す「椅子スクワット」を行ったりといった工夫をしてみましょう。
筋トレは、自分の体力や筋力に合った負荷で行うことが大切です。
どれくらい体力や筋力があるのか分からないという方は無理をせず、少しずつ負荷を上げながら調整すると良いでしょう。
[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「 レジスタンス運動」
3.代表的な筋トレの消費カロリー
「他の筋トレの消費カロリーはどのくらいなんだろう?」
スクワットの消費カロリーが他の筋トレと比べてどれくらいの差があるのか気になりますよね。
ここでは、代表的な筋トレメニューの消費カロリーをご紹介します。
3-1.プッシュ・アップ(腕立て伏せ)
腕立て伏せを「ほどほどの労力」で行った場合の消費カロリーは以下のとおりです。
【体重別・腕立て伏せの3分間当たりの体重別消費カロリー】
体重 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
---|---|---|---|---|---|---|
消費カロリー | 8.0kcal | 10.0kcal | 12.0kcal | 14.0kcal | 16.0kcal | 18.0kcal |
独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」をもとに執筆者作成
ほどほどの労力で行う腕立て伏せは3.8メッツです[5]。
[5] 国立健康・栄養研究所 改良版「 身体活動のメッツ(METs)表」
3-2.シット・アップ(腹筋運動)
腹筋運動を「ほどほどの労力」で行った場合も、消費カロリーは腕立て伏せと同じです。
【体重別・腹筋運動の3分間当たりの体重別消費カロリー】
体重 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
---|---|---|---|---|---|---|
消費カロリー | 8.0kcal | 10.0kcal | 12.0kcal | 14.0kcal | 16.0kcal | 18.0kcal |
独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」をもとに執筆者作成
ほどほどの労力で行う腹筋運動は3.8メッツです[6]。
このようにスクワットの消費カロリーは代表的な筋トレである腕立て伏せや腹筋運動に比べて比較的大きいことが分かります。
[6] 独立行政法人 国立健康・栄養研究所「 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」
4.運動での消費カロリーを増やす方法
「もっと効率良くカロリーを消費したいな……。」
ダイエットに取り組まれている方は、より多くのカロリーを効果的に消費する方法を知りたいですよね。
消費カロリーを増やし痩せるためには、筋トレだけではなく有酸素運動を取り入れることが重要です。
有酸素運動はスクワットのような筋トレよりも筋肉への負荷が小さいため長時間続けやすく、消費カロリーを増やしやすいといえます。
また、脂肪を燃料とするため体脂肪の減少効果がある点もダイエットしたい場合には魅力的です。
例として、代表的な有酸素運動の一つであるウォーキングを1時間行った場合の消費カロリーをご紹介しましょう。
【ウォーキングによる体重別・1時間当たりの消費カロリー】
運動強度 | 40kg | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
---|---|---|---|---|---|---|
ほどほど(時速4.5~5.1km) | 147kcal | 184kcal | 221kcal | 257kcal | 294kcal | 331kcal |
独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」をもとに執筆者作成
ほどほどの速さでウォーキングを行う場合は3.5メッツです[7]。
同じ時間ではスクワットの筋トレの方が消費カロリーは大きくなりますが、ウォーキングは長時間続けることができるので結果として多くのカロリーを消費できると考えられます。
なお、有酸素運動と筋トレを同日に行う場合は筋トレを先に行うのがおすすめです。
筋トレなどの激しいトレーニングを行うと脳内で成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは筋肉の発達を促したり疲労した筋肉の回復を早めたりする他、脂肪の分解を促す作用を有しています。
そのため先に筋トレを行って成長ホルモンを分泌させておくことで、有酸素運動による脂肪燃焼の効果を高められると考えられるのです。
筋トレと有酸素運動を同日に行う場合は、トレーニングの順番に注意してくださいね。
[7] 独立行政法人 国立健康・栄養研究所「 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」
5.スクワットの消費カロリーについてのまとめ
スクワットは、筋トレのなかでも消費カロリーが大きいメニューです。
スクワットの消費カロリーは、「身体活動量(メッツ・時)×体重(kg)×1.05」という式で簡易的に求められます[8]。
運動強度を表す単位「メッツ」に実施時間(時間)を掛け合わせたもので、メッツは安静時を1として何倍のエネルギーを消費できるかを表し、運動ごとに定められています。
スクワットは5メッツです[9]。
体重40kgの方がスクワットを3分間1セットで行った場合、0.25(メッツ・時)×40(kg)×1.05=10.5kcal消費することが分かります。
またスクワットは太ももの表や裏、お尻といった下半身を中心に多くの筋肉を鍛えることができ、基礎代謝の向上が期待できます。
より多くのカロリーを消費したいという方は、スクワットなどの筋トレだけではなく有酸素運動も合わせて行うようにしましょう。
有酸素運動は長く続けることで消費カロリーを増やせる上、脂肪燃焼効果を有しているのでダイエットにぴったりの運動です。
トレーニングの順番としては、筋トレの後に有酸素運動を行うことでより長い時間脂肪燃焼によるカロリー消費することができます。
ただし筋トレなどのトレーニングを行う際は、無理はせずに自分に合ったペースで行いましょう。
特にスクワットは、誤ったフォームで行うと膝を痛めることがありますので、正しいフォームで行ってくださいね。
[8] 厚生労働省 e-ヘルスネット「 エクササイズ」
[9] 国立健康・栄養研究所 改良版「 身体活動のメッツ(METs)表」