鶏胸肉に含まれる栄養素を解説!カロリーや調理のポイントも紹介
「鶏胸肉はヘルシーというけど、どんな栄養があるのかな?」
「鶏胸肉は食べても太らないのかな……」
お肉を選ぶ際に、このように考えることもあるかもしれませんね。
鶏胸肉にはエネルギー源であり筋肉の材料ともなるたんぱく質や、さまざまなはたらきをもつビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれています。
この記事では鶏胸肉に含まれる栄養素やそのはたらきの他、おいしく食べるポイントについても紹介していきます。
鶏胸肉について知識を深め、日々の健康や食生活に役立ててくださいね。
1.鶏胸肉の基礎知識
「鶏胸肉にはどんな特徴があるのかな?」
鶏胸肉は身近な食品ではありますが、どのような特徴があるのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
鶏胸肉とは鶏の胸の部分の肉のことで、鶏肉のなかでも脂肪が少ない半面、たんぱく質が豊富に含まれる部位です。
また肉類(鶏肉)のなかではカロリーが低く、皮付きのもので133kcal、皮なしのもので105kcalです[1]。
| 食品名 | 加工状態など | カロリー |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
他の肉類の脂身の少ない部位とも比較してみましょう。
| 食品名 | 加工状態など | カロリー |
|---|---|---|
| ささみ | ||
| 牛肉(もも/赤肉) | ||
| 豚肉(ヒレ/赤肉) | ||
| 豚肉(もも/赤肉) | ||
| 牛肉(ヒレ) | ||
| 豚肉(ロース/赤肉) | ||
| 牛肉(肩ロース/赤肉) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
脂身が少なくヘルシーとされる他の肉と比べてもカロリーは高くはありません。
鶏胸肉は、カロリーをできるだけ抑えつつたんぱく質はしっかり摂りたい方には適している食品といえますね。
どんな料理とも相性が良い点も鶏胸肉のメリットです。
鶏胸肉をおいしく調理するためのポイントについては後ほど詳しく解説します。
2.鶏胸肉に多く含まれる栄養素
鶏胸肉にはたんぱく質をはじめ、さまざまなビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
この章では鶏胸肉に多く含まれる栄養素とそのはたらきについて解説していきます。
なお各章ではそれぞれの栄養素について、成人男女が1日に摂取すべき量を簡単にご紹介しています。
詳しく知りたい方はそれぞれの章でご紹介する別の記事や、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をご覧ください。
未成年の食事摂取基準、妊婦・授乳婦の食事摂取基準は以下に掲載されています。
なお、妊婦や授乳婦には付加量が設定されていることがあり、対象者は年代別の食事摂取基準にこれを加えた量を摂取する必要があります。
2-1.たんぱく質
鶏胸肉にはたんぱく質が豊富に含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
たんぱく質は、脂質、炭水化物と並ぶエネルギー産生栄養素の一つです。
たんぱく質は筋肉や臓器の材料であり、生命維持のためには不可欠な栄養素です。
また、筋肉を鍛えたい人にとっては特に重要な栄養素です。
食事摂取量の減少などでたんぱく質が欠乏すると、成長障害や免疫機能の低下などが起こることがあります。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」において、たんぱく質の摂取推奨量を定めています。
たんぱく質の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~64歳で65g、65歳以上で60gです[3]。
女性は18歳以上で50gです[3]。
たんぱく質についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
たんぱく質を多く含む食べ物は?摂取量の目安やおすすめの食材を解説
2-2.ナイアシン
鶏胸肉にはナイアシンも豊富に含まれています。
100g当たりの含有量はナイアシン当量で以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ナイアシンは水溶性のビタミンの一種で、皮膚や粘膜を健康に保つはたらきがあります。
また、ステロイドホルモンや脂肪の一種である脂肪酸の産生を促す役割を担っています。
ナイアシンの1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜29歳で15mgNE、30~49歳で16mgNE、50~64歳で15mgNE、65~74歳で14mgNE、75歳以上で13mgNEです[4]。
女性では18〜29歳で11mgNE、30~49歳で12mgNE、50~74歳で11mgNE、75歳以上で10mgNEです[4]。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「「健康食品」の安全性・有効性情報」というサイトでナイアシンの情報を公開しているので、参考にしてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「「健康食品」の安全性・有効性情報」
2-3.ビタミンB6
鶏胸肉にはビタミンB6も多く含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB6は水溶性ビタミンの一種で、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝を助ける他、ホルモン調節因子としての役割も果たしています。
また、ビタミンB6には健康な皮膚や粘膜を維持する役割もあり、不足すると湿疹、口角炎、舌炎、皮膚炎を引き起こすことがあります。
その他、ビタミンB6の不足により貧血や免疫機能の低下などの症状が現れることもあります。
ただし、ビタミンB6不足は単独で起こることは稀(まれ)で、他のビタミンが不足すると同時に起こります。
ビタミンB6の1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜64歳で1.5mg、65歳以上で1.4mgです[5]。
女性では18歳以上で1.2mgです[5]。
ビタミンB6についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
2-4.パントテン酸
鶏胸肉にはパントテン酸も豊富に含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
パントテン酸は水溶性のビタミンの一種で、糖質や脂肪酸の代謝に関与しています。
他にも、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがあります。
広く食品に含まれるため、通常は不足の心配はないとされています。
パントテン酸の1日当たりの摂取目安量は、男性では18歳以上で6mg、女性では18歳以上で5mgです[6]。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「「健康食品」の安全性・有効性情報」というサイトでパントテン酸の情報を公開しているので、参考にしてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報」
2-5.カリウム
皮なしの鶏胸肉にはカリウムも多く含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
カリウムは必須ミネラルの一種です。
ナトリウムを体外に排出するはたらきがあることから、摂り過ぎた塩分を調節し、高血圧を予防・改善するのに役立つと考えられています。
カリウムのほとんどは細胞内に存在し、細胞内液の浸透圧を一定に保持する役割も果たしています。
カリウムが不足した場合、脱力感や食欲不振、不整脈などの症状が現れることがあります。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」において、カリウムの摂取目標量を定めています。
カリウムの1日当たりの摂取目標量は、18歳以上の男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上です[7]。
カリウムについてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
カリウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を紹介
3.鶏胸肉に含まれる栄養素
鶏胸肉にはビタミンKや葉酸などのビタミンやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。
この章では鶏胸肉に含まれる栄養素について解説します。
3-1.ビタミンK
鶏胸肉にはビタミンKが含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンKは血液の凝固を促す作用を持つビタミンです。
また骨の形成に関わる他、動脈硬化を予防するはたらきもあります。
通常の食生活を送っている場合、ビタミンKが不足することはほぼありません。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」において、ビタミンKの摂取目安量を定めています。
ビタミンKの1日当たりの摂取目安量は18歳以上の男女共に150μgです[9]。
ビタミンKについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンKにはどんな効果がある?摂取目安量とおすすめの食材を紹介
3-2.ビタミンB1
鶏胸肉にはビタミンB1も含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB1は水溶性ビタミンの一種で、体内で糖質などの代謝に関与します。
食事からのビタミンB1不足が長く続いたり、糖質の多い食品やアルコールを多く摂ったりすると、ビタミンB1がより必要となり不足する場合があります。
ビタミンB1が不足すると糖質の代謝が滞り、主に糖質をエネルギー源としている脳や神経のはたらきに障害が生じることがあります。
ビタミンB1の1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜29歳で1.1mg、30~49歳で1.2mg、50~64歳で1.1mg、65歳以上で1.0mgです[10]。
女性では18〜29歳で0.8mg、30~49歳で0.9mg、50~74歳で0.8mg、75歳以上で0.7mgです[10]。
ビタミンB1についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
3-3.ビタミンB2
鶏胸肉にはビタミンB2も含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB2は水溶性のビタミンの一種で、エネルギー代謝に関わる栄養素です。
また、成長促進や皮膚・粘膜の保護などの役割を担っています。
不足すると、口角炎や舌炎、皮膚炎などの症状が現れます。
しかし、ビタミンB2は単独で不足することは稀で、他のビタミンが不足した場合に同時に起こることがあります。
ビタミンB2の1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜29歳で1.6mg、30~49歳で1.7mg、50~64歳で1.6mg、65歳以上で1.4mgです[11]。
女性では18~64歳で1.2mg、65歳以上で1.1mgです[11]。
ビタミンB2についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介
3-4.ビタミンB12
鶏胸肉にはビタミンB12 も含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB12は水溶性ビタミンの一種で、アミノ酸や脂質の代謝に関わります。
微生物によってのみ合成されるため、植物性の食品に含まれることはほとんどありません。
胃を切除した人、小腸の吸収不全のある人、高齢者、厳格な菜食主義者などで不足することがあります。
不足すると、貧血や記憶障害、うつ病、慢性疲労などの症状が見られることがあります。
ビタミンB12の1日当たりの摂取目安量は、男女共に18歳以上で4.0μgです[12]。
ビタミンB12についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB12が不足する原因とよくある症状は?摂取しやすい食品も紹介
[12] [厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」](https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316467.pdf
)
3-5.葉酸
鶏胸肉には葉酸も含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
葉酸は水溶性ビタミンの一種で、たんぱく質やDNA・RNAの合成に関わり、細胞が増殖する際に重要な役割を果たします。
特に細胞増殖が盛んな妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児の「神経管閉鎖障害」の発症率が高まることが明らかになっています。
そのため厚生労働省は妊娠の1カ月以上前から妊娠3カ月まで、通常の食事以外に1日当たり400μgの葉酸を栄養補助食品から摂ることを推奨しています[13]。
葉酸 の1日当たりの摂取推奨量は、男女共に18歳以上で240μgです[14]。
葉酸についてさらに詳しく知りたいという方はこちらの記事をご覧ください。
葉酸が多く含まれている食べ物とは?効果や摂取基準もあわせて解説
3-6.ビオチン
鶏胸肉にはビオチンも含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビオチンは水溶性ビタミンの一種で、分岐鎖アミノ酸や脂肪酸の合成、エネルギー代謝に関わる栄養素です。
さまざまな食品に含まれるため、通常の食事をしていて不足することはまずありません。
ビオチンの1日当たりの摂取目安量は、男女共に18歳以上で50μgです[15]。
ビオチンについてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説
3-7.マグネシウム
鶏胸肉にはマグネシウムも含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
マグネシウムは必須ミネラルの一種で、体内では骨や歯の他、筋肉や脳、神経に含まれています。
酵素を活性化するはたらきにより、筋肉の収縮や神経情報の伝達に関わる他、体温や血圧を調整する役割も果たしています。
マグネシウム不足の状態では、骨を作る際に悪影響を及ぼしたり不整脈や虚血性心疾患、高血圧、筋肉のけいれんを引き起こしたりすることがあります。
マグネシウムの1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜29歳で340mg、30~49歳で380mg、50~64歳で370mg、65~74歳で350mg、75歳以上で330mgです[16]。
女性では18〜29歳で280mg、30~64歳で290mg、65~74歳で280mg、75歳以上で270mgです[16]。
マグネシウムについてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
マグネシウムとは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を解説
3-8.亜鉛
鶏胸肉には亜鉛も含まれています。
100g当たりの含有量は以下のとおりです。
| 食品名 | 加工状態など | 含有量 |
|---|---|---|
| 胸(皮付き) | ||
| 胸(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
亜鉛は必須ミネラルの一種で、骨や歯、肝臓、腎臓、筋肉に多く含まれます。
主なはたらきとして、酵素反応の活性化やホルモンやDNA、たんぱく質の合成、免疫反応の調節などが挙げられます。
亜鉛不足は味覚障害や皮膚炎、食欲不振の原因となります。
最近は、若い成人女性において味覚機能の低下が亜鉛不足と関連しているという報告もされています。
他にも、免疫機能の低下や慢性の下痢、貧血、精神障害などを起こす場合があります。
亜鉛の1日当たりの摂取推奨量は、男性では18〜29歳で9.0mg、30~64歳で9.5mg、65歳以上で9.0mgです[17]。
女性では18〜29歳で7.5mg、30~64歳で8.0mg、65~74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[17]。
実は日本人は高齢者を中心に亜鉛不足の状態にあるとされています。
実際に複数の疫学調査の論文において、日本人の 20-30%が亜鉛欠乏の状況にあると報告されています[18]。
亜鉛が含まれる食品を、意識して食事に取り入れることで、亜鉛不足にならないようにしましょう。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「「健康食品」の安全性・有効性情報」というサイトで亜鉛の情報を公開しているので、参考にしてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報」
[18] 神戸 大朋「亜鉛トランスポーターの解析から亜鉛の生理機能を探る」(日本栄養・食糧学会誌 第 76 巻 第 4 号 207‒216(2023))
4.鶏胸肉の選び方と保存方法
せっかく鶏胸肉を食べるなら新鮮なものの方が良いですよね。
ここでは新鮮な鶏胸肉の選び方と保存方法についてご紹介しますので参考にしてください。
4-1.新鮮な鶏胸肉の選び方
新鮮な鶏胸肉を選ぶためには、「色」「ハリ」「皮」「ドリップ」を確認しましょう。
肉の色は、きれいなピンク色で透明感があるものが鮮度の良い証拠です。
鮮度が落ちたものは、透明感がなく白く濁っています。
また、肉の表面のハリをみてしっかりと弾力をあるものを選ぶこともポイントです。
弾力は指で押すと分かりやすいのですが、売り場では触れないため目で見て表面にハリのあるものを選びましょう。
皮付きの胸肉の場合は皮の状態も確認しましょう。
皮が黄色みを帯びていて細かいひだが寄っており、毛穴に盛り上がりがあるものは新鮮なものです。
時間の経過とともに皮の色は白く毛穴も閉じて、表面が平たくなります。
パック詰めのものを購入する際には、肉から流れた水分であるドリップの量も見るようにしてください。
ドリップとは、冷凍した肉を解凍した際に肉の中のうまみ成分やたんぱく質が流れ出たものです。
ドリップの量が多いとうまみが抜けている上、鮮度が下がっているので避けましょう。
4-2.鶏胸肉の鮮度を保つ方法
胸肉は鮮度が落ちやすいため、できるだけ購入した当日に食べるか、適切な方法ですぐに冷凍保存するのがおすすめです。
保存する場合、ドリップをキッチンペーパーで拭き取った後、空気に触れないようにラップを密着させて包みます。
それをジッパー付きの保存袋に入れ、冷凍庫か冷蔵庫内のチルド室で保存しましょう。
冷凍庫に入れる場合は、肉同士が重ならないようにすると素早く冷凍することができます。
5.鶏胸肉をおいしく調理するためのポイント
鶏胸肉をおいしく食べるためにはいくつかポイントがあります。
鶏胸肉はあっさりとしていてどんな味ともなじみが良いので、唐揚げ、焼き鳥、蒸し物、煮物など、料理のバリエーションが広いのが特徴です。
ただし、加熱によりパサパサになってしまいがちです。
弱火でゆっくり火を通すことでパサパサするのを抑えることができます。
ヨーグルトや酢を合わせると肉がやわらかくなる効果が期待できるため、ジューシーに仕上げたい場合に鶏胸肉に絡めて使うと良いでしょう。
サラダの材料としては定番ですが、油との相性が大変良いためフライなどもおすすめです。
鶏胸肉の栄養素を無駄なく摂るためには蒸し料理が適しています。
鶏胸肉に含まれるビタミンB1やパントテン酸は水溶性のため、ゆでることで栄養素が水に溶け出してしまいます。
蒸すことで栄養成分の流出が抑えられ、さらにしっとりと仕上がるというメリットもあります。
また、ビタミンの多いレタスやパプリカ、レモン、アーモンドなどを一緒に摂ることで、たんぱく質の吸収が高まるといわれています。
鶏胸肉のたんぱく質を効率良く摂るためにも、ぜひ試してみてくださいね。
6.鶏胸肉の栄養素についてのまとめ
鶏胸肉とは鶏の胸の部分の肉のことで、脂肪が少なくたんぱく質が豊富なのが特徴です。
また肉のなかではカロリーが低く、皮付きのもので133kcal、皮なしのもので105kcalです[19]。
鶏胸肉にはたんぱく質をはじめ、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸などのビタミンやカリウムといったミネラルが豊富に含まれています。
また、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、マグネシウム、亜鉛も含まれています。
新鮮な鶏胸肉を選ぶためのポイントは、「色」「ハリ」「皮」「ドリップ」を確認することです。
保存はドリップを拭き取りラップで包み保存袋に入れ、冷凍庫か冷蔵庫内のチルド室で行いましょう。
あっさりとしていてどんな味ともなじみが良い鶏胸肉ですが、加熱によりパサパサになってしまいがちです。
弱火にしたり下ごしらえの工夫をしたりすることでパサパサになるのを防ぐことができます。
定番のサラダの他、油との相性が大変良いためフライなどにするのもおすすめです。