葉酸とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介

葉酸とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介

2024年01月12日

2024年01月04日

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「葉酸ってどんな栄養素なんだろう?」

「葉酸はどんな食品に多く含まれているのかな」

葉酸は他の栄養素と比べて注目される機会が少ないこともあり、詳しいことを知らない方も多いかもしれませんね。

しかし、体内では重要な役割を担っています。

葉酸はビタミンの一種で、血液の成分である赤血球の形成を助けるはたらきがあるため、不足すると貧血を引き起こします。

また胎児の成長に必要な栄養素であるため、妊娠を計画している方や妊娠初期の方などには特に積極的な摂取が推奨されています

この記事では葉酸のはたらきや摂取量の目安、多く含まれる食品などを解説します。

1.葉酸とは

葉酸はビタミンB群の一種です。

ビタミンB群とは
ビタミンB群はヒトのエネルギーになるたんぱく質・糖質・脂質のはたらきを助ける栄養素の総称です。水に溶けやすい水溶性ビタミンと、油に溶けやすい脂溶性ビタミンがあり、葉酸は水溶性ビタミンに分類されます。

ほうれん草から発見され、ラテン語の葉を意味する言葉にちなんで葉酸と名付けられました。

言葉の響きからブロッコリーなどの植物性食品だけに含まれているように思われがちですが、レバーなどの動物性食品にも多く含まれています。

葉酸は体内でDNAやたんぱく質の合成、アミノ酸の「代謝」などに関わっている他、細胞の増殖との関係が深い栄養素です。

代謝とは
食物などを分解したり、生命維持に必要なものへ合成したりするはたらきのことです。

また葉酸にはビタミンB12と共に赤血球の形成を助けるはたらきがあることも知られています。

赤血球は全身に酸素を運ぶ役割を担っているため、不足すると酸素供給が不十分になり、頭痛や目まい、動悸(どうき)、息切れなどの貧血の症状が現れます。

さらに最近の研究では、葉酸は動脈硬化の危険因子である「ホモシステイン」と呼ばれるアミノ酸を、血液中のコレステロール値を下げるといわれている「メチオニン」と呼ばれるアミノ酸に変換するはたらきがあることが示唆されています。

動脈硬化とは
血管がしなやかさを失い、硬くなった状態を指します。動脈硬化が進行すると心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクが高まります。

ホモシステインは、動脈硬化性疾患の危険因子として注目されている物質ですが、葉酸などのビタミン類はホモシステインの産生を抑制することが明らかとなっています。

2.葉酸の過不足による影響

「葉酸を摂り過ぎたり、足りなくなったりすると良くないのかな……」

葉酸の不足や過剰摂取による影響が気になる方もいらっしゃるでしょう。

この章では葉酸の過不足による影響を詳しく解説していきます。

2-1.葉酸が不足した場合の影響

妊婦

葉酸が不足すると血中にホモシステインが蓄積してしまい、動脈硬化につながる恐れのある「高ホモシステイン血症」の発症リスクが高まります。

葉酸には動脈硬化の危険因子であるホモシステイン(アミノ酸の一種)を、血液中のコレステロール値を下げるといわれている「メチオニン」と呼ばれるアミノ酸に変換するはたらきがあります。

葉酸の欠乏症は食事からの摂取量が少ないことなどが理由で起こるとされているため、十分な摂取を心掛けましょう。

また葉酸にはビタミンB12と共に赤血球の形成を助ける(血をつくる)はたらきがあるため、葉酸の摂取不足は「巨赤芽球貧血」につながります

巨赤芽球性貧血の症状は他の貧血と同じですが、ビタミンB12が不足している場合は手足が痺れたり、感覚が鈍くなったりといった別の症状が現れることがあります。

胎児の神経管形成期である受胎前後から細胞分裂が盛んな妊娠初期にかけて葉酸不足に陥ると胎児が「神経管閉鎖障害」を発症するリスクが高まることも分かっています。

神経管閉鎖障害とは
脳や脊椎、脊髄に起こる先天的な異常のことです。神経の損傷、学習障害、麻痺などの障害が起こる他、死亡に至るケースもあります。

そのため厚生労働省は妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、および妊娠初期の女性に対し、葉酸の積極的な摂取を推奨しています

ここで推奨されているのは、通常の食事からの摂取に加えてサプリメントなどを用いた食事以外からの摂取です。

推奨される摂取量は1日当たり400μg、摂取期間は妊娠する1カ月以上前〜妊娠3カ月までの間となっています[1]。

妊娠を計画している方は特に摂取不足に気をつけたいものですね。

[1] 厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について

2-2.葉酸を過剰摂取した場合の影響

サプリメント

通常の食事から葉酸を過剰摂取したことによる健康被害の報告はありません。

また食事から摂取する葉酸は消化・吸収されるまでの過程でさまざまな影響を受けるため、体内での利用率が一定ではないことが分かっています。

一方でサプリメントなどに含まれる葉酸は利用率が高く、葉酸を十分に補うことができます。

ただし巨赤芽球貧血が起こった場合、似たようなはたらきをするビタミンB12の欠乏によるものなのか、葉酸不足によるものなのか判別しづらくなります。

そのため、葉酸をサプリメントなどで多量に投与されてしまい神経症状が現れたという報告があります

葉酸とビタミンB12の欠乏症は区別するのが難しいというわけですね。

3.葉酸の食事摂取基準と平均摂取量

「葉酸ってどのくらい摂るのがちょうど良いんだろう?」

と気になっている方も多いのではないでしょうか。

この章では厚生労働省が定めた葉酸の食事摂取基準と、日本人の平均摂取量をご紹介します。

3-1.葉酸の食事摂取基準

厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」において葉酸の推定平均必要量、推奨量、および耐容上限量を設定しています

推定平均必要量は対象となる方の半数が必要量を満たすことができる量で、摂取不足を回避する目的で定められました。

推奨量は対象となるほとんどの方にとって十分であると考えられる量です。

また耐容上限量は過剰摂取によって健康を害さないよう設定されたもので、これを超えた量を習慣的に摂取すると健康障害が起こる恐れがあります。

それぞれの食事摂取基準を順にご紹介していきます。

【葉酸の1日当たりの推定平均必要量】

性別 男性 女性
年齢
0〜11カ月 - -
1〜2歳 80μg 90μg
3〜5歳 90μg 90μg
6〜7歳 110μg 110μg
8〜9歳 130μg 130μg
10〜11歳 160μg 160μg
12〜14歳 200μg 200μg
15〜17歳 220μg 200μg
18歳以上 200μg 200μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

また妊娠中・授乳中の方には年代別の推定平均必要量に加えて摂取すべき「付加量」が設定されています。

【妊婦・授乳婦の葉酸の1日当たりの推定平均必要量の付加量】

付加量
妊婦 +200μg
授乳婦 +80μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

推奨量は以下のようになります。

【葉酸の1日当たりの摂取推奨量】

年齢 推奨量
0〜11カ月 -
1〜2歳 90μg
3〜5歳 110μg
6〜7歳 140μg
8〜9歳 160μg
10〜11歳 190μg
12歳以上 240μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

また妊娠中・授乳中の方には以下の付加量が設定されています。

【妊婦・授乳婦の葉酸の1日当たりの摂取推奨量の付加量】

付加量
妊婦 +240μg
授乳婦 +100μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

さらに妊娠を計画している方はこの摂取推奨量に加えて、サプリメントなどを用いた食事以外からの葉酸摂取が推奨されています

このことからも葉酸が胎児の成長にとっていかに重要な栄養素かが分かりますね。

また耐容上限量は以下のとおりです。

【葉酸の1日当たりの耐容上限量】

年齢 耐容上限量
0〜11カ月 -
1〜2歳 200μg
3〜5歳 300μg
6〜7歳 400μg
8〜9歳 500μg
10〜11歳 700μg
12〜29歳 900μg
30〜64歳 1000μg
65歳以上 900μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

3-2.葉酸の平均摂取量

次に日本人の葉酸の平均摂取量を見てみましょう。

厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」によると、日本人の葉酸の平均摂取量は以下のようになります。

【葉酸の1日当たりの平均摂取量】

性別 男性 女性
年齢
1〜6歳 159μg 148μg
7〜14歳 237μg 230μg
15〜19歳 260μg 245μg
20〜29歳 237μg 226μg
30〜39歳 253μg 233μg
40〜49歳 275μg 247μg
50〜59歳 297μg 284μg
60〜69歳 335μg 328μg
70〜79歳 359μg 348μg
80歳以上 335μg 311μg

厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」をもとに執筆者作成

平均摂取量を見る限り、日本人の葉酸摂取量が大きく不足している傾向はありません

また妊娠中の方は1日平均243μg、授乳中の方は220μgの葉酸を摂取しているとされています[2]。

妊娠を計画している女性やその他の特別なケースを除いては、サプリメントなどによる追加摂取の必要はほとんどないといえますね。

[2] 厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査

4.葉酸が多く含まれる食品

「葉酸はどんな食品に多く含まれているのかな?」

今後も不足がないように葉酸を摂取するために、どんな食品に葉酸が多く含まれているのか知りたいですよね。

この章では葉酸が多く含まれる食品を動物性食品と植物性食品とに分けてご紹介します。

4-1.動物性食品

レバー

葉酸が多く含まれる動物性食品は以下のとおりです。

【葉酸を多く含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
鶏レバー 1,300μg
牛レバー 1,000μg
豚レバー 810μg
うに 360μg
豚スモークレバー - 310μg
桜えび 乾燥 230μg
卵黄 150μg
豚レバーペースト - 140μg
いくら - 100μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

動物性食品のなかでも、鶏・牛・豚のレバーには葉酸が多く含まれます。

ビタミン類は調理する過程で食材から失われることがありますが、葉酸については十分なデータがありません

平均摂取量が極端に不足している栄養素ではないので、あまり気にせず好みの方法で調理すると良いでしょう。

4-2.植物性食品

青汁

葉酸が多く含まれる植物性食品は以下のとおりです。

【葉酸を多く含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
焼きのり - 1,900μg
青汁 粉末 820μg
わかめ 素干し 320μg
枝豆 乾燥 320μg
干ししいたけ 乾燥 270μg
黄大豆 乾燥 260μg
ブロッコリー 220μg
ほうれん草 210μg
春菊 190μg
アスパラガス 190μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

葉酸は干ししいたけやブロッコリーなど、身近な食品にも多く含まれています。

のりやわかめをたくさん摂取するのは難しいかもしれませんが、ごはんと一緒に食べたりみそ汁に入れたりするだけでも摂取量を増やすことができますよ。

5.葉酸についてのまとめ

葉酸はビタミンB群の一種で、DNAやたんぱく質の合成に深く関わっている栄養素です。

また胎児の成長にとって重要な役割を果たす栄養素でもあります。

そのため厚生労働省は妊娠を計画している方、妊娠の可能性がある女性、および妊娠初期の女性に対して、食品などによる摂取の他にサプリメントなどによる葉酸の追加摂取を推奨しています

食品から葉酸を過剰摂取したことによる健康被害は報告されていません。

しかし、サプリメントなどによって過剰摂取すると悪影響があることが分かっています。

また平均摂取量をみる限り、日本人のほとんどが推奨量を摂取できています。

葉酸は鶏・牛・豚のレバーやのり、青汁、干ししいたけなどに多く含まれています

この記事を、葉酸をはじめとした栄養素をバランス良く摂取するために役立ててくださいね。

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