「なんだか最近顔が痒い……」
「突然顔にぶつぶつができて赤くなってきた……」
「どうケアすれば良くなるんだろう?」
このように、顔の痒みについて悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
顔に痒みや赤みが出てくると、人の視線が気になったり、勉強や仕事にも集中できなかったりします。
そのまま放置すると、悪化してしまうこともあるため、注意が必要です。
そこでこの記事では、顔の痒みの原因や対処法、日頃のスキンケア方法について解説します。
痒みを和らげ、解消するためにやるべきことが分かって適切にケアすれば、日頃感じていたストレスも軽くなるはずです。
ぜひ参考にしてください。
1.顔が痒いときの原因
顔や目・鼻の周りが痒いときの主な原因としては、次の六つが挙げられます。
- 髪の毛など外部からの刺激
- アレルギーや虫刺されによるかぶれ
- 間違ったスキンケアによる乾燥
- 大量の発汗によるあせも
- 突然に発症する蕁麻疹(じんましん)
- 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)などの病気
以下、それぞれについて解説します。
1‐1.髪の毛など外部からの刺激
髪の毛など外部からの刺激によって、肌の痒みが起こることがあります。
肌のバリア機能が低下した状態では、敏感になりやすいため、ちょっとした刺激でも痒みにつながってしまいます。
また、髪の毛以外にも衣服、ホコリ、紫外線などが刺激となる可能性もあります。
そのため、外部からの刺激を減らすように対策することが大切です。
<対策のポイント>
- 髪の毛が顔にかからないように髪を束ねる
- 紫外線対策をしっかり行う
1‐2.アレルギーや虫刺されによるかぶれ
特定の物質が肌に触れることで、アレルギー反応が生じ、痒みやかぶれが出ることもあります。
例えば、アクセサリーなどの金属類、肌に合わない化粧品、薬、ゴム手袋、花粉、ウルシなどといった植物は、アレルギーを起こしやすいものの代表であるといえます。
アレルギー反応は、人によって引き起こす物質が異なるため、気になる方は一度検査を受けることをおすすめします。
また、蚊、ノミ、ダニ、毛虫といった虫に刺されたり、噛まれたりすると、赤く腫れてかぶれが生じることもあります。
虫の毒の成分には、ヒスタミンなどが含まれているため、痒みや炎症を引き起こします。
<対策のポイント>
- 医療機関でアレルギー検査を受けてみる
- 虫刺され用の治療薬を塗る
1‐3.間違ったスキンケアによる乾燥
間違ったスキンケアによって肌が乾燥すると、痒みを感じやすくなります。
乾燥してカサカサになる肌は、バリア機能が低下し、とても敏感になっています。
さらに、ターンオーバーが乱れると垢が蓄積されやすく、ざらざらとした肌になってしまう原因になります。
例えば、日常的に次のようなお手入れをしていないかどうか、チェックしてみてください。
- 洗顔やクレンジングの際に肌を強くこすっている
- 洗浄力の強い洗顔料を使用している
- お風呂上がりや洗顔後、すぐに保湿していない
- メイク道具を清潔にお手入れしていない
一つでも当てはまる場合は、以下で解説するお手入れ方法を参考にしてください。
<対策のポイント>
- 正しいスキンケアの方法を身に付ける
1‐4.大量の発汗によるあせも
汗に含まれている塩分、アンモニア成分、老廃物は、弱った肌を刺激し、痒みを引き起こしやすくしてしまいます。
特に、夏は汗を大量にかきやすい季節であるため、汚れや皮脂で汗腺が詰まりやすく、「あせも」ができてしまうこともあります。
汗をかいたらタオルで拭くなどして、すぐにとり除くように心掛けましょう。
<対策のポイント>
- 汗をかいたらシャワーを浴び、清潔な状態を保つ
- 水で濡らしたハンカチや汗拭きシートでしっかり拭きとる
1‐5.突然に発症する蕁麻疹(じんましん)
何の前触れもなく、皮膚が赤くなり、痒みが出てきたら、蕁麻疹(じんましん)による痒みの可能性も考えられます。
蕁麻疹は、皮膚の一部が赤く盛り上がり、痒みも出てきます。
しばらくすると消えてしまう病気ですが、チクチクとした痒みや焼けるような痛みを感じることがあります。
数十分から1時間以内に消えるのが一般的ですが、なかには1日以上続く症状のケースもあります。
蕁麻疹は、15%~20%の人が一生のうちに一度は経験するといわれています[1]。
<対策のポイント>
- ゆとりのある衣服を着用し、圧迫しない
- かかない
- 原因となる食べ物や薬、刺激を避ける
1‐6.脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)などの病気
痒みの原因は、病気による場合もあります。
例えば、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)などは、顔に痒みを引き起こしやすい代表的な病気です。
<対策のポイント>
- 皮膚科を受診して適切な治療を受ける
2.顔が痒いときにすぐできる対処法
顔の痒みを今すぐに抑えたいときは、以下の対処法をすれば、効果が期待できます。
- 患部を冷やす
- 市販薬を塗る
ただし、これらはあくまで一時的な対処法です。
しっかりと治すためには、日頃のスキンケア方法を見直したり、皮膚科を受診したりすると良いでしょう。
2‐1.患部を冷やす
患部を冷やすと、一時的に痒みを抑える効果が期待できます。
冷たい刺激が痒みを感じる神経活動を低下させることで、痒みを抑えるといわれています。
冷たいおしぼりや氷のうを柔らかい布に包んで、患部に当てるようにしましょう。
2‐2.市販薬を塗る
すぐにできる対処法としては、軟膏、クリーム、ステロイド外用薬を使用してみてください。
市販薬であっても、痒みを抑えるものや保湿効果のあるものが販売されています。
以下、それぞれの特徴についてまとめてみました。ご自身に合うものを選んでみてください。
軟膏 | メリット :安価、刺激感が少ない デメリット:ベタつき感が強い |
クリーム | メリット :保湿効果が高い、ベタつき感が少ない デメリット:幹部に塗ると刺激を感じやすい |
ステロイド外用薬 | メリット :炎症を落ち着かせ、痒みを抑える効果が高い デメリット:副作用の危険性がある |
ただし、ステロイド外用薬は、成分が強いものもあれば弱いものもあるため、選ぶ際には注意が必要です。
自分の症状に合う薬が分からず不安なときは、薬剤師や医師に相談すると良いでしょう。
3.顔の痒みを起こさないスキンケアのポイント
顔の痒みを起こさないためには、日頃からのスキンケアが大切です。
ここで、スキンケアのポイントについて四つご紹介します。
- 洗顔時に肌を強くこすらない
- 低刺激の洗顔料や化粧水を使う
- お風呂上がりや洗顔後にすぐ保湿する
- メイク道具を清潔にしておく
上記のポイントに気を付けるだけでも肌への刺激が減少するため、痒みが落ち着き、きれいな肌を保てるはずです。
ただし、アレルギーや脂漏性皮膚炎などの病気が原因の場合は、スキンケアだけでは不十分であるため、必ず医療機関を受診しましょう。
3‐1.洗顔時に肌を強くこすらない
洗顔時は、肌をゴシゴシこすらないようにしましょう。
肌を強くこすると皮脂が失われ、バリア機能を低下させてしまうからです。
たっぷりの泡で、優しくなでるように洗うようにしましょう。
熱過ぎるお湯で洗わないことも大切です。
3‐2.低刺激の洗顔料や化粧水を使う
痒みが出やすい体質の方は、低刺激の洗顔料やスキンケア製品を選びましょう。
バリア機能が低下している肌は、とても敏感な状態になっています。
洗顔料や化粧水に含まれる成分が肌に合わなければ、痒みが悪化したり、炎症を引き起こしたりする原因にもつながります。
「無添加」などといった表記のある肌への負担が少ないスキンケア製品を選ぶと良いでしょう。
心配な方は、テスターやサンプルでお試しすると安心して使用できます。
3‐3.お風呂上がりや洗顔後にすぐ保湿する
お風呂上がりや洗顔後は、すぐに保湿しましょう。
洗顔後や入浴後は、肌から水分を失われ、乾燥しやすい状態になっています。
必ず肌に合った化粧水で水分を補い、乳液やクリームで保湿ケアをしてください。
このようにすることで、皮膚の表面に人工的な膜をつくり、水分が皮膚から逃げることを防げます。
さらに、肌のバリア機能を修復し、敏感な状態を防ぐことにもつながります。
特に、冬は乾燥しやすい季節であるため、忘れずに保湿するようにしましょう。
3‐4.メイク道具を清潔にしておく
肌だけでなく、肌に直接触れるメイク道具も清潔にしておきましょう。
メイク道具を洗わずにおくと雑菌が繁殖し、肌荒れの原因になってしまいます。
きちんと手入れしたメイク道具は肌を健康に保つだけでなく、メイクの仕上がりを美しくしてくれるため、こまめに洗って清潔に保ちましょう。
4.顔の痒みに関するよくある質問
ここからは、顔の痒みに関するよくある質問について回答します。
4‐1.ストレスで顔が痒くなることはある?
ストレスは、痒みの原因となる可能性があります。
仕事や人間関係で過度な心理的ストレスを受けると、交感神経が活発になり、自律神経が乱れます。
自律神経の乱れは、免疫機能の低下やアレルギー症状の悪化を引き起こす原因となるため、痒みにつながる可能性があります。
睡眠不足も体にとってはストレスにつながります。
十分な睡眠と休養をとり、ストレスをため過ぎないようにしましょう。
4‐2.花粉で顔が痒くなることはある?
なんらかの影響で肌のバリア機能が低下していると、花粉が肌に付くことでアレルギー反応を起こすケースがあります。
痒みだけでなく、赤み、むくみ、ヒリヒリ感が症状として認められます。
4‐3.夜に顔が痒くなるのはどうして?
夜に顔が痒くなるのは、以下のような要因が挙げられます。
- 入浴によって肌が乾燥しやすくなるため
- 副交感神経が優位になり、体温が上昇するため
- 寝具素材によるアレルギーの可能性
最近の研究では、「顔ダニ」と呼ばれる毛穴に住み着いているダニの異常繁殖が夜の痒みに影響している可能性が高いと指摘されています。
5.顔が痒い原因や解決策についてのまとめ
顔が痒いと、物事に集中できなかったり、人の視線が気になったりしてしまいます。
顔の痒みの原因は、以下のようなものが挙げられます。
- 髪の毛など外部からの刺激
- アレルギーや虫刺されによるかぶれ
- 間違ったスキンケアによる乾燥
- 大量の発汗によるあせも
- 突然に発症する蕁麻疹
- 脂漏性皮膚炎などの病気
顔の痒みを改善するには、日頃のスキンケアが大切です。
洗顔時は、ご自身の肌に合うもので優しく洗い、保湿ケアをしっかり行いましょう。
日頃の丁寧なスキンケアを行えば、痒みが改善されていきます。
肌荒れで人目が気になる状態であっても、諦めなければきれいな肌を取り戻すことができます。
ぜひ、自信をもって日々を過ごせるように、ここで紹介した方法を参考にしながら、肌のケアをしてみてください。