豆乳は太る?カロリーや豊富な栄養素、摂取の際のポイントを解説

2024年08月15日

2024年09月04日

「豆乳を飲んだら太るのかな……」

ダイエットをされている方や健康意識の高い方などはこのように心配されるかもしれませんね。

豆乳は飲み過ぎてカロリーを摂り過ぎなければ、太る原因にはなりません

また、豆乳には体をつくる材料となるたんぱく質をはじめ、さまざまなビタミン、ミネラルが多く含まれています。

この記事では、豆乳のカロリーや豊富に含まれている栄養素、そのはたらきについて詳しく解説します。

豆乳を摂る際の注意点もご紹介しますので参考にしてくださいね。

1.豆乳のカロリー

マグカップに入った飲み物と大豆

「豆乳のカロリーはどれくらいなんだろう?」

このように、豆乳のカロリーが気になる方もいらっしゃるかもしれませんね。

日本農林規格(JAS)において、豆乳(類)商品は大きく「豆乳(無調整)」「調製豆乳」「豆乳飲料」に分類されており、種類によってカロリーが異なります

それぞれの豆乳のカロリーは以下のとおりです。

【豆乳100g当たりのカロリー】
食品名 カロリー
無調整豆乳
43kcal
調製豆乳
61kcal
豆乳飲料
57kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

無調整豆乳よりも、調製豆乳や豆乳飲料はカロリーが高いことが分かります。

無調整豆乳は大豆を搾ったそのままのもので、味付けをしていません。

一方で調製豆乳は無調整豆乳に砂糖や食塩などを少々加えたもの、豆乳飲料は調製豆乳に果汁やコーヒーなどのフレーバーを足したものです。

そのため無調整豆乳と比較するとカロリーが高くなるのですね。

また、大豆固形分、大豆たんぱく質含有率にもそれぞれ定義があります。

大豆固形分とは
豆乳の成分から水分を除いた残りの部分のことで、百分率(%)で表現されます。数値が高くなるほど大豆成分が多く、味も濃厚になります。
【豆乳の大豆固形分および大豆たんぱく質含有率】
大豆固形分 大豆たんぱく質含有率
無調整豆乳
8%以上
3.5%以上
調製豆乳
6%以上
2.8%以上
豆乳飲料
4%以上
1.7%以上(製品中の果汁の割合が5%以上の場合0.9%以上)
2%以上

農林水産省「日本農林規格 「豆乳類」」をもとに執筆者作成

大豆固形分の数値が高いほど、含まれるたんぱく質は多くなることが分かります。

「豆乳は他の飲み物よりもカロリーが低いのかな?」

と疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

比較のために他の飲料のカロリーをみてみましょう。

【主な飲料100g当たりのカロリー】
食品名 カロリー
麦茶
1kcal
コーヒー
4kcal
オレンジジュース
45kcal
牛乳
61kcal
ヨーグルトドリンク
64kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

豆乳は低カロリーでヘルシーという印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、最もカロリーが低い無調整豆乳でもオレンジジュースとほぼ同じくらいのカロリーがあります。

牛乳やヨーグルトドリンクよりはカロリーは低いものの、お茶やコーヒーと比べると高カロリーです。

では、カロリーが低めの無調整豆乳の方が調製豆乳よりも太りにくいのでしょうか。

太る理由は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ることです。

余ったエネルギーは体脂肪として蓄積され、その結果太ります。

そのため他の食品同様、どの豆乳も摂り過ぎると太る原因になります。

カロリーオーバーを防ぐために、飲み過ぎには注意しましょう。

【関連情報】 「ダイエットを成功させる食事とは?今すぐ始められるコツ10選を解説」についての記事はこちら

2.豆乳に豊富な栄養素

グラスに入った飲み物と大豆

豆乳には体の材料となるたんぱく質や、細胞増殖に関わる葉酸などのビタミン、全身に酸素を供給するために必要な鉄などのミネラルが豊富に含まれています

ミネラルとは
ヒトの体を構成する元素のうち、主要なものである酸素・炭素・水素・窒素の四つを除いたものの総称です。このうちヒトにとって不可欠な16種類を「必須ミネラル」と呼びます[1]。代表的な必須ミネラルにはカルシウム、カリウム、マグネシウム、リンなどがあります。

この章では豆乳に豊富に含まれる栄誉素やはたらきについて解説します。

メモ
この章でご紹介する栄養素は食品表示基準にのっとり100kcal当たりの含有量が「豊富である」と表現できるものです[2]。豆乳100kcalは232gに当たります[3]。

また成人男女向けに1日当たりの摂取量の目安(食事摂取基準)をご紹介するので、摂取量の参考にしてくださいね。

メモ
17歳以下の方は乳児・小児の食事摂取基準を、妊娠中・授乳中の方は必要量が増える栄養素もあるため、妊婦・授乳婦の食事摂取基準で付加量をご確認ください。

乳児・小児の食事摂取基準

妊婦・授乳婦の食事摂取基準

【豆乳に豊富に含まれる栄養素(100g当たり)】
栄養素 含有量
たんぱく質
3.6g
ナイアシン当量
1.4mg
ビタミンB6
0.06mg
葉酸
28μg
パントテン酸
0.28mg
ビオチン
3.8μg
カリウム
190mg
マグネシウム
25mg
1.2mg
0.12mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

[1] 国立研究開発法人国立循環器病研究センター「栄養に関する基礎知識

[2] 東京都保険医療局「栄養成分表示ハンドブック

[3] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

2-1.たんぱく質

豆乳にはたんぱく質が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのたんぱく質含有量は3.6gです[4]。

たんぱく質は、脂質や炭水化物と共にエネルギー(カロリー)源となるエネルギー産生栄養素です。

細胞をつくる主な材料であり、ホルモンや酵素などの成分としても重要で、たんぱく質がなければ生命を維持することはできません

酵素とは
食べ物の消化や吸収など、生命を維持するためのさまざまな化学反応に欠かせないたんぱく質のことです。酵素のみではたらくものと、はたらくために補酵素を必要とするものがあります。

たんぱく質の材料であるアミノ酸には、体内でつくることのできない必須アミノ酸と、体内で糖質や脂質から合成が可能な非必須アミノ酸があります。

たんぱく質のなかでも、必須アミノ酸をバランス良く摂ることのできるものは良質なたんぱく質と呼ばれます。

豆乳の材料である大豆に含まれるたんぱく質は「アミノ酸スコア」が100と極めて良質であることが知られています[5]。

アミノ酸スコアとは
たんぱく質がヒトの体に欠かせず体内で合成できない必須アミノ酸をどれだけ含むかの指標です。この値が高いほど良質なたんぱく質とされ、100が最高値です[6]。

たんぱく質が不足すると体力や免疫機能の低下の他、成長障害が起こることがあります。

特に高齢者では食事量の減少に伴いたんぱく質が十分に摂れないことがあるため注意が必要です。

たんぱく質の1日当たりの摂取推奨量は男性の場合18~64歳で65g、65歳以上で60gです[6]。

女性の場合18歳以上で50gです[6]。

メモ
推奨量はほとんどの人の必要量を満たす量です。半数の必要量を満たす「推定平均必要量」を補助するために設定されています。

たんぱく質についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

たんぱく質を多く含む食べ物は?摂取量の目安やおすすめの食材を解説

[4] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[5] 一般財団法人 日本食品分析センター「食品たんぱく質の栄養価としての『アミノ酸スコア』

[6] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-2.ナイアシン

豆乳にはナイアシンが豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのナイアシン含有量は1.4mgです[7]。

メモ
ナイアシンは食事から摂取する以外に、体内でトリプトファン(必須アミノ酸の一種)から合成することも可能です。そのため食事摂取基準ではトリプトファンから合成される分のナイアシンを合わせたナイアシン当量(NE)が用いられています。

ナイアシンは水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種です。

水溶性ビタミンとは
血液などの体液中に存在する、水に溶けるビタミンの総称です。ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)とビタミンCが該当します。

ナイアシンはエネルギーの源であるATP(アデノシン三リン酸)の産生や、脂肪の材料となる脂肪酸、ステロイドホルモンの生合成に関与します

ステロイドホルモンとは
女性ホルモンや男性ホルモンなどの性ホルモンや、副腎の外側部分の副腎皮質で産生される糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドなどの総称です。体のさまざまな機能を維持するために重要なはたらきをします。

さらに、DNAの合成や修復、細胞分化にも関わっています。

ナイアシンが不足すると、皮膚炎や下痢、精神症状などを主な症状とするペラグラを引き起こすことがありますが、日本ではまれです。

ナイアシンの1日当たりの摂取推奨量は男性では18~49歳で15mgNE、50~74歳で14mgNE、75歳以上で13mgNEです[8]。

女性では18~29歳で11mgNE、30~49歳で12mgNE、50~74歳で11mgNE、75歳以上で10mgNEです[8]。

[7] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[8] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-3.ビタミンB6

豆乳にはビタミンB6が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのビタミンB6含有量は0.06mgです[9]。

ビタミンB6はビタミンB群の一種で、たんぱく質、脂質、炭水化物や神経伝達物質を代謝する際の補酵素としてはたらきます

代謝とは
食べ物から摂取した栄養素をエネルギーや生命維持に必要な物質に変えるはたらきのことです。

また、ビタミンB6はホルモンのはたらきを調節します。

ビタミンB6が不足すると、皮膚炎や湿疹、口角炎の他、貧血、免疫機能の低下、脳波の異常などが見られることがあります。

ビタミンB6の1日当たりの摂取推奨量は男性では18歳以上で1.4mg、女性では18歳以上で1.1mgです[10]。

ビタミンB6についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB6を豊富に含む食べ物は?効果や食事摂取基準も解説

[9] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[10] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-4.葉酸

豆乳には葉酸が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりの葉酸含有量は28μgです[11]。

葉酸はビタミンB群の一種で、たんぱく質やDNA、RNAの合成、アミノ酸の代謝などを行い、細胞の増殖にも深く関わります

そのため葉酸が不足すると、細胞分裂が抑制され造血機能に異常を来し、貧血や神経障害を起こすことがあります。

また、葉酸には、赤血球の形成を補助したり胎児の正常な発育を促したりといったはたらきもあります。

胎児の神経管閉鎖障害の予防には、妊娠の1カ月以上前から妊娠3カ月までの間に葉酸を十分摂取する必要があります[12]。

そのため厚生労働省はこの時期に通常の食事としての推奨量である240μgに加え、栄養補助食品から1日当たり400μgの葉酸を摂取することを推奨しています[13]。

葉酸の1日当たりの摂取推奨量は男女共に18歳以上で240μgです[13]。

葉酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

葉酸が多く含まれている食べ物とは?効果や摂取基準もあわせて解説

[11] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[12] 厚生労働省e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果

[13] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-5.パントテン酸

豆乳にはパントテン酸が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのパントテン酸含有量は0.28mgです[14]。

パントテン酸はビタミンB群の一種で、補酵素の構成成分として糖や脂肪酸の代謝に関わります

またパントテン酸には皮膚や粘膜を健康に保つはたらきもあります。

パントテン酸はさまざまな食品に含まれているため、一般的な食生活を送っている場合、不足することはほぼありません。

パントテン酸の1日当たりの摂取目安量は男性では18~49歳で5mg、50歳以上で6mg、女性では18歳以上で5mgです[14]。

メモ
目安量は一定の栄養状態を維持するのに十分な量のことで、目安量以上を摂取していれば栄養素の不足の心配はないとされています。

[13] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[14] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-6.ビオチン

豆乳にはビオチンが豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのビオチン含有量は3.8μgです[15]。

ビオチンはビタミンB群の一種で、糖新生やエネルギー代謝、アミノ酸や脂肪酸の合成に携わります

糖新生とは
乳酸やアミノ酸などからブドウ糖をつくり出す代謝の一種です。

またビオチンにより生成される抗炎症物質には、アレルギー症状を緩和する作用があるといわれています

ビオチンの不足により皮膚炎や舌炎の他、吐き気や食欲不振、憂鬱(ゆううつ)感などの症状が起こることがあります。

ビオチンの1日当たりの摂取目安量は18歳以上の男女共に50μgです[16]。

ビオチンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説

[15] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[16] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-7.カリウム

豆乳にはカリウムが豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのカリウム含有量は190mgです[17]。

カリウムは必須ミネラルの一種です。

ほとんどが細胞内に存在し、血液やリンパなどの細胞外液や骨にもわずかに含まれています。

カリウムはナトリウム(塩分)を体外に排出する作用を持ちます

ナトリウムとは
ミネラルの一種で、食事からは主に食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されます。摂り過ぎるとむくみや口の渇きの原因となる他、高血圧や胃がん、食道がんのリスクが高くなるといわれています。

日本人はナトリウムを過剰摂取しがちなので、積極的に摂取すべき栄養素だといえるでしょう。

またカリウムには細胞内液の浸透圧の保持や筋肉の収縮、体液の酸性・アルカリ性のバランス調整などのはたらきがあります

浸透圧とは
濃度の異なる溶液が、半透膜(水など小さな分子のみを通す膜)を間にして存在する場合に生じる圧力のことです。水は濃度の低い溶液から高い溶液に移動し浸透圧を生じます。

カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振、精神障害、不整脈などの症状が見られることがあります。

カリウムの1日当たりの摂取目標量は18歳以上の男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上です[18]。

メモ
目標量は生活習慣病の予防のために、日本人が当面目標とすべき摂取量として設定されたものです。

高血圧などの生活習慣病を要望するためにも、目標量のカリウムが摂れるよう意識したいですね。

カリウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

カリウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を紹介

[17] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[18] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-8.マグネシウム

豆乳にはマグネシウムが豊富に含まれています。

豆乳100g当たりのマグネシウム含有量は25mgです[19]。

マグネシウムは必須ミネラルの一種です。

酵素の活性化を促し、体温や血圧の調整や筋肉の収縮、神経情報の伝達などに関わります

また、カルシウムと共に骨の健康を守る作用があります。

マグネシウムは精製や加工をしていない食品に広く存在しているため、通常の食生活をしていて不足することはほとんどありません。

マグネシウムの1日当たりの摂取推奨量は男性では18~29歳で340mg、30~64歳で370mg、65~74歳で350mg、75歳以上で320mgです[20]。

女性では18~29歳で270mg、30~64歳で290mg、65~74歳で280mg、75歳以上で260mgです[20]。

マグネシウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

マグネシウムとは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を解説

[19] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[20] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-9.鉄

豆乳には鉄が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりの鉄含有量は1.2mgです[21]。

鉄は必須ミネラルの一種です。

多くは赤血球の中のヘモグロビンに存在し、酸素の運搬や細胞呼吸、また酵素の材料として重要なはたらきをしています

それ以外の鉄は、肝臓や骨髄、筋肉などに貯蔵されています。

鉄が不足するとヘモグロビンが減少し酸素の供給が十分にできなくなり、鉄欠乏性貧血を起こすことがあります

鉄欠乏性貧血の主な症状は、頭痛や目まい、動悸(どうき)、息切れ、食欲不振、集中力の低下などです。

こうした症状は欠乏がかなり進んでから生じるため、普段から不足しないよう注意が必要です。

特に月経のある女性や妊婦、授乳婦は鉄が不足しやすいため、意識的に摂取するようにしましょう。

鉄の1日当たりの摂取推奨量は、男性では18~74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[22]。

女性では月経がある場合18~49歳で10.5mg、50~64歳で11.0mg、月経がない場合18~64歳で6.5mg、65歳以上で6.0mgです[22]。

鉄についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!

[21] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[22] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

2-10.銅

豆乳には銅が豊富に含まれています。

豆乳100g当たりの銅含有量は0.12mgです[23]。

銅は必須ミネラルの一種です。

主に骨や筋肉、血液に含まれ、酸素の運搬や電子伝達の他、鉄の代謝や輸送、活性酸素の除去など、重要なはたらきに関わっています

活性酸素とは
呼吸で取り込まれた酸素が体内で活性化されたものです。体内の免疫機能や感染防御など重要なはたらきを担う一方、過剰になると老化や免疫機能の低下、がんなどの要因となります。

さらに鉄と一緒に造血作用にも携わります。

銅は、通常の食生活を送っている場合に不足することはほぼありません。

銅の1日当たりの摂取推奨量は男性では18~74歳で0.9mg、75歳以上で0.8mgです[24]。

女性では18歳以上で0.7mgです[24]。

[23] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[24] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

3.豆乳を摂取する際の注意点

豆乳をイメージさせる飲み物と大豆

豆乳を飲む際に、知っておきたい注意点があります。

豆乳には大豆イソフラボンが含まれています。

大豆イソフラボンはポリフェノールの一種で、女性ホルモンのエストロゲンに構造と作用が似ています。

骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんなどの予防効果が期待されています。

一方で、内閣府の食品安全委員会は大豆イソフラボンが乳がんの発症や再発リスクを高める可能性があるとして、安全な目安量である摂取上限を定めました。

大豆イソフラボンの摂り過ぎが健康に悪いという話を見聞きしたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

実際は、このリスク評価はあくまで特定保健用食品や大豆イソフラボンを濃縮したサプリメント類のみを対象にしたものです。

日本人が伝統的に摂取してきた大豆や豆乳を含む大豆由来食品を対象としたものではありません。

特定保健用食品やサプリメントを用いず、豆乳を適度に摂取する分には大豆イソフラボンのリスクを心配する必要はないといえるでしょう。

大豆イソフラボンについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

大豆イソフラボンとは?はたらきや過剰摂取の影響、摂取目安量を解説

4.豆乳のカロリーと栄養素についてのまとめ

豆乳をイメージさせる飲み物とカッティングボードにのった大豆

豆乳100g当たりのカロリーは無調整豆乳で43kcal、調製豆乳で61kcal、豆乳飲料で57kcalと、種類によって異なります[25]。

どの豆乳も他の食品同様、摂り過ぎると摂取エネルギーの過剰を招き太る原因になります。

1日の摂取カロリーと消費カロリーを計算して摂取量を調整するようにしてくださいね。

豆乳には多くの栄養素が含まれます。

豆乳に豊富に含まれる栄養素には、体の材料となるたんぱく質や、細胞増殖に関わる葉酸などのビタミン、全身に酸素を供給するために必要な鉄などがあります

また豆乳には骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんの予防効果が期待される大豆イソフラボンも含まれています。

この記事を、豆乳を日々の食生活に過不足なく取り入れるための参考にしてくださいね。

[25] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

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