副交感神経を高めてリラックスする方法!ストレスを溜めない工夫も

副交感神経を高めてリラックスする方法!ストレスを溜めない工夫も

2024年02月15日

2024年04月05日

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「毎日忙し過ぎて、家に帰っても気持ちが落ち着かない」

「しっかりと休んで疲れを癒したいのに……」

休日に休息を取ろうと思っても、なかなかリラックスできないとお悩みの方もいるでしょう。

その原因は、自律神経にあるかもしれません。

日常のストレスによる自律神経の乱れは、生活の質を大きく低下させる要因となります。

今回は、簡単に取り入れられるリラックス法やストレス解消法をご紹介します。

日常生活に少しの変化を加えて、心身の健康を向上させましょう。

1.リラックスできずに疲れが取れないのは「自律神経」が原因かも?

頭を抑える女性

どうしても疲れが取れない、リラックスできないと感じる日はありませんか?

そんなときは、「自律神経」が影響しているかもしれません。

ここでは、私たちの体調をコントロールする自律神経について、詳しく解説します。

1-1.自律神経が私たちの体調をコントロールしている

脳の「視床下部」には自律神経系、内分泌系、免疫系が存在し、これらが影響し合うことで体調のコントロールをしています。

なかでも自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあり、双方のバランスが心身の健康に直結しています。

  • 交感神経:緊張や覚醒の状態を高める働き
  • 副交感神経:リラックスや消化の活動をサポートする働き

これらのシステムが適切に機能することで、体調や心の安定が保たれます。

しかし、不規則な生活やストレスによってこれらのバランスが崩れてしまうと、体の不調や疲れを引き起こすことがあるのです。

1-2.外部からのストレスがあると交感神経が優位になりやすい

外部からのさまざまなストレスは交感神経を刺激し、体が緊張したり、覚醒の状態を保つように働いたりします

これが原因で、以下のような症状が現れやすくなります。

  • 不安
  • イライラ
  • めまい
  • 頭痛・腹痛
  • 攻撃的行動

ストレスが長期間続くと、リラックスや休息をサポートする副交感神経の働きが低下します。

結果として、体が回復モードに移行せず休息や深い睡眠が取れなくなり、リラックスできないと感じることが多くなるでしょう。

心身の健康を守るためには、ストレスの発散・解消方法を学ぶことが重要です。

2.副交感神経を高めてリラックスする方法

伸びをする女性

特に忙しい日やストレスを感じる日が続くと、体は交感神経が優位な状態になりがちです。

しかし、体や心をリラックスさせるには、副交感神経を活性化させることが大切です。

ここでは、誰でも手軽に取り入れることができる、副交感神経を高める方法をいくつかご紹介します。

2-1. ゆっくりと深呼吸をする

深呼吸は、自律神経のバランスを整える効果があります

簡単ですが、副交感神経が高まり、心身をリラックスさせることができるのでぜひ試してみてください。

副交感神経を高めるための腹式呼吸のポイントは、以下のとおりです。

  1. リラックスできる姿勢になり、両手をおなかの前で重ねます。
  2. まず約5秒秒かけて息を吸います。このとき、おなかが膨らむように吸うことを意識してください。
  3. 続けて、約10秒かけて息を吐きます。このとき、おなかの膨らみが元に戻るようイメージしてください。

日常の合間に、数分間呼吸を意識するだけでもリラックス効果を実感することができるでしょう。

2-2.ストレッチをする

ストレッチによって血行を促進することで、筋肉の緊張を和らげることができます。

特におすすめのストレッチ方法は、以下の二つです。

◆お風呂で首の後ろを温めてほぐす「首もみストレッチ」

  1. 湯船に首を沈めてつかる、もしくは固定したシャワーのお湯をうなじに当てる
  2. 両手で親指以外の指を組み、左右のうなじ横のくぼみに親指を当てる
  3. 首筋をほぐすイメージで手をゆっくり上下に動かす(約1分間行う)
    ※優しく動かすように意識しましょう。

◆寝る準備を整えて布団の中で行う「足曲げ深呼吸」

  1. 布団の上で足を伸ばして仰向けになる
  2. 2秒かけて鼻からゆっくり息を吸いながら、両足首を体幹側へ曲げるイメージで起こす
  3. 口をすぼめて2〜5秒かけて口から息を吐きながら、両足首を戻して力を抜く
  4. 2・3を1分間で5〜6回行う

これらのストレッチを日常に取り入れることで体の緊張状態を解消し、毎晩の睡眠前にリラックスした状態を保つことができます。

2-3.ヒーリングミュージックを聞く

リズムが一定で音の高低が少ない音楽は、リラックス効果が高いと言われています

こうした音楽を「ヒーリング音楽」「リラクゼーション音楽」と呼ばれます。

休息の時間に、心が落ち着く音楽を聴いてみるのも良いでしょう。

一方、騒音やサイレンのような不快に感じる音はストレスの要因になるため、できるだけ遮断することが大切です。

部屋を移動したり、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドフォンを活用したりして、安心できる環境をつくる工夫をしましょう。

2-4.ラベンダーやカモミールの香りを楽しむ

アロマなどの香りも、自律神経にはたらきかけてくれます。

特に、ラベンダーやカモミールのような植物由来の香りには、心身をリラックスさせる鎮静効果があるのでおすすめです。

ただし、香りの好みは人それぞれです。

ラベンダーやカモミール以外にも、自分が心地良いと感じる香りであれば自律神経のバランスを整えるのに役立つとされています。

柑橘系やミント、ローズなど、自分の好きな香りを取り入れて、リラックスタイムをより充実させましょう。

2-5.就寝1~2時間前にゆっくりと湯船につかる

就寝前のリラックスタイムは、翌日の活動に活力をもたらす大切な時間です。

就寝1~2時間前には、37~39℃程度のぬるめのお湯にしっかりと浸かって体の緊張を和らげましょう

入浴後、深部体温の低下とともに心地良い眠気を感じることができます。

質の高い睡眠をとるためにも、非常に有効です。

極端に高い温度は交感神経の活動が亢進し、かえって入眠を妨げる可能性もあります。

また、冷温交代浴も体の疲れをとるのに役立ちます。

冷温交代浴とは、湯船で体を温めた後に18℃程度の冷たいシャワーを浴びて、血管の拡張→収縮を繰り返す方法です。

ただしこの方法は体への負担も考えられます。

高血圧や心臓の疾患がある方は、医師へ事前に相談しておきましょう。

3.ストレスを解消するポイントも覚えておこう!

ストレッチする女性

自律神経はさまざまな要因で乱れてしまいます。

なかでも、特に影響を及ぼすのが「日常のストレス」です。

日々の生活や仕事、人間関係などから生じるストレスは、放置してしまうと心身の健康を損なってしまいます。

日頃のストレスの解消やストレス要因を取り除く行動は、心身の健康を維持する上で欠かせない要素といえるでしょう。

3-1.適度な運動をする

適度な運動を日常的に取り入れることによって開放感が得られ、リフレッシュすることができます。

楽しんで取り組める運動メニューを選んでみてくださいね。

日常のなかで取り入れやすい運動なら、30分のウォーキングがおすすめです。

通勤時に階段を使ったり、電車内では立つように心掛けたりするだけでも、ストレスの発散につながるでしょう。

3-2.読書をする

海外の研究では、読書が他人の感情または意図を理解するための能力を改善するといった結果が報告されています。

具体的には、文学作品を読むことにより、他人を理解する力が育ち、結果としてストレスの軽減につながるといったものです。

ストレスの軽減のほか、コミュニケーション能力の向上にもつながるとされています[1]。

[1] Science「Reading Literary Fiction Improves Theory of Mind」

3-3.お酒やタバコに頼らない

ストレスを感じるたびにお酒やタバコに頼ると、報酬を得る感覚が強まり、心理的依存が生じやすくなります。

また、タバコの「ニコチン切れ」の状態を喫煙で緩和する行為は、実際にはストレス解消の助けにはならず、むしろ逆効果です。

タバコを吸わないときに感じる不快な症状を一時的に和らげるだけで、実際にはストレスが増加しているのです。

お酒やタバコに頼ることは、長期的に見て心身の健康を損ねる恐れがあるといえるでしょう。

健康的なストレス解消法を選ぶことが大切です。

3-4.他者と交流する時間をつくる

仕事のストレス、プライベートな悩みがあるときは、他者と会話する時間をつくってみましょう。

コミュニケーションを通じて、自分の気持ちや考えを整理することができます。

また、心のなかの不安やイライラを家族や友人に吐き出すことで気持ちがすっきりするだけでなく、自分一人では思いつかないような新しい視点や良いアドバイスをもらえることもあるでしょう。

4.リラックスする方法についてのまとめ

自律神経のバランスを整える方法や、ストレスを解消するためのさまざまな方法をご紹介しました。

簡単に取り入れられる方法でも、継続的に行うことでリラックス効果を得ることが可能です。

ストレスフルな状況を避けるだけでなく、適度な運動や家族・友人との交流などによって気分転換を計りながら、心と体の健康を保ちましょう。

この記事の監修者

小鷹 悠二
小鷹 悠二
おだかクリニック
副院長

【経歴】
総合病院・大学病院での勤務を経て、2018年よりおだかクリニックの副院長として診療・経営にあたる。専門の循環器疾患(虚血性心疾患、心不全、不整脈など)はもちろんのこと、高血圧や高脂血症、糖尿病等の生活習慣病や内科疾患全般の診療に従事。現在は、医療コンサルト・アドバイザー業務や、ライティング業務などにもあたっている。

【おだかクリニックのHP情報】
»医療法人日和会 おだかクリニック

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