ストレス性胃腸炎ってどんな病気? 治療法や予防についても解説!

ストレス性胃腸炎ってどんな病気? 治療法や予防についても解説!

2024年04月29日

2024年07月03日

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ストレスでおなかが痛くなる……。

誰もが一度は、そんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。

実際、ストレスは胃腸の健康状態に重大な悪影響を与えると考えられています。

今回の記事では、ストレス性胃腸炎の症状や対処方法について解説していきます。

1.ストレス性胃腸炎の代表的な症状

お腹を抑える女性

ストレス性胃腸炎は精神的ストレスによって引き起こされる胃腸障害で、「機能性消化管障害」の一つとされています。

食物や病原菌、ウイルスなどが原因となる一般的な胃腸炎に対し、機能性消化管障害は「明らかな疾患がないのにもかかわらず慢性的に胃腸の症状をきたす疾患」であり「腹部症状や徴候があるのにその原因が不明である疾患」です[1]。

このように特定の原因が見当たらない疾患の場合、ストレスが症状のきっかけになっているケースが少なくありません。

また一般的な胃腸炎で腸内環境が崩れた結果、神経的な制御が影響を受けて(制御力が乱れて)ストレス性の胃腸炎につながることもあります。

なおストレス性胃腸炎は、主に胃の症状を中心とする「機能性ディスペプシア(FD)」と、腸の症状を中心とする「過敏性腸症候群(IBS)」に分けられます。

[1] 三輪 洋人「機能性消化管障害の新時代」日本消化器病学会雑誌第117巻第10号(2020)

【関連情報】 「ストレスの原因、引き起こされる症状や対処法を分かりやすく解説!」についての記事はこちら

1-1.機能性ディスペプシア(FD)の症状

明らかな原因が見当たらないのに胃が痛んだり不快感を感じたりする場合、機能性ディスペプシア(FDの可能性が考えられるでしょう。

具体的な症状としては以下のようなものが挙げられます。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 胃もたれ
  • 食欲不振
  • 胃酸過多

どのような症状が現れるかは人それぞれです。

ただし「心窩部痛(みぞおちが痛い)」「心窩部灼熱感(みぞおちが焼ける)」「食後膨満感(食後に胃がもたれる)」「早期膨満感(すぐに満腹になる)」の四つの症状のうち、どれか一つ以上の症状が6カ月以上前に発症して、慢性的に続く(目安として3カ月以上)場合は機能性ディスペプシア(FD)と診断されます[2]。

[2] 木下 芳一「機能性ディスペプシアの診断と治療」日本内科学会雑誌105巻9号(2016)

1-2.過敏性腸症候群(IBS)の症状

明らかな原因はないのにおなかの痛みや不快感があり、便秘や下痢を伴う場合は過敏性腸症候群(IBS)が疑われます。

具体的には最近の3カ月間で、以下のうち一つか二つ以上の項目に当てはまる腹痛が週に平均1回以上続く場合、過敏性腸症候群(IBS)です。

  • 排便と関連する
  • 排便頻度の変化と関連する
  • 便の形状の変化と関連する

なお便の形状により、過敏性腸症候群(IBS)IBSは以下の四つに分類されます [3] 。

  • 便秘型
    腸がけいれんを起こすことで便秘気味になり、さらに腹痛の症状を伴います。排便するには強くいきむ必要があり、排便しても残便感が残ったり、痔の発症につながることもあります。

  • 下痢型
    激しい腹痛に下痢の症状が加わります。排便後は症状が治まりますが、1日のなかで何回も症状を繰り返すこともあります。

  • 混合型
    上記の下痢型と便秘型を交互に繰り返している状態です。

  • 分類不能型
    下痢や便秘以外、例えば膨満感や腹鳴(おなかがなること)、不意のガス(おなら)などが症状として現れるケースは、分類不能型に割り振られます。

[3] 一般社団法人日本大腸肛門病学会「過敏性腸症候群について」

2.ストレス性胃腸炎かも?と思ったら

カルテ

日常生活のなかでストレスを感じている方が、さらに胃腸にも不調を感じた場合、それはストレス性胃腸炎かもしれません。

ここでは異状を感じた場合のセルフチェック方法と、他の病気との違いについて説明します。

2-1.今の胃の状態は? セルフチェックで診断!

自分がストレス性胃腸炎かどうかを判断する上で、基本となるのは「日常生活での小さな変化に注意を払う」ことです。

まずは、ストレス性胃腸炎の4大症状についてセルフチェックしてみましょう。

以下の症状が一つでもあれば、ストレス性胃腸炎の疑いがあります。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢

さらに、以下のような症状があるかどうかも指標になります。

以下のうち、当てはまるものが多ければ多いほどストレス性胃腸炎の可能性が高いと言えるでしょう。

  • げっぷ
  • 胸やけ
  • 便秘
  • 膨満感
  • 食欲不振
  • 肩こり
  • 頭痛
  • 疲労感
  • めまい
  • 不眠

自覚できる症状は一つとは限りません。

セルフチェックで「ストレス性胃腸炎かも」と感じたなら、早めに専門医に診てもらうことをおすすめします。

2-2.ストレス性胃腸炎と他の病気との違い

ストレス性胃腸炎と一般的な胃腸炎の違いは、原因がはっきりしているかどうかです。

冒頭でも説明しましたが、一般的な胃腸炎は食物や病原菌、ウイルスなどが症状の原因になります。

これに対しストレス性胃腸炎は、胃カメラなどで調べてもはっきり「これ」と指摘できるような原因が見つからない場合がほどんどです。

ストレス性胃腸炎による腹痛は、痛みに波がある場合もありますが、痛み方も含めて個人差があります。

これに対し同じ腹痛でも、虫垂炎やその他の内臓が痛みの原因となる場合などはストレス性胃腸炎よりも痛みが強く、しかも持続する傾向が多く見られます。

こうした病気のなかには放置すると命にかかわるものもあるため、注意が必要です。

2-3.病院を受診する目安

症状が数日間続く場合や、とくに痛みが激しい、吐き気や嘔吐が続く、日常生活に支障をきたすような場合は、専門医の診察を受けることをおすすめします。

また、体重の減少や持続する食欲不振も医師の診察を受けるべきサインです。

症状の原因がストレスによるものかどうかは、ひととおり検査してみないと分かりません。

セルフチェックだけに頼るのではなく、専門家の診察をしっかり受けることで、適切な治療を受けることが可能になります。

3.ストレス性胃腸炎の治療法

お医者さんの手元

ストレス性胃腸炎の治療法にはいくつかのアプローチがあります。

ここでは主な三つの方法について紹介します。

3-1.専門家を受診する

ストレス性胃腸炎の診断と治療には、医師の専門的な知識と経験が必要です。

とくに症状が重い場合、いつまでも症状が続く場合、痛みや不快感で日常生活に支障をきたしているような場合は、早めに内科や消化器科で専門医の診察を受けてください。

診察した医師は、必要に応じてFDやIBS向けの薬、また症状によっては普通の胃薬や整腸剤などを処方してくれます。

また、ストレスの原因や対処法についてのアドバイスも提供してくれるでしょう。

3-2.心療内科の受診

ストレス性胃腸炎の症状が改善されず、日常生活にも大きく影響がでる場合には心療内科の受診も検討しましょう。

不安を抑える薬を使うことで症状が緩和することもありますし、個々の症状に応じた適切な対処により、再発の防止につながることも期待できます。

3-3.食事や生活習慣の見直し

ストレス性胃腸炎に特効薬はありません。

病院では各種の症状を抑える薬が処方されますが、根本となる「ストレス」に対処しない限りなかなか改善しない場合が多いです。

そこで重要になるのが、日常生活、とくに食事や生活習慣の見直しです。

バランスの取れた食事は体を健康な状態に保つのに役立ちますし、規則正しい睡眠や適度な運動はストレスの解消にも効果があります。

4.ストレス性胃腸炎の予防

外を歩く女性

ストレス性胃腸炎を予防するためには、日々のストレス管理が非常に重要です。

ここでは、ストレスを効果的に管理し、胃腸の健康を守るための具体的な方法を紹介します。

4-1.ストレス性胃腸炎にならないためにはどうしたら良い?

ストレス性胃腸炎を予防するには、まずは自分のストレスを自覚しましょう。例えば「食欲の低下」はストレスを示すサインの一つです。

ストレスを自覚したら、それをできるだけなくすように行動します。

例えば仕事や家庭生活のバランスをとる、休息を適切にとる、時間管理を上手に行うといった方法により、ストレスの発生を抑えることができるかもしれません。

趣味や運動を通じてリラックスする時間を持つことも大切です。

例えば適度な運動はストレスを軽減する効果があり、胃腸の健康にも良い影響を与えます。

とくにウォーキングやヨガなどの軽い運動は、心身の緊張を和らげ、胃腸の機能を正常に保つ上で効果的です。

4-2.お酒や刺激物は取らない方が良い?

アルコールやカフェイン、刺激的な食物などは胃腸に負担をかけます。できるだけ控えた方が良いでしょう。

ただし適度なアルコールは緊張を緩和させてストレスを和らげてくれる可能性もあるため、一人ひとりの体質に合わせて判断することが大切です

ストレス性胃腸炎についてのまとめ

ストレスは万病の元と言われます。

ストレス性胃腸炎だけでなく、「原因不明の病気」の多くはストレスが発症のきっかけになる可能性があります。

健全な日常生活を送るためにも、普段から自分のストレスを自覚して、それをコントロールするよう心掛けていきましょう。

この記事の監修者

烏山 司
烏山 司
日本スポーツ協会
消化器内科
日本スポーツ協会公認スポーツドクター

【経歴】
消化器内科医として勤務する傍ら、スポーツドクター資格も取得。 一般の方からアスリートまで、専門である消化器を中心に内科領域全般の診療を行っている。

【日本スポーツ協会のHP情報】
»日本スポーツ協会

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