この口臭は病気のせい?!口臭の種類と原因、対処法を徹底解説!

この口臭は病気のせい?!口臭の種類と原因、対処法を徹底解説!

2022年07月04日

2024年03月20日

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「何となく口が臭い気がする……」

「もしかしてこの口臭は病気が原因なのかな……?」

このように不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

自分だけではなく、身近な方の口臭が気になっているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

口臭の原因の多くは口の中にあるといわれていますが、なかには病気が原因となって発生しているケースもあります。

この記事では、口臭の種類や原因となる可能性のある病気、口臭が気になる場合の対処法などについて解説していきます。

1.口臭の原因は病気?

「口が臭いのは何かの病気なのかな?」

「知らないうちに病気になっていてそれが原因で口臭が発生している可能性もあるのかな?」

このように不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに口周り以外の病気が原因となって口臭が生じるケースもありますが、口臭の原因の80%以上は口の中で発生する気体(ガス)が原因*1です。

これらの気体は口の中に生息している細菌が唾液や血液、細胞、食べ物の残りかすなどに含まれるアミノ酸を分解することで生じるもので、病気がなくとも生じる可能性はあります。

病気によって口臭が発生している場合も、多くは歯周病などの口の中の病気で細菌が繁殖していることが原因で、全身の病気が原因となる口臭は極めて限定的であると考えられるのです。

メモ
口臭とは口や鼻から出る気体のうち、社会的に認められる限度を超えた「悪臭」のことです。口臭は誰しもあり得るものですが、臭いの質や強さによって問題になるのですね。

*1 厚生労働省 e-ヘルスネット「口臭の原因・実態

【関連情報】 「口臭の原因」についてもっと知りたい方はこちら

2.口臭の種類

口臭の原因が何か気になっている方は多いでしょう。

実は口臭は原因によって大きく3種類に分けられます

口臭の種類について確認していきましょう。

種類1 生理的口臭

生理的口臭は誰にでもある臭いで、起きたばかりのときやおなかが空いているとき、緊張しているときなどには強くなります。

通常口臭は唾液の殺菌作用により抑えられていますが、なんらかの原因によって唾液が減少すると口臭の原因物質を作り出す細菌が増え、口臭を発生させてしまうのです。

口臭の原因物質は主に舌の上で作られます。

舌の表面には食べかすや古くなった粘膜、細菌などが舌に付着した、白いこけ状の「舌苔(ぜったい)」が付着しています。

この舌苔が生理的口臭の原因になるとされています。

生理的口臭

舌苔は、口の中が乾燥していたり体調が良くなかったりした場合に厚くなることがありますが、健康な人にも見られるもので、口の中が乾燥していたり体調が良くなかったりした場合に厚くなることがあります。

厚くなった舌苔が原因で、口臭を強めてしまう可能性もあります

種類2 飲食物・嗜好(しこう)品による口臭

飲食物・嗜好(しこう)品による口臭

食べたものや飲んだものなどが原因となって発生する口臭もあります。

にんにくなどの臭いの強い食べ物やアルコール、たばこなどによる口臭がその一例です。

このような口臭は一時的なもので、時間の経過とともに消えていきます。

種類3 病的口臭

何らかの病気が原因で発生する口臭を「病的口臭」といいます。

糖尿病や肝臓の病気などが原因で起こる病的口臭もありますが、多くは歯周病やむし歯など、口の中の病気が原因です。

口臭を引き起こす可能性のある病気については次の章で詳しく解説します。

【関連情報】 「口臭の種類」についてもっと知りたい方はこちら

3.口臭の原因となる可能性のある病気

「どんな病気が口臭の原因になるんだろう?」

という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、口臭の原因となる可能性のある病気について、口内の病気と口内以外の病気の2つに分類し解説していきます。

【口内の病気】

  1. 歯周病
  2. むし歯
  3. ドライマウス(口腔乾燥症)
  4. 口腔(こうくう)がん

【口内以外の病気】

  1. 糖尿病
  2. 消化器系・肝臓の病気
  3. その他の病気

なお、病気が原因で生じている口臭の改善には病気の治療が不可欠です。

健康のことも考えて、心配な方は早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。

3-1.口内の病気

口臭の原因となる可能性のある病気の多くは口内の病気です。

まずは口臭を招く可能性のある口内の病気について見ていきましょう。

3-1-1.歯周病

口臭の原因となる口内の病気の代表的なものが「歯周病」です。

歯周病とは
歯と歯ぐき(歯茎)の間の汚れが原因で細菌が繁殖し、歯の周りが炎症を起こす病気のことです。

歯周病の原因となるのは、繁殖した細菌の塊である「プラーク(歯垢)」です。

初期の歯周病は自覚症状が出ないことも多く、気付かずに放置していると口臭の原因になってしまいます

これはプラークに含まれる細菌が嫌な臭いのガスを作り出すためです。

病状が進行すると膿が出て、さらなる口臭の原因になる場合もあります

3-1-2.むし歯

むし歯

むし歯を放置すると独特の口臭が発生します。

初期のむし歯がひどい口臭につながることはあまりありませんが、放置してひどくなったむし歯では、深くなった穴の中で細菌が繁殖し口臭がきつくなるのです。

さらにむし歯が進行して神経まで到達してしまうと強烈な口臭が生じます

3-1-3.ドライマウス(口腔乾燥症)

唾液が減少し口の中が乾燥してしまうドライマウスも口臭の原因となります。

ドライマウスはストレスや薬の副作用などにより唾液の分泌が減ることで起こります。

唾液には口内を清潔に保つ作用をはじめさまざまなはたらきがあります。

そのため、唾液が減ってしまうと、口臭だけではなくむし歯や歯周病、味覚障害などの原因にもなりかねません

口の中の乾燥が気になる場合は、歯科医を受診し相談するのがおすすめです。

3-1-4. 口腔(こうくう)がん

口腔がんにより口臭が発生することもあります。

口の中やその周辺にできるがんの総称が口腔がんです。

がんができる部位により「舌がん」や「歯肉がん」「頬粘膜がん」などがあり、口内炎がなかなか治らないなどといった症状をきっかけに見つかることもあります。

メモ
歯肉がんは歯ぐきにできるがん、頬粘膜がんは頬の内側にできるがんのことをいいます。

口臭を指摘されることも、口腔がんが疑われる症状の一つであるといわれています。

3-2.口内以外の病気

口内以外の病気

次に、口臭の原因となる可能性のある口内以外の病気についてご紹介します。

病気によっては独特の口臭を生じることがあるため、口臭によって病気が分かることもあります。

3-2-1. 糖尿病

糖尿病に特有の口臭が、りんごが腐ったような甘酸っぱい臭いの「アセトン臭」です。

血糖値のコントロールがうまくいかず、高くなり過ぎてしまった場合、血液中の「ケトン体」が増加 してアセトン臭が生じることがあります。

ケトン体とは
体内の脂肪を分解してエネルギーとする過程で作り出される「アセトン」「アセト酢酸」「β-ヒドロキシ酪酸」のことをまとめていいます。体のエネルギー源となるブドウ糖をうまく利用できない糖尿病の方は、ブドウ糖の代わりに脂肪から作られたケトン体をエネルギー源として利用します。

糖尿病の状態が悪化し高血糖が続くと血液中のケトン体の蓄積が進み、アセトン臭が呼気に混じって出てきてしまうのです。

アセトン臭は口の中から発生するものではなく肺を通じて呼気そのものにアセトンの臭いが含まれることで生じているので、洗口液などを使用しても改善は見込めません。

3-2-2. 消化器系・肝臓の病気

消化器系・肝臓の病気

胃腸の機能が低下することで起こる消化不良は口臭の原因になることがあります。

消化しきれなかった食べ物が腸内で異常発酵を起こし、卵の腐ったような臭いのガスが発生します

このガスは、腸から吸収されると血液の流れとともに全身へ行き渡り、呼気(息)の臭いや口臭の原となります。

また、肝硬変や肝臓がんなどでも口臭が発生します。

肝臓の病気による口臭の原因となる物質が「アンモニア」です。

アンモニアは、食べ物から摂取したたんぱく質から体内で作られる有害な物質です。

通常アンモニアは肝臓で無毒化され尿中に排泄されますが、肝機能が低下すると無毒化されず、血液中のアンモニア濃度が上昇してしまいます

血液中にアンモニアが多くなってしまうことで、口臭として感じるようになってしまうのです。

3-2-3. その他の病気

口内の病気以外では他に、肺がんなどの呼吸器系の疾患、鼻やのどの病気などがあります。

特に鼻やのどは口とつながっているため、副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎などの病気があると口臭の原因になってしまうケースもあります。

4.口臭が気になる場合の対処法

口臭が気になった場合、具体的にどうしたら良いかよく分からないという方も多いでしょう。

口臭の原因の多くは口の中にあるため、まずは口内の環境を整えることが第一です

ここでは、口臭が気になる場合の対処法についてご紹介します。

対処法1 セルフケアで口内を清潔に保とう

セルフケアで口内を清潔に保とう

口臭対策の基本は歯磨きです。

口臭の原因となる歯周病を予防するためには、細菌の塊であるプラーク(歯垢)を、毎日の歯磨きでしっかりと除去することがとても大切です。

必要に応じて、歯間ブラシやデンタルフロスなどのケアグッズを使ってケアするのも良いでしょう。

さらに、舌苔を除去し舌を清潔に保つことも効果的な方法です。

舌の清掃は、起床時1日1回で構いません。

毛先の柔らかい歯ブラシや舌専用のブラシなどを用い、鏡などで確認しながら優しくブラッシングしましょう。

また、唾液の分泌を維持し口の中が乾燥しないように意識することも、自分でできる対策の一つです。

唾液には口の中の汚れを洗い流す「自浄作用」があります。

しかし、唾液が減り口の中が乾燥してしまうと、細菌が繁殖し口臭の原因物質が増加することになってしまいます。

唾液の分泌を増やすためには、食べ物をよく噛むことや水分を積極的に摂ることがおすすめです。

メモ
食事のときによく噛んで食べることは、唾液の分泌を増やすことにつながります。また、食事以外のときは、ガム等を噛むことでも唾液の分泌を促すことができます。

対処法2 歯科医院でチェックしてもらおう

歯科医院でチェックしてもらおう

口の中の病気が原因で口臭が発生している場合は、歯科医院での治療が必要です。

むし歯や歯周病などの病気が口臭の原因になっている場合、治療をしなければ口臭も改善しません。

口臭だけではなく、口の中に気になる症状がある場合はすぐに歯科を受診しましょう。

さらに、治療後も病気の再発と口臭の発生予防のため、定期的に口の中のメインテナンスを行うのがおすすめです。

口内のメインテナンスとは
口の中の健康維持や歯周病の再発防止を目的に、定期的に受診しチェックや清掃を行うことをいいます。

対処法3 歯科以外に気になる点があったら受診しよう

歯科のメインテナンスで問題がない場合や体に不調がある場合は、口臭の原因となる体の病気が隠れている可能性があります

早めにかかりつけ医などに受診し相談しましょう。

受診の結果体調に問題がなくても、やっぱり口臭が気になるという場合は、専門の「口臭外来」を受診してみるのもよいでしょう。

口臭外来では、口臭測定などの専門的な検査を行うことで口臭の原因を探り、適切な治療法を見付けてくれます

【関連情報】 「口臭のチェック方法」についてもっと知りたい方はこちら

5.口臭についてまとめ

口臭の原因の多くは口の中にあるといわれています。

口内で繁殖した細菌が唾液や血液、細胞、食べ物のかすなどに含まれているアミノ酸を分解することで生じている場合がほとんどです。

病気が原因で口臭が生じるケースもありますが、そのほとんどは歯周病などの口内の病気によって細菌が繁殖しやすくなることで発生しています。

また、まれに糖尿病や消化器系など全身の病気によって口臭が発生する場合もあります。

口臭が気になる場合には、まずは歯磨きや舌の清掃を行い口の中を清潔に保つことが重要だといえるでしょう。

病気が原因の場合は治療が不可欠なので健康のためにも速やかに医療機関を受診することが大切です。

早めの受診とセルフメンテナンスで口臭を原因から取り除いていきましょう。

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