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ひまわりの種に含まれる栄養素は?カロリーや適量についても解説

「ひまわりの種にはどんな栄養が含まれているんだろう?」

「ひまわりの種をおいしく食べる方法が知りたい」

ひまわりの種は、スナック感覚で手軽に食べられますが、身近な食品だと感じている方は少ないかもしれません。

実は、ひまわりの種はリノール酸やたんぱく質、食物繊維、ビタミンEなど、多くの栄養素が含まれている健康に役立つ食品です。

この記事では、ひまわりの種に含まれる栄養素のはたらきや、適切な摂取量、食べ方について解説しています。

ひまわりの種の栄養価を活かした食生活を楽しむためのヒントとして、ぜひ参考にしてくださいね。

1.食用ひまわりの種とは?

ひまわりと種

食用として利用されるひまわりの種は、中国やロシアなどから輸入される「ロシアヒマワリ」と呼ばれる大きな品種のひまわりの種子です。

市販されている食用ひまわりの種には、殻(種皮)が付いているものと、すでに殻がむかれているものがあります。

メモ
この記事では、文部科学省が発行した「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に記載されている、殻を取り除きオイルローストし、食塩で味付けしたひまわりの種の成分値をご紹介します。

なお、市販されているもののなかには生の種もあり、そちらは加熱せずにそのまま食べることができます。

生のひまわりの種はしっとりとして柔らかく、少しほろ苦い味が特徴です。

アメリカや中国では、ひまわりの種は一般的な食べ物として親しまれています。

アメリカでは特にアスリートの補助食として人気があり、中国では幅広くおやつとして楽しまれています。

2.ひまわりの種に含まれる栄養素とそのはたらき

ひまわりの上に種

ひまわりの種のカロリー(エネルギー量)は、100g当たり603kcalです[1]。

100g当たりの食品表示基準に基づくと、ひまわりの種には以下の栄養素が含まれているといえます。

【ひまわりの種の各栄養素(100g当たり)】
栄養素 含有量
リノール酸
28.0g
たんぱく質
20.1g
食物繊維
6.9g
ビタミンE
12mg
ビタミンB1
1.72mg
ビタミンB2
0.25mg
ナイアシン
11.7mg
ビタミンB6
1.18mg
葉酸
280μg
パントテン酸
1.66mg
ビオチン
80.1μg
カリウム
750mg
マグネシウム
390mg
鉄
3.6mg
亜鉛
5mg
銅
1.81mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

また、食品表示基準の対象外ではありますが、ひまわりの種には脂質、特にn-6系脂肪酸のリノール酸が多く含まれています。

この章では、ひまわりの種に含まれる栄養素のはたらきを、成人の食事摂取基準(1日当たりの摂取量の目安)と併せてご紹介します。

未成年や妊婦、授乳中の方の摂取基準は異なるので、以下の資料を参考にしてくださいね。

未成年の方

妊婦・授乳婦の方

[1] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

2-1.リノール酸

ひまわりの種には、100g当たり56.3gの脂質が含まれています [2]。

このうち、12.87gが一価不飽和脂肪酸、28.31gが多価不飽和脂肪酸です[2]。

さらに、多価不飽和脂肪酸のうち28.22gはn-6系脂肪酸であり、リノール酸は28.0g含まれています[2]。

脂質は、炭水化物(糖質)やたんぱく質と並ぶエネルギー源となる栄養素(エネルギー産生栄養素)です。

1g当たり9kcalのエネルギーを生み出す他、細胞膜やホルモンの材料となるなど、さまざまなはたらきを持っています[3]。

しかし、脂質全体が必須栄養素というわけではなく、食事から摂取する必要があるのは、多価不飽和脂肪酸であるn-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸のみとされています。

脂肪は、脂肪酸という構成要素によって、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。

不飽和脂肪酸はさらに、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、体内でのはたらきや健康への影響が異なります。

多価不飽和脂肪酸であるn−6系脂肪酸とn−3系脂肪酸は、体内で合成できず食事から摂取する必要のある「必須脂肪酸」です。

このため食事からの摂取が不足すると、皮膚炎などの症状が現れることがあります。

またn-6系脂肪酸は冠動脈疾患の予防に役立つと考えられ、現在も研究が進められています。

n−6系脂肪酸にはγ−リノレン酸やアラキドン酸などもありますが、日本人が摂取しているn−6系脂肪酸の98%はリノール酸であるといわれています[4]。

n-6系脂肪酸の目安量は、男性の場合、18~29歳で12g、30~64歳で11g、65~74歳で10g、75歳以上で9gです[4]。

女性の場合、18~74歳で9g、75歳以上で8gとされています[4]。

目安量とは
健康を保つために十分な量のことです。目安量以上を摂取している場合、不足の心配はほとんどありません。

また、n-3系脂肪酸の目安量は、男性の場合、18~49歳で2.2g、50歳以上で2.3g、女性の場合、18~49歳で1.7g、50~64歳で1.9g、65歳以上で2.0gです[4]。

多価不飽和脂肪酸は、魚や植物油に多く含まれています。

脂質のはたらきについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

脂質とは?はたらきや種類、1日に摂取すべき量の計算方法を解説

[2] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[3] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

[4] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-2.たんぱく質

ひまわりの種にはたんぱく質が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は20.1gです[5]。

たんぱく質は、炭水化物(糖質)や脂質と並ぶエネルギー源となる栄養素(エネルギー産生栄養素)の一つで、1g当たり4kcalのエネルギーを生み出します[6]。

メモ
人は食事からエネルギーを得て、生命を維持したり体を動かしたりしています。このエネルギーの量を表す単位が「カロリー」です。1cal(カロリー)は非常に小さいため、通常はその1,000倍の1kcal(キロカロリー)が使用されます。

たんぱく質は、エネルギー源としての役割の他に、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛など体の組織をつくる材料としても重要です。

また、ホルモンや酵素、抗体など、体の機能を調節する物質の成分としての役割も担っています。

厚生労働省は、たんぱく質の1日の目標量を総摂取カロリーに対する割合で示しています(単位:%エネルギー)。

18~49歳では13~20%エネルギー、50~64歳では14~20%エネルギー、65歳以上では15~20%エネルギーが目標量とされています[7]。

目標量とは
生活習慣病の予防のために設定された、現在の日本人が当面目標とすべき摂取量のことです。

さらに具体的な推奨量として、男性の場合18~64で65g、65歳以上で60g、女性の場合18歳以上で50gが設定されています[7]。

推奨量とは
ほとんどの人にとって必要な量を満たしているとされる量のことです。

たんぱく質は、肉や卵、魚、豆など、さまざまな食品に含まれていますよ。

たんぱく質についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

タンパク質とは?体内でのはたらきや食事摂取基準、豊富な食品を紹介

[5] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[6] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

[7] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-3.食物繊維

ひまわりの種には食物繊維が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は6.9gです[8]。

食物繊維は炭水化物の一種で、人の消化酵素では分解できない食品成分の総称です。

食物繊維には消化されずに大腸まで届き、便の材料となったり、腸内の善玉菌の繁殖を助けたりして、便通を整えるはたらきがあります。

また、食物繊維は脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して体外に排出する作用を持つため、これらの摂取過多が原因で発生する肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧など、生活習慣病の予防や改善にも役立つと考えられています。

食物繊維の1日当たりの目標量は男性の場合、18〜29歳で20g以上、30〜64歳では22g以上、65〜74歳で21g以上、75歳以上では20g以上とされています[9]。

女性の場合、18〜74歳で18g以上、75歳以上で17g以上です[9]。

この目標量は、日本人の平均的な食物繊維摂取量が理想に届いていないことを考慮して、実現可能な範囲で設定されたものです。

健康に良い影響を与えたいのであれば、1日25g以上の食物繊維を摂取することが望ましいとされています [9]。

食物繊維は動物性食品にはほとんど含まれておらず、野菜、豆類、きのこ、海藻、穀物、果物など、植物性食品に含まれています。

これらの食品を日常の食事に積極的に取り入れてくださいね。

食物繊維のはたらきについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

食物繊維とは?はたらきや摂取目標量、摂取源となる食べ物を解説

[8] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[9] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-4.ビタミンE

ひまわりの種には、ビタミンEが豊富に含まれており、その含有量は100g当たり12.0mgです[10]。

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、主に細胞膜や脂質に存在し、それ自体が酸化されることで脂質の酸化を防ぐ役割を果たしています。

このため、ビタミンEは抗酸化ビタミンとして知られています。

ビタミンEにはいくつかの種類がありますが、そのなかでも最も強い作用を持つのがα-トコフェロールです。

このため食品中のビタミンE含有量は、通常、α-トコフェロールの量で示されます。

ビタミンEの目安量は男性の場合、18〜64歳で6.5mg、65〜74歳では7.5mg、75歳以上では7.0mgとされています[11]。

女性の場合は、18〜29歳で5.0mg、30〜64歳では6.0mg、65〜74歳では7.0mg、75歳以上では6.0mgです[11]。

ビタミンEは、アーモンドやアボカドといった植物性食品、植物性油脂、魚介類などに含まれており、これらの食品を取り入れることで効率良く摂取することができます。

ビタミンEについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンEとは?はたらきや摂取目安量、摂取源となる食べ物を紹介

[10] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[11] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-5.ビタミンB1

ひまわりの種には、ビタミンB1が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は1.72mgです[12]。

ビタミンB1は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

ビタミンB群とは
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの総称です。「代謝ビタミン」とも呼ばれ、エネルギーをつくるのに欠かせません。

ビタミンB1は糖質やたんぱく質の構成要素であるアミノ酸の一部の代謝に関与しています。

アミノ酸とは
たんぱく質をつくるための有機化合物のことです。体内で作れないものは「必須アミノ酸」と呼ばれます。アミノ酸は、体の成分として水に次いで多くを占め、重要な役割を果たしています。

特に、糖質からエネルギーを生み出す過程で重要な役割を果たしており、エネルギー代謝に欠かせない栄養素です。

ビタミンB1の推奨量は男性の場合、18〜29歳で1.1mg、30〜49歳で1.2mg、50〜64歳で1.1mg、65歳以上で1.0mgとされています[13]。

女性の場合は、18〜29歳で0.8mg、30〜49歳で0.9mg、50〜74歳で0.8mg、75歳以上では0.7mgが推奨量とされています[13]。

ビタミンB1は、豚肉、未精製の穀類、豆類などに多く含まれています。

これらの食品を適切に摂取することで、ビタミンB1を効率良く補給することができるでしょう。

ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB1とは?作用や食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

[12] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[13] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-6.ビタミンB2

ひまわりの種には、100g当たり0.25mgのビタミンB2が含まれています [14]。

ビタミンB2は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

体内でエネルギーをつくり出すはたらきに関わっており、皮膚や粘膜を保護する役割や成長を促進する作用もあります。

このため、健康維持や成長において重要な栄養素です。

ビタミンB2の推奨量は男性の場合、18〜29歳で1.6mg、30〜49歳で1.7mg、50〜64歳で1.6mg、65歳以上では1.4mgです[15]。

女性の場合は、18〜64歳で1.2mg、65歳以上では1.1mgとされています[15]。

ビタミンB2は、動物性食品ではレバーなど、植物性食品では納豆やアーモンドなどに豊富に含まれています。

ビタミンB2についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB2とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

[14] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[15] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-7.ナイアシン

ひまわりの種にはナイアシンが豊富に含まれており、100g当たりの含有量は11.7mgです[16]。

ナイアシンは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

脂肪酸の合成やアルコール代謝など、さまざまな代謝に関与しています。

また、ナイアシンは食品に含まれるものだけでなく、体内でアミノ酸の一種であるトリプトファンからも合成されます。

このため、食品に含まれるナイアシン量は、食品中のナイアシンの量に、トリプトファンから合成されるナイアシン量を加えた「ナイアシン当量」で表されます。

ナイアシン推奨量(ナイアシン当量)は男性の場合、18〜29歳で15mg、30〜49歳で16mg、50〜64歳で15mg、65〜74歳で14mg、75歳以上で13mgです[17]。

女性の場合、18〜29歳で11mg、30〜49歳で12mg、50〜74歳で11mg、75歳以上で10mgとされています[17]。

ナイアシンは、植物性食品と動物性食品の両方から摂取できます。

動物性食品に含まれるナイアシンはニコチンアミドと呼ばれ、植物性食品に含まれるナイアシンはニコチン酸と呼ばれます。

それぞれの食品からバランス良く摂取すると良いでしょう。

ナイアシンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ナイアシンはどんなビタミン?はたらきや食事摂取基準、摂取源を紹介

[16] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[17] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-8.ビタミンB6

ひまわりの種にはビタミンB6が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は1.18mgです[18]。

ビタミンB6は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝に関わる重要な役割を果たしています。

特に、たんぱく質の代謝においては不可欠な存在であり、たんぱく質の摂取量が増えるほど、ビタミンB6の必要量も増加するとされています。

また、ビタミンB6は神経伝達物質の代謝やホルモンの調節にも関与しており、健康な体の維持に役立っています。

ビタミンB6推奨量は男性の場合、18〜64歳で1.5mg、65歳以上では1.4mgです[19]。

女性の場合は、18歳以上で1.2mgが推奨量とされています[19]。

ビタミンB6は、動物性食品では赤身肉や赤身魚に多く含まれています。

植物性食品では、バナナやいも類、ピスタチオなどがビタミンB6の供給源として知られています。

ビタミンB6についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB6のはたらきは?食事摂取基準や摂取源となる食品も紹介

[18] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[19] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-9.葉酸

ひまわりの種には葉酸が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は280μgです[20]。

葉酸は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

DNAやRNAの合成、アミノ酸の代謝、たんぱく質の合成に関わり、細胞の増殖に重要な役割を果たしています。

また、ビタミンB12とともに赤血球の細胞骨格を維持するはたらきもあります。

胎児の神経管が形成される受胎前後から妊娠初期までに母体が十分な葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが低くなることが分かっています。

神経管閉鎖障害とは
脳や脊髄の元となる神経管がうまく形成されずに生じる先天性異常のことです。症状は程度によって異なりますが、運動や排せつに障害が生じる場合や、脳の発達が不完全で命に関わる場合もあります。

このため、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の女性には、食品からの摂取に加え、サプリメントでの葉酸補給が勧められています。

18歳以上の葉酸推奨量は240μgとされていますが、妊婦や授乳婦はこれに付加量が加わるため、注意が必要です[21]。

葉酸はほうれん草から発見された栄養素ですが、植物性食品だけでなくレバーなどの動物性食品にも豊富に含まれていますよ。

葉酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

葉酸とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介

[20] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[21] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-10.パントテン酸

ひまわりの種にはパントテン酸が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は1.66mgです[22]。

パントテン酸は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

エネルギーを生み出すサイクルに関わる他、脂肪酸の合成やエネルギー産生など、多くの代謝において重要な役割を果たしています。

このため、体のエネルギー代謝を支える上で欠かせない栄養素です。

パントテン酸の目安量は、18歳以上の男性で6mg、18歳以上の女性で5mgとされています[23]。

パントテン酸は、その名前が「至る所に存在する酸」という意味のギリシャ語に由来するように、さまざまな食品に広く含まれているため、通常の食事をしている限り不足する心配はほとんどありません。

パントテン酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

パントテン酸とは?はたらきや摂取目安量、摂取源となる食品を紹介

[22] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[23] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-11.ビオチン

ひまわりの種にはビオチンが豊富に含まれており、100g当たりの含有量は80.1μgです[24]。

ビオチンは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。

糖質以外の物質からブドウ糖を合成する「糖新生」や、アミノ酸や脂肪酸の代謝、エネルギー代謝に関与しています。

糖新生とは
体内で糖を作り出す仕組みのことです。これによって糖を摂取しない肉食動物もヒトと同じくらいの血糖値を維持しています。

また、抗炎症作用を持つ物質の生成を助け、アレルギー症状を緩和するはたらきもあるとされています。

18歳以上のビオチンの目安量は、男女ともに1日あたり50μgとされています[25]。

ビオチンはレバーや卵といった動物性食品、ナッツ類や豆類などの植物性食品に含まれており、さまざまな食材から摂取することが可能です。

ビオチンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説

[24] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[25] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-12.カリウム

ひまわりの種には、100g当たり750mgのカリウムが含まれています [26]。

カリウムは必須ミネラルの一種で、体内では主に細胞内液の浸透圧を調節する役割を果たしています。

また、カリウムはナトリウムの排出を促すことで血圧を下げる作用があり、健康維持において重要な栄養素とされています。

メモ
ナトリウムは食塩(塩化ナトリウム)の主成分であり、細胞外液の浸透圧を調節する役割を持つ一方で、摂り過ぎるとむくみや高血圧、胃がん、食道がんなどのリスクを高めることがあります。

このため、カリウムを十分に摂取することが推奨されています。

18歳以上のカリウムの目標量は、男性で1日3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています[27]。

ただし、世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、1日3,510mg以上の摂取が推奨されています[27]。

しかし、日本人のカリウム摂取量はこれに達していないことが多いため、日本の目標量は実現可能性を考慮して設定されています。

カリウムは、野菜類、果実類、いも類、豆類、海藻類などの食品に多く含まれています。

カリウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

カリウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を紹介

[26] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[27] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-13.マグネシウム

ひまわりの種にはマグネシウムが豊富に含まれており、100g当たりの含有量は390mgです[28]。

マグネシウムは必須ミネラルの一種であり、ほとんどすべての代謝や生合成反応に関与しています。

また、カルシウムと共に骨の健康を維持する重要な役割も果たしています。

このため、健康な体を維持するためには欠かせない栄養素です。

マグネシウム推奨量は、男性の場合、18〜29歳で340mg、30〜49歳で380mg、50〜64歳で370mg、65〜74歳で350mg、75歳以上で330mgとされています[29]。

女性の場合は、18〜29歳で280mg、30〜64歳で290mg、65〜74歳で280mg、75歳以上で270mgが推奨量とされています[29]。

マグネシウムは、豆類やナッツ類、野菜などの植物性食品の他、魚介類や肉類といった動物性食品にも含まれています。

[28] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[29] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-14.鉄

ひまわりの種には鉄が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は3.6mgです[30]。

鉄は必須ミネラルの一種であり、赤血球の中に存在するヘモグロビンとして、体内で酸素を運ぶ重要な役割を果たしています。

鉄が不足すると、酸素を体の各組織に運ぶ能力が低下し、疲労感や目まい、動悸(どうき)、息切れといった症状が現れることがあります。

この状態を「鉄欠乏性貧血」といいます。

鉄の推奨量は男性の場合、18〜29歳で7.0mg、30〜49歳で7.5mg、50〜74歳で7.0mg、75歳以上では6.5mgです[31]。

月経による出血がある女性の場合、推奨量はこれより多く、18〜29歳で10.0mg、30〜64歳で10.5mgとされています[31]。

月経のない女性では、18〜74歳で6.0mg、75歳以上では5.5mgが推奨量です[31]。

食品に含まれる鉄は、大きく分けて動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」に分類されます。

ヘム鉄の方が吸収率が高いことが分かっており、動物性食品からの鉄の摂取は効率的です。

植物性食品から鉄を摂取する際には、ビタミンCを一緒に摂ることで非ヘム鉄の吸収率を高めることができますよ。

鉄分についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

鉄分とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介

[30] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[31] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-15.亜鉛

ひまわりの種には亜鉛が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は5mgです[32]。

亜鉛は必須ミネラルの一種であり、遺伝子の発現やたんぱく質の合成など、細胞の成長と分化に深く関わる重要な役割を果たしています。

また、亜鉛が不足すると、味覚障害や皮膚炎、食欲不振などの症状が現れることが知られています。

亜鉛の推奨量は男性の場合、18〜29歳で9.0mg、30〜64歳で9.5mg、65歳以上で9.0mgです[33]。

女性の場合は、18〜29歳で7.5mg、30〜64歳で8.0mg、65〜74歳で7.5mg、75歳以上では7.0mgが推奨量とされています[33]。

亜鉛は、すべての細胞に存在するため、肉や魚介類、ナッツ類、穀類など、さまざまな食品に含まれています。

亜鉛についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

亜鉛のはたらきと1日の適切な摂取量とは?亜鉛を多く含む食品も紹介

[32] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[33] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2-16.銅

ひまわりの種には銅が豊富に含まれており、100g当たりの含有量は1.81mgです[34]。

銅は必須ミネラルの一種で、体内では骨や筋肉、血液中に存在し、たんぱく質と結合してさまざまな生体反応に触媒として関与しています。

また、鉄と共に血液をつくるはたらきにも関わっており、健康維持において重要な役割を果たしています。

銅の推奨量は男性の場合、18~29歳で0.8mg、30~64歳で0.9mg、65歳以上で0.8mgとされています[35]。

女性の場合は0.7mgです[35]。

銅は、大豆製品やナッツ類、肉類、魚介類など、幅広い食品に含まれています。

[34] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[35] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

3.ひまわりの種の適量と食べ方

剥かれたひまわりの種

「ひまわりの種はどれくらい食べても良いの?」

「どんなふうに食べるとおいしいのかな?」

ひまわりの種は、多くの栄養素が含まれている一方で、高カロリー・高脂肪でもあるため、適量を守ることが重要です。

また、食べ方次第でさらにおいしく楽しむこともできます。

この章では、ひまわりの種の適量や、食べ方について解説します。

3-1.ひまわりの種の適量

ひまわりの種100g当たりの脂質の含有量は56.3g、カロリーは603kcalです[36]。

このように高脂肪・高カロリーな食品を過剰に摂取すると、体重増加や肥満の原因になると考えられます。

また、脂質の多い食品を摂り過ぎることで、消化不良や下痢を引き起こす可能性もあります。

このため、ひまわりの種を食べる際には適量を守ることが重要です。

農林水産省は、おやつから摂取するカロリーを1日200kcal以内に抑えることを推奨しています[37]。

この基準に基づくと、ひまわりの種をおやつとして食べる場合の適量は1回当たり約33g(199kcal相当)以下となります[36]。

適量を守りながら、ひまわりの種を食生活に取り入れてくださいね。

[36] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

[37] 農林水産省 子どもの食育「おやつの工夫」

3-2.ひまわりの種の食べ方

殻の付いていないひまわりの種は、そのままスナックのように手軽に食べることができます。

味付けがされていないものは、塩やスパイスなどで自分の好みに合わせて味を付けると、一層楽しめます。

また、サラダやスープ、お菓子などの料理に加えることで、さまざまなアレンジを楽しむこともできます。

一方で、殻が付いた状態のひまわりの種を食べる場合は、歯を使って皮をむくことができます。

ひまわりの種の食べ方

まずは種のとがっている側を口に入れて前歯で殻を軽く噛みます。

その後、口の中で丸い方を噛むと、中身を取り出しやすくなります。

殻はつまんで取り出し、中身だけを口に残して食べるようにすると良いでしょう。

このように、ひまわりの種は手軽に食べられるだけでなく、調理やお菓子作りなど、幅広く使える食品です。

4.ひまわりの種に含まれる栄養素についてのまとめ

食用のひまわりの種は、観賞用のひまわりとは異なり、中国やロシアから輸入されるロシアヒマワリという大輪のひまわりの種です。

ひまわりの種は、100g当たり603kcalと高カロリーですが、その分、栄養価も非常に豊富です[38]。

特に、n-6系脂肪酸のリノール酸、たんぱく質、食物繊維、ビタミンE、ビタミンB群(B1、B2、ナイアシン、B6、葉酸、パントテン酸、ビオチン)、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅など、多様な栄養素が含まれています。

ただし、高脂肪・高カロリー食品であるため、食べ過ぎには注意が必要です。

適量を守ることで、ひまわりの種を健康的なスナックや料理の素材として活用することができます。

栄養素をバランス良く摂取し、健康的な食生活をサポートする食品として、うまく取り入れていきましょう。

[38] 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」