加齢臭とは?発生のメカニズムや原因、予防・対処のポイントを解説

加齢臭とは?発生のメカニズムや原因、予防・対処のポイントを解説

2024年04月04日

2024年03月27日

MediPaletteとは、あなたのお悩みを解決に導く健康情報メディアです!

「自分から加齢臭が出ている気がする……」

「家族の体臭が気になるけど、加齢臭なのかな?」

自分の加齢臭について不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

身近な方の加齢臭が気になっている方もいらっしゃるかもしれませんね。

加齢臭は中高年以降に生じる特有の臭いです。

気付かないうちに周囲に不快な思いをさせないためにも、加齢臭の対策をしておきたいものですよね。

この記事では加齢臭が発生するメカニズムや加齢臭を軽減するためのポイントについて詳しく解説します。

加齢臭を改善したい方はぜひ参考にしてください。

1.加齢臭とは

加齢臭とは年齢を重ねるとともに発生する体臭のことです。

一般的に加齢臭は古い油のような油臭さや、枯れ草のような青臭さなどの臭いに例えられます。

加齢臭は中高年で発生しやすくなるといわれています。

男性に多いというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、女性にも生じます。

1-1.加齢臭が生じる原因

加齢臭が生じる原因

「どうして加齢臭が発生するんだろう?」

加齢臭が生じる原因について、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

加齢臭の原因は、皮脂に含まれる「ノネナール」という物質です。

メモ
皮脂は皮膚の毛穴の中にある皮脂腺から分泌される脂です。肌を保護したり保湿したりする作用を持ちます。

ノネナールは油臭さと青臭さが混ざったような臭いを有しています。

メモ
ノネナールは皮脂だけでなくビールやきゅうり、そばなどの食品にも含まれており、特徴的なにおいのもとになっています。

皮脂は汗などと混ざり合って肌の表面を覆っているため、皮脂にノネナールが多く含まれていると加齢臭が漂ってしまうのです。

ノネナールは体から直接分泌されるわけではなく、皮脂に含まれる「パルミトレイン酸」が「過酸化脂質」と反応することで生成されます。

パルミトレイン酸は若い方の皮脂にはほとんど含まれていませんが、年齢を重ねるごとに増加していきます。

一方、過酸化脂質はコレステロールや中性脂肪などの脂質が活性酸素により酸化したものです。

活性酸素とは
呼吸で取り込まれた酸素の一部が過剰に活性化されたものです。活性酸素は微量であれば体に有用にはたらきますが、過剰につくられると細胞を傷つけさまざまな病気の原因となります。

過酸化脂質も加齢とともに増加するといわれています。

パルミトレイン酸と過酸化脂質の両方が増えることでノネナールが増加し、加齢臭が生じてしまうのですね。

1-2.加齢臭が生じやすい部位

加齢臭がが生じやすい部位

加齢臭が生じやすいのは頭皮や耳の後ろ、首の後ろ、背中、胸元、脇などです。

これらの部位の特徴は皮脂の分泌量が多いことです。

加齢臭の原因は皮脂に含まれるノネナールという物質のため、皮脂が多く分泌される部位ほど加齢臭が強くなります。

特に頭皮は皮脂が多く分泌されるため、加齢臭が強くなる傾向にあります。

2.加齢臭を確認する方法

脇のにおいをかぐ男性

「自分から加齢臭は出ているのかな……?」

身近な方の加齢臭に気付いて、不安になった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

同じ臭いを嗅いでいると鼻が慣れてしまうため、自分から加齢臭を発しているかを知るのは容易ではありません。

しかし自分から加齢臭がするかどうかを他人に聞くのはなかなか気まずいものですよね。

この章では自分から加齢臭が生じているか確認する方法をご紹介します。

自分の加齢臭を確認するには、脱いだ衣類や枕カバーなど自分の肌が触れたものの臭いを嗅いでみると良いでしょう。

衣類や枕カバーをビニール袋などに入れて密閉し、数分経過してから臭いを嗅いでみてください。

このとき古い油のような臭いがしたら、自分から加齢臭が発生しているといえるでしょう。

深呼吸をしたりコーヒーや緑茶などの匂いを嗅いだりすると、嗅覚がリセットされて臭いが分かりやすくなりますよ。

また加齢臭が発生しやすい部位の臭いを確認するという方法もあります。

手を水でしっかりと洗ってから、指で頭皮や耳の後ろをこすって臭いを嗅いでみましょう。

せっけんやハンドソープを使うと香料で臭いを判別しづらくなるため、水だけで手を洗うようにしてくださいね。

ガーゼやティッシュなどを調べたい部位に数分当ててから嗅いでみても良いでしょう。

3.加齢臭を軽減するためのポイント

鼻をつまむ男性

「加齢臭を抑えるにはどうしたら良いのかな?」

加齢臭を軽減するための具体的な方法を知りたいところですよね。

加齢臭を軽減するためには、加齢臭の原因となるノネナールが含まれる皮脂を取り除いたり、ノネナールの量を減らしたりすることが大切です。

この章では加齢臭を軽減するためのポイントをご紹介します。

どれも手軽に始められることばかりですので、できることから実践していきましょう。

ポイント1 皮脂が多い部位を洗う

頭皮

加齢臭を軽減するために頭皮や首の後ろ、耳の後ろ、背中、胸元、脇を丁寧に洗いましょう

皮脂が多く加齢臭が生じやすい部位を念入りに洗うことで、ノネナールを含む皮脂を取り除く効果が期待できます。

特に頭皮は体のなかで最も皮脂腺が多く、加齢臭が強くなりやすいため注意が必要です。

頭を洗うときは髪よりも頭皮をしっかり洗うよう意識しましょう

また背中は手が届きにくく皮脂が残りやすいため、洗い残しに注意してください

湯船につかると皮脂が温まって落ちやすくなるだけではなく、毛穴が開いて毛穴の中の皮脂が落ちやすくなります。

ゆっくりと湯船で体を温めてから、皮脂が多い部位を丁寧に洗うと良いでしょう。

ポイント2 小まめに汗や皮脂を拭き取る

汗を拭く女性

小まめに体の汗や皮脂を拭き取ることも加齢臭の軽減につながります

お風呂で皮脂を洗い流しても、時間がたつにつれて皮脂が肌の表面に出てきます。

皮脂が残った状態のまま放置すると加齢臭が漂う原因となるため、小まめに拭き取ることが大切です。

ボディシートを携帯し、皮脂が分泌されやすい首や耳の後ろ、背中、胸元、脇を重点的に拭くと良いでしょう。

ポイント3 肌に触れるものを清潔に保つ

洗濯物

衣類や枕カバー、シーツなど肌に触れる衣類や寝具は清潔に保ちましょう

肌が触れたものには皮脂が移ります。

体を清潔にしていても、皮脂が染み付いた衣類を着用していれば加齢臭が漂ってしまいます

また枕カバーやシーツは加齢臭が発生しやすい頭や耳の後ろ、首の後ろ、背中が長時間触れるため、臭いが移りやすくなります

衣類や枕カバー、シーツは小まめに洗濯して清潔な状態にしておきましょう。

皮脂汚れに効果的な洗濯用洗剤を用いるのもおすすめです。

枕カバーやシーツを毎日洗濯するのが難しい場合は、上からタオルを敷いて小まめに交換するのも良いでしょう。

ポイント4 加齢臭に対応した製品を使う

デオドラント

加齢臭に対応した製品を使うことで、加齢臭を抑える効果が期待できます

体や髪を洗うときは加齢臭専用に開発されたボディソープやシャンプーを選ぶと良いでしょう。

しかし強い洗浄力を持つため頭皮や肌の乾燥を引き起こし、逆に皮脂の分泌を促して加齢臭を悪化させる可能性もあります。

頭皮や肌の乾燥を感じた場合は使用を中止し、別の商品を使うことを検討してみてください。

またデオドラント剤を肌に塗ることで皮脂の分泌が抑えられるため、加齢臭の軽減が期待できますよ。

ポイント5 脂質が多い食事を控える

とんかつ

加齢臭を抑えるためには、脂質が多い食事を控えることが大切です。

脂質の多い食べ物を摂り過ぎると皮脂の分泌量が増え、ノネナールが多くつくられる原因となります。

栄養バランスの良い食事を心掛け、脂質の多い食べ物は摂り過ぎないようにしましょう。

脂質を多く含む食べ物についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

脂質は1日にどれくらい摂取して良い?摂取目標量や過不足による影響

ポイント6 抗酸化作用を持つ食べ物を摂る

ブロッコリー

加齢臭を軽減するために、抗酸化作用を持つ食べ物を摂りましょう

抗酸化作用とは
活性酸素のはたらきを抑えたり、活性酸素そのものを取り除いたりする作用のことです。

加齢臭の原因であるノネナールは、皮脂中の脂質やパルミトレイン酸が酸化されることによって生じます。

抗酸化作用を持つ食べ物を摂取することで、これらの酸化を防止する効果が期待できます。

抗酸化作用を持つ代表的な物質には、ビタミンAやビタミンE、ビタミンC、ポリフェノールなどがあります。

ビタミンAはレバーやにんじん、ビタミンEはアボカドやアーモンド、ビタミンCはブロッコリーやじゃがいもなどに含まれます。

ポリフェノールは植物に含まれる色素や苦みの成分で、代表的なものにブルーベリーに含まれるアントシアニンや大豆に含まれるイソフラボン、緑茶に含まれるカテキンがあります。

加齢臭を軽減するために、抗酸化作用を持つ食べ物を取り入れてみてはいかがでしょうか。

抗酸化作用についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

抗酸化作用とは?活性酸素による悪影響に対抗するためのポイント

ポイント7 ストレスを解消する

ウォーキング

ストレスを解消することも加齢臭の対策になります

ストレス状態が続いたり過度な運動をしたりすると、体内で活性酸素が増えるといわれています。

活性酸素が増えると脂質やパルミトレイン酸が酸化し、加齢臭の原因であるノネナールが増加します。

家庭や職場で悩みごとがあったり、睡眠が不足していたりするとストレスを感じやすくなります。

気分転換をするなどして、ストレスを解消しましょう。

ストレスを解消する方法についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ストレス発散に効果的な方法は?手軽にスッキリできるおすすめ解消法

ポイント8 禁煙する

たばこ

加齢臭を軽減するためには禁煙することも大切です。

たばこの煙は活性酸素を含むため、体内の脂質を酸化させ体臭の原因であるノネナールを増加させます。

またたばこの臭いと加齢臭が混ざって、さらにひどい臭いを発するようになる可能性もあります。

禁煙することで、加齢臭を軽減する効果が期待できますよ。

4.加齢臭についてのまとめ

加齢臭は加齢に伴って生じる中高年特有の臭いで、独特の油臭さや青臭さが特徴です。

加齢臭は皮脂に含まれるノネナールという物質が原因で生じます。

ノネナールは加齢とともに増加するパルミトレイン酸が過酸化脂質と結び付き、酸化することで生成されるものです。

皮脂が多い頭や耳の後ろ、首の後ろ、背中、胸元、脇を丁寧に洗う、小まめに汗を拭き取るといった工夫をすることで加齢臭を軽減することができます。

加齢臭を軽減するために、脂質の多い食事を控えたり抗酸化作用を持つ食べ物を摂取したりすることも大切です。

またストレスを解消し、禁煙することも加齢臭の予防に効果的です。

加齢臭が気になっている方は、ご紹介した方法を実践することで加齢臭を軽減してくださいね。

SNSでシェア
ジャンルから探す

MediPalette公式SNS

MediPalette公式SNS

MediPalette By LOTTE

© LOTTE MediPalette Co.,Ltd. All rights reserved.