加齢臭の原因は?発生のメカニズムや予防・改善のポイントを解説

2024年04月18日

2024年11月11日

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「加齢臭の原因って何だろう?」

「どうしたら加齢臭を改善できるのかな……」

年齢を重ねるうちに加齢臭が気になってきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

加齢臭は加齢に伴って生じる中高年特有の体臭です。

周りの方に不快な思いをさせないためにも、加齢臭の原因を理解してしっかりと対策したいものですよね。

この記事では加齢臭が発生するメカニズムや原因をはじめ、加齢臭を予防・改善するポイントを解説します。

加齢臭にお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。

1.加齢臭とは

自分の鼻をつまむ中年男性

「そもそも加齢臭って何だろう?」

加齢臭は年齢を重ねるにつれて生じる中高年特有の臭いです。

男性だけに生じるものというイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、女性にも生じるものです。

加齢臭の特徴として、古い油のような油臭さや枯れ草のような青臭さがあります。

この臭いの正体は、皮脂に含まれる「ノネナール」という物質です。

メモ
皮脂は毛穴の中にある皮脂腺というところから分泌される油脂状の物質です。汗と混ざり合って肌の表面に膜をつくり、肌の潤いを保っています。

ノネナールには油臭くて青臭いという特徴があります。

皮脂にノネナールが含まれていることで、体から加齢臭が生じるのですね。

しかし加齢臭のもとであるノネナールは、体から直接分泌されるわけではありません。

ノネナールは皮脂中の「パルミトレイン酸」と「過酸化脂質」が反応することで生成されます。

加齢臭が生じる原因

パルミトレイン酸は脂肪の構成要素である不飽和脂肪酸の一種です。

過酸化脂質は中性脂肪やコレステロールなど体内の脂質が活性酸素によって酸化したものです。

活性酸素とは
体に取り込まれた酸素の一部が過剰に活性化されたものです。活性酸素は微量であれば体に有用にはたらきますが、増え過ぎると過酸化脂質を生成し老化や免疫機能の低下、がんの原因となります。

パルミトレイン酸は若い方の皮脂にはほとんど存在しませんが、年齢を重ねるうちに増えていきます。

また過酸化脂質も加齢とともに増加します。

歳をとってパルミトレイン酸と過酸化脂質が増えることでノネナールがつくられやすくなり、加齢臭が生じるのですね。

【関連情報】 「加齢臭とは?発生のメカニズムや原因、予防・対処のポイントを解説」についての記事はこちら

2.加齢臭の原因

「加齢臭の原因になるような行動ってあるのかな?」

どんな生活習慣が加齢臭の原因になるのか気になりますよね。

加齢臭のもとであるノネナールは、皮脂や活性酸素が増えることで増加します。

この章では加齢臭の原因となる生活習慣について解説します。

2-1.脂っこい食事

揚げ物料理

脂っこい食事は加齢臭の原因となります

揚げ物など脂っこい食事を摂取すると、皮脂が分泌されやすくなります。

加齢臭の原因であるノネナールは、皮脂のパルミトレイン酸や脂質から生成されます。

皮脂の量が増えることでノネナールも増加し、加齢臭が漂いやすくなってしまうのです。

加齢臭を抑えるには、脂っこい食事を控えて皮脂の分泌量を減らすことが大切だといえるでしょう。

2-2.運動不足

スマホをみながらゴロゴロする男性

運動不足は加齢臭の原因になります

運動不足により血流が悪くなると自律神経が乱れ、皮脂が過剰に分泌されます。

自律神経とは
自分の意思に関係なく体の機能を調節する神経のことです。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分けられ、それぞれ逆のはたらきをします。交感神経は興奮しているときや緊張しているとき、副交感神経はリラックスしているときに優位にはたらきます。

また汗をかかないことで毛穴に皮脂が詰まりやすくなってしまいます。

詰まった皮脂が酸化してノネナールとなり、加齢臭を引き起こします。

加齢臭を軽減するためには、適度に運動した方が良いのですね。

2-3.ストレス

頭をかきむしる女性

ストレスも加齢臭の原因になります

ストレスを受けると体内の活性酸素が増加します。

活性酸素が増加すると脂質やパルミトレイン酸が酸化し、加齢臭の原因であるノネナールの生成が促されます。

加齢臭を気にするというストレスが加齢臭をさらに悪化させるという悪循環に陥ることもあります。

加齢臭を発生させないためにも、ストレスがたまらないよう気をつけたいものですね。

2-4.多量の飲酒

ビールのジョッキで乾杯しているところ

多量の飲酒は加齢臭の原因になります

アルコールを肝臓で分解する過程で活性酸素が生じるため、多量に飲酒すると体内の活性酸素が増えます。

活性酸素が増えると皮脂中の脂質やパルミトレイン酸が酸化し、加齢臭の原因であるノネナールがつくられます。

加齢臭に加えて体からお酒の臭いが漂う原因にもなるため、多量の飲酒は避けましょう。

2-5.喫煙

ライターでタバコに火をつけようとしているところ

喫煙も加齢臭が生じる原因になります

たばこの煙の中には活性酸素が含まれています。

たばこを吸うと活性酸素が体内に取り込まれ、体内の脂質が酸化してノネナールがつくられます。

加齢臭とたばこの臭いが混ざって、加齢臭以上の悪臭が発生することもあるので注意が必要です。

3.加齢臭を予防・改善するためのポイント

「加齢臭を予防するためにはどうしたら良いのかな?」

加齢臭を予防したいと思っている人もいらっしゃるでしょう。

加齢臭の原因であるノネナールの生成を抑えることで予防することができます

またノネナールが含まれる皮脂を取り除くことで加齢臭の改善につながります

この章では加齢臭を予防・改善するためのポイントをご紹介します。

加齢臭を減らしたい方はぜひ参考にしてくださいね。

ポイント1 皮脂が多い部位を洗う

頭を洗う男性の後ろ姿

加齢臭を改善するために、皮脂が多い部位を特に丁寧に洗いましょう

皮脂が多く加齢臭が生じやすい部位は、頭皮や首の後ろ、耳の後ろ、背中、胸元、脇です。

特に頭皮は体のなかで最も皮脂腺が多い部位で、加齢臭が強くなりやすいという特徴があります。

シャンプーをするときは頭皮をしっかりと洗うよう意識しましょう

また入浴時は湯船につかることで、皮脂が温まって柔らかくなり落ちやすくなります。

ゆっくりと全身を温めてから丁寧に体を洗うと良いでしょう。

加齢臭に対応したボディソープやシャンプーを使うことで、皮脂をすっきりと落とす効果が期待できますよ。

ポイント2 小まめに汗や皮脂を拭き取る

汗を拭く男性

加齢臭を抑えるために、小まめに汗や皮脂を拭き取りましょう

お風呂で体を洗って皮脂を取り除いても、時間が経過すると皮脂が肌の表面に出てきてしまい加齢臭が生じる原因となります。

皮脂が多い首の後ろや耳の後ろ、背中、胸元、脇をボディシートなどで丁寧に拭いて、小まめに汗や皮脂を取り除きましょう。

ポイント3 肌に触れる衣類や寝具を清潔に保つ

ワイシャツを青空にむかって広げている様

加齢臭を軽減するには肌に触れる衣類や寝具を清潔に保つことも大切です。

肌が触れた衣類や寝具には皮脂が移ってしまうため、洗わずに放置しているとそこから加齢臭が漂ってしまいます。

いくら体を清潔にしても、加齢臭が染み付いた衣類を着用していては台無しですよね。

特に枕やシーツは頭皮や首の後ろ、背中といった加齢臭が生じやすい部位に長時間触れて加齢臭が染み付きやすいため、注意が必要です。

放置すると寝具に付いた加齢臭が体に戻ってしまうこともありますよ。

肌に触れた衣類や寝具は小まめに洗濯して清潔な状態にしておきましょう。

枕カバーやシーツを小まめに洗濯するのが難しい場合は、上からタオルを敷いて毎日交換する方法がおすすめです。

ポイント4 脂質が多い食べ物を控える

焼き鮭メインの和食

加齢臭を予防するために、脂質の多い食べ物を控えることが大切です。

脂質の多い食べ物を摂り過ぎると、ノネナールのもととなる皮脂の分泌が増えます。

揚げ物や脂身の多い肉など脂質が多く含まれる食べ物は避けましょう。

和食中心の食生活にすると、自然に脂質の摂取量を抑えられますよ。

脂質を多く含む食べ物について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

脂質は1日にどれくらい摂取して良い?摂取目標量や過不足による影響

ポイント5 抗酸化物質を含む食べ物を摂る

人参

抗酸化作物質を含む食べ物を摂取すると、加齢臭の予防や改善が期待できます

抗酸化物質とは
活性酸素を除去したり、酸化を抑制したりする物質のことです。

主な抗酸化物質としてビタミンAやビタミンE、ビタミンCが挙げられます

ビタミンAはレバーやにんじん、ビタミンEはアボカドやアーモンド、ビタミンCはブロッコリーやじゃがいもなどに多く含まれます。

またポリフェノールも抗酸化物質の一つです。

ポリフェノールは植物の色素や苦みのもととなる成分で、主なものにブルーベリーやなすに含まれるアントシアニンや、緑茶や紅茶に含まれるカテキンなどがあります。

加齢臭を予防するために、抗酸化物質を含む食べ物を取り入れてみてはいかがでしょうか。

抗酸化物質について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

抗酸化作用とは?活性酸素による悪影響に対抗するためのポイント

ポイント6 ストレスを解消する

青空にむかって両腕をひろげる女性

加齢臭予防のために、ストレスを解消するよう心掛けましょう

長期間にわたって精神的なストレスを受けると体内で活性酸素が増えます。

活性酸素が増えると脂質の酸化が促進され、加齢臭の原因であるノネナールが増加します。

職場や家庭でさまざまなストレスを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

休息を取ったり気分転換をしたりするなどして、ストレスの解消に取り組みましょう

ストレスを解消する方法について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ストレス発散に効果的な方法は?手軽にスッキリできるおすすめ解消法

ポイント7 禁煙する

紙タバコを半分に折っているところ

加齢臭を軽減するためには、禁煙することも大切です。

たばこの煙には活性酸素が含まれているため、たばこを吸うと体内の脂質の酸化が促進されてノネナールが増加します。

たばこの煙の臭いが加齢臭と混ざるとさらに悪臭を引き起こす可能性もあります。

加齢臭が気になる方は禁煙を心掛けましょう。

禁煙するための方法を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

禁煙の効果とは?健康への影響や禁煙するための方法を詳しく解説

4.加齢臭の原因についてのまとめ

加齢臭は年齢を重ねるにつれて生じる中高年特有の臭いです。

加齢臭の原因は皮脂中のノネナールという物質です。

ノネナールは加齢に伴って皮脂中に増加するパルミトレイン酸と脂質が酸化した過酸化脂質が反応することで生じます。

脂っこい食事や運動不足は皮脂の分泌や酸化を促しノネナールを増加させるため、加齢臭が発生しやすくなります

またストレスや多量の飲酒、喫煙なども活性酸素を増やすため加齢臭の原因となります。

加齢臭を軽減するために皮脂の分泌が多い部位を丁寧に洗い、日中も小まめに皮脂や汗を拭き取るようにしましょう。

肌に触れる衣類や寝具を小まめに洗濯して、清潔な状態を保つことも大切です。

脂質が多い食べ物を控える、抗酸化物質を含む食べ物を摂る、ストレスを解消するといった生活習慣を見直すことも加齢臭の軽減につながります。

この記事を参考に加齢臭の原因について理解を深め、加齢臭を軽減してくださいね。

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