血圧が気になる方におすすめの飲み物6選!効果と摂取する際の注意点

血圧が気になる方におすすめの飲み物6選!効果と摂取する際の注意点

2023年11月02日

2023年10月31日

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「血圧を下げる飲み物ってあるの?」
「高血圧が気になるけど、どんな栄養素を摂ると良いのかな……」

血圧が高いことに悩んでいる方のなかには、毎日の飲み物で対策したいと考える方も多いのではないでしょうか。

日々摂取する飲み物を意識して選ぶだけでも、高血圧の予防や対策を目指せます。この記事では、血圧を下げたい方におすすめの飲み物や、積極的に摂りたい成分をご紹介します。

1.緑茶

緑茶

緑茶は、健康的な飲み物のイメージをもつ方も多いのではないでしょうか。日本人にとって毎日摂取しやすい緑茶は、血圧の上昇を抑えるのに役立つとの報告があります。

茶葉は、発酵など加工方法の違いで緑茶や白茶、紅茶などに変化し、緑茶は発酵せずに蒸して酸化酵素のはたらきを抑えることで、鮮やかな緑色を残しているのが特徴です。煎茶、番茶、玉露などのほか、粉末にしてから使用する抹茶も緑茶に含まれます。

近年は、一人用を手軽に煎れられるティーバッグや粉末タイプなど緑茶のバリエーションも増えており、毎日の食事やリラックスタイムに取り入れやすくなりました。

1-1.カテキンが血圧の上昇を緩やかにするのに役立つ

緑茶の特徴といえば、豊富に含まれているカテキンです。カテキンとは緑茶に含まれるポリフェノールの一種で、味わい深さを作る渋味の成分としても広く知られています。

カテキンを使用した機能性食品による実験では、高めの血圧の方が、メチル化カテキンが含まれる茶葉抽出物を8週間摂取したところ、血圧の低下がみられました[1]。

実験が8週間にわたり行われたことからも分かるように、緑茶を高血圧予防の目的で飲む場合は、毎日継続して摂取することが大切です。

緑茶に限らず、食べ物や飲み物の栄養を活用するためには、定期的にコツコツと摂取し続けるよう心掛けましょう。

[1] 稗田蛍火舞,砂川陽一,刀坂泰史,長谷川浩二,森本達也「降圧効果を持つ機能性食品の薬理作用~血圧コントロールが期待される食品~」

1-2.緑茶の摂取は心身の健康を保つのにもおすすめ

緑茶に含まれるカテキンはポリフェノールとしてさまざまな効果が期待できます。緑茶を飲むとカフェインも摂取できます。カフェインは運動時の脂肪燃焼に関係するといわれており、「毎日健康のためにウォーキングしている」「ジョギングが趣味」という方にも緑茶はおすすめです。

緑茶のうまみを作るアミノ酸のテアニンやGABAも含まれています。リラックス効果があるとされており、ほっと一息つきたいときにも緑茶を飲んでみてはいかがでしょうか。

高血圧予防に限らず、健康的な生活を目指す上でも、緑茶が役立ちます。クセのない緑茶はさまざまな食事やお菓子に合わせやすいため、毎日の生活にストレスなく取り入れられますね。

2.食酢飲料

健康目的で食酢飲料を購入している方も多いのではないでしょうか。近年は、果汁を加えて飲みやすくした、さまざまなタイプの食酢飲料が販売されています。

食酢は複数の種類に分けられます。日本の家庭で主に使用されているのは、米酢や米黒酢など穀物で醸造した「穀物酢」と、りんご酢やぶどう酢などの「果実酢」の2種類です。

2-1.酢酸の降圧作用が役立つ

食酢も緑茶と同じく、降圧作用が期待できる食品です。玄米酢やりんご酢を10週間飲用した結果、血圧の低下がみられたとする研究結果があります[2]。

食酢飲料をおすすめする理由は、酢酸を含んでいるためです。食酢の主成分である酢酸が、血圧を下げる効果をもっていると考えられています。

また、食酢には減塩効果があるといわれています。食酢を加えると少量の塩でも味わいが生まれるため、味付けに使うと減塩ができます。

煮込み料理に使用すると魚や肉がやわらかくなる効果や、酢酸による防腐効果も期待できるので、おいしく料理を作りたい方におすすめですよ。

煮物やマリネなどおかずに取り入れたり、ピクルスなど作り置きできる副菜を食卓に追加したりする方法もあります。手軽さを重視するなら、毎日サッと作って飲める食酢飲料が最適です。

[2] 赤野裕文「食酢の減塩効果と血圧の作用について」

2-2.食酢飲料を摂取する場合の注意点

食酢飲料は、爽やかな酸味でさっぱりと飲めるのが魅力ですが、刺激の強い飲み物です。摂取するときは、空腹時を避けて適量に留めましょう。食酢飲料を大量に摂取しても、効果が高まるわけではないため、飲み過ぎないことが大切です。

適量は、各商品のパッケージを参考にしましょう。1度に飲み切る必要はなく、朝・昼・晩の3回に分けて少しずつ摂取する方法もあります。

また、原液をそのまま飲むのは胃や喉を傷める恐れがあるため、おすすめしません。水またはお湯で5倍以上に薄めるか、野菜ジュースなどに混ぜて摂取すると刺激をやわらげながらおいしく飲めます。

緑茶と同じく、食酢飲料も継続して飲むことがポイントです。

3.ココア

ココア

香り深くほのかに甘いココアも、高血圧が気になる方におすすめの飲み物です。ココアは、チョコレートと同じカカオ豆のカカオニブから作られています。

発酵・乾燥させたカカオ豆から種皮を取り除いた内側の胚乳部を、カカオニブと呼びます。カカオニブを炒ってすり潰したペースト状のものが、ココアやチョコレートの原料となるカカオマスです。ココアは、カカオマスから油脂の一部を取り除いて粉末状に仕上げたものをいいます。

ココアにはポリフェノールが含まれており、血圧を下げるという研究結果があります[3]。

[3] Grassi et al. 「Cocoa consumption dose-dependently improves flow-mediated dilation and arterial stiffness decreasing blood pressure in healthy individuals.」( J Hypertens. 2015 ; 33(2) : 294-303.)

3-1.ポリフェノール・フラバノールのはたらきが有用といわれている

ココアは、ポリフェノールの一種であるフラバノール含有量が多いのが特徴です。ココアに含まれるポリフェノール(カカオポリフェノール)はエピカテキンなどの化合物で、フラバノールとも呼ばれます。フラバノールには血管拡張作用があるとして注目されています。

ココアのポリフェノールはほかにも、脂質酸化やインスリン抵抗性に関する作用が確認されています。

インスリン抵抗性とは、臓器のインスリンに対するはたらきが悪くなり、糖の代謝が低下している状態です。さまざまな研究から、ココアのポリフェノールを摂取すると、インスリンのはたらきが改善する可能性があると考えられています。

3-2.脂肪分や糖分の高さに注意しよう

ココアをおいしく飲むために、ミルクや砂糖を入れたい方も多いでしょう。ただし、ミルクや砂糖の入れ過ぎには注意してください。

最近は、あらかじめミルクや糖分の成分が入った、脂肪分や糖分の高い製品も多く販売されています。老若男女問わず親しみやすい味わいや、利便性の高さが魅力ですが、カロリー過多や肥満につながってしまうかもしれません。

購入時はミルクや砂糖が含まれていないタイプを選ぶのがおすすめです。特に、高血圧予防の一環としてココアを摂取するときは、フラバノール含有量の高いココアパウダーを選びましょう。

また、バランスの良い食事とともに摂取するよう推奨されています。参考までに、欧州食品安全機関(EFSA)で、1日あたりのフラバノール摂取量として推奨されているのは200mg程度(フラバノール高含有のココアパウダーで2.5g前後)です[4]。

[4] Official Journal of the European Union「authorising a health claim made on foods, other than those referring to the reduction of disease risk and to children's development and health and amending Regulation」

4.GABAを含む飲料

マグカップを持った女性

高血圧が気になる方には、GABAを含む飲料もおすすめです。GABAとはGamma-Amino Butyric Acidの頭文字からとった略称で、アミノ酸の一種です。神経伝達物質であり、人間の体のさまざまな部位ではたらいています。

多くの食品や飲料にもGABAが含まれています。そのため、日常生活のなかで手軽に摂取しやすい成分といえます。

4-1.GABAには降圧効果があるといわれている

GABAはさまざまな研究によって、血圧を効果させる作用が認められています。詳しいメカニズムは明確になっていません。しかし、ノルアドレナリンの分泌を抑制してくれるはたらきが関係しているのではないかと考えられています。

ノルアドレナリンは、交感神経が興奮することで分泌が増える仕組みです。GABAが交感神経を抑制することでノルアドレナリンの分泌を抑え、血圧の降下につながっているとされています。

4-2.GABAはあらゆる食べ物からも摂取できる

GABAは日本人が日常的に摂取する食物にも含まれている、身近な栄養素の一つです。例えばお米、野菜、お茶、発酵食品などがあげられます。なかでもGABAが多く含まれているのが、発芽玄米です。

発芽玄米とは、その名のとおり発芽した状態の玄米です。発芽した玄米は、白米と比べてGABAの量が約10倍とされています。通常の玄米と比べるともちもちとした食感でやわらかく、うま味を感じられるのも発芽玄米の特徴です。

GABA以外にも玄米には多くの栄養があり、血圧対策以外の目的でも注目されています。毎日の献立に取り入れて、積極的に摂取してはいかがでしょうか。

GABAを効果的に摂りたい方は、サプリも試してみましょう。

5.カリウムを含む飲料

カリウムを含む飲料も、血圧が気になる方におすすめです。カリウムは必須ミネラルの一種であり、健康に生きていく上で欠かせない栄養素です。

カリウムが不足すると、体内の塩分を調節する機能が低下するほか、脱力感や食欲不振などがあらわれる恐れがあります。

成人では、体内にカリウムが約120g~200g存在します[5]。健康を保つためには、1日あたり日本人の男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上の摂取が目安です[6]。

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
[6] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

5-1.カリウムを含むおすすめの飲み物

カリウムは、さまざまな食物に含まれています。野菜や海藻、果物など、いずれも身近な食べ物がほとんどです。水分補給も兼ねてカリウムを摂取したいなら、例えば下記の飲み物があげられます。

【カリウムを多く含む飲み物と可食部100g当たりの含有量】

食品名 含有量
インスタントコーヒー 3600mg
玉露 2800mg
抹茶 2700mg
青汁(ケールを含む) 2300mg
煎茶 2200mg
紅茶 2000mg

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとに執筆者作成

食べ物なら、切り干し大根やドライトマト、アボカドなどにも多く含まれています。毎日の献立にぜひ取り入れてみてくださいね。

6.ごま(セサミン)を含む飲料

ごまを含む飲料も、血圧が気になる方に適しています。ごまにはビタミンやカルシウムなど多くの栄養が含まれており、昔から健康に良いと重宝されてきました。

ごまの代表的な機能成分として注目されているのが、セサミンです。セサミンは、ごま1粒当たり1%未満しか含まれていない成分です。セサミンに関する研究は数多く行われており、さまざまな効果が解明されています。

6-1.セサミンを含むおすすめの飲み物

ごまを飲み物で効率良く摂取するなら、豆乳や牛乳に入れたり甘酒に入れたりする方法がおすすめです。ほかにもごまと相性の良い飲み物が多くあるので、自分にとって飲み続けられる組み合わせを見つけてみてくださいね。

ごまの粒の状態ではなく、セサミンが含まれる粉末状のパウダーなども販売されています。ごまを粉末にしたものは、独特の風味も楽しめます。ココアに混ぜるなど好みの飲み物に入れて活用できるので、さまざまな飲み方を試しましょう。

また、ごま油を料理に使っても手軽にセサミンを摂取できますよ。

7.血圧を下げる飲み物のまとめ

血圧を下げる手軽な方法の一つが、日常的に摂取する飲み物を意識することです。降圧作用が期待できる緑茶や食酢、ココアなどを飲んだり、GABAなど特定の成分が含まれる商品を選んだりすると、日常生活のなかで手軽に対策できます。

また、反対の効果があるとされる飲み物を避けることも重要です。塩分の多い飲み物やアルコール飲料は避け、摂り過ぎないように注意しましょう。

毎日の食習慣を改善することで、無理なく健康を目指すのがおすすめです。高血圧予防に上記で取り上げた飲み物も取り入れてみてはいかがでしょうか。

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