トランス脂肪酸とは?含まれる食品や健康への影響、摂取量の目安

2023年06月26日

2024年10月30日

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「トランス脂肪酸はどんな食品に含まれているのかな?」

「トランス脂肪酸が体に及ぼす影響を知りたい」

「トランス脂肪酸は体に悪い」というイメージを持っていても、具体的な特徴や健康への影響をご存じない方も多いのではないでしょうか。

トランス脂肪酸は脂質を構成する成分の一つで、天然のものと工業的にできるものがあります。

工業的にできるものに関しては狭心症や心筋梗塞などの病気との関連性が指摘されています

また、トランス脂肪酸の過剰摂取は肥満にもつながります。

トランス脂肪酸は食品から摂取する必要のない物質であるとされているため、可能な限り摂取量を抑えた方が良いといえるでしょう。

この記事ではトランス脂肪酸を含む食品やトランス脂肪酸が体に及ぼす影響、トランス脂肪酸の摂取量の目安を紹介します。

トランス脂肪酸を摂り過ぎないよう、日頃の食生活を見直してみてくださいね。

1.トランス脂肪酸とは

トランス脂肪酸は脂質を構成する成分である「脂肪酸」の一種です。

脂質とは
炭水化物やたんぱく質と並び、ヒトの体のエネルギー源となる「エネルギー産生栄養素」の一種です。また、体内で細胞膜を構成したり、ホルモンなどの体の機能を調節する「生理活性物質」の材料となったりするはたらきもあります。

脂質はいくつかの物質で構成されており、脂肪酸はそのなかの成分の一つです。

脂肪酸はさらに、動物性の脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」と植物性の脂肪や魚の脂肪に多く含まれる「不飽和脂肪酸」に分けられます。

メモ
常温では、飽和脂肪酸は固体、不飽和脂肪酸は液体で存在していることが多くあります。

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸に属します

また、トランス脂肪酸は天然のものと、工業的に生成されるものに分けられます

トランス脂肪酸の種類

牛や羊などの反すう動物の体内では、胃の中の微生物のはたらきでトランス脂肪酸がつくられます。

そのため、牛肉や羊肉、牛乳などの乳製品には天然のトランス脂肪酸が含まれています。

一方、工業的なトランス脂肪酸は液状の不飽和脂肪酸を固形の飽和脂肪酸に加工する際に副産物として発生します。

また、植物や魚を原料とする油から臭いを取るために高温で処理した際にも、微量のトランス脂肪酸が生じることがあります。

脂質はヒトの体に必要な栄養素ですが、トランス脂肪酸は食事から摂取する必要がないことが分かっています。

詳しくは「3. トランス脂肪酸の過剰摂取による悪影響」で解説しますが、工業的に生じたトランス脂肪酸は摂り過ぎると健康に悪影響を及ぼすといわれています。

摂り過ぎないよう注意した方が良いでしょう。

2.トランス脂肪酸が含まれる主な食品

「実際、どんな食品にトランス脂肪酸が含まれているんだろう?」

と気になった方も多いでしょう。

この章ではトランス脂肪酸を含む食品を種類別にご紹介します。

トランス脂肪酸が含まれる主な食品

2-1.植物性油脂類

マーガリン

工業的なトランス脂肪酸はマーガリンやファットスプレッド、ショートニングなどの植物性油脂に比較的多く含まれています

工業的なトランス脂肪酸は、常温では液体の植物性油脂や魚由来の油に水素を添加し、半固形または固形の油脂に加工する「水素添加」という過程において生じます。

マーガリンとバターの違いをよくご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、牛乳から作られるバターと異なり、マーガリンは液体の植物性油脂から作られています

そのため、製造過程で水素添加が行われたマーガリンなどの製品にはトランス脂肪酸が含まれているのです。

メモ
マーガリンとファットスプレッドはどちらも「マーガリン類」に属する食品です。油脂含有率が80%以上のものをマーガリン、80%未満のものをファットスプレッドと呼びます[1]。ショートニングは植物や動物性の油脂を原料とする練り込み専用の固形油脂です。ほぼ無味無臭で、パンやビスケットの口当たりを良くするために使われます。

マーガリンやファットスプレッド、ショートニングに含まれるトランス脂肪酸は商品によって異なりますが、100g当たりの平均値や最大値・最小値は以下のとおりです。

【マーガリン・ファットスプレッド・ショートニング100g当たりのトランス脂肪酸含有量】

食品名 平均値 最大値 最小値
マーガリン・ファットスプレッド(市販品) 5.5g 12.3g 0.9g
マーガリン・ファットスプレッド(業務用) 8.2g 13.5g 0.4g
ショートニング 13.6g 31.2g 1.2g

食品安全委員会「『食品に含まれるトランス脂肪酸』評価書に関するQ&A」をもとに執筆者作成

メモ
具体的な数値は明かされていませんが、前掲の調査の後に行われた調査ではマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングのトランス脂肪酸含有量に減少傾向が見られました。近年では製造元企業の努力によりさらに含有量が減っている可能性があります。

また、植物や魚を原料とする油脂から、好ましくない臭いを取り除くために高温で処理する過程でも、微量の工業的なトランス脂肪酸が発生することがあります。

そのため食用油にもトランス脂肪酸が含まれている場合があります。

代表的な植物性の食用油は以下のとおりです。

【植物から作られる代表的な食用油】

  • なたね油
  • 大豆油
  • サフラワー油
  • ひまわり油
  • ごま油
  • 落花生油
  • やし油
  • ぶどう油
  • とうもろこし油
  • オリーブ油
  • 綿実油
  • 米ぬか油
  • パーム油
  • パーム核油

例えばよく使用されている「サラダ油」はなたねや大豆などの原料から搾った油に脱臭や脱色などを行い、精製度を高めて癖をなくしたものです。

そのためサラダ油のなかには微量のトランス脂肪酸が含まれるものがあります

メモ
サラダ油は常温で使えるよう従来の植物油よりも精製度を高めた製品です。原料はサフラワー、ひまわり、ごま、ぶどう、とうもろこし、なたね、大豆、綿実、米のいずれかです。

また、これらの食用油が原材料として使われている食品にもトランス脂肪酸が含まれている可能性があります

ただし、食品の原材料としては具体的な油の名前ではなく「植物油脂」または「植物油」「食用植物油脂」などと書かれている場合もあります。

気になる場合はパッケージを確認してみましょう。

[1]消費者庁「内閣府令第十号 食品表示基準」

2-2.肉類

肉

牛や羊などの反すう動物の胃の中では、微生物のはたらきによってトランス脂肪酸が生成されます。

そのため牛肉や羊肉には微量のトランス脂肪酸が含まれています

肉類に含まれているのは天然のトランス脂肪酸で、食品を加工する過程で生じたトランス脂肪酸とは異なる性質を持っています。

2-3.乳製品

牛乳

牛や羊などの反すう動物の体内ではトランス脂肪酸がつくられています。

そのため牛乳や、バターやチーズなどの乳製品のなかにも微量のトランス脂肪酸が含まれます

マーガリンには工業的なトランス脂肪酸が含まれているのに対し、牛乳から作られるバターは天然のトランス脂肪酸を含んでいるのですね。

3.トランス脂肪酸の過剰摂取による悪影響

「トランス脂肪酸を摂り過ぎると、体にどんな悪影響が出るのかな?」

このように思っている方もいらっしゃるでしょう。

この章ではトランス脂肪酸の過剰摂取による悪影響について解説します。

トランス脂肪酸の過剰摂取による悪影響

3-1.肥満

肥満体のお腹

トランス脂肪酸の過剰摂取は肥満の原因になります

トランス脂肪酸など、脂質は同じくエネルギー源である炭水化物やたんぱく質と比べるとカロリーが高いことが分かっています。

炭水化物とたんぱく質のカロリーは1g当たり約4kcalなのに対し、脂質は1g当たり約9kcalです[2]。

摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、エネルギーとして使い切れなかった分は脂肪として体内に蓄積され、肥満につながります。

脂質は炭水化物やたんぱく質よりもカロリーが高いため、肥満に結び付きやすいのですね。

肥満にならないようにするためにも、日頃からトランス脂肪酸をはじめとする脂質の摂取量を意識しておきましょう

[メモ]
日本では「BMI」が25以上の場合を肥満と定義します[3]。BMIは肥満度を示すために国際的に用いられている指標で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められます。

[2]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

[3]厚生労働省e-ヘルスネット「BMI」

3-2.冠動脈疾患

胸を押さえる男性

工業由来のトランス脂肪酸の摂り過ぎは、冠動脈疾患につながるリスクがあります

冠動脈疾患は心臓に十分な血液が供給されないために生じる病気で、狭心症、心筋梗塞がこれに該当します。

狭心症は心臓に血液を送る冠動脈が細くなり、血液が流れにくくなることで起こる病気です。

血液の流れが悪くなると心臓が血液不足になり、一時的に酸素が足りない状態に陥るため、結果として胸の痛みなどの症状が現れます。

初期症状はほとんどありませんが、心筋梗塞に移行しやすい危険な状態といえます。

心筋梗塞は心臓が酸素不足になり、心筋細胞が壊死(えし)する病気です。

心筋細胞とは心臓の筋肉である心筋を構成する筋細胞で、これが壊死すると突然激しい胸の痛みに襲われ、場合によっては死に至ることもあります。

研究の結果、工業由来のトランス脂肪酸を最も多く摂取している群は、最も摂取量が少ない群に比べ冠動脈疾患を発症するリスクが1.3倍であったことが分かっているのです[4]。

なお、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患は動脈硬化によって生じます。

動脈硬化とは
心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管である「動脈」が、加齢などによって厚く硬くなり、本来の弾力性を失った状態のことをいいます。

トランス脂肪酸はこの動脈硬化を進行させることが分かっています。

トランス脂肪酸にはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らすはたらきがあります

LDLコレステロールには肝臓でつくられたコレステロールを全身へ運ぶ役割があり、増え過ぎると動脈硬化の原因となります。

一方、HDLコレステロールは増え過ぎたコレステロールを回収し肝臓へ戻すことで、動脈硬化を抑制します。

メモ
コレステロールとはヒトの体内に存在する脂質の一つで、細胞膜やホルモン、胆汁酸をつくる材料です。生活習慣病の因子として取り上げられるコレステロールは、たんぱく質などと結合して「リポタンパク質」として血中に溶け込んでいるものです。

トランス脂肪酸は動脈硬化を進行させるLDLコレステロールを増やし、抑制するHDLコレステロールを減らすため、冠動脈疾患のリスクを高めるといわれているのですね。

こういった病気を発症するリスクを高めてしまわないためにも、普段からトランス脂肪酸の摂取量には注意しておきたいところです。

ただし、現時点で血中の脂質に影響して冠動脈疾患を引き起こすことが分かっているのは工業由来のトランス脂肪酸だけです。

肉類や乳製品に含まれる天然の脂肪酸については動脈硬化との関連性が認められていません。

そのため食品に含まれる成分をよく知り、賢い選択をすることが大切なのですね。

[4]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

4.トランス脂肪酸と脂質の摂取目標量

「トランス脂肪酸は1日にどれくらい摂って良いのかな?」

「トランス脂肪酸は脂質の成分らしいけど、摂り過ぎは体に悪いんじゃ……」

このような心配をしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ここからはトランス脂肪酸と脂質の1日当たりの摂取目標量について解説します。

4-1.トランス脂肪酸の1日当たりの摂取目標量

国内では1日に摂取すべきトランス脂肪酸の量は定められていません

その理由として、飽和脂肪酸と比べると健康への影響が小さいこと、日本人の摂取量の実態が十分に把握されていないことが挙げられます。

しかし、世界保健機関(WHO)をはじめアメリカなどのいくつかの国や機関では、トランス脂肪酸の摂取量を総摂取カロリー(総エネルギー摂取量)の1%未満に抑えることが推奨されています[5]。

日本人が1日に摂取するカロリー(エネルギー量)の平均は約1,900kcalであり、この場合、1%に相当するトランス脂肪酸の量は約2gです[6]。

メモ
カロリーは食べ物などから摂取し、体の機能を維持したり、活動したりするときに使われるエネルギーの量を表す単位です。1cal(カロリー)はとても小さいので、その1,000倍の1kcal(キロカロリー)を単位として使うのが一般的です。

欧米人と比べると日本人はトランス脂肪酸の摂取量が少ない傾向にあると考えられています。

しかし、冠動脈疾患とのつながりが指摘されている以上、摂り過ぎないようにした方が良いでしょう。

特に普段から脂質の多い食事をしている場合は注意が必要です。

[5]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

[6]厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」

4-2.脂質の1日当たりの摂取目標量

「脂質全体では1日にどれくらい摂るのが適切なの?」

という疑問を持たれた方も多くいらっしゃるでしょう。

厚生労働省は脂質から摂取するエネルギーを総摂取カロリーの20%以上30%未満に収めるという摂取目標量を設定しています[7]。

では、目標とされている総摂取カロリーの20〜30%とは、具体的にどのくらいのカロリー(エネルギー量)になるのでしょうか[7]。

日本人の総摂取カロリーの平均は約1,900kcalとされています[8]。

この20〜30%に当たるカロリー(エネルギー)は約380〜570kcalです。

これをグラムに換算すると約42〜63gになります。

まずは脂質から摂るカロリーをこの範囲内に抑えることを意識しましょう。

脂質の過剰摂取を避けることが、トランス脂肪酸の摂取量を抑えることにもつながります。

注意!
脂質はエネルギーを得るために必要な栄養素です。また、脂質を構成する脂肪酸のなかには、食事などから摂取しなくてはならないものもあります。脂質が不足してもヒトの体には悪影響があることに注意しましょう。

[7]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

[8]厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」

5.トランス脂肪酸による悪影響を防ぐポイント

「トランス脂肪酸を摂り過ぎて脂質異常症や冠動脈疾患になってしまわないように、何かできることはあるのかな?」

このような疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ちょっとしたことを意識するだけでも、トランス脂肪酸による健康への悪影響を防ぐことができます。

ここではトランス脂肪酸による悪影響を防ぐポイントをご紹介します。

トランス脂肪酸による悪影響を防ぐポイント

ポイント1 工業的なトランス脂肪酸を含む食品を控える

まずは工業的なトランス脂肪酸を含む食品を控えることが重要です。

工業的なトランス脂肪酸を含む食品の代表として、マーガリンやショートニング、ファットスプレッド、それらを原材料に使ったパンやケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などが挙げられます。

また、サラダ油など、植物から作られた食用油などにも微量のトランス脂肪酸が含まれることがあります。

一方、牛や羊などの反すう動物の肉、牛乳やバター、チーズなどの乳製品には天然のトランス脂肪酸が含まれることがあります。

天然に生じたトランス脂肪については、現段階では狭心症や心筋梗塞などの病気を進行させる根拠は見つかっていません

そのため食品を選ぶ際には、工業的なトランス脂肪酸が含まれていないかをしっかり見極める必要があります。

ポイント2 多価不飽和脂肪酸を摂取する

トランス脂肪酸の代わりに、多価不飽和脂肪酸を多く含む食品を選ぶこともポイントです。

不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、多価不飽和脂肪酸はさらにn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸に分けられます。

n-3系脂肪酸およびn-6系脂肪酸は「必須脂肪酸」に該当します。

必須脂肪酸とは
ヒトの体内で合成できないか、合成できても必要量を満たすことができず、食べ物などから摂取しなければいけない脂肪酸のことです。

n-3系脂肪酸は魚類に含まれていることが多く、なかでも青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれています

また、n-6系脂肪酸は植物性の油脂に多く含まれます。

植物油やナッツ類などがn-6系脂肪酸を含む食品の代表例です。

普段の食事に魚やナッツを取り入れるよう意識してみてくださいね。

ポイント3 食物繊維を十分に摂取する

トランス脂肪酸による悪影響を防ぐには、食物繊維を積極的に摂取することも重要です。

食物繊維とは
食べ物のなかに含まれる、ヒトの消化酵素で消化することができない物質のことです。水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に分けられます。大腸にまで達し、腸のはたらきを整える効果があるとされています。

食物繊維には脂質や糖質、ナトリウムなどを吸着して体外に排出したり、血液中のコレステロールの濃度を下げたりするはたらきがあります

そのため肥満や動脈硬化の原因となる脂質異常症を予防・改善する効果が期待できます。

メモ
脂質異常症とは血液中の脂質の値が基準値から外れた状態のことです。主なものにLDLコレステロール値が高過ぎる「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロール値が低過ぎる「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪(トリグリセリド)が高過ぎる「高トリグリセリド血症」があります。

食物繊維は野菜やきのこ類、いも類、豆類、海藻類、穀類などに多く含まれています

トランス脂肪酸による悪影響を防ぐためにも、食物繊維を多く含む食品を意識的に摂取するよう心掛けましょう。

ポイント4 調理法を工夫する

調理法を工夫すればトランス脂肪酸の摂取量は抑えることができます

植物油にはトランス脂肪酸が含まれることがあるため、食材を揚げたり炒めたりすることが多いと、トランス脂肪酸の摂取量も増えてしまいます。

そのため食材をゆでたり、煮たり、蒸したりといった油を使わない調理法を選べば、トランス脂肪酸の摂取量は抑えられます。

6.トランス脂肪酸が含まれる食品についてのまとめ

トランス脂肪酸は脂質を構成する成分の一つで、天然のものと工業的にできるものに分けられます。

工業的なトランス脂肪酸はマーガリンやファットスプレッド、ショートニング、これらを原料とするケーキやドーナツなどの洋菓子、揚げ物に多く含まれます

また天然のトランス脂肪酸は牛や羊などの反すう動物の肉や、乳製品に含まれています。

工業的なトランス脂肪酸の過剰摂取は動脈硬化を進行させ狭心症や心筋梗塞などを招くとされており、要注意です。

一方、天然のトランス脂肪酸ではこのような健康への害は確認されていません。

ただし、いずれのトランス脂肪酸も過剰摂取は肥満につながります。

トランス脂肪酸の過剰摂取による影響を避けるため、工業的なトランス脂肪酸を含む食品を避け、多価不飽和脂肪酸や食物繊維を積極的に摂ることを心掛けましょう

また調理法を工夫することもポイントです。

普段工業的なトランス脂肪酸を摂り過ぎていないか、ご自身の食生活を見直してみてくださいね。

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