ウコンとは?効能や摂取の際の注意点、安全性について詳しく解説

2024年07月15日

2024年10月30日

「ウコンにはどんな効能があるのかな?」

このような疑問を持ったことのある方も多いのではないでしょうか。

ウコンは主にカレーなどにスパイスとして用いられる他、生薬としても利用される植物です。

ウコンの薬効はクルクミンという成分に由来するといわれていますが、体に対する効能で明確に立証されたものはありません。

その上で一般的には消化液の分泌促進、肝機能の向上などの効能があるとされています

この記事ではウコンの効能や摂取する際の注意点、安全性について詳しく解説しています。

1.ウコンとは

ウコン

ウコンが具体的にどのようなものかご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ウコンはショウガ科の植物で、英語名は「ターメリック」といいます

ターメリックはカレーに使われるスパイスとして広く知られていますよね。

和名は鬱金(うっちん)といい、室町時代に中国から琉球王国(当時の沖縄)に伝わり、その後、琉球王国が薩摩藩の支配下に入って日本全土に広まったといわれています。

琉球王国では貴重品で、民間での栽培は許可されていませんでした。

この章ではウコンの活用法を二つご紹介します。

1-1.スパイスとしてのウコン

今日広く利用されているウコンは成熟した地下茎(根茎)を乾燥させた後、粉末状にしたものです。

土臭い独特の匂いは加熱することで弱まり、料理の味に深みを与えます

カレーの主原料の一つとして使われていることから、インドでは多くの料理がウコンの黄色い色をしています。

1-2.生薬としてのウコン

ウコンはインド・スリランカ発症の伝統医学であるアーユルヴェーダや、漢方などの「生薬」としても利用されています

生薬とは
漢方薬などの原料のことで、植物の茎や葉、根、動物の一部などのなかで薬効があるとされる部分を加工したものです。

また、古くは染料や着色料としても利用されました。

2.一般的に知られるウコンとその成分の効能

お皿に盛られた粉末のウコン

ウコンには「春ウコン」「秋ウコン」「紫ウコン」「黒ウコン」など、複数の種類があります。

日本でウコン、もしくはターメリックと呼ばれるものは秋ウコンを指します

ウコンの薬効は「クルクミン」と呼ばれる成分に由来すると考えられています

クルクミンはウコンを黄色くしている成分で、脂溶性で水にはほとんど溶けません。

またクルクミンは「ポリフェノール」の一種であることが分かっています。

ポリフェノールとは
ほぼすべての植物が持つ苦味、渋味、色素の成分です。カテキンやイソフラボンなどもポリフェノールの一種です。

ヒトに対するウコンの効能についてはさまざまな研究がされていますが、明確に立証されているものはありません

この章では一般的に知られるウコンの効能を四つご紹介します。

【関連情報】 「ポリフェノールとは?体への効果と摂取できる食品・飲み物を解説!」についての記事はこちら

2-1.消化液の分泌促進

ウコンには消化液の分泌を促進する効能があるとされています

消化液が分泌されると、それに伴って胃粘膜が保護されます

アルコールを大量に摂取すると消化機能が弱まるため、消化液の分泌を促すウコンは二日酔いに効くとされています。

ただし、効能を期待し過ぎてはいけません。

お酒の飲み過ぎで弱った消化機能を助ける程度のものだと思っておくと良いでしょう。

またウコンには胃のはたらきを活発にして食欲を増進させる作用もあるといわれています

2-2.肝機能向上

ウコンには「胆汁(たんじゅう)」の分泌を促進し、肝機能を向上させるはたらきも期待できます

肝臓は腹部の右上、肋骨の下に位置し、栄養の貯蔵や有害物質の分解などを担う臓器です。

肝臓の重要なはたらきの一つに、胆汁の分泌があります。

胆汁は脂肪の消化・吸収を助けるとともに、肝臓のはたらきを補助し老廃物を体外へ排出するはたらきを持ちます

特にアルコールを分解する力が強いことで知られています。

そのため胆汁の分泌を促すウコンには、肝機能を向上させるはたらきがあるといえるのです。

2-3.抗酸化作用

ウコンに含まれるクルクミンには「抗酸化作用」があるとされています

抗酸化作用とは
「活性酸素」の発生やはたらきを抑制したり、除去したりする作用のことです。活性酸素は微量であれば人体に有用ですが、大量に発生すると動脈硬化やがん、免疫機能の低下などの原因になります。

通常、ヒトの体では活性酸素が過剰にならないように調整されています。

しかし紫外線や放射線、たばこなどの影響で活性酸素が過剰に発生することがあります

また過度な運動やストレスも活性酸素が増える原因になります

クルクミンを含むウコンには、こういった活性酸素の発生を抑えるはたらきが期待できるのですね。

2-4.抗菌・炎症抑制作用

クルクミンには抗菌・炎症抑制作用などもあるとされています

その効能から、クルクミンは「歯周病」予防に役立つことが期待されています。

歯周病とは
歯と歯ぐき(歯茎)の間に細菌が入り込んで炎症を起こし、歯を支える骨が溶けてしまう病気です。成人期に歯を失う原因の多くはむし歯と歯周病です。

クルクミンは歯周病菌の増殖を抑制し、歯ぐきに細菌が入り込むのを阻止すると考えられています。

3.ウコンの安全性と摂取の注意点

木のスプーンに持った粉末のウコン

ウコンは食事に含まれる程度の量なら摂取しても問題ないとされています

しかし、過剰摂取や長期の摂取は消化管障害を起こす可能性があります

また妊娠中に食べ物に含まれる量より多くのウコンを摂取した場合、安全ではない可能性があります。

授乳中にウコンを多量に摂取することの安全性についてはほとんど分かっていません。

ウコンは消化液の分泌を促すため、胃潰瘍、胃酸過多、「胆道閉鎖症」の方は摂取してはいけないとされています

胆道閉鎖症とは
本来なら腸管に流れるはずの胆汁が肝臓内にとどまってしまい、黄疸ができたり、肝臓の組織が破壊されたりする病気です。胆汁の通り道である胆管が詰まることで発症します。胆汁は腸菅内では有効にはたらきますが、肝臓内にとどまると人体に悪影響を及ぼします。胆道閉鎖症は生後間もない赤ちゃんに発症します。

また血液凝固を抑制するため、血液凝固剤を服用している方はウコンを摂取すると紫斑や出血が生じる可能性があります

健康食品として濃度が高いものを多量かつ長期的に摂取することで健康被害が出る恐れもあります。

サプリメントなどから摂取する場合は摂り過ぎないように注意しましょう。

4.ウコンについてのまとめ

ウコンは生姜科の植物で、英語名は「ターメリック」といいます

古くからカレーのスパイスや生薬として広く利用されています。

ウコンの薬効はポリフェノールの一種であるクルクミンと呼ばれる成分に由来すると考えられていますが、ヒトに対する効能について明確に立証されているものはありません

一般的には消化液の分泌促進、肝機能向上、抗酸化作用、抗菌・炎症抑制作用などの効能があるとされています

ウコンは食事に含まれる程度の量なら摂取しても問題はないと考えられています。

しかし、過剰摂取や長期にわたる摂取は消化障害を起こす可能性があります

サプリメントなどから摂取する場合は摂り過ぎないように注意しましょう。

この記事を参考にウコンを上手に摂取してみてくださいね。

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