豆腐のタンパク質含有量は?カロリーや特徴、摂取の際の注意点も解説

2022年10月06日

2024年11月11日

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「豆腐にはどれくらいタンパク質が含まれているのかな……。」

「豆腐って体に良さそうだけど、カロリーはどれくらいあるんだろう?」

と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

実際豆腐にはどれくらいタンパク質が含まれるのか、たくさん食べても太らないのか、という点が気になるポイントですよね。

豆腐は良質なタンパク質をはじめ、ビタミン、ミネラルなど、体に良い栄養素を多く含んでいる食品です。

この記事では、豆腐に含まれるタンパク質の特徴や豆腐のカロリー、タンパク質以外の栄養素、食べる際の注意点などについて解説します。

豆腐の特徴を知って健康的な食生活を送りましょう。

1.豆腐の種類別タンパク質含有量とカロリー

豆腐とわかめのみそ汁

豆腐には代表的な木綿豆腐、絹ごし豆腐の他さまざまな種類のものがあります。

実は豆腐の種類によってタンパク質の含有量やカロリーは異なります

そこでまずは代表的な豆腐の種類別にタンパク質とカロリーをご説明します。

【100g当たりの豆腐のタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
沖縄豆腐 9.1g 99kcal
焼き豆腐 7.8g 82kcal
木綿豆腐 7.0g 73kcal
絹ごし豆腐 5.3g 56 kcal
ソフト豆腐 5.1g 56kcal
充填豆腐 5.0g 56kcal
ゆし豆腐 4.3g 47kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

それぞれの豆腐についてはここから詳しくご説明します。

【関連情報】 「タンパク質とは?体内でのはたらきや食事摂取基準、豊富な食品を紹介」についての記事はこちら

1-1.絹ごし豆腐

薬味ののった豆腐

絹ごし豆腐のタンパク質含有量とカロリーは以下のとおりです。

【絹ごし豆腐100g当たりのタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
絹ごし豆腐 5.3g 56 kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

絹ごし豆腐は凝固剤の入った型に熱した豆乳を一気に流し込み、時間を置いて固めた後、型から出して水にさらし、切り分けて包装するという製法で作られています。

柔らかさと滑らかな口当たりが特徴の豆腐です。

メモ
絹ごし豆腐の名前の由来は、絹で濾したあるいは絹そのもののような繊細な見た目からきているそうですが、実際には生産工程で絹は使用されていません。

1-2.木綿豆腐

木綿豆腐

絹ごし豆腐に次いで消費量が多いのが木綿豆腐です。

地域によっては絹ごし豆腐よりも消費されており、木綿豆腐も多くの方にとってなじみ深い豆腐ということができるでしょう。

木綿豆腐のタンパク質とカロリーは以下のとおりです。

【木綿豆腐100g当たりのタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
木綿豆腐 7.0g 73kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

タンパク質、カロリーともに絹ごし豆腐より高いのは、製造工程において水分を切るため、固形分の密度が高くなっているからです。

木綿豆腐は型に熱い豆乳と凝固剤を入れかき混ぜた後、時間をおいて固めて一度崩したものを型に入れ圧縮し、水にさらし切り分けて包装するという製法で作られています。

メモ
木綿豆腐という名前は、元々豆腐を固める「型箱」の中に木綿の布を敷いていたため、できあがった豆腐の表面に木綿の布目が残っていたことに由来しています。

1-3.焼き豆腐

焼き豆腐

焼き豆腐は、豆腐加工品の仲間です。

焼き豆腐のタンパク質とカロリーは以下のとおりです。

【焼き豆腐100g当たりのタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
焼き豆腐 7.8g 82kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

焼き豆腐は、硬めに作り水分を抜いた豆腐の表面に焼き色をつけて製造されます。

焼き豆腐といえばすき焼きを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、硬めの仕上がりで煮込み料理との相性も良いですね。

1-4.その他の豆腐

ザルにのった豆腐

代表的な絹ごし豆腐と木綿豆腐以外にも、製法も品質も異なる豆腐が多くあります。

その他の主な豆腐のタンパク質とカロリーは以下のとおりです。

【主な豆腐100g当たりのタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
沖縄豆腐 9.1g 99kcal
ソフト豆腐 5.1g 56kcal
充填豆腐 5.0g 56kcal
ゆし豆腐 4.3g 47kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

豆腐の種類によって、タンパク質もカロリーもかなり差があることが分かりますね。

この差はそれぞれの豆腐の製法の違いによるものです。

例えば「ソフト豆腐」は木綿豆腐の一種ですが、水分を残したまま製造され、硬さは木綿豆腐と絹ごし豆腐の間くらいです。

「充填(じゅうてん)豆腐」は大量生産に対応するため、利便性を求めて生み出された製法で作られており、冷やした豆乳を凝固剤とともにパッケージ用の容器に入れ、封をして加熱して固めたものです。

絹ごし豆腐と似ていますが、充填豆腐の場合はパックと豆腐の間に水分がほとんどありません。

さらに独特な製法で作られる豆腐として、「沖縄豆腐」や「ゆし豆腐」があります

沖縄豆腐は島豆腐ともいわれ、水分が少ないため栄養分も凝集され、タンパク質の他ビタミンやミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。

ゆし豆腐もまた沖縄で作られる、豆乳とにがりを合わせて完全に固まる前のやわらかさが特徴的な豆腐です。

豆腐は種類が多くそれぞれ特徴があるので、毎日食べても飽きにくいのもメリットですね。

それぞれの豆腐のタンパク質、カロリーも参考にして、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

2.豆腐の特徴

なじみ深い食品である豆腐ですが、具体的にどのような特徴があるのかご存じない方も多いのではないでしょうか。

ここでは豆腐に含まれるタンパク質や、その他の特徴について解説します。

2-1.良質なタンパク質を含む

ネギがのった豆腐

豆腐のタンパク質は「良質なタンパク質」であるといえます。

タンパク質は20種類の「アミノ酸」という物質が50〜1,000結合してできており、その組成によって体内での利用率が異なります[1]。

アミノ酸は食事からの摂取が必要な9種類の「必須アミノ酸」と体内で合成可能な11種類の「非必須アミノ酸」に分けられます[2]。

食品中のタンパク質に必須アミノ酸がヒトの体にとって望ましい量に対しどれくらいの割合で含まれているかを示す指標を「アミノ酸スコア」といい、最高値は100です[3]。

アミノ酸スコアが高い食品はタンパク質の体内での利用率が高いため「良質なタンパク質」食品などと呼ばれます

多くの良質なタンパク質食品は肉や魚、卵などのいわゆる動物性食品です。

しかし大豆は植物性でありながら良質なタンパク質食品であるといわれます。

大豆でできている豆腐もまた、アミノ酸スコアが高い食品であるといえます。

豆腐と代表的な食品のアミノ酸スコアとタンパク質含有量を確認してみましょう。

【豆腐と代表的な食品のアミノ酸スコアおよび100g当たりのタンパク質含有量】

食品名 加工状態など アミノ酸スコア タンパク質含有量
くろまぐろ(赤身) 100 26.4g
しろさけ 100 22.3g
牛リブロース(脂身付き) 100 20.1g
鶏もも肉(皮付き) 100 16.6g
納豆 - 100 16.5g
豚ばら肉(脂身付き) 100 14.4g
鶏卵(全卵) 100 12.2g
焼き豆腐 - 100 7.8g
木綿豆腐 - 100 7.0g
絹ごし豆腐 - 100 5.3g
普通牛乳 - 100 3.3g
じゃがいも 皮なし、生 100 1.8g
にんじん 皮なし、生 100 0.7g
キャベツ 95 1.3g
だいこん 皮なし、生 93 0.4g
ごはん(精白米、うるち米) 炊飯 91 2.5g
トマト 83 0.7g
たまねぎ 64 1.0g
食パン - 51 8.9g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」およびWHO「Protein and amino acid requirements in human nutrition : report of a joint FAO/WHO/UNU expert consultation 」をもとに執筆者作成

植物性食品にはアミノ酸スコアが低い食品や、アミノ酸スコアが高くともタンパク質含有量があまり多くない食品がありますが、豆腐はアミノ酸スコアが100と高く、またタンパク質含有量も多いことが分かります。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「たんぱく質 」

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アミノ酸 」

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「良質なたんぱく質 」

2-2.大豆イソフラボンを含む

大豆と豆乳の画像

大豆イソフラボンは大豆や大豆製品に多く含まれる成分で、豆腐にも豊富に含まれます

大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンと似たはたらきをするといわれており、更年期の諸症状の緩和や骨粗しょう症の予防の他、糖尿病や脂質代謝異常などの改善効果が期待されています。

脂質代謝異常とは
中性脂肪やコレステロールといった血液中の脂質の代謝に異常を来した状態のことです。動脈硬化の主要な要因であり、放置していると脳梗塞や心筋梗塞といった動脈硬化による病気になるリスクを高めます。

しかし一方で、大豆イソフラボンの摂り過ぎが乳がん発症や再発のリスクを高める可能性も考えられています。

そのため大豆イソフラボンには1日当たり70~75mgという摂取量の上限が設けられています[4]。

メモ
ただし現在は多くの研究が進められている段階にあり、大豆食品からのイソフラボン摂取量がこの上限値を超えても、直ちに健康被害が生じるということではありません。またこの上限値は毎日欠かさずこの量を長期間摂取する場合の上限値として定められたものです。

これに対し100gの豆腐に含まれるイソフラボン量の平均値は、絹ごし豆腐が21mg、木綿豆腐23mg、充填豆腐が21mgです[4]。

また日本人のイソフラボン摂取量の平均は、1日当たり18mgといわれています[4]。

食べ過ぎには注意しつつ、豆腐を有効活用したいものですね。

[4] 農林水産省 「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

2-3.カロリーが低い

おいしそうな冷奴

豆腐のカロリーについて、気になる方も多いのではないでしょうか。

カロリーが低いことも豆腐の特徴の一つです。

代表的な豆腐である絹ごし豆腐、木綿豆腐と他の大豆製品やタンパク質を含む製品のカロリーを比較してみましょう。

【主な食品100g当たりのタンパク質含有量とカロリー】

食品名 タンパク質含有量 カロリー
しろさけ(生) 22.3g 124kcal
豚肩ロース(生) 17.1g 237kcal
納豆 16.5g 190kcal
鶏卵(全卵) 12.2g 142kcal
えだまめ(ゆで) 11.7g 125kcal
木綿豆腐 7.0g 73kcal
絹ごし豆腐 5.3g 56kcal
牛乳 3.3g 61kcal
ごはん(精白米、うるち米) 2.5g 156kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

100g当たりのカロリーは、どちらの豆腐も他の食品に比べて低めであることが分かります。

牛乳もカロリーが低めですが、豆腐と同じ量のタンパク質を摂ろうとすると倍くらいの量を飲まなければならず、必然的にカロリーも増えてしまいます。

なお、一般的に豆腐1丁が300gほどなので、100gの豆腐は約1/3丁です[5]。

適度な量の豆腐を摂ることで、カロリーを摂り過ぎる心配なくタンパク質を補うことができますね。

[5] 日本豆腐協会 「豆腐と健康」

3.豆腐が含むタンパク質以外の栄養素

煮込む前のキムチ鍋

豆腐にはタンパク質以外にも、体の機能を調整してくれる多くの栄養素が含まれています。

ここでは、豆腐に含まれる代表的な栄養素について説明します。

3-1.脂質

意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、豆腐には脂質も含まれています。

これは豆腐の原料である大豆由来の脂質です。

豆腐の仲間の脂質含有量は以下のとおりです。

【100g当たりの豆腐の脂質含有量とカロリー】

食品名 脂質含有量 カロリー
沖縄豆腐 7.2g 99kcal
焼き豆腐 5.7g 82kcal
木綿豆腐 4.9g 73kcal
絹ごし豆腐 3.5g 56 kcal
ソフト豆腐 3.3g 56kcal
充填豆腐 3.1g 56kcal
ゆし豆腐 2.8g 47kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

「脂質」というと悪いイメージのある方もいらっしゃるかもしれませんが、脂質は炭水化物、タンパク質とともにエネルギー産生栄養素の一つです。

エネルギー産生栄養素とは
ヒトの体に不可欠な栄養素のうち、体のエネルギーとなる炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質の3種類の栄養素を指す総称です。

脂質は効率の良いエネルギー源となる他、体温を調節したり、脳や細胞膜、ホルモンの材料となったりといった役割を果たしています。

1g当たり約4kcalの炭水化物(糖質)やタンパク質に比べ脂質は1g当たり約9kcalとカロリーが高く[6] 、摂り過ぎは肥満の原因になってしまうのも事実ですが、体にとって重要な栄養素なのですね。

豆腐の多くは水分で、カロリーが低く、脂質の含有量もそこまで多いというわけではありません

ダイエット中で脂質を避けたいと考えていらっしゃる方も、そこまで気にする必要はないといえるでしょう。

[6] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

3-2.ビタミンB1

豆腐にはビタミンB1が含まれています。

【100g当たりの豆腐のビタミンB1含有量】

食品名 ビタミンB1含有量
充填豆腐 0.15mg
絹ごし豆腐 0.11mg
沖縄豆腐 0.10mg
ゆし豆腐 0.10mg
木綿豆腐 0.09mg
焼き豆腐 0.07mg
ソフト豆腐 0.07mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンB1は水に溶けやすい水溶性ビタミンの一種で、糖質からエネルギーを取り出すはたらきに欠かせない栄養素です。

不足すると糖質を主なエネルギー源とする脳や神経に影響が現れ、深刻な場合には脚気(かっけ)が引き起こされます。

メモ
脚気はビタミンB1の欠乏により末梢神経の障害や心不全を引き起こす病気で、重症化すると死亡することもあります。胚芽に含まれるビタミンB1が精米により取り除かれるので、白米を食べるようになった江戸時代から明治時代にかけて流行しました。

特に糖質やアルコールを多く摂取しがちの方は意識して摂取すべきだといえるでしょう。

豆腐のビタミンB1含有量は豊富といえるほどではありませんが、他の食品に加えて摂取することで摂取量を増やすことができます。

豆腐は調理なしでも食べられるので手軽に取り入れられるのもうれしいポイントですね。

ビタミンB1の1日当たりの摂取推奨量やビタミンB1が豊富な食品について知りたい方は以下の記事をご覧ください。 ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説

3-3.鉄

鉄も豆腐に含まれる栄養素の一つです。

【100g当たりの豆腐の鉄含有量】

食品名 鉄含有量
沖縄豆腐 1.7mg
焼き豆腐 1.6mg
木綿豆腐 1.5mg
絹ごし豆腐 1.2mg
充填豆腐 0.8mg
ソフト豆腐 0.7mg
ゆし豆腐 0.7mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

鉄はミネラルの一種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在しています。

不足すると赤血球の数が減り全身に酸素を十分に供給することができず、「鉄欠乏性貧血」となって集中力の低下や頭痛、食欲不振といった症状が現れます

月経があったり、妊娠中・授乳中の状態にあったりする女性の場合は特に鉄の必要量が多くなりますが、十分な鉄を摂取できていない方も少なくありません。

食品に含まれる鉄はタンパク質と結合した「ヘム鉄」と結合していない「非ヘム鉄」の2種類に分けられ、前者は動物性食品に、後者は植物性食品に多く含まれています。

非ヘム鉄はヘム鉄に比べ吸収率が低いのですが、ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ることで吸収率を上げることができます。

豆腐とビタミンCや動物性タンパク質を含む食品を一緒に摂ることで鉄分補給にもつながるでしょう。

鉄が多く含まれる食品や効果的な摂り方について知りたいという方は以下の記事をご覧ください。 鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!

3-4.カルシウム

意外かもしれませんが、豆腐はカルシウムを比較的多く含む食品でもあります

【100g当たりの豆腐のカルシウム含有量】

食品名 カルシウム含有量
焼き豆腐 150mg
沖縄豆腐 120mg
木綿豆腐 93mg
ソフト豆腐 91mg
絹ごし豆腐 75mg
ゆし豆腐 36mg
充填豆腐 31mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

カルシウムは人体に最も多く含まれるミネラルで、成人の体内には約1kg存在しています[7]。

そのほとんどが骨や歯のエナメル質と呼ばれる部分を構成し、ごく一部は血液や筋肉、神経に存在しています。

長期にわたってカルシウムが不足すると骨粗しょう症の原因となる他、高血圧や動脈硬化、認知障害、糖尿病、肥満といった多くの病気を引き起こす可能性があるので要注意です。

しかし日本人は男女ともに十分なカルシウムを摂取できていない傾向にあり、カルシウムの摂取量を増やした方が良いと考えられます。

豆腐を食べることでカルシウムも手軽に補えるかもしれませんね。

カルシウムの吸収にはビタミンDが必要となるため、摂取の際には併せてビタミンDも摂ることがすすめられます。

カルシウムの摂取源となる食品や効果的に摂取する方法などついて、以下の記事をご覧ください。 カルシウムを多く含む食品と効果的な摂り方は?骨の健康を守ろう!

[7] 厚生労働省e-ヘルスネット 「カルシウム」

3-5.マグネシウム

マグネシウムも豆腐に含まれる栄養素の一つです。

【100g当たりの豆腐のマグネシウム含有量】

食品名 マグネシウム含有量
充填豆腐 68mg
沖縄豆腐 66mg
木綿豆腐 57mg
絹ごし豆腐 50mg
ゆし豆腐 43mg
焼き豆腐 37mg
ソフト豆腐 32mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

マグネシウムはミネラルの一種で、体内で起こる化学反応のほとんど全てに必要な物質です。

また神経の伝達や筋肉の収縮、ホルモン分泌に関わったり、カルシウムとともに骨の健康を維持したりしています。

一般の食生活を送っていれば体に害が生じるほど不足することはほとんどありませんが、実際の摂取状況は推奨量にやや満たない状況にあります。

豆腐なら手軽にマグネシウムの摂取量を増やせるといえるでしょう。

マグネシウムを多く含む食べ物や1日当たりの摂取推奨量などについて詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。 マグネシウムを多く含む食べ物は?1日の摂取推奨量やはたらきを解説

3-6.銅

銅も豆腐に含まれる栄養素の一つです。

【100g当たりの豆腐の銅含有量】

食品名 銅含有量
沖縄豆腐 0.19mg
充填豆腐 0.18mg
絹ごし豆腐 0.16mg
木綿豆腐 0.16mg
焼き豆腐 0.16mg
ソフト豆腐 0.16mg
ゆし豆腐 0.14mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

銅はミネラルの一種で、体内では主に骨や筋肉、血液に存在しています。

体内で酸素を運搬したり、鉄とともに血をつくるはたらきに関わったりしており、貧血や白血球の減少を引き起こします。

一般的な食生活を送っている場合、必要な量の銅は摂取できていると考えられますが、栄養の偏った食生活を送っている方は豆腐で補えるかもしれませんね。

銅やその他のミネラルについて詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。 ミネラルとは?体に必要な理由と豊富に含まれる食べ物を種類別に紹介

4.豆腐を摂取する上での注意点

揚出し豆腐

豆腐は良質なタンパク質や脂質をはじめ優れた栄養素を豊富に含む食品ですが、大豆イソフラボンの体への影響については知っておきたいポイントの一つです。

大豆イソフラボンは体内で女性ホルモンと似た作用をするため、骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんなどの発症を抑える効果があるといわれますが、逆に乳がんの再発を引き起こす可能性などが懸念されています

そのため、1日の摂取上限量が70~75mgと定められています[8]。

特定の食品の摂り過ぎは栄養不良を招くことも考えられるので、豆腐だけをたくさん食べるといった食生活はやめた方が良いでしょう。

メモ
豆腐をはじめとする大豆製品は日本人の食文化を築いてきた食品であり、これまで大豆イソフラボンによる被害について報告された事例はありません。

[8] 農林水産省 「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

5.豆腐のタンパク質についてのまとめ

豆腐に含まれるタンパク質は体内での利用率が高い「良質なタンパク質」です。

豆腐は種類が多く、食べ方の選択が幅広いので手軽かつ飽きにくく、食事に取り入れやすい食品だといえるでしょう。

タンパク質の他にもビタミンやミネラルといった栄養素を補給できるのもうれしいポイントです。

ただし豆腐には大豆イソフラボンという女性ホルモンと似たはたらきをする成分が含まれている点には注意が必要です。

イソフラボンには1日の摂取上限量が定められている上、同じ食品ばかりを摂取する食生活は栄養不良を招く恐れがあります。

タンパク質を含め、栄養素はさまざまな食品からバランスよく摂取することを心掛けましょう。

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