血圧とは?上下する仕組みと要因について分かりやすく説明します

血圧とは?上下する仕組みと要因について分かりやすく説明します

2023年05月04日

2024年05月23日

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血圧測定

「そもそも血圧って何?」
「どういうときに血圧は変動するの?」

「血圧」という言葉は日常でも耳にする機会が多いかと思いますが、血圧がそもそも何を意味しているのか、どういった要因で変動するのかを詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。

今回は、血圧とはどういうものなのか、どういうときに変動するのかなどについて詳しく解説します。高血圧や低血圧の定義、正常値にするための方法も紹介しているので、参考にしてみてください。

1.血圧とは?

診察

血圧は私たちの生活にとって、とても身近なものです。薬局やドラッグストアに行けば、自宅で使用できる血圧計も販売されています。健康診断でも必ずチェックされる項目なので、「少し血圧が高めですね」と言われた経験がある方もいるのではないでしょうか。

血圧の数値を指摘されると不安に思ってしまうかもしれませんが、高血圧は決して珍しい病気ではありません。20歳以上の方のうちおよそ2人に1人は高血圧といわれています[1]。

[1] 厚生労働省e-ヘルスネット「高血圧」

【関連情報】 「血圧の正常値とは?高血圧・低血圧の基準とリスクを知って対策しよう」についての記事はこちら

1-1.血圧の意味

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管内を通るとき、血管の壁を押す圧力のことです。

血圧は、動脈(特に上腕動脈)の圧力を指し、心臓が血液を押し出す力と血管の拡張で決まります。血管の弾力性も関係します。

高血圧の状態が長く続くと、動脈硬化が引き起こされます。動脈硬化は血管が厚く、硬くなる疾患です。大血管や小血管にも起こるため、脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、心筋梗塞、眼底出血などの原因となります。

一方、低血圧の場合は原則として治療の必要はないとされ、あまり問題視されない傾向です。症状としては、立ちくらみやめまいが起こることがあり、複数の自覚症状や臓器の機能障害がみられた場合は疾患として対処が必要となります。

1-2.最高血圧と最低血圧の意味

最高血圧とは、最も高い血圧のことです。心臓がぎゅっと縮んで、大動脈に血液を送り出すときの数値を指し、収縮期血圧とも呼ばれます。

一方、最低血圧とは、最も低い血圧のことです。心臓が収縮した後、大動脈が末梢血管に血液を送り、元の太さに戻ろうとするときの値を指し、拡張期血圧とも呼ばれます。

2.血圧はどんなときに変動する

伸びをする女性

血圧は常に一定ではなく、変動します。測定環境によって血圧が大きく上昇することもあるため、高血圧の診断も2回以上の異なる機会での血圧値をもとに判断されます。

ここでは、血圧が変動する三つの理由について見ていきましょう。

2-1.日常生活の行動による変動

血圧は、普段の動作によっても変動します。例えば、以下のような少しの動作も血圧の数値に影響を与えます。

  • 食事
  • 排尿、排便
  • 階段の上り下り
  • 会話
  • くしゃみ

特に、咳やくしゃみ、排便時に大きく上昇します [2]。このほか、運動も血圧を変動させる要因です。

[2] 公益財団法人 日本心臓財団「知って役立つ血圧の話」

2-2.1日のうちに起こる日内変動

血圧は、1日のうちでも変動します。寝ている間は低くなり、起床すると高くなるのが一般的です。

寝る時間が近づくにつれ徐々に血圧が低くなっていき、起床するとぐっと高くなります。これは日内変動といわれ、血圧の数値に関わらず見られる現象です。

2-3.1年のうちに起こる季節変動

血圧は、冬に高くなる傾向にあります。 特に、1月中旬から下旬にかけて血圧が高くなりやすいことが分かっています。

これは、体温を逃さないように血管が収縮するためと考えられています。また、日照時間やホルモンの年周期なども血圧変動の原因です。

3.高血圧と低血圧はどういう状態?

それでは、高血圧と低血圧とは具体的にどのような状態なのでしょうか。それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1.高血圧は140mmHg(上)、90mmHg(下)の状態

診療室で測定したときに、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の場合は高血圧とされています [3]。自宅で測る場合は、診察室血圧よりも5mmHgずつ低い、135/85mmHg以上が高血圧の診断基準となります。

正常高値血圧にあたる120/80mmHg以上を超えている場合は、正常血圧の方に比べて心疾患や脳疾患のリスクが高い状態です。生活習慣の見直しが必要となり、状況によっては降圧薬による治療も開始します。

また、高血圧は日本人の死因と大きく関係しています。令和3年の調査では、死因の1位が悪性腫瘍、2位が心疾患、3位が老衰で4位が脳血管疾患でした[4]。

このうち、心疾患と脳血管疾患は高血圧が大きく絡んでいる疾患です。高血圧を完全に予防できれば、年間で10万人以上もの方が亡くならずに済むともいわれています[5]。

[3] 特定非営利活動法人 日本高血圧学会「高血圧診療ガイドライン2019」

[4] 厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧」

3-2.低血圧は100mmHg(下)の状態

低血圧の具体的な基準はありませんが、一般的に最高血圧が100mmHgを下回った場合は低血圧とされています [6]。低血圧のほとんどは特別な原因疾患がなく、遺伝などの体質によるものです。悩まされている症状がなければ、問題となることはありません。

低血圧により現れる症状や自分でできる対処法については、こちらの記事で解説しています。

「血圧が低いとどんな症状が出る?低血圧の原因と自分でできる対処法」

また、血圧の正常値や高血圧・低血圧の基準について知りたい方は、こちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

「血圧の正常値とは?血圧の基準とリスクを知って対策を」

[6] 公益社団法人 日本医師会「低血圧 見逃されやすい低血圧」

4.正常な血圧値を目指すための生活習慣

食事をする女性

男性の約3割、女性の約2割は高血圧といわれています [7]。高血圧は無症状のことが多いですが、脳卒中や心臓病のリスクを高めるため、血圧をコントロールしていく必要があります。一方、低血圧の場合も、血圧の低下により各臓器の血液量が低下すると日常生活に支障をきたすことがあります。

正常血圧を目指すには、日頃の生活習慣を改めることが非常に重要です。ここでは、生活習慣の見直し方について見ていきましょう。

[7] 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」

4-1.高血圧はとくに「食生活」に気を付ける

高血圧の場合に大事なのは、食生活の見直しです。とくに塩分の摂取量に気をつける必要があります。塩分を摂り過ぎると、血液中の水分量が増えて押し出す血液の量が増えるため、血圧が上がってしまうのです。

食塩の摂取量は、1日6g未満が推奨されています [8]。漬け物を控えたり、麺類のスープを残したりして、塩分摂取量を減らすように気をつけましょう。

また、カリウムは腎臓から塩分を排泄しやすくする働きがあります。野菜や果物を積極的に摂取し、食べ過ぎに気をつけて適正体重を維持していきましょう。

そのほか、運動も高血圧の改善に有効です。ややきついと感じる中等度の有酸素運動を定期的に(できれば毎日)、30分以上行うことがすすめられています [9]。

高血圧の原因や予防策については、こちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。

「高血圧の原因と自分でできる予防策とは」

[8] 特定非営利活動法人 日本高血圧学会「高血圧の予防のためにも食塩制限を」

[9] 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧症を改善するための運動」

4-2.低血圧はとくに「血液循環」を意識する

低血圧の場合は、水分を十分に摂取して、血液量を増やすことが大切です。また、食塩も適度に塩分を摂取することがすすめられています。

食後に血圧が下がりやすい方は、カフェインを摂取するのも有効です。カフェインには交感神経を刺激する働きがあり、血圧を上げる効果が期待できます。

また、室内と屋外との気温差が大きくなると血圧が変動しやすくなります。寒暖差が大きくならないように室温を調節しましょう。 低血圧の原因と対処法についてはこちらの記事で解説していますので、ご参考ください。

「血圧が低いとどんな症状が出る?低血圧の原因と自分でできる対処法」

5.血圧が上下する仕組みや要因についてのまとめ

血圧とは血液が血管の壁を押す圧力のことです。日常動作や日内変動、季節によって血圧は変動します。寝ている間は低くなり、起床すると高くなることが一般的です。また、夏よりも冬の方が血圧は高くなります。

高血圧は心臓や脳に負担をかけてしまうため、塩分量を控えたり運動を行ったりなど生活習慣の見直しを行いましょう。

高血圧の場合も、低血圧の場合も、必要に応じて医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

この記事の監修者

小鷹 悠二
小鷹 悠二
おだかクリニック
副院長

【経歴】
総合病院・大学病院での勤務を経て、2018年よりおだかクリニックの副院長として診療・経営にあたる。専門の循環器疾患(虚血性心疾患、心不全、不整脈など)はもちろんのこと、高血圧や高脂血症、糖尿病等の生活習慣病や内科疾患全般の診療に従事。現在は、医療コンサルト・アドバイザー業務や、ライティング業務などにもあたっている。

【おだかクリニックのHP情報】
»医療法人日和会 おだかクリニック

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