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ジョギングとは?メリットや安全・効果的に走るためのポイントを解説

2023年9月1日

ボディコンディション

「運動不足が続いているから、ジョギングを始めてみようかな」

「ジョギングはダイエットにどれくらい効果があるんだろう?」

日々の健康や美容のために、ジョギングをしてみようと考える方も多いのではないでしょうか。

ジョギングは特別な器具や技術も要らず、すぐにでも始められる手軽な運動として広く知られています。

しかしやり方を間違えれば、体に負担をかけ、足腰を痛めてしまうかもしれません。

安全にジョギングを続けるためには、フォームや装備などを整え、体調にも意識を払う必要があります。

そこでこの記事では、ジョギングのメリットや安全で無理のない走り方、注意点などを詳しく解説します。

健康に良く安全なジョギングのやり方を知り、チャレンジしてみてくださいね。

1.ジョギングとは

「ジョギングってどれくらいの速さで走ることをいうの?」

「ランニングとはどう違うの?」

このように疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

ジョギングとは主に運動不足の解消や健康の増進を目的として、人としゃべれるくらいのゆっくりとした快適なペースで走ることを指します。

一方、ランニングは速いスピードで走ることを指し、身体機能の向上やマラソン大会などに向けたトレーニングを目的として行われ、体への負担もジョギングよりも大きくなります。

ジョギングは誰かと競い合うのではなく、自分のペースで行う運動だといえるでしょう。

2.ジョギングのメリット

「ジョギングをすると、どんなメリットがあるんだろう?」

せっかくジョギングをするなら、やはり一番気になるところですよね。

ジョギングには体力や健康、日常生活などいろいろな面で効果があることが知られています。

ここではそんなジョギングのメリットを紹介します。

ジョギングのメリット

メリット1 ダイエット効果がある

体重計に乗ろうとしている人

ジョギングは有酸素運動に分類される運動です。

有酸素運動とは筋肉への負荷が比較的軽い運動のことで、筋肉を動かす際に体内の糖質や脂質をエネルギー源とし、同時に酸素を消費します。

そのため、ジョギングをすることで体内の余分な中性脂肪を効果的に燃焼させることができるのです。

短時間の有酸素運動には効果がないと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、30分の運動を一度に行っても、3回に分けて行っても、減量効果には差がない[1]ことが分かっています。

自分の体力や体調に合わせ、少しずつでも継続していくことが大切といえるでしょう。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「内臓脂肪減少のための運動」

メリット2 生活習慣病の予防につながる

ジョギングは有酸素運動の一種であるため、「メタボリックシンドローム」の要因である内臓脂肪を減らすことができます

メタボリックシンドロームとは
腸の周りに過剰に脂肪がたまった「内臓脂肪型肥満(内臓肥満)」と高血圧や脂質異常症、高血糖などが組み合わさった状態を指します。

内臓脂肪の蓄積や高血圧、糖尿病、脂質異常症が重複し、その数が多くなるほどに動脈硬化が進行する危険性は高まります。

動脈硬化は血管を狭めたり、血管の詰まりを生じさせ心臓に負担をかけたりするため、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの命に関わる重大な病気を引き起こします。

このようなリスクを遠ざけるため、メタボリックシンドロームを改善することが重要だといえるのですね。

公園をジョギングする男女

また有酸素運動は脂肪の燃焼だけでなく、高血圧や高血糖の改善にも効果が認められています

高血圧の改善には1日30分以上の「ややきつい」と感じる程度の有酸素運動を定期的に、できれば毎日行うことが勧められています。[2]

また糖尿病の運動療法としては同じく「ややきつい」と感じる程度の有酸素運動を少なくとも週に3〜5日、20〜60分(週合計150分以上)行うことが推奨されています。[3]

メモ
糖尿病の改善には併せて週に2、3回の筋トレを行うことが勧められています。[3]

有酸素運動の一種であるジョギングは、生活習慣病予防にもぴったりだといえるのですね。

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧症を改善するための運動」

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」

メリット3 体力を増進させ全身持久力を高める

ジョギングなどの有酸素運動は、スタミナや粘り強さと表現される「全身持久力」を高めることができます

全身持久力とは長い時間体を動かし続けることのできる能力のことです。

メモ
運動生理学の分野では、全身持久力は1分間にどれだけ酸素を体内に取り込めるかを示す「最大酸素摂取量」によって評価されます。[4]

有酸素運動では、酸素を多く取り込んで消費できるほど、中性脂肪を燃焼させるエネルギーの生産量が多くなります。

つまり全身持久力が高いということは、長く運動を続けられる体力があることに加え、中性脂肪を燃焼させやすい体だともいえるのです。

さらに全身持久力を高めることで肥満や高血圧を抑制でき、死亡リスクが2倍程度下がる[4]ことも分かっています。

[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「なぜ全身持久力が必要なのか -健康と全身持久力の関連性」

メリット4 より良い睡眠をもたらす

ジョギングなどの運動には睡眠の質を良くするというメリットもあります

なかでも、規則正しい運動習慣のある人には不眠が少ないことが多くの研究によって明らかになっています。[5]

ベッドで寝ている女性

激しい運動はかえって睡眠を妨げるため、負担が軽く習慣として続けやすいジョギングのような有酸素運動が快眠に効果的といえるでしょう。

ジョギングを行うタイミングは夕方から就寝3時間前程度が快眠にはベスト[5]です。

就寝直前の運動は体を興奮させ、睡眠を妨げてしまうので避けましょう。

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」

3.ジョギングを行う際のポイント

ジョギングを行う際には気をつけるべきポイントがいくつかあります。

いずれも体に負担をかけたりけがをしたりしないために重要なので、しっかりチェックして長く安全にジョギングを続けていけるようにしましょう。

ジョギングを行う際のポイント

ポイント1 しっかり準備運動をする

すべてのスポーツに共通することですが、体を動かし始める際には準備運動を心掛けましょう。

ストレッチは意図的に筋肉や関節を伸ばすことで体の柔軟性を高め、けがや痛みを防ぎます

屋外で準備運動をする人

さらにウォーミングアップとして軽い運動から始め、心拍数や呼吸数をゆっくりと増加させていくことで、ジョギングを始める際の心臓や肺への負担を軽くすることもできます

いきなり走り出すのではなく、少しずつギアを上げていくことが大切なのですね。

ポイント2 無理のない距離から始める

ジョギングを始めようと決めた時はモチベーションが高いため、無理な目標を設定してしまいがちです。

しかし、自分の体力や日々のスケジュールに対して負担が大きければ、当然長続きしません

無理をせず、続けるのが苦にならない距離やペースを心掛けましょう。

週に何日、1回に何キロメートルといったノルマは課さず、天気が悪い日や体調の優れない日は休み、あくまで楽しく継続することを第一に考えるのがコツです。

ジョギングとウォーキングを組み合わせたり、お気に入りの心地良いコースを見つけたりするのも良いですね。

ポイント3 正しく安全なフォームで走る

ジョギングは楽しく走ることが第一ですが、そのためにもしっかり心掛けたいのが正しいフォームです。

間違ったフォームで走っていると、苦しいだけでなく体に負担がかかってしまいます

特に内股気味になったり歩幅が大き過ぎたりすると、膝を痛めてしまうこともあります。

安全で快適にジョギングを続けていくために、フォームはしっかりと意識しましょう。

【正しく安全なフォーム】

  • 頭はまっすぐにし、目線もまっすぐ前を見る
  • 腕は体の横で後ろに引いて曲げ、肘は後ろに引き上げるようにして前後に振る
  • 手は力を入れず、リラックスした状態をキープする
  • 背中をまっすぐにして肩を後ろに引き、骨盤を少し前に倒した状態に保つ
  • 足が体の真下にくるように土踏まずの辺り(足の裏の中央に近い部分)から着地し、親指の付け根や足の裏の前方部で地面を蹴る
  • 歩幅は大きくし過ぎない

ジョギングの正しいフォーム

ポイント4 自分に合ったシューズやウェアを身に着ける

「初心者だけど、わざわざちゃんとした装備をそろえる必要はあるのかな……」

とちゅうちょする方もいらっしゃるかもしれませんが、けがを防いで健康にジョギングを続けるためにもシューズやウェアをしっかりそろえることは重要です。

またファッション性の高いシューズやウェアを身に着ければテンションもモチベーションも上がります。

「せっかく買ったのだから元を取れるくらいは続けよう」

という気持ちも、ジョギングを継続するモチベーションのアップにつながるかもしれません。

ジョギング用シューズについては、着地の際の衝撃を吸収するクッション性と、安定性を重視して選ぶのがコツです。

ジョギング中はつま先に体重がかかるため、まめや爪の割れを防ぐためにも通常の靴よりも少しだけ大きなサイズを選びましょう

また1日の間でも足のサイズは変わるため、できるだけジョギングする時間帯に合わせて試し履きをすることで、よりフィットしたシューズを見つけることができます。

ジョギング用ウェアは、汗をかくことを前提に吸汗性と速乾性を兼ね備えたものを選ぶことが大切です。

汗を吸ってすぐに乾くことで、寒い時は体温の低下を防ぎ、暑い時も熱がこもるのを防ぎます。

加えて十分なストレッチ性があることも、走る際の動きやすさやフォームの維持に重要です。

より快適で安全なジョギングのために、自分にぴったりなシューズやウェアをじっくり探すと良いでしょう。

ポイント5 体調不良は常にチェック

無理を重ねてつらくなり、ジョギングへのモチベーションを失っては本末転倒です。

体調が優れない日は無理をせず、ゆっくり体を休めましょう

特に走っていて足腰に痛みを感じた場合は、自分の体力や筋力を超えてジョギングをしている可能性があります

いったん休んで走る時間やペース、フォームを見直してみましょう。

またジョギング中に寒過ぎる、暑過ぎると感じる場合は、気候や天気にウェアが合っていないかもしれません。

いずれの場合も我慢して続けず、快適な状態で続けていくことを第一に考えるのが大切です。

ポイント6 こまめに水分を摂り熱中症を予防する

ジョギングを続けていくなかで、注意しなければならない体調不良が熱中症です。

熱中症とは
暑さが原因で脱水や塩分不足、血液の循環不足などが起こることに起因する障害の総称で、熱失神や熱けいれん、熱疲労や熱射病などに分類されます。

ジョギング中には体温が上がり汗もかくため、多少涼しい季節でも熱中症対策が必要です。

長めの時間走る際には、スポーツドリンクなどの水分を忘れずに携帯し、こまめに補給するようにしましょう。

ペットボトルの水

また吸湿性や速乾性、通気性のあるウェアを選び、体に熱がこもるのを避けることも大切です。

特に直射日光の下を走る場合には、帽子も忘れずにかぶるようにしましょう。

ただし気温が31度を超えると「熱中症予防運動指針」の「厳重警戒」に当たる[6]ため、極力涼しい時間に走るように切り替えましょう。

体力のない人や肥満傾向にある人、また久しぶりに走る場合や急に気温が上がった場合などは熱中症リスクが高くなるため、より細心の注意が必要です。

[6] 公益財団法人日本スポーツ協会 「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」

ポイント7 持病がある場合はかかりつけ医に相談する

基本的には健康に良いジョギングですが、健康状態によっては死に直結する危険な行為となります。

特に狭心症、心筋梗塞、肥大型心筋症、悪性高血圧などの循環器系疾患のある人は、心臓への負担から心臓発作や不整脈を引き起こす危険があるため、必ずかかりつけ医に相談の上でジョギングを行ってください。

疾患というレベルでなくとも、高血圧の人はジョギングの前日と当日に血圧を測定し、問題がないことを確認した上で走るようにしましょう。

また糖尿病や脂質異常症といった代謝系の疾患に対して運動は基本的に推奨されるものの、これらの病気には動脈硬化のリスクがあるため、ジョギングを始める前にかかりつけ医に相談しておきましょう。

特に糖尿病は血糖のコントロールや合併症との関係で運動すべきでない場合がある[7]ので、自己判断で始めてはいけません。

健康維持のために多くのメリットのあるジョギングですが、すでに疾患を持っている場合はかかりつけ医としっかり話すことから始めましょう。

[7] 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 「糖尿病の運動のはなし」

4.ジョギングについてのまとめ

ジョギングは特別な道具や技術なしで誰でも簡単に始められ、ダイエットや健康維持、体力増進など多くのメリットがあります

これまで意識的に運動をしてこなかった人が、最初の一歩として導入するのにも適しているといえるでしょう。

しかしやり方を間違えれば長続きしないだけでなく、体に負担をかけて逆効果になってしまうこともあります。

「継続は力なり」という言葉があるように、無理なく長期間続けていくことがジョギングのメリットを最大化してくれます

正しいフォームや心構えを理解し、しっかり準備と対策をすることで、より長く快適にジョギングを続けていけるでしょう。

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