室内でできる有酸素運動7選!効果や消費カロリー、注意点を解説

室内でできる有酸素運動7選!効果や消費カロリー、注意点を解説

2023年07月03日

2024年04月24日

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「運動不足を解消したい……」

「室内でできる有酸素運動ってないのかな?」

このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

屋内にいる時間が長いとつい運動不足に陥ってしまいがちですが、有酸素運動のなかには室内で行えるものもあります

天候に左右されず取り組めるので、天気が悪い日にもおすすめです。

この記事では、室内でできるおすすめの有酸素運動を中心に、その効果や消費カロリー、室内で有酸素運動を行う際の注意点などを解説します。

1.有酸素運動とは?

有酸素運動とは筋肉にかかる負荷が比較的軽く、長時間継続しやすい運動を指します。

筋肉を動かすエネルギーとして血糖や脂肪と一緒に酸素が使われるため、有酸素運動と呼ばれます。

「有酸素運動」という名称ですが、運動の最中に呼吸をしているかどうかは関係ありません。

代表的な有酸素運動としてジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳などが挙げられます。

有酸素運動は体内の脂肪をエネルギーとして消費するので、脂肪の燃焼効果が期待できます

そのためダイエットには欠かせない運動といえるでしょう。

また有酸素運動は高血圧、脂質異常症、高血糖などのさまざまな生活習慣病の予防・改善に効果が認められています

脂質異常症とは
血液中の脂質の値が基準値から外れた状態のことです。いわゆる悪玉コレステロール値が高過ぎる高「LDLコレステロール血症」、いわゆる善玉コレステロール値が低過ぎる「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪(トリグリセリド)値が高過ぎる「高トリグリセリド血症」などがあります。

高血圧、脂質異常症、高血糖はいずれも「動脈硬化」を進行させる要因であるとされています。

動脈硬化とは
心臓から全身の器官に送られる血液が通る血管「動脈」の壁が厚く硬くなった状態のことです。心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす原因となります。

特に腸の周りに脂肪が蓄積した「内臓脂肪型肥満」に高血圧、脂質異常症、高血糖のうち二つ以上が併発した「メタボリックシンドローム」は動脈硬化を著しく進行させる恐れがあるため、予防・改善が勧められています。

有酸素運動は脂肪を燃焼させるため、内臓脂肪の減少が期待できます

また、有酸素運動には「心肺持久力」を高める効果もあります。

心肺持久力とは
心肺や肺の機能を基準としたときのスタミナや粘り強さのことを指します。心肺持久力が高いほどエネルギーの生産量が多くなり、体を長い時間動かすことが可能になります。

心肺持久力が上がれば長く動けるようになるので、その分、さらに脂肪を燃焼できるとも考えられますね。

その他に、ウォーキングやジョギングなどの運動は骨に適度な刺激を与えるため、骨がもろく骨折しやすくなる病気「骨粗しょう症」予防にも効果があるといわれています。

このように有酸素運動は負荷が軽くてもさまざまな効果が見込める運動といえます。

2.室内でできるおすすめの有酸素運動

「室内でもできる有酸素運動ってあるのかな?」

有酸素運動は屋外で行うイメージが強いかもしれませんが、室内でも実施できる種目はあります。

ここでは室内でもできるおすすめの有酸素運動を七つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

2-1.踏み台昇降

踏み台昇降は階段や踏み台などの段差を利用し、1歩ずつ上り下りを繰り返す運動です。

消費カロリーは低いですが、ウォーキングやジョギングなどと比べると足腰への負担が少なく、運動が苦手な方でも気軽に取り組めます

踏み台昇降の正しいやり方を解説します。

踏み台昇降

まずは片足ずつ足を踏み台に乗せます。

両足で踏み台に上ったら、先に乗せた方の足から順に地面に下ろします。

両足を地面に着けるまでが1セットです。

以降は台の上り下りを繰り返すだけですが、このとき台の上に真っ直ぐに立つこと、腕をしっかり振って肩甲骨を動かすことがポイントです。

踏み台がない場合は低めの椅子や階段、雑誌を重ねたもので代用できますが、台が崩れたりしないように注意しましょう。

室内ならテレビなどを見ながら実施できる点も魅力です。

2-2.もも上げ運動

もも上げ運動はその場で左右の太ももを交互に高く上げる運動です。

単純な動作を繰り返すだけなので、運動初心者でも気軽に取り組むことができます

また、何か特別な器具を用意する必要もありません。

もも上げの正しいやり方を解説します。

もも上げ運動

腕は自然な位置に下ろし、足の間を拳一つ分ほど開けて真っ直ぐ立ちます。

続いて腕を振りながら、その場で左右の太ももを交互に上げていきます。

このとき、意識して太ももを腰の高さまでしっかり上げるのがポイントです。

回数をこなせば息も上がってくるので、有酸素運動として十分な効果が見込めるだけでなく、大腰筋などの「インナーマッスル」を鍛えることにもつながります

インナーマッスルとは
体の深い位置にある筋肉の総称です。体の表面に位置するアウターマッスルとともにはたらき、姿勢を維持したり、内臓のはたらきを促したりするときに必要になります。

簡単かつ、気軽に始められるところがもも上げ運動の強みですね。

2-3.ハーフスクワット

スクワットは筋トレのイメージが強いかもしれませんが、ハーフスクワットは有酸素運動にもなります

スクワットとは
しゃがむ、立つという動作を繰り返す運動のことです。脚やお尻など、下半身の筋肉を広く鍛えることができます。

ハーフスクワットは腰を下ろす深さがスクワットの半分程度で良いので、筋トレ(スクワット)が苦手な方にもおすすめです。

ハーフスクワットの正しいやり方を解説します。

ハーフ・スクワット

足を肩幅くらいに開き、膝と爪先は少し外側に向けて立ちます。

膝を曲げながらお尻をななめ後ろ方向にゆっくり下ろします。

膝の内側の角度が90度になるまで腰を落としたら、元のフォームに戻り、腰の上げ下げを繰り返します。

有酸素運動として取り組むなら、回数をこなすよりも1回1回をゆっくり行った方が良いでしょう。

2-4.エアロビクスダンス

運動をするひとたち

エアロビクスダンスは音楽に合わせてリズミカルに手足を動かす有酸素運動です。

全身を使う運動ではありますが、動画サイトなどを参考にすれば自宅でも気軽に取り組むことができます

専門家に教わったり、仲間と一緒に運動を楽しんだりしたいなら、スポーツジムのレッスンや自治体主宰の教室などに参加するのも一つの方法です。

2-5.ルームランナーを用いたウォーキング

ルームランナー

ルームランナーを使えば、室内でもウォーキングができます

ウォーキングはジョギングと比べると体にかかる負担が少ないため、年齢や性別を問わず始めやすく、続けやすい点が強みです。

また、ジョギングとは違い常に地面が足についているので、膝や腰に疾患を抱えている人でもけがをしにくいという特徴もあります。

ルームランナーはジムに置いてあるものを利用するか、自宅用のものを購入すると良いでしょう。

2-6.ルームランナーを用いたジョギング

ルームランナーで運動する女性

ルームランナーさえあれば、室内でもジョギングをすることが可能です。

ジョギングとランニングはどちらも走る運動ですが、ランニングが本格的なトレーニングを目的としているのに対し、ジョギングの主な目的は健康な体を作ることにあります。

そのためジョギングは息切れすることなく、会話しながらでも続けられるペースで走った方が良いとされています。

ペースを上げ過ぎるとかえって有酸素運動としての効果を得にくくなってしまうので注意しましょう。

2-7.フィットネスバイク

フィットネスバイク

足腰に負担をかけたくないならフィットネスバイクを利用するのも良いでしょう。

ペダルをこぐ動作は関節にあまり負担をかけないので、運動が苦手な方でも始めやすいと考えられます

また、路上を走るサイクリングとは違い、フィットネスバイクなら天候や交通事故の心配をする必要がありません。

疲れたらすぐにやめられる点も、サイクリングにはない強みですね。

座ったままの姿勢で行える運動なので、テレビやスマホなどを見ながら自分のペースで体を動かすことができます

フィットネスバイクはスポーツジムに設置してあるものが利用できるほか、自宅用に市販品を購入することも可能です。

3.目的別の有酸素運動を行う時間や強度の目安

有酸素運動を行う時間や強度は何を目的とするかによって変わります

ここでは脂肪燃焼と生活習慣病の予防・改善という二つの目的に分けて、有酸素運動を行う時間や強度の目安をお伝えします。

3-1.脂肪燃焼を目的とする場合

内臓脂肪を約1kg減らすには、約7,000kcalのエネルギーを消費する必要があるとされています[1]。

消費カロリーは「[メッツ(METs)×時間]×体重(kg)×1.05」という式で計算できます[2]。

メッツ(METs)とは
身体活動の強さを安静時の何倍に相当するかで表す単位です。安静時が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。

主な有酸素運動のメッツは次のようになります。

【主な有酸素運動のメッツ】

有酸素運動 メッツ
平らで硬い地面を歩く(時速4.0km) 3.0
エアロビクスダンス(低い強度) 5.0
自転車でゆっくり走る(時速16.1〜19.2km) 6.8
ジョギング 7.0
エアロビクスダンス(高い強度) 7.3

国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」をもとに執筆者作成

例えば体重80kgの方が1カ月で約7,000kcal(内臓脂肪約1kg分)を運動だけで消費しようとした場合、「[メッツ(METs)×時間]×体重(kg)×1.05」の値は「[84]×80×1.05=7,056kcal」になります。

つまり1カ月に実施すべき運動の[メッツ(METs)×時間]は84、週ごとでは21になることが分かります。

これは毎日1時間普通の速度で歩く(3メッツ×7時間)か、1週間のうちに約3時間ジョギング(7メッツ×3時間)すれば達成できます。

目標体重を設定し、そこから有酸素運動を行う時間や強度の目安を計算してみるのも良いかもしれませんね。

[1] 厚生労働省「健康づくりのための運動指針2006」

[2] 厚生労働省e-ヘルスネット「エクササイズ」

3-2.生活習慣病の予防・改善を目的とする場合

代表的な生活習慣病である糖尿病の改善を目指す場合、中等度(ややきついと感じる程度)の有酸素運動を少なくとも週に3回、1回につき20分以上をめどに、合計150分以上行うことが推奨されています[3]。

高血圧や脂質異常症でも中等度の強さの有酸素運動を1日当たり30分以上、可能なら毎日行うと良いとされています[4][5]。

しかし、いきなり「ややきつい」と感じる強度の運動をしても、継続するのは難しいでしょう。

まずは無理せず続けられるものから始めて、少しずつ強度を上げていくなどの工夫が必要かもしれませんね。

また、糖尿病や高血圧、脂質異常症で通院の方は、事前に主治医に相談をしてから運動を始めてください。

心臓病などの合併症があったり、血糖値をコントロールできなかったりする方は運動を避けた方が良い場合があります

メモ
糖尿病の方の場合、特に食後1時間後に運動を行うと、食後の血糖値が高い状態が改善されるといわれています[3]。
メモ
高血圧症、脂質異常症の場合、1日の合計が30分以上であれば、連続して行う必要はないとされています[4][5]。

[3] 厚生労働省e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」

[4] 厚生労働省e-ヘルスネット「高血圧症を改善するための運動」

[5] 厚生労働省e-ヘルスネット「脂質異常症を改善するための運動」

4.室内で有酸素運動を行う際の注意点

「室内で有酸素運動をするときは、どんなことに気を付ければ良いのかな?」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

ここでは室内で有酸素運動を行う際の注意点を二つ紹介します。

注意点1 近隣の迷惑にならないよう気を付ける

手を耳を塞ぐ女性

有酸素運動のなかには地面を強く蹴ったり、足を踏み鳴らしたりする動作を伴うものもあります。

スポーツジムなどの施設の中なら問題ありませんが、アパートやマンションで有酸素運動をする際には、振動や騒音で階下や両隣の住民の方に迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。

必要なら衝撃を吸収するマットを床に敷いたり、運動を行う時間帯に配慮したりしましょう

また、安全に運動ができるように十分なスペースを確保することも重要です。

注意点2 水分補給を十分に行う

ペットボトルの水を飲む女性

運動中の発汗量は1時間に2Lにも及ぶことがあり、体内の水分が著しく失われると熱中症や脱水症にかかるリスクが高まります[6]。

熱中症・脱水症とは
熱中症は暑さによって生じる「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」などの病気の総称です。脱水症は体内の水分が足りなくなることで起こります。どちらもひどい場合は意識障害や死亡事故につながる恐れがあります。

有酸素運動を安全に行うためには、室内であっても水分補給を怠らないようにしましょう。

[6] 日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」

5.室内で行う有酸素運動についてのまとめ

有酸素運動は脂肪燃焼や生活習慣病の予防・改善などが期待でき、種目によっては室内でも行うことができます

踏み台昇降やもも上げ運動は室内でも気軽に取り組める有酸素運動で、特別な道具も必要ありません

また、ルームランナーやフィットネスバイクがあれば、室内でも屋外で行うのと同等のウォーキングやジョギング、サイクリングを実施することができます。

アパートやマンションで有酸素運動を行う際には近隣の方々に迷惑をかけないよう、振動や騒音に注意しましょう。

この記事を、室内で有酸素運動を行う習慣を身に付けるのに役立ててみてくださいね。

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