「シットアップってどんな効果があるのかな?」
と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シットアップは一般に腹筋や腹筋運動などと呼ばれており、腹直筋をメインに鍛えることができる筋トレメニューです。
腹直筋には胴体などを安定させたり、体を曲げたりするなどさまざまなはたらきがあります。
腹直筋を鍛えるとおなかの筋肉の分かれ目がはっきりし、一般にいう「シックスパック」という状態になります。
適切なフォームでトレーニングすることで、脇腹部分にある腹斜筋やインナーマッスルである腸腰筋なども鍛えることができますよ。
この記事ではシットアップの正しいやり方やその他のバリエーション、注意するポイントも詳しく解説します。
おなかを引き締めて健康的な体づくりをしたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.シットアップとは
シットアップは主に腹直筋を鍛えることができる筋トレメニューです。
腹直筋は体の最も表層にある筋肉であり、個人差がありますが元々6~8つに分かれています。
そのため腹直筋を鍛えて増大させ、体脂肪を減らすことによって腹直筋の割れ目がはっきりと見えるいわゆる「シックスパック」になります。
腹直筋は主に胴体や背骨を安定させ、体を前屈させたり腰を上げたりする動作を支えるはたらきをします。
その他にも腹斜筋などのおなかの筋肉や腰、股関節周りにある筋肉と連携し直立の姿勢を維持する役割があります。
シットアップによって腹直筋を鍛えると、おなかを引き締めたり良い姿勢を維持したりすることができるのですね。
シットアップの他、腹直筋を鍛える筋トレには「クランチ」があります。
クランチが腰を床につけたまま脚や上体を起こすのに対し、シットアップは腰が床から浮くまで上体を床から離す動作をします。
どちらも腹直筋にアプローチできる筋トレですが、シットアップは適切なフォームで行うことによって、脇腹部分にある腹斜筋やインナーマッスルである腸腰筋などにも刺激を与えることができます。
シットアップを行うことで筋肉量を増やすと「基礎代謝」を上げることもできます。
基礎代謝は主に加齢に伴う筋肉量の減少が原因で低下します。
そのため基礎代謝を上げるには筋肉量を維持、向上させることが重要です。
基礎代謝が高まると痩せやすく、太りにくい体をつくることができますよ。
正しいフォームでシットアップを継続し、美しい姿勢や健康的な体を維持できるようにしましょう。
2.シットアップやその他のバリエーションのやり方
シットアップには基本的なトレーニング方法の他、さまざまなバリエーションがあります。
この章では基本のシットアップを始め、Vシットやサイド・シットアップなどの応用したトレーニング方法をご紹介します。
まずは基本のシットアップから始め、慣れてきたらその他の方法も取り入れるようにしましょう。
2-1.シットアップ
この章では基本のシットアップをご紹介します。
シットアップでは、腹直筋の他にもおなかの左右の脇腹にある内腹斜筋や外腹斜筋も鍛えることができますよ。
まずはあおむけの姿勢になり、膝を曲げて足裏を床につけます。
両手は頭の後ろで組み、頭、肩、背中の上部、腰の順番に上体を曲げて起こします。
上体が床と垂直になるまで起こしたら、腰からゆっくりと元の姿勢に戻しましょう。
この流れを繰り返し行いましょう。
起き上がるのが難しい場合は両手を胸の前で組んだり、足先を椅子などに引っ掛けたりすると起き上がりやすくなります。
反対に足先を固定せずに体を起こすと、足が床から離れないように踏ん張る必要があるため腹筋への負荷を高めることができますよ。
2-2.Vシット
Vシットでは、腹直筋や外腹斜筋を鍛えることができます。
Vシットは上半身と下半身を同時に持ち上げるため、シットアップより難しい筋トレメニューです。
シットアップで物足りないと感じる場合は、Vシットで高い負荷をかけることができますよ。
まず両腕を頭側に伸ばし、膝を伸ばした状態であおむけに寝ます。
次に両腕を振り上げて上体を起こしながら、足先を上げてV字の姿勢を保ちます。
このとき膝は曲げないようにし、上半身と下半身を同時に上げるようにしましょう。
手脚を下ろす際には、床に着くギリギリで止めると腹筋を効果的に刺激することができますよ。
2-3.ツイスティング・シットアップ
ツイスティング・シットアップでは腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋を鍛えることができます。
まずは膝を曲げてあおむけになり、両手は頭の後ろで組みましょう。
上体をひねりながら左右どちらかにゆっくり起こします。
右に上体をひねるときには左肘が右の膝の上にくるまでひねり、左に上体をひねるときには右肘が左膝の上にくるまでひねるようにしましょう。
もし起き上がれないときは椅子などに足先を引っ掛けたり、両手を胸の前で組んだりすると負荷を軽くすることができますよ。
2-4.サイド・シットアップ
サイド・シットアップでは腹直筋と腹斜筋を鍛えることができます。
脇腹を効果的に鍛えられるトレーニングであるため、くびれが作りたい方にもおすすめですよ。
まずは横向きに寝て、膝を軽く曲げます。
このとき上側にある手は頭を支え、下側にある手は床に置きます。
横向きのまま上体を起こし、上側の肘と膝を近づけるように脚を持ち上げましょう。
元の姿勢に戻し、繰り返します。
左右を入れ替えて同様に行ってくださいね。
2-5.ボール・シットアップ
ボール・シットアップでは腹直筋、腸腰筋を鍛えることができます。
両手を頭の後ろに当てて頭を軽く起こし、脚を持ち上げましょう。
ボールが床につかないように脚を上げた状態のまま、上体を起こして元の姿勢に戻します。
この動作を繰り返しましょう。
最初は回数にこだわらず、正しいフォームで繰り返すことを意識してくださいね。
3.シットアップを行う際のポイント
「シットアップをするときに気をつけるポイントってあるのかな?」
と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シットアップに限らず、間違った方法で筋トレに取り組むと体に負担をかけてしまうことがあります。
この章では安全かつ効果的にシットアップを行うためのポイントを解説します。
ぜひ参考にしながら実践してくださいね。
ポイント1 呼吸を意識する
シットアップをする際は呼吸を意識することが重要です。
筋トレでの呼吸は「力を入れるときに息を吐き、抜く時に吸う」のが基本です。
シットアップでは体を起こすときに息を吐き、下ろすときに吸うようにしましょう。
呼吸を意識することが難しい場合は、息を吐くことに集中すると自然と呼吸がしやすくなりますよ。
反対に、筋トレ中に呼吸を止めるのは体の負担になるので避けるようにしましょう。
筋トレで力を入れる際には、一時的に息を止めてしまいがちです。
しかし息を止めると血圧が上昇し体調不良を起こしてしまう恐れがあります。
安全にシットアップを継続するには、正しい呼吸を意識して行ってくださいね。
ポイント2 反動を使わない
シットアップを行う場合は、反動を使わないようにしましょう。
シットアップで疲れてくると反動に頼りやすくなります。
しかし反動を使うとその他の筋肉にも力が入ってしまい、腹直筋への刺激が弱くなってしまいます。
また反動を使ってシットアップをすることによって腰を痛めてしまう恐れもあるとされています。
トレーニング中にきつくなってきた場合は反動を使ってシットアップを続けるのではなく、シットアップの回数を減らすようにしましょう。
安全に効果的にシットアップを行うには反動を使わないことが重要なのですね。
ポイント3 背中をしっかり丸める
シットアップを実施する際は上半身を丸め込んで起き上がるようにしましょう。
上半身を起こすだけでは腰を痛める可能性があり、筋肉への負荷も弱くなってしまう恐れがあります。
より腹筋に負荷を与え、筋力を上げるには背中を丸め込んで上半身を起こすようにしましょう。
おへそをのぞくように意識すると効果的にシットアップをすることができますよ。
ポイント4 適切な回数で行う
シットアップは適切な回数で行うようにしましょう。
すぐに高い負荷をかけてしまうと、フォームが崩れてしまったり腰痛を生じたりすることがあります。
まずは自分が反復できなくなる限界の回数を目安に行うようにしましょう。
筋トレの習慣がない場合には、軽い負荷から始めるようにし慣れてきたら回数を増やします。
それでも物足りなさを感じる際には、徐々に負荷の高いメニューを取り入れるようにしてくださいね。
ポイント5 たんぱく質を十分に摂る
筋肉量を増やすのに重要なのはたんぱく質です。
たんぱく質は筋肉を作る重要な栄養素であり、不足すると筋肉量が低下するといわれています。
たんぱく質の含有量が多い食品には、卵類・肉類・魚介類・豆類などがあります。
手軽に手に入る食品が多くあるので、これらの食品からたんぱく質を意識的に摂るようにしてくださいね。
シットアップによって体を鍛えつつ、意識的にたんぱく質を摂るようにし効率良く筋力を高めましょう。
4.シットアップについてのまとめ
シットアップは主に腹直筋を鍛えられる筋トレです。
腹直筋を鍛える筋トレには、シットアップの他にクランチがあります。
どちらも腹直筋を刺激できる筋トレですが、シットアップでは脇腹部分にある腹斜筋や、インナーマッスルである腸腰筋などにも刺激を与えることができます。
シットアップによって腹直筋を鍛えると、おなかを引き締めたり良い姿勢を維持したりすることができるようになる他、基礎代謝を高めることができるといわれています。
シットアップをいきなり負荷の高いメニューから始めてしまうと、腰痛などを引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
まずは負荷の軽い基本的なシットアップから始め、慣れてきたらVシットやサイド・シットアップなどを取り入れるようにしましょう。
安全に、より効果的にシットアップを行うには呼吸を意識し、反動を使わないよう心掛けることも重要です。
この記事を参考にしながら、ぜひシットアップに取り組んでみてくださいね。