「ごぼうにはどんな栄養素が含まれているのかな?」
ごぼうを食べる機会はあっても、どのような栄養素が含まれているのか詳しくは知らないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ごぼうは食物繊維やビタミン、ミネラルなどを豊富に含む食品です。
また、植物の苦味や色味の成分であるポリフェノールも含まれています。
この記事ではごぼうに含まれる栄養素のはたらきを主に解説しています。
ごぼうをおいしく食べるためのコツもご紹介しているので、調理する際の参考にしてくださいね。
1.ごぼうの基礎知識
まずはごぼうがどんな野菜なのかをご紹介しましょう。
ごぼうはキク科ゴボウ属の野菜です。
根が細くて長いものと、太くて短いものがありますが、一般的に食されているのは細くて長い「滝野川ごぼう」という品種です。
ごぼうの主な産地は北海道、青森県、茨城県、千葉県で、春と秋に収穫されますが、貯蔵が可能なため1年中流通しています。
また、ごぼうのカロリーは100g当たり58kcalです[1]。
これだけではごぼうのカロリーが高いのか低いのかイメージしづらいですよね。
他の代表的な根菜と比較してみましょう。
【代表的な根菜の100g当たりのカロリー】
食品名 | 加工状態など | カロリー |
---|---|---|
かぶ(皮なし) | 生 | 19kcal |
だいこん(皮なし) | 生 | 15kcal |
にんじん(皮なし) | 生 | 32kcal |
ごぼう | 生 | 58kcal |
さつまいも | 生 | 127kcal |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ごぼうのカロリーはだいこんやにんじんより高いものの、さつまいもほどではないことが分かりますね。
[1] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
2.ごぼうに豊富に含まれる栄養素
ごぼうには食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれます。
【ごぼうに豊富に含まれる栄養素とその含有量(100g当たり)】
栄養素 | 含有量 |
---|---|
食物繊維 | 5.7g |
ビタミンB6 | 0.10mg |
葉酸 | 68μg |
カリウム | 320mg |
カルシウム | 46mg |
マグネシウム | 54mg |
鉄 | 0.7mg |
銅 | 0.21mg |
亜鉛 | 0.8mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ただし、ごぼうはカロリーが低く、100kcalは172gに相当するため、ごぼうだけからこれらの栄養素を十分に摂取することは難しいと考えられます[3]。
成人男女の1日当たりの摂取量の目安(『日本人の食事摂取基準(2020年版)』に準拠)もご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
未成年の食事摂取基準は「乳児・小児の食事摂取基準」に掲載されています。
妊娠中・授乳中の方は必要量が増える場合があるため、「妊婦・授乳婦の食事摂取基準」で付加量をご確認ください。
早速、それぞれの栄養素のはたらきをみていきましょう。
[2] 東京都保険医療局「栄養成分表示ハンドブック」
[3] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
2-1.食物繊維
食物繊維はごぼうに含まれる栄養素のなかでも特徴的なものです。
ごぼう100g当たりには食物繊維が5.7g含まれます[4]。
食物繊維は小腸で消化・吸収されず、大腸まで届きます。
便通を良くするはたらきがある他、脂質や糖、ナトリウムを吸着して体外に排出する作用を持っており、これらの過剰摂取が原因である肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧などの予防・改善効果が期待できます。
ほとんどの日本人が目標量を摂取できていないとされているので、積極的な摂取を心掛けたいものです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、食物繊維の1日当たりの摂取目標量は男性の場合、18〜64歳で21g以上、65歳以上では20g以上です[5]。
女性の場合、18〜64歳で18g以上、65歳以上では17g以上です[5]。
食物繊維についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
食物繊維は1日にどのくらい摂ればいい?期待できる効果や食材を紹介
[4] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[5] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-2.ビタミンB6
ビタミンB6もごぼうに豊富に含まれる栄養素です。
ビタミンB6はごぼう100g当たりに0.10mg含まれます[6]。
ビタミンB6はたんぱく質、脂質、炭水化物を合成・分解する過程である「代謝」の「補酵素」としてはたらく他、神経伝達物質の生成などに関わっています。
ビタミンB6の不足は皮膚炎や食欲不振、「動脈硬化」の原因になることがあります。
逆にビタミンB6を過剰摂取すると神経障害、精子数の減少などが起こるとされています。
ビタミンB6の1日当たりの摂取推奨量は、18歳以上の男性で1.4mg、女性で1.1mgです[7]。
ビタミンB6についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
[6] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[7] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-3.葉酸
ごぼうには葉酸が豊富に含まれます。
ごぼう100g当たりに含まれる葉酸は68μgです[8]。
葉酸は細胞増殖に必要なDNAの合成に関わっています。
葉酸が不足すると貧血になり、動悸(どうき)や息切れ、疲労感といった症状が現れます。
また胎児の細胞増殖が盛んな妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児が「神経管閉鎖障害」を発症するリスクが高まります。
そのため厚生労働省は妊娠を計画している女性に対し、通常の食事からの摂取に加え、栄養補助食品などから1日当たり400μgの葉酸を摂取することを推奨しています[9]。
摂取が推奨される期間は、妊娠の1カ月以上前から妊娠3カ月までです[9]。
とはいえ葉酸さえ摂取すれば神経管閉鎖障害のリスクがなくなるわけではないため、バランスの良い食事を心掛ける必要があります。
また、栄養補助食品などによる葉酸の過剰摂取は健康状態の悪化を招くこともあるので注意しましょう。
妊娠を計画している方以外の摂取推奨量は18歳以上の男女共に1日240μgです[10]。
葉酸についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
葉酸が多く含まれている食べ物とは?効果や摂取基準もあわせて解説
[8] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[9] 厚生労働省 「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
[10] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-4.カリウム
ごぼうにはカリウムが豊富に含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれるカリウムは320mgです[11]。
カリウムには細胞内液の「浸透圧」を調整するはたらきがあります。
またナトリウムを体外に排出しやすくする作用もあるため、塩分の摂り過ぎを防ぐのにも役立ちます。
カリウムが不足するとこれらの作用に影響する他、脱力感や食欲不振、不整脈などの症状が現れることがあるので注意が必要です。
大量に摂取しても体の調整機能がはたらくため、過剰摂取の心配はあまりありません。
カリウムの1日当たりの摂取目標量は18歳以上の男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上です[12]。
カリウムについてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
カリウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を紹介
[11] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[12] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-5.カルシウム
カルシウムもごぼうに豊富に含まれる栄養素の一つです。
ごぼう100g当たりにはカルシウムが46mg含まれています[13]。
カルシウムは骨と歯の形成に必要な栄養素です。
また血液の凝固や心筋の収縮などにも関わっています。
カルシウムが不足すると骨の量が減ったり、骨粗しょう症にかかったりします。
健康で通常の食事をしている場合、カルシウムを過剰に摂っても健康上の問題が生じることは稀です。
しかし、サプリメントなどを過剰に摂取した場合は「泌尿器系結石」、「ミルクアルカリ症候群」などの発症リスクが高まります。
カルシウムの1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜29歳で800mg、30〜74歳で750mg、75歳以上で700mgです[14]。
女性の場合は18〜74歳で650mg、75歳以上で600mgです[14]。
カルシウムについてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
カルシウムを多く含む食品と効果的な摂り方は?骨の健康を守ろう!
[13] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[14] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-6.マグネシウム
ごぼうにはマグネシウムも豊富に含まれます。
ごぼう100g当たりのマグネシウム含有量は54mgです[15]。
マグネシウムには300種類以上の酵素を活性化するはたらきがあり、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温や血圧の調整などの役割を担っています[16]。
マグネシウム不足による弊害としては骨粗しょう症、不整脈、筋肉の収縮異常などが挙げられますが、通常の食事をしていて摂取不足に陥ることはまれです。
また、過剰に摂取されたマグネシウムは速やかに体外に排出されます。
マグネシウムの1日当たりの摂取推奨量は男性で18〜29歳が340mg、30〜64歳が370mg、65〜74歳が350mg、75歳以上が320mgです[17]。
女性は18〜29歳が270mg、30〜64歳が290mg、65〜74歳が280mg、75歳以上が260mgです[17]。
マグネシウムについてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
マグネシウムとは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を解説
[15] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[16] 厚生労働省 e-ヘルスネット 「マグネシウム」
[17] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-7.鉄
ごぼうには鉄が豊富に含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれる鉄は0.7mgです[18]。
鉄は赤血球をつくって酸素の運搬を行う他、各種酵素の構成要素として重要な役割を担います。
鉄が不足すると赤血球の数が減って貧血になり、頭痛やめまい、動悸、息切れなどの症状が現れます。
貧血の症状は極度に鉄が不足するまで現れないため、日頃から注意が必要です。
特に乳幼児や月経のある女性、妊娠中・授乳中の方は鉄不足に陥りがちなので気をつけましょう。
一方、よほど偏った食事をしていない限り、過剰摂取の心配はありません。
鉄の1日当たりの摂取推奨量は18〜74歳の男性で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[19]。
女性で月経がある場合は18〜49歳で10.5mg、50〜64歳で11.0mg、月経がない場合は18〜64歳で6.5mg、65歳以上で6.0mgです[19]。
鉄についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!
[18] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[19] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-8.銅
ごぼうには銅が豊富に含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれる銅は0.21mgです[20]。
銅は酵素の活性化、鉄の代謝、神経伝達物質の産生、活性酸素の除去などに関わっています。
通常の食生活を送っていれば摂取不足に陥ることはないとされています。
また銅は毒性の低い栄養素であるため、過剰摂取による悪影響についての報告はほとんどありません。
銅の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜74歳で0.9mg、75歳以上で0.8mg、女性の場合は18歳以上で0.7mgです[21]。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「『健康食品』の安全性・有効性情報」というサイトで銅の情報を公開しているので、参考にしてみてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」
[20] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[21] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-9.亜鉛
ごぼうには亜鉛が豊富に含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれる亜鉛は0.8mgです[22]。
亜鉛は酵素を構成する他、ホルモンの合成や分泌、DNAやたんぱく質の合成に関わります。
亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振などの症状が現れます。
亜鉛は極めて毒性が低いため、通常の食事をしていて過剰摂取が問題になることはほぼありません。
亜鉛の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜74歳で11mg、75歳以上で10mgです[23]。
女性の場合は18歳以上で8mgです[23]。
亜鉛についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
亜鉛のはたらきと1日の適切な摂取量とは?亜鉛を多く含む食品も紹介
[22] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[23] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3.ごぼうに含まれる栄養素・成分
ごぼうには各種ビタミンの他、ポリフェノールが含まれています。
【ごぼうに含まれる栄養素とその含有量(100g当たり)】
栄養素 | 含有量 |
---|---|
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
パントテン酸 | 0.23mg |
ナイアシン(ナイアシン当量) | 0.6mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
それでは各栄養素のはたらきをみていきましょう。
[24] 東京都保険医療局「栄養成分表示ハンドブック」
3-1.ビタミンB1
ごぼうにはビタミンB1が含まれています。
ごぼう100g当たりのビタミンB1含有量は0.05mgです[25]。
ビタミンB1は炭水化物からのエネルギー産生に関わっている他、皮膚や粘膜の健康維持を助けるはたらきも持っています。
糖質の多い食品やアルコールを大量に摂取すると、体内でのビタミンB1の需要が高まり、不足が起こりやすくなります。
ビタミンB1は糖質の代謝に関わるため、不足により糖質を主なエネルギー源としている脳や神経に影響が出ることがあります。
一方、ビタミンB1の過剰摂取による悪影響はほとんど報告されていません。
ビタミンB1の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜49歳で1.4mg、50〜74歳で1.3mg、75歳以上で1.2mgです[26]。
女性は18〜74歳で1.1mg、75歳以上で0.9mgです[26]。
ビタミンB1についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
[25] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[26] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3-2.ビタミンB2
ごぼうにはビタミンB2も含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれるビタミンB2は0.04mgです[27]。
ビタミンB2はエネルギー代謝に関わる補酵素としてはたらく他、成長の促進、皮膚や粘膜の保護といった役割を担っています。
そのため不足すると成長障害、皮膚炎、口内炎などの症状が現れます。
過剰なビタミンB1は尿中に排泄されるため、過剰摂取による悪影響を受けにくいとされています。
ビタミンB2の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜49歳で1.6mg、50〜74歳で1.5mg、75歳以上で1.3mgです[28]。
女性は18〜74歳で1.2mg、75歳以上で1.0mgです[28]。
ビタミンB2についてさらに詳しいことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介
[27] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[28] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3-3.パントテン酸
ごぼうにはパントテン酸が含まれています。
ごぼう100g当たりのパントテン酸含有量は0.23mgです[29]。
パントテン酸は糖と脂肪酸の代謝に関わっています。
さまざまな食品に含まれているため、通常の食事をしていて不足することはほぼありません。
また過剰摂取による悪影響もほとんどないとされています。
パントテン酸の1日当たりの摂取目安量は18〜49歳の男性で5mg、50歳以上で6mg、18歳以上の女性では5mgです[30]。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「『健康食品』の安全性・有効性情報」というサイトでパントテン酸の情報を公開しているので、参考にしてみてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」
[29] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[30] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3-4.ナイアシン
ごぼうにはナイアシンも含まれています。
ごぼう100g当たりに含まれるナイアシンは、ナイアシン当量で0.6mgNEです[31]。
ナイアシンは皮膚や粘膜の健康維持を補助する栄養素です。
また脂質を構成する成分である脂肪酸やステロイドホルモンをつくるはたらきもあります。
ナイアシンが不足すると皮膚炎や下痢、精神神経障害を伴うペラグラという病気にかかることがありますが、日本での発症はまれです。
過剰摂取した場合は一時的に顔が紅潮したり、むずがゆくなったりする「フラッシング症状」が起こることがあります。
ナイアシンの1日当たりの摂取推奨量は、男性は18〜49歳で15mgNE、50〜74歳は14mgNE、75歳以上は13mgNEです[32]。
女性は18〜29歳で11mgNE、30〜49歳で12mgNE、50〜74歳で11mgNE、75歳以上で10mgNEです[32]。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が「「健康食品」の安全性・有効性情報」というサイトでナイアシンの情報を公開しているので、参考にしてみてくださいね。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報」
[31] 文部科学省 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[32] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3-5.ポリフェノール
ポリフェノールには食品表示基準が設定されていませんが、ごぼうに特徴的な成分であるためご紹介します。
ポリフェノールはほとんどの植物に含まれる苦味や色味の成分です。
抗酸化作用を持つため、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。
ポリフォノールの効果は長時間持続しないため、こまめな摂取を心掛けると良いでしょう。
ポリフェノールについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ポリフェノールとは?体への効果と摂取できる食品・飲み物を解説!
4.ごぼうをおいしく食べるコツ
「ごぼうをおいしく食べるにはどうすれば良いのかな?」
食品から栄養素を摂取するのは大切なことですが、せっかくならおいしい食事を楽しみたいですよね。
そのためこの章ではごぼうをおいしく食べるためのコツをご紹介します。
4-1.ごぼうの選び方
ごぼうは真っすぐでひげが少なく、ひびやしわがあまり入っていないものを選ぶと良いでしょう。
極端に太いものは育ち過ぎているせいで内部が割れてしまっている可能性があります。
また泥付きの方が日持ちがし、風味も強いのでおすすめです。
4-2.ごぼうの保存方法
ごぼうは乾燥すると硬くなり、風味も落ちてしまいます。
そのため泥付きごぼうは新聞紙に包み、冷暗所で保存するのがおすすめです。
洗いごぼうは鮮度が大切なので、湿気が逃げないようにラップに包み、冷蔵庫の野菜室で保存してください。
保存した後はなるべく早く食べ切りましょう。
4-3.ごぼうの下ごしらえ
ごぼうの香りや風味の多くは皮の部分にあります。
そのためピーラーなどで厚く皮をむくことはせず、包丁の背でこそげ落とす程度にとどめると良いです。
また長時間水につけるとポリフェノールをはじめとした水溶性の栄養素が流れ出てしまうため、あく抜きは手短に行いましょう。
5.ごぼうの栄養についてのまとめ
ごぼうはキク科ゴボウ属の野菜です。
ごぼうには食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
なかでも特徴的なのは食物繊維で、便通を良くするはたらきがある他、肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧などの予防・改善効果が見込めます。
また抗酸化作用を持つポリフェノールが含まれているため、動脈硬化などの生活習慣病の予防効果が期待できます。
ごぼうは真っすぐでひげが少なく、ひびやしわがあまり入っていないものを選ぶと良いでしょう。
泥付きのものの方が日持ちする上、風味も強いのでおすすめですよ。
香りや風味の多くは皮の部分にあるため、皮は厚くむかず、こそげ落とす程度にとどめるのが下ごしらえのコツです。
この記事を参考にごぼうを食生活に上手に取り入れてみてくださいね。