カルシウムの効果とは?過不足の影響や摂取源となる食べ物も紹介

2023年12月20日

2024年10月30日

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「カルシウムにはどんな効果があるんだろう?」

カルシウムは骨や歯を丈夫にすると聞いたことがある方も多いでしょう。

まさにカルシウムは丈夫な骨や歯をつくる栄養素です。

その他にも血液凝固や心筋の収縮などの生命活動に関わるさまざまな作用を持っています

しかし、カルシウムの摂取量は全ての世代で推奨量に達していません

この記事ではカルシウムの具体的な効果や作用、過不足による体への影響などについて解説します。

カルシウムを多く含む食品もご紹介するので、ぜひ食卓に取り入れてくださいね。

1.カルシウムの効果や作用

「カルシウムにはどんなはたらきがあるのかな?」

このように疑問に思う方もいらっしゃいますよね。

カルシウムには骨を丈夫にするという有名なはたらきの他にも、生命活動に関わる重要なはたらきがあります

ここでは、カルシウムの効果や作用について詳しくご紹介します。

カルシウムの効果や作用

【関連情報】 「カルシウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を解説」についての記事はこちら

1-1.骨や歯の材料となる

カルシウムは骨や歯を構成する必須ミネラルの一つです。

ミネラルとは
生体の主要な構成成分である酸素、炭素、水素、窒素以外の総称のことです。このうち栄養素としてヒトの体に必要な16種類を「必須ミネラル」といいます。 [1]。ミネラルは体内でつくることができないため、食べ物から摂取する必要があります。

カルシウムは体重の1~2%を占めており、ミネラルのなかでは体内に最も多く含まれています[2]。

そしてそのうちの99%が骨と歯に存在しています[2]。

骨にはヒトの体を支えて姿勢を保つ、内臓を守るなどのはたらきがあるため、その主要な材料となるカルシウムは重要な栄養素だといえるでしょう。

[1] 国立研究開発法人 国立循環器病センター 「栄養に関する基礎知識」

[2] 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

1-2.筋肉の正常な収縮に関わる

カルシウムは筋肉を正常に収縮させるために欠かせない栄養素です。

筋肉の収縮は、筋肉に存在する「カルシウムイオン」の濃度の変化によってコントロールされています。

メモ
カルシウムイオンとはカルシウムの原子がプラスの電気を帯びたものです。食物から摂取したカルシウムは胃酸によって溶かされ、カルシウムイオンの状態で腸管から吸収されます。

ヒトの体の筋肉は筋原線維と呼ばれる太さ0.001mm程度の極めて細長いたんぱく質が集まってできています[3]。

筋原線維は「アクチン」と「ミオシン」というたんぱく質が互い違いに重なってできており、これらが互いに作用して筋肉が収縮します。

そのうちアクチンの層に存在する「トロポニン」というたんぱく質はカルシウムイオンと結合することで筋肉を収縮させるスイッチとなります。

筋肉の収縮という日常的なはたらきにカルシウムは欠かせないですね。

[3] 一般社団法人 日本細胞生物学会 「筋原線維(筋原繊維)」

1-3.血液凝固を促進する

カルシウムには、血液凝固を促進するはたらきがあります

けがなどで多くの血が失われると命に関わるため、ヒトの体には血を止めるはたらきが備わっています。

止血のはたらきには大きく分けて「血小板」が作用するものと、「血漿」に含まれる血液凝固因子によるものがあります

メモ
血液は液体成分である血漿と有形成分である血小板、白血球、赤血球に分けられます。けがなどで出血すると、傷ついた部位に血小板が集まり、血をふさぐ血のかたまり(凝血塊)が大きくなり血栓ができて止血します。

カルシウムは血漿に含まれる血液凝固因子の一つです。

カルシウム以外の血液凝固因子にはプロトロンビンやフィブリノーゲンと呼ばれるたんぱく質があり、出血した際はこれらが次々と活性化されて止血します。

1-4.心筋の機能を正常に保つ

カルシウムイオンには、心筋の機能を正常に保つはたらきがあります

心臓の筋肉である心筋は、活動電位と呼ばれる「電気信号」と心筋細胞内に存在するカルシウムイオンの作用により収縮します。

活動電位とは
細胞の電位が一時的に変化する一連の反応のことをいいます。活動電位によって心筋細胞で起こる電気的なはたらきが心臓を規則正しく収縮させています。

心臓には電気信号を出して活動電位が心臓全体に伝わることで心筋細胞の中のカルシウムイオンの濃度が高まり、心筋細胞が収縮します

それと同時に心臓が拍動し血液が送り出されます。

なお心臓の活動電位やカルシウムイオンは自律神経によって調整されているため、心臓の拍動の強さや頻度は体の状態によって変わります。

運動や興奮によって心拍数が変化するのはこうした理由なのですね。

自律神経とは
意思と関係なく刺激に反応し、身体機能を調節する神経系のことです。自律神経は体を活発に動かす際にはたらく交感神経と体を休めるときにはたらく副交感神経に分かれています。

2.カルシウムの過不足による影響

カットしたカマンベールチーズ

「カルシウムが不足するとどんな影響が出るんだろう?」

「カルシウムは摂り過ぎても良くないのかな……」

カルシウム不足や過剰摂取が体にどんな影響を及ぼすのか気になりますよね。

ここでは過不足による影響について解説します。

2-1.カルシウムが不足した場合の影響

カルシウムの不足は「骨粗しょう症」をはじめとした疾患の原因となります

骨粗しょう症とは
骨がもろくなり骨折しやすい状態のことです。骨を形成するカルシウムやマグネシウムの不足、カルシウムの吸収に必要なビタミンD不足などによって起こります。また閉経後のホルモンの減少や運動不足も骨粗しょう症の要因です。

骨は新しく骨をつくる骨形成と、古くなった骨を壊す骨吸収が絶えず繰り返され、日々作り直されています。

骨の健康を維持するためにはこの骨形成と骨吸収のバランスが大切ですが、骨吸収が上回った状態が続くと骨にあるカルシウムが少なくなり、骨がもろくなってしまいます。

特に女性は閉経によって女性ホルモンの「エストロゲン」が急激に減少することで骨粗しょう症のリスクが急増するため注意が必要です。

エストロゲンには骨形成を促すはたらきがあります。

そのため更年期になってエストロゲンが減少することで骨吸収が骨形成を上回るようになり、骨の量が減ってスカスカになってしまうのです。

骨粗しょう症を予防するためにもカルシウムを意識して摂りたいですね。

またカルシウムが不足すると高血圧を招く危険があります

体内のカルシウムの多くは骨に貯蔵されており、カルシウムが不足した場合は骨に貯蔵されているカルシウムが血液中に溶け出して不足分が補われます。

カルシウム不足が続くと不足分を補うために骨から溶け出す量が増え、血液中のカルシウム濃度が高くなってしまいます。

メモ
カルシウムが不足して骨からの補給量が増加し、血液中のカルシウムが増える現象を「カルシウム・パラドックス」といいます。パラドックスは逆説を意味しています。

カルシウムは生命活動の大事な栄養素であるため不足を補う作用は欠かせませんが、血液中の濃度が高まるとカルシウムは血管壁に取り込まれて血管壁を収縮させてしまいます。

その結果血液の流れが悪くなり、心臓がさらに強い力で血液を送り出そうとするため高血圧のリスクが高まります

特に塩分を摂り過ぎている場合は要注意です。

塩分の過剰摂取はそれ自体が高血圧の大きな原因となると同時に、カルシウムの排出も促します。

過剰な塩分がカルシウム・パラドックスの引き金となり、高血圧のリスクをさらに高める危険があるといえるでしょう。

高血圧を予防・改善したい場合には、塩分の摂り過ぎに加えカルシウム不足にも注意する必要があります

さらに、カルシウムの不足は動脈硬化の要因にもなります。

動脈硬化とは
心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管「動脈」の壁が厚く硬くなった状態のことです。加齢や高血圧、コレステロールの過剰、肥満などによって引き起こされます。動脈硬化が進行すると血管が狭くなったり詰まったりしやすくなり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの原因となります。

カルシウム不足によって血液中のカルシウムが増えると、血管壁が硬くなって血管の内側が傷つきやすくなり、血管自体がもろくなってしまいます。

また血管内の傷にはコレステロールなどが付着しやすいため、血液の流れを悪化させます。

カルシウムの不足は骨だけではなく、高血圧や動脈硬化といった疾患にも影響を及ぼしかねません。

2-2.カルシウムを過剰に摂取した場合の影響

カルシウムを過剰に摂取すると「高カルシウム血症」や「高カルシウム尿症」を発症する場合があります

高カルシウム血症とは
血液中のカルシウム濃度が高い状態のことを指します。初期症状としては、便秘や吐き気、腹痛、食欲不振などが挙げられますが、ほとんど症状がない場合もあります。重度のカルシウム血症は、錯乱や情動障害、せん妄、幻覚、昏睡(こんすい)を伴う脳の機能障害などを引き起こすことがあります。
高カルシウム尿症とは
尿中のカルシウム量が多い状態のことです。泌尿器系に結石ができるリスクを高めます。

また、血管や腱(けん)、乳房などの軟組織でカルシウムが沈着する石灰化や、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性があります。

前立腺がんとは
男性の膀胱(ぼうこう)のすぐ下にある前立腺に発生するがんのことです。早期の前立腺がんの場合は自覚症状がないことが多く、進行した際には尿が出にくい排尿困難や頻尿などの症状が出ることが多いです。

ただ、日本人のカルシウム摂取量は少ないため、過剰摂取の心配は必要ないほどといわれています。

3.カルシウムの食事摂取基準と平均摂取量

器にはいったヨーグルト

「カルシウムは1日にどれくらい摂取すれば良いんだろう?」

生命活動に関わるカルシウムは、どれくらい摂取すれば良いのか気になりますよね。

ここでは1日当たりどれくらいカルシウムを摂取する必要があるのか、また平均してどれくらいの量を摂取しているのか解説します。

3-1.1日当たりの食事摂取基準

厚生労働省は、健康のための栄養素の摂取量の基準として「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表しています。

カルシウムの食事摂取基準は以下のように定められています。

【カルシウムの1日当たりの食事摂取基準(mg/日)】

性別 男性 女性
年齢 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量
0~5(カ月) 200 200
6~11(カ月) 250 250
1~2歳 350 450 350 400
3~5歳 500 600 450 550
6~7歳 500 600 450 550
8~9歳 550 650 600 750
10~11歳 600 700 600 750
12~14歳 850 1,000 700 800
15~17歳 650 800 550 650
18~29歳 650 800 2500 550 650 2500
30~49歳 600 750 2500 550 650 2500
50~64歳 600 750 2500 550 650 2500
65~74歳 600 750 2500 550 650 2500
75歳以上 600 700 2500 500 600 2500

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

メモ
「推定平均必要量」は半数の方が1日の必要量を充たせる量です。十分な科学的根拠が得られず推定平均必要量が算定できない場合に、栄養状態を維持するのに十分な量を「目安量」としています。また「推奨量」はほとんどの方が1日の必要量を満たせる量、「耐容上限量」は過剰摂取による健康障害を起こさない上限となる量です。

次に実際にどれくらいのカルシウムを摂取しているのか確認しましょう。

3-2.1日当たりの平均摂取量

厚生労働省が行った「令和元年国民健康・栄養調査」によると、日本人の平均的なカルシウム摂取量は以下のとおりです。

【カルシウムの1日当たりの平均摂取量(mg/日)】

年齢 男性 女性
1~6歳 446 391
7~14歳 676 594
15~19歳 504 454
20~29歳 462 408
30~39歳 395 406
40~49歳 442 441
50~59歳 471 472
60~69歳 533 539
70~79歳 585 574
80歳以上 537 490

厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」をもとに執筆者作成

男性、女性共に全ての年代で食事摂取基準の推奨量を下回っています

日々の食事のなかで意識してカルシウムを摂取するように心掛けましょう

4.カルシウムを多く含む食品

「カルシウムはどんな食品に多く含まれているんだろう?」

カルシウムを積極的に摂るためにも、どんな食品にカルシウムが多く含まれているのか把握しておきたいものですよね。

カルシウムは、乳製品や魚介類をはじめ、野菜や大豆製品、海藻類などの幅広い食材から摂取できます。

ここでは、カルシウムを含む具体的な食品とカルシウムの含有量を確認しましょう。

4-1.乳製品

カップにはいった牛乳と牛のミニチュア

カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品に含まれています

【カルシウムを含む乳製品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
パルメザンチーズ - 1,300mg
脱脂粉乳(スキムミルク) - 1,100mg
チェダーチーズ - 740mg
プロセスチーズ - 630mg
カマンベールチーズ - 460mg
ヨーグルト(低脂肪無糖) - 130mg
ヨーグルト(全脂無糖) - 120mg
普通牛乳 - 110mg
ヨーグルト(加糖ヨーグルト) - 110mg
アイスクリーム(普通脂肪) - 110mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

なかでも牛乳はカルシウムが豊富なだけでなく、吸収率が高い食品です。

カルシウム不足を補うためにも、牛乳をうまく取り入れたいですね。

4-2.魚介類

半生しらす干し

カルシウムは、小魚などの魚介類にも含まれています

【カルシウムを含む魚介類と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
干しえび 加工 7100mg
かたくちいわし 田作り 2500mg
さくらえび 煮干し 1500mg
まあじ(小型・骨付き) 780mg
しらす干し 半乾燥品 520mg
わかさぎ 450mg
ししゃも 330mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

魚介類のカルシウム吸収率は、乳製品よりは低いものの比較的高めです。

魚介類は日本人の食生活にも取り入れやすいため、魚介類からカルシウムを意識して摂取するのも良いですね。

4-3.野菜類

収穫した葉もの野菜

カルシウムは野菜類にも含まれています。

【カルシウムを含む野菜類と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
切り干し大根 乾燥 500mg
モロヘイヤ 260mg
だいこん(葉) 260mg
水菜 210mg
小松菜 170mg
チンゲンサイ 100mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

野菜類のカルシウム吸収率は乳製品や魚介類ほど高くはありませんが、比較的、たくさん食べやすい食品が多いですね。

4-4.豆類

戻す前の高野豆腐と大豆

カルシウムは豆類や大豆製品にも含まれています

【カルシウムを含む大豆製品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
えんどう 塩豆 1300mg
凍り豆腐 630mg
油揚げ 310mg
がんもどき - 270mg
木綿豆腐 - 93mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

大豆製品には大豆イソフラボンという成分も含まれており、骨粗しょう症の予防や改善効果が期待できるといわれています。

骨の健康維持のためにも、豆類や大豆製品を食卓にうまく取り入れられると良いですね。

4-5.海藻類

海藻サラダ

カルシウムは海藻類にも含まれています

【カルシウムを含む海藻類と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
ひじき 1000mg
刻み昆布 - 940mg
カットわかめ 870mg
焼きのり - 280mg
塩昆布 - 280mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

海藻類はなかなか一度にたくさん食べられる食品ではありませんが、トッピングや副菜などにうまく取り入れながら摂取しましょう。

5.カルシウムを摂取する際のポイント

摂取したカルシウムを体内でしっかり吸収させるには、押さえておくべきポイントがいくつかあります。

カルシウムの吸収率は一緒に摂取する成分によって大きく異なり、吸収を助けてくれる成分がある一方で、吸収を阻害してしまう成分もあります

ここでは、カルシウムを摂取する際のポイントについて解説します。

ポイント1 他の栄養素との相性を意識する

しいたけ

カルシウムの吸収率は低いため、摂取する際は他の栄養素との相性を意識しましょう

食事で摂ったカルシウムは腸で吸収されます。

この際にビタミンDはカルシウムの吸収を促してくれます。

摂取したカルシウムを体内にしっかり取り込むにはビタミンDの摂取が重要なのですね。

2023年に発表された調査結果では、日本における調査対象者の98%が日本代謝内分泌学会・日本整形外科学会が提唱するビタミンD不足(<30 ng/mL)に該当すると報告されました。[4]。

ビタミンDはさんまや鮭などの魚や、しいたけやきくらげなどのきのこ類に多く含まれています。

意識して積極的に摂取しましょう。

またビタミンDは食事で摂るだけではなく、日光を浴びることで体内でもつくることができます。

ビタミンDについては以下の記事で解説しています。

ビタミンDはどんな食べ物に含まれる?1日の摂取基準やはたらきは?

さらに、吸収したカルシウムが骨に定着するのをサポートしてくれるのがビタミンKです。

ビタミンKは、小松菜やわかめ、ブロッコリー、納豆などに多く含まれています。

ビタミンKについては以下の記事で解説しています。

ビタミンKにはどんな効果がある?摂取目安量とおすすめの食材を紹介

一方、カルシウムの吸収を妨げる成分としてリンが挙げられます。

メモ
リンは必須ミネラルの一種です。カルシウムなどと共に骨を形成する他、体内のあらゆる組織に存在し、エネルギー産生にも関わる重要な栄養素です。

リンはカルシウムと同様に丈夫な骨をつくるために欠かせない栄養素ですが、摂取し過ぎた場合にはカルシウムの吸収を抑制します

加工食品の添加物にリンが多く用いられているため、インスタント食品やスナック菓子などを食べる習慣のある方は注意が必要です。

リンを含む加工食品の摂取が多い場合は、カルシウムの吸収を妨げてしまうため注意が必要です。

ポイント2 適度な運動を行う

青空のしたで背伸びをする女性

カルシウムを摂取するのと一緒に、適度な運動を行うことがポイントです。

運動を行うことで骨に負荷がかかって骨をつくるはたらきが活発になり、摂取したカルシウムが骨の中にとどまりやすくなります。

一方で運動を行わずに骨に負荷がかからない状態が続くと、骨の中のカルシウムが溶け出てしまい、骨がもろくなってしまうのです。

またウォーキングや筋肉トレーニングなどの骨に直接刺激が加わる運動を行うと、微量の電流が骨に伝わって強さが増すといわれています。

カルシウムやビタミンD、ビタミンKを十分に摂取し、適度な運動を行うことで骨粗しょう症を予防する効果が期待できますね。

[4]東京慈恵会医科大学「98%の日本人が「ビタミン D 不足」に該当」

6.カルシウムの効果についてのまとめ

カルシウムは骨や歯を構成する必須ミネラルの一種で、体内では主に骨や歯を構成しています。

十分に摂取することで骨や歯を丈夫にする効果が期待できます。

またその他にも筋肉の正常な収縮や血液凝固の促進に関わっています。

さらに心筋の機能を正常に保つ役割も担っているため、カルシウムは生命活動に欠かせない栄養素といえるでしょう。

カルシウム不足は骨粗しょう症や高血圧、動脈硬化のリスクを高めます

日本人の食生活はカルシウムが不足しがちなため、意識的に摂取する必要があります。

カルシウムは乳製品や魚介類をはじめ、野菜や大豆製品、海藻類などの幅広い食材から摂取できます。

またカルシウムの吸収を促すビタミンDや骨への定着を助けるビタミンKなどの栄養素を摂ることも重要です。

加えて、運動で骨に刺激を与えることもカルシウムを骨に定着させるためには効果的です。

この記事の内容をカルシウムを十分に摂取するための参考にしてくださいね。

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