血糖値の正常値とは?高・低血糖の影響や血糖値を正常に保つポイント

血糖値の正常値とは?高・低血糖の影響や血糖値を正常に保つポイント

2024年02月22日

2024年02月22日

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「血糖値って何だろう?」

「血糖値が高かったり低かったりするとどんな影響があるのかな?」

血糖値が高いと健康に悪いと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

血糖値は血液中のブドウ糖濃度のことで、高過ぎても低過ぎてもさまざまな悪影響を及ぼします。

血糖値が高い状態が続くと糖尿病を発症する恐れがあり、低過ぎる状態では集中力の低下などを招きます

血糖値を正常に保つには、食事や運動、睡眠などの生活習慣を改善することが重要です。

この記事では血糖値が変動する仕組みや基準値、健康への影響、血糖値を正常に保つポイントを詳しくご紹介します。

ぜひ参考にしてくださいね。

1.血糖値とは

血液検査結果

「血糖値って何の数値のことなの?」

「血糖値は変動するのかな?」

と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。

血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のことです。

私たちが食事から摂取した炭水化物などの栄養素は、体内で消化・吸収されてブドウ糖になります。

メモ
体内に吸収されて血液中に入ったブドウ糖のことを血糖と呼びます。

このため血糖値は食後に上昇し、時間がたって空腹になるにつれて下がっていきます。

血糖値は高過ぎても低過ぎてもさまざまな症状が現れるため、体内では「ホルモン」のはたらきによってコントロールされています。

ホルモンとは
主に甲状腺や膵臓(すいぞう)などの内分泌腺というところで作られる物質です。ホルモンは体のさまざまな機能を調整しており、体外・体内の環境に変化が生じても、体の状態が一定に保たれるようにはたらいています。

血糖値の調整に関与しているホルモンは「インスリン」や「グルカゴン」などです。

メモ
血糖値を下げるホルモンはインスリンだけですが、血糖値を上げるホルモンにはグルカゴン以外にもコルチゾール、成長ホルモン、甲状腺ホルモンなど多くの種類があります。

インスリンには、血糖を細胞に取り込んでエネルギーにしたり、余った血糖を「グリコーゲン」や脂肪に変えて体内に蓄えるよう促したりするはたらきがあります。

グリコーゲンとは
多くのグルコース分子が結合した物質で、体内では肝臓や筋肉に多く存在します。食物中の糖質は消化されるとブドウ糖として吸収され、肝臓や筋肉などでグリコーゲンに合成されます。運動などのエネルギーとしてブドウ糖が消費されると、グリコーゲンがブドウ糖に分解されて補充されます。

食事により血糖値が上がると膵臓からインスリンが分泌され、上昇した血糖値が正常に戻ります。

一方、グルカゴンには肝臓などに蓄えられたグリコーゲンをブドウ糖に分解させ、エネルギーとするはたらきがあります。

空腹などで血糖値が下がると肝臓からグルカゴンが分泌され、低下した血糖値を正常に戻します。

そのため、グルカゴンは血糖値が低下した際に膵臓から分泌されます

体内では血糖値の変動に合わせてホルモンが分泌され、血糖値が一定に保たれているのですね。

2.血糖値の基準

血糖値測定

「血糖値の正常値はどのぐらいなんだろう?」

このように気になる方もいらっしゃいますよね。

この章では血糖値の正常値や高血糖、低血糖の値について解説します。

2-1.血糖値の正常値

血糖値の正常値は、食前で約70~100mg/dLです[1]。

血糖値は食前と食後で数値が異なるため、一般に血糖値の検査は10時間以上絶食した空腹時に行われます[2]。

血液検査によって血糖値や「HbA1c」の数値を調べ、正常かどうかを診断します。

HbA1cとは
血液中の「ヘモグロビン」全体に対し、ブドウ糖がくっついたものの割合のことです。ヘモグロビンとは赤血球中の赤色素たんぱく質で、一部はブドウ糖と結合します。血糖値が高いほどヘモグロビンと結合する割合が高まるためHbA1cの数値も上がります。血糖値では血液を採取した時点での血糖の濃度が分かり、HbA1cでは過去1~2カ月の平均的な血糖の濃度が反映されます [3]。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「血糖値

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血糖

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「ヘモグロビンA1c / HbA1c

2-2.高血糖の基準

高血糖は血糖値が高い状態のことです。

高血糖とされる基準は健康診査や疾患によって異なるため、それぞれの指標ごとに解説します。

「特定健康診査」では血糖値が100mg/dL以上またはHbA1cが5.6%以上の場合に特定保健指導の対象となります[4]。

メモ
特定健康診査は40~74歳の医療保険加入者を対象に行われる健診で、医療保険者が主体となり実施されます[5]。特定健診の結果を元に、生活習慣病の発症リスクが高く生活習慣の改善が必要とされた方に対して行われる健康支援のことを特定保健指導といいます。

また「メタボリックシンドローム」の基準では110mg/dL以上が高血糖とされます [4]。

メタボリックシンドロームとは
「内臓脂肪型肥満」に加えて高血圧・高血糖などが組み合わさり、心臓病や脳卒中などになりやすい状態のことです。内臓脂肪型肥満とは腸の周りに脂肪が過剰に蓄積している状態で、腹囲測定によって判断されます。

日本ではおへその高さで測った腹囲が男性85cm、女性90cm以上あり、加えて血圧・血糖値・血清脂質のうち二つ以上が基準値から外れると、メタボリックシンドロームと診断されます[6]。

血清脂質とは
血液中に含まれる脂質のことです。コレステロールや中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸などがあります。

加えて「糖尿病」は、空腹時血糖が126mg/dL以上、または食後の血糖値が200mg/dL以上、またはHbA1cが6.5%以上である場合に発症が疑われます [7]。

糖尿病とは
インスリンの不足や作用低下が原因で血糖値の上昇を抑える機能が低下し、高血糖が慢性的に続く病気です。1型と2型があり、1型は「自己免疫疾患」などが原因で、インスリンを作っている細胞が壊されてインスリンが出なくなることで起こり、2型は遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症するといわれています[7]。

糖尿病の診断には、血糖値が数回「糖尿病型」に該当する値を示すなどのいくつかの条件があります。

メモ
血糖値が正常より高い状態を「境界型」や「糖尿病予備群」といいます。血糖値が正常から高くなる段階は数値によって「正常型」、境界型、「糖尿病型」に分類されます。境界型はHbA1c 6.5%未満であることに加えて、空腹時血糖値が110~125mg/dL、75gのブドウ糖を口から飲んだ後2時間の血糖値が140~199mg/dLのいずれかを満たす状態のことです[8]。この範囲を超える場合を糖尿病型といいます。

[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血糖

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「特定健康診査・特定保健指導

[6] 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準

[7] 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病

[8] 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「 糖尿病予備軍といわれたら

2-3.食後高血糖の基準

食後高血糖とは食後2時間が過ぎても、血糖値が高い状態のことです[9]。

食後高血糖と診断されるのは、食事をして2時間後に測った血糖値が140mg/dL以上ある場合です[9]。

食後高血糖はインスリンの分泌が少なかったり、はたらきが不十分だったりする場合に、食後の血糖値が急上昇してなかなか低下しないために起こります。

空腹時血糖値が正常値や境界値で、食後血糖値だけが大幅に高い場合、隠れ糖尿病が疑われます

食後高血糖は自覚症状がなく、健康診断などの空腹時血糖では異常が見つからないことがあるため、気づかないうちに糖尿病を発症する恐れがあります。

食後高血糖を正確に判断するためには、75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)という検査が有効です[10]。

10時間以上の絶食後、75gのブドウ糖を飲んで30分後、60分後、90分後、120分後に採血をし、血糖値の変化を測定する方法です[10]。

[9] 厚生労働省 e-ヘルスネット「食後高血糖

[10] 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病予備軍といわれたら

2-4.低血糖の基準

低血糖とは、血糖値が低くなった状態です

血糖値は健康な方であれば、空腹時であっても70mg/dLより低くなることはほとんどないといわれています[11]。

しかし血糖値が60〜70mg/dL 未満になると、体は血糖値を上げるために「アドレナリン」やグルカゴンを分泌します[11]。

アドレナリンとは
腎臓の上の上にある副腎から分泌されるホルモンで、血糖値に加えて心拍数や血圧を上昇させます。また覚醒作用があり集中力や注意力も上がります。

これらのホルモンの分泌により冷や汗が出る、気分が悪くなる、 寒気がする、動悸(どうき)がするといった「低血糖症状」が起こります。

低血糖と診断されるのは70mg/dL未満の場合と、70mg/dLを超えても低血糖症状がある場合です[12]。

[11] 厚生労働省 e-ヘルスネット「重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖

[12] 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「低血糖

3.高血糖と低血糖のリスク

頭を抱える女性

「高血糖や低血糖が起こるとどんな危険性があるのかな?」

と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

低血糖と高血糖ではさまざまな症状が現れる他、高血糖をそのままにしておくと動脈硬化を進行させるなどの悪影響があります。

この章では、血糖値が高かったり低かったりする場合に生じるリスクを解説します。

3-1.高血糖のリスク

高血糖の状態が慢性的に続くことで糖尿病を発症する恐れがあります。

高血糖は主に、食べ過ぎや運動不足などの生活習慣の乱れが原因で起こるといわれています。

生活習慣が乱れて肥満になると、インスリンが分泌されていてもはたらきにくくなる「インスリン抵抗性」が生じます。

インスリン抵抗性が生じると糖が筋肉や脂肪などの組織に十分に取り込まれず、血糖値が高いままの状態が続きます。

すると体は血糖値を正常に戻そうとするため、膵臓からはより多くのインスリンが分泌されます。

これにより膵臓には大きな負担がかかり、インスリンの分泌量が減ってしまします。

結果として高血糖が慢性的に続くようになり、糖尿病を発症します

糖尿病の症状やリスクなどについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

糖尿病で現れる症状は?定期的な血糖値チェックが大事な理由

さらに、高血糖が続くと血管が傷つき「動脈硬化」を引き起こす恐れがあります。

動脈硬化とは
動脈の血管が硬くなって弾力が失われた状態です。

動脈硬化になると血管内に脂質などが蓄積したり、血栓ができやすくなったりします。

これによって心臓周辺の血管が狭くなると狭心症が起こります

また血栓によって血管が詰まると心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こします

このように高血糖はさまざまな病気の危険因子となるため、生活習慣の改善によって血糖値をコントロールすることが重要です。

3-2.食後高血糖のリスク

食後高血糖が続くと、糖尿病や動脈硬化を引き起こす恐れがあります。

食後高血糖はインスリンの分泌が少なかったり、はたらきが不十分だったりすることが原因で起こります。

また早食いなどによってインスリンの作用が追いつかない食べ方や、糖質のみの食事も食後高血糖を招く要因です。

食後高血糖では食後の血糖値のみが大きく上昇し、時間の経過に伴って次第に下がります。

そのため空腹時の血糖値検査では見逃されやすい傾向があります。

しかし食事の度に高血糖が繰り返されると糖尿病を発症する恐れがある他、動脈硬化の危険因子にもなります

3-3.低血糖のリスク

低血糖では体にさまざまな症状が現れます

低血糖が起こる主な原因は食事量や糖質の不足などです。

また運動量が多かったり運動時間が長かったりすることでも低血糖が起こる場合があります。

血糖値が70mg/dL以下に下がると発汗する、手指が震える、動悸がするといった低血糖症状が現れます[13]。

さらに低下すると頭痛や生あくびが現れ、最悪の場合昏睡(こんすい)に至ることがあります。

こうした症状が出た場合は命に関わる危険があるため早急な対応が必要です。

なかには低血糖症状が現れないまま重い症状へ進むケースもあるため注意しましょう。

[13] 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「低血糖

4.血糖値を正常に保つポイント

「血糖値を正常に保つためにはどうしたら良いんだろう?」

このように気になる方もいらっしゃいますよね。

血糖値を正常に保つには血糖値の急上昇を抑え、インスリンが適切にはたらくよう膵臓に負担をかけないことが重要です。

血糖を正常に保つポイント

ポイント1 早食いや食べ過ぎを避ける

メタボなお腹

食べるスピードが速かったり、食べる量が多過ぎたりすると食後の血糖値が上昇しやすくなります

食べ物をかき込んで血糖値が急激に高まると、膵臓はインスリンを大量に分泌させなければならなくなります。

これにより膵臓に負担がかかって疲弊し、インスリンの分泌量が減ってしまいます。

また食べ過ぎは肥満を招き、インスリンをはたらきにくくさせてしまいます。

特に糖質を多く含む食べ物やジュース、アルコールなどは摂り過ぎには注意が必要です。

食事の際には腹八分を目安にすることに加え、よく噛んで食べることで食べ過ぎを予防できます。

また、噛む回数が多いほど食後の血糖値は低くなるといわれています。

厚生労働省では一口30回噛むことが推奨されているため、ぜひ参考に取り組んでみてくださいね[14]。

[14] 厚生労働省 e-ヘルスネット「 速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」

ポイント2 食物繊維を含む食品を最初に食べる

糖質の豊富な野菜

食事の際は食物繊維の豊富な食品から食べるようにしましょう

忙しいときには、おにぎりや菓子パンなどの糖質主体の食事で済ませているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし糖質主体の食事では血糖値が上がりやすくなります

食物繊維には食後の糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑えるはたらきがあります。

そのため食後の血糖値の上昇を抑えるには、食物繊維が豊富な食品を最初に食べ、次に肉や魚などのおかず、最後に糖質を多く含むご飯やパンなどを食べるという順番がおすすめです。

食物繊維を豊富に含む食品にはいも類、きのこ類、海藻類、野菜類などがあります。

これらの食品を含むサラダや酢の物、煮物などをメニューに加えることで、効率よく食物繊維を摂取できそうですね。

ポイント3 適度な運動を行う

ランニング

適度な運動には血糖値を下げる効果があります

運動によって筋肉への血流が増加すると、筋肉を動かすエネルギーとして血液中のブドウ糖が消費されるため血糖値が下がります。

さらに運動によって筋肉が付くと「基礎代謝」が高まるためインスリン抵抗性が改善され血糖値が下がります。

基礎代謝とは
早朝空腹時に快適な室内などにおいて安静にしているときのエネルギー代謝のことです。私たちの体は安静にしているときでも臓器などがはたらいており、エネルギーが使われています。

血糖値の上昇を抑えるには「有酸素運動」や筋トレが有効です。

有酸素運動とは
比較的負荷が軽く、筋肉を動かすエネルギーに糖質や脂質が酸素と一緒に使われる運動です。ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどが該当します。

有酸素運動と筋トレの両方を行うと運動効果が高まり、血糖値の上昇を抑える効果も高められるため、両方を生活に取り入れると良いでしょう

有酸素運動は、ややきついと感じる程度で週に150分以上、週に3回以上を目安に行いましょう[15]。

また筋トレは、毎日継続せず週に2~3回を目安に実施すると良いといわれています[15]。

「筋肉をつけるためには毎日トレーニングをした方が良いんじゃないの?」

と気になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

筋トレを行うと筋線維の一部が破断しますが、修復される過程で筋肉が太くなり筋力が上がります。

破断した筋肉の修復には2〜3日必要なため、毎日筋トレするのではなく、筋肉を休めることが重要なのですね。

なお、食後高血糖の改善には、食後1時間後の運動が特に有効だといわれています[15]。

しかし毎日忙しく、まとまった運動時間が取れないという方もいらっしゃるでしょう。

その場合には通勤の際に1駅分歩く、エレベーターではなく階段を利用するなどの工夫で、日々の生活で無理なく運動量を増やしてみてくださいね。

[15] 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動

[16] 厚生労働省 e-ヘルスネット「筋力・筋持久

ポイント4 十分な睡眠をとる

ベッド

血糖値の上昇を抑えるには、十分な睡眠をとるようにしましょう。

「睡眠と血糖値って関係があるの?」

と驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。

睡眠不足の状態では空腹時血糖値や食後血糖値が上昇するといわれています。

私たちの体では「体内時計」によって、体温やホルモン分泌などのさまざまな機能が約1日の周期で調整されています[17]。

体内時計とは
脳内に存在し「概日リズム」を形成するためにはたらく仕組みのことです。概日リズムとは約1日の周期を持つリズムのことをいい、生物は地球の自転による24時間周期の昼夜変化に合わせて体内環境を変化させています[18]。

しかし現代人の多くが、通勤や受験勉強などのために睡眠時間が短くなっています。

こうした生活で体内時計が乱れると、糖の「代謝」に異常が生じて空腹時血糖や食後血糖が上昇するとされています

代謝とは
食物などから吸収した物質をエネルギーや生命の維持に必要な物質に変えるはたらきのことです。

また寝不足が続くと、食欲に関係する「グレリン」や「レプチン」などのホルモン分泌にも影響を及ぼします

メモ
グレリンは食欲増進や脂肪蓄積などの作用を持ちます。肥満や糖尿病などのさまざまな病気に影響を与えているといわれています。一方レプチンは食欲を抑えるホルモンです。

睡眠不足ではレプチンの分泌が減少し、グレリンの分泌が増加するため食欲が増してしまいます。

このように慢性的な睡眠不足は糖の代謝やホルモン分泌に影響し、血糖値が上がりやすくなるため十分な睡眠をとることが重要です。

[17] 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠・覚醒リズム障害

[18] 厚生労働省 e-ヘルスネット「体内時計

5.血糖値の正常値についてのまとめ

血糖値とは血液内のブドウ糖の濃度のことで、食前と食後で変化します

血糖値は高過ぎても低過ぎてもさまざまな悪影響が生じるため、インスリンやグルカゴンなどのホルモンのはたらきによってコントロールされています。

血糖値の正常値は、食前で約70~100mg/dLです[19]。

食後は血糖値が一時的に高くなりますが、インスリンの作用によって140mg/dL程度を上限に低下し[20]、食後約2時間以内には正常値に戻るといわれています[21]。

低血糖では震えや動悸、意識低下が現れ、高血糖では動脈硬化や糖尿病などを引き起こす危険があります。

血糖値を正常に保つには、早食いや食べ過ぎを避ける、食物繊維を含む食品を最初に食べる、適度な運動を行う、十分な睡眠をとるといった取り組みが重要です。

また体内でラクターゼ(乳糖分解酵素)を作らない成人において、牛乳摂取量が1杯(約237ミリリットル)増えると2型糖尿病(T2D)の発症リスクがおよそ30%低下することが報告されました[22]。

多くの方は、牛乳を飲むとおなかの調子が悪くなりやすいため、注意しながら試してみてくださいね。

血糖値を正常に保てるよう、この記事を生活習慣の改善に役立ててくださいね。

[19] 厚生労働省 e-ヘルスネット「血糖値

[20] 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会「糖尿病

[21] 厚生労働省 e-ヘルスネット「食後高血糖

[22] K. Luo et al. 「Variant of the lactase LCT gene explains association between milk intake and incident type 2 diabetes(Nature Metabolism volume 6, pages169–186 (2024))

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