「えのきにはどんな栄養素が含まれているのかな……。」
「そもそも、えのきって栄養はあるの?」
鍋の材料などでおなじみのえのきですが、含まれている栄養素について詳しくご存知の方は少ないのではないでしょうか。
えのきにはおなかの調子を整える食物繊維や各種のビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
この記事では、えのきに含まれる栄養素とそのはたらきについて分かりやすく解説します。
おいしいえのきの選び方や鮮度を保つための保存方法もご紹介しますので、参考にしてくださいね。
1.えのきの基礎知識
えのきは正式には「えのきたけ」というエノキタケ属のきのこのことを指します。
えのきというと白くて細長い見た目が特徴的ですが、実は野生のものは茶色くてカサが大きく丈が短めです。
明治期に原木栽培が始まり、昭和に入ってからは暗室で作られるようになりました。
これが、現在一般的に食べられている白いえのきです。
天然のものはぬめりがあるため、えのきは別名「なめたけ(滑茸)」ともいわれます。
瓶詰のなめたけという名前はここからきていたのですね。
この記事では、現在一般的に出回っている白いえのきについてご説明します。
えのきのカロリーは100g当たり34kcalです[1]。
数字だけでは高いのか低いのか分かりにくいですよね。
他のきのこと比べてみましょう。
【主なきのこの可食部100g当たりのカロリー】
食品名 | 加工状態など | カロリー |
---|---|---|
きくらげ) | 生 | 14kcal |
マッシュルーム | 生 | 15kcal |
まいたけ | 生 | 22kcal |
しいたけ | 生 | 25kcal |
ぶなしめじ | 生 | 26kcal |
エリンギ | 生 | 31kcal |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
きのこのなかではえのきのカロリーは高めであることが分かります。
しかしきのこ自体が低カロリーといわれる食品であることや、一度に食べる量から摂取するカロリーを考慮しても、えのきのカロリーは高くありません。
ダイエット中にもおすすめの食材ですね。
[1] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
2.えのきに豊富に含まれる栄養素・成分
えのきに含まれる栄養素について、気になる方もいらっしゃるでしょう。
えのきには、おなかの調子を整えるはたらきのある食物繊維やさまざまなビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
ここでは、えのきに多く含まれる栄養素および成分とそのはたらきをご紹介します。
この章では成人男女向けに1日当たりの摂取量の目安(食事摂取基準)を紹介しています。
では、早速えのきに豊富に含まれる栄養素と食品成分についてみていきましょう。
【えのきに豊富に含まれる栄養素・成分(100g当たり)】
栄養素 | 含有量 |
---|---|
食物繊維 | 3.9g |
ビタミンD | 0.9μg |
ビタミンB1 | 0.24mg |
ビタミンB2 | 0.17mg |
ナイアシン当量 | 7.4mg |
ビタミンB6 | 0.12mg |
葉酸 | 75μg |
パントテン酸 | 1.40mg |
ビオチン | 11.0μg |
カリウム | 340mg |
マグネシウム | 15mg |
鉄 | 1.1mg |
亜鉛 | 0.6mg |
銅 | 0.10mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
[2] 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター「 栄養に関する基礎知識」
[3] 東京都保健医療局「 栄養成分表示ハンドブック」
[4] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
2-1.食物繊維
えのきには食物繊維が豊富に含まれています。
えのき100g当たりの食物繊維の含有量は3.9gです[5]。
食物繊維の定義は「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」です。
通常、食品中のたんぱく質・脂質・炭水化物などは、体に入ってから消化酵素で分解(消化)され、小腸で吸収されます。
これに対して食物繊維は途中で消化されることなく大腸まで達します。
食物繊維には便の体積を増やす他、善玉菌の餌となり腸内環境を整えるはたらきがあります。
さらに、血糖値上昇を抑制したり、血中コレステロール濃度を低下させたりする効果があるといわれます。
このように、食物繊維には、体にとって多くのメリットがあります。
しかし、食生活の変化で穀類やいも類、豆類の摂取量が減ったことにより現代の日本人の摂取量は不足気味です。
健康の維持に大きく貢献する食物繊維は、積極的な摂取が勧められる栄養素の一つです。
食物繊維の1日当たりの摂取目標量は男性の場合18~64歳で21g以上、65歳以上で20g以上です[6]。
女性は18~64歳で18g以上、65歳以上で17g以上です[6]。
食物繊維についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
食物繊維は1日にどのくらい摂ればいい?期待できる効果や食材を紹介
[5] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[6] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-2.ビタミンD
えのきにはビタミンDが豊富に含まれています。
えのき100g当たりのビタミンDの含有量は0.9μgです[7]。
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、カルシウムやリン、骨の代謝に関わります。
また、血中カルシウム濃度を調節するはたらきもあり、骨の健康を保つために欠かせない栄養素です。
ビタミンDの不足は、食事からの摂取が不十分だったり、吸収が上手くできなかったりする場合や日光に当たる時間が少ないときに起こることがあります。
ビタミンDの不足による主な病気は、子どもでは関節が肥大する「くる病」、大人では「骨軟化症」です。
高齢者では骨密度の低下を招き、骨粗しょう症や骨折のリスクが高くなるといわれます。
ビタミンDの1日当たりの摂取目安量は、男女共に18歳以上で8.5μgです[8]。
ビタミンDについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンDはどんな食べ物に含まれる?1日の摂取基準やはたらきは?
[7] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[8] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-3.ビタミンB1
えのきにはビタミンB1が豊富に含まれています。
えのき100g当たりのビタミンB1の含有量は0.24mgです[9]。
ビタミンB1は、血液など体液中に存在している水溶性のビタミンでビタミンB群の一種です。
ビタミンB1は、体内で糖質やアミノ酸を代謝する際に補酵素としてはたらく栄養素です。
食事からの供給が長期的に不足したり、糖質の多い食品やアルコールの摂取が多く需要が高まったりすると、ビタミンB1が不足する場合があります。
ビタミンB1は糖質の代謝に関わるため、不足すると糖質を主なエネルギー源として利用する脳や神経のはたらきに影響を及ぼすことがあるので注意したいですね。
ビタミンB1の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~49歳で1.4mg、50~74歳で1.3mg、75歳以上で1.2mgです[10]。
女性は18~74歳で1.1mg、75歳以上で0.9mgです[10]。
ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
[9] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[10] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-4.ビタミンB2
えのきにはビタミンB2が豊富に含まれています。
えのき100g当たりのビタミンB2の含有量は0.17mgです[11]。
ビタミンB2は水溶性ビタミンで、体内でエネルギー代謝に関わる補酵素としてはたらきます。
ビタミンB2は特に脂質からのエネルギー産生に関わっています。
また、皮膚や粘膜、髪、爪などの細胞を再生させる役割も担っており、成長促進のためにも不可欠な栄養素です。
ビタミンB2の不足は、食事からの摂取が不十分なときや代謝異常、ある種の疾患、特定の薬物の服用などが原因で起こることがあります。
ビタミンB2の不足による主な症状は、成長障害、口角炎、皮膚炎などです。
ただしビタミンB2が単独で不足することはまれで、他のビタミンの不足と同時に起こることも分かっています。
ビタミンB2の1日の摂取推奨量は男性では18~49歳で1.6mg、50~74歳で1.5mg、75歳以上は1.3mgです[12]。
女性では18~74歳で1.2mg、75歳以上は1.0mgです[12]。
ビタミンB2についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介
[11] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[12] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-5.ナイアシン
えのきにはナイアシンが豊富に含まれています。
えのき100g当たりの含有量はナイアシン当量で7.4mgです[13]。
ナイアシンは水溶性のビタミンで、皮膚や粘膜の健康を維持することを助けるはたらきを担っています。
また、ステロイドホルモンや脂肪の一種である脂肪酸の合成の他、DNAの修復や合成、細胞の分化に関わる成分です。
ナイアシンの1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~49歳で15mgNE、50~74歳は14mgNE、75歳以上は13mgNEです[14]。
女性は18~29歳で11mgNE、30~49歳で12mgNE、50~74歳で11mgNE、75歳以上で10mgNEです[14]。
[13] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[14] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-6.ビタミンB6
えのきにはビタミンB6が豊富に含まれています。
えのき100g当たりのビタミンB6の含有量は0.12mgです[15]。
ビタミンB6は水溶性のビタミンで、たんぱく質・脂質・炭水化物の代謝や神経伝達物質の活性などに関わる栄養素です。
不足すると湿疹や口角炎、皮膚炎、貧血などが起こったり、免疫機能の低下が見られたりすることがあります。
ただし、ビタミンB6が単独で不足することは少なく、他のビタミンの不足と共に生じるとされています。
ビタミンB6の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18歳以上で1.4mg、女性は1.1mgです[16]。
ビタミンB6についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
[15] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[16] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-7.葉酸
えのきには葉酸が豊富に含まれています。
えのき100g当たりの葉酸の含有量は75μgです[17]。
葉酸は水溶性ビタミンの一種で、細胞増殖のために必要とされるDNAの合成に関わっています。
不足すると、細胞分裂が抑制されることにより造血機能に異常を来し、貧血や神経障害を起こすことがあります。
また、妊娠初期の胎児の細胞増殖が活発な時期に葉酸が不足すると、胎児の神経管が正常に成長することができず、神経管閉鎖障害と呼ばれる先天異常の発症率が高まることが明らかになっています。
葉酸の1日当たりの摂取推奨量は、男女共に18歳以上で240μgです[18]。
葉酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
葉酸が多く含まれている食べ物とは?効果や摂取基準もあわせて解説
[17] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[18] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-8.パントテン酸
えのきにはパントテン酸が豊富に含まれています。
えのき100g当たりのパントテン酸の含有量は1.40mgです[19]。
パントテン酸は水溶性ビタミンの一つで、補酵素を構成する成分として糖や脂肪酸の代謝に関わっています。
多くの食品に含まれるため、不足することはほぼないとされています。
パントテン酸の1日当たりの摂取目安量は、男性は18~49歳で5mg、50歳以上で6mg、女性は18歳以上で5mgです[20]。
[19] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[20] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-9.ビオチン
えのきにはビオチンが豊富に含まれています。
えのき100g当たりのビオチンの含有量は11.0μgです[21]。
ビオチンは水溶性ビタミンの一種で、肝臓でブドウ糖をつくる「糖新生」の他、アミノ酸や脂肪酸の合成、エネルギー代謝などに関わっています。
また、ビオチンが産生する抗炎症物質にはアレルギーの症状を緩和する効果も期待されています。
さまざまな食品に含まれているため、通常の食事をしている場合に不足することはほぼありません。
ビオチンの1日当たりの摂取目安量は18歳以上の男女共に50μgです[22]。
ビオチンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説
[21] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[22] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-10.カリウム
えのきにはカリウムが豊富に含まれています。
えのき100g当たりのカリウムの含有量は340mgです[23]。
カリウムはミネラルの一種で、体内ではほとんどが細胞内に存在しますが、血液やリンパなどの細胞外液や骨にも少量が含まれています。
カリウムにはナトリウムを体外へ排出するはたらきがあり、過剰に摂取した塩分を調節するのに役立ちます。
また、細胞内液の浸透圧を一定に保ったり、筋肉の収縮や体液の酸性・アルカリ性のバランスを調整したりするはたらきがあります。
カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振、精神障害、不整脈などの症状が見られることがあります。
カリウムの1日当たりの摂取目標量は、18歳以上の男性で3,000mg以上、女性で2,600mg以上です[24]。
カリウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
カリウムとは?はたらきや摂取すべき量、摂取源となる食品を紹介
[23] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[24] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-11.マグネシウム
えのきにはマグネシウムが豊富に含まれています。
えのき100g当たりのマグネシウムの含有量は15mgです[25]。
マグネシウムは、体内では骨や歯に含まれる他、筋肉や脳、神経などに存在するミネラルです。
酵素を活性化し、筋肉の収縮や神経情報の伝達に関わる他、体温や血圧を調整する役割を担っています。
またカルシウムとの関係も密接で、骨の健康を保持するためにも必要です。
マグネシウムは未精製・未加工の食品のほとんどに存在しており、通常の食生活をしていて健康な場合、不足の心配はほぼありません。
マグネシウムの1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~29歳で340mg、30~64歳で370mg、65~74歳で350mg、75歳以上で320mgです[26]。
女性は18~29歳で270mg、30~64歳で290mg、65~74歳で280mg、75歳以上で260mgです[26]。
マグネシウムについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
マグネシウムとは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を解説
[25] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[26] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-12.鉄
えのきには鉄が豊富に含まれています。
えのき100g当たりの鉄の含有量は1.1mgです[27]。
鉄はミネラルの一種で、体内では赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに多く存在し、残りは肝臓や骨髄に貯蔵鉄として蓄えられています。
酸素の運搬や細胞呼吸において重要な役割を果たす他、さまざまな酵素を構成する材料としても欠かすことができません。
代表的な欠乏症には「鉄欠乏性貧血」があり、主な症状として頭痛やめまい、動悸(どうき)、息切れ、嚥下(えんげ)障害などが挙げられます。
鉄不足は特に乳幼児、月経のある女性、妊産婦や授乳婦で起こりやすいため、注意が必要です。
鉄の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~74歳で7.5mg、75歳以上で7.0mgです[28]。
女性は月経がある場合18~49歳で10.5mg、50~64歳で11.0mg、月経がない場合18~64歳で6.5mg、65歳以上で6.0mgです[28]。
鉄についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!
[27] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[28] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-13.亜鉛
えのきには亜鉛が豊富に含まれています。
えのき100g当たりの亜鉛の含有量は0.6mgです[29]。
亜鉛は骨や歯、肝臓、腎臓、筋肉などに多く含まれています。
主なはたらきとして、酵素の構成やDNAやたんぱく質、ホルモンの合成などが挙げられます。
他にも免疫反応やホルモン分泌を調節する役割も果たしています。
食事からの摂取不足などで亜鉛が足りないと、味覚の低下や皮膚炎、食欲不振などが起こりやすくなります。
亜鉛の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~74歳で11mg、75歳以上で10mgです[30]。
女性は18歳以上で8mgです[30]。
[29] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[30] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
2-14.銅
えのきには銅が豊富に含まれています。
えのき100g当たりの銅の含有量は0.10mgです[31]。
銅は主に骨や筋肉、血液に含まれています。
体内の銅の多くはたんぱく質と結合し、酸素の運搬や鉄の代謝・輸送、活性酸素の除去、神経伝達物質の代謝などに関わっています。
通常の食事をしていて健康な場合には、不足の心配はほぼないとされています。
銅の1日当たりの摂取推奨量は、男性は18~74歳で0.9mg、75歳以上で0.8mgです[32]。
女性は18歳以上で0.7mgです[32]。
[31] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
[32] 厚生労働省「 日本人の食事摂取基準(2020年版)」
3.えのきをおいしく食べるためのポイント
「えのきをおいしく食べるためのコツってあるのかな……」
えのきに含まれる栄養素を知るだけではなく、おいしく食べることも重要ですよね。
この章では、おいしいえのきの選び方や適した保存方法についてご紹介しますので参考にしてくださいね。
ポイント1 白くて背丈がそろったものを選ぶ
全体的に色が白く、かさが開かず背丈がそろったものを選びましょう。
かさと柄がしっかりとして硬さが感じられることも鮮度の高い証しです。
鮮度の低下と共に全体がやわらかく、水っぽくなります。
ポイント2 適切な方法で冷蔵・冷凍保存をする
えのきは食べるまでの期間に応じて、適した方法で保存します。
すぐに食べる場合は、袋のまま冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
すぐに食べない場合は、根元の石突きを付けたままでキッチンペーパーに包み保存袋などに入れて密閉します。
この場合も冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
ただし、湿気を嫌うのでキッチンペーパーをこまめに取り換えて湿らないように気を付けてください。
長めに保存したい場合は、冷凍保存が適しています。
石突きを取り使いやすいサイズに手でほぐし、冷凍用の保存袋に平らに並べ密閉して冷凍庫に入れましょう。
調理の際は凍ったまま使い、しっかりと加熱してくださいね。
4.えのきに含まれる栄養素についてのまとめ
えのきは「えのきたけ」というエノキタケ属のきのこです。
現在、一般的に食べられているのは人工的に栽培された白いえのきですが、野生のものは茶色くてかさが大きく丈は短めです。
カロリーは100g当たり34kcalで、ダイエット中にもおすすめの食材です[33]。
えのきには食物繊維をはじめ、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどのビタミン類、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅などのミネラルが豊富に含まれています。
えのきを選ぶ際は、色が白く背丈がそろって全体的にしっかりとしているものを選びましょう。
保存の際は、食べるまでの期間に応じて冷蔵か冷凍で保存します。
調理には凍ったまま使い、加熱は十分に行うようにしてくださいね。
[33] 文部科学省「 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」