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ウォーキングのダイエット効果と消費カロリー、正しいやり方を解説

2023年12月1日

ダイエット

「ウォーキングってどれくらいダイエットに効果があるの?」

「ウォーキングで痩せるには、どんなことに気をつければ良いんだろう……。」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ウォーキングは特別な器具もなく手軽に始められる、体への負担の小さい運動です。

またウォーキングは脂肪を燃焼させる効果のある有酸素運動の一つでもあり、ダイエットに適しています

この記事ではウォーキングにはダイエットにどのような効果があるのかという点や、ウォーキングでの消費カロリー、実際に歩く際のポイントを解説していきます。

日々の生活にうまくウォーキングを取り入れて、健康的にダイエットを進めましょう。

1.ウォーキングとは

ウォーキング中の足

ウォーキングとは、健康増進や生活習慣病予防などを目的として、歩き方や頻度、時間を意識しつつ運動として「歩行する」ことです。

負荷が比較的小さく、長時間継続することのできる「有酸素運動」の一種に当たります。

有酸素運動とは
酸素を消費し、体内の脂質や糖質をエネルギー源とする筋肉への負荷が比較的軽めの運動のことです。ウォーキング以外ではジョギング、サイクリング・フィットネスバイク、エアロビクスダンス、水泳などが該当します。

けがをするリスクも少なく、手軽に始めやすいためダイエットにもぴったりの運動といえるでしょう。

2.ウォーキングがダイエットに効果的な理由

「どうしてウォーキングはダイエットに効果があるの?」

と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、ここではなぜウォーキングがダイエットに効果的とされているのか、その理由を解説していきます。

理由1 体脂肪の燃焼効果がある

ウォーキングは有酸素運動の一種です。

有酸素運動は体内の脂質や糖質をエネルギーとするため、体脂肪を減らす直接的な効果が期待できます。

ウォーキングは単にカロリーを消費できるだけでなく、続ければ大きなダイエット効果のある運動だということができますね。

ウォーキングがダイエットに効果的な理由

理由2 体への負担が少なく継続しやすい

体への負担が少なく、継続しやすいこともウォーキングがダイエットにおすすめできる理由の一つだといえるでしょう。

ウォーキングはジョギングと違って両足が同時に地面から離れることがないため、膝や腰に持病のある方でもけがのリスクが少ない運動といえます。

「痩せるためには激しい運動をしないといけないのかな……?」

このように不安に思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、減量のためにはどのような運動を行うかは重要ではなく、どれだけカロリーを消費できるかが重要だといわれています。

運動による消費カロリーは運動の強度や時間などによって決まります。

同じ時間であればウォーキングよりはランニングの方が消費カロリーは大きくなりますが、激しい運動はなかなか長時間続けられませんよね。

負担の少ないウォーキングでも長時間行えば、その分カロリーをたくさん消費できると考えられるのです。

メモ
なお運動を30分連続して行っても、10分ずつ分けて3回行っても、効果は変わらないとされています。体を動かすことに慣れていない方は休憩を挟みながら少しずつ行うと良いでしょう[1] 。

また水泳のように特別な施設に行く必要もなく、フィットネスバイクのような器具も不要で、始める上での精神的なハードルが低いのもうれしいポイントですよね。

ウォーキングは自分に合ったペースで取り組んでいける運動のため、日常生活に取り入れやすく、続けていきやすいダイエット法といえるでしょう。

ウォーキングする女性

注意
短期間に無理なダイエットで効果を出そうとすると健康を損ねたり、リバウンドしたりする恐れがあります。無理なく継続できるペースで行うことが重要です。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「内臓脂肪減少のための運動」

3.ウォーキングで消費できるカロリー

「ウォーキングの消費カロリーはどれくらいあるんだろう?」

ダイエットのためにウォーキングを考えている方にとっては、どれくらいカロリーが消費できるかが最も気になるポイントではないでしょうか。

この章では、どれくらいウォーキングをすればどれくらいのカロリーを消費できるのか、計算方法を紹介します。

メモ
カロリーは本来、ヒトが食べ物などから摂取し、生命の維持や身体活動などに利用するエネルギーの量を表す単位です。1cal(カロリー)は非常に小さいため、一般的にはその1,000倍の1kcal(キロカロリー)が最小単位として用いられています。

運動による消費カロリー(kcal)は、身体活動量(メッツ・時)×体重(kg)×1.05で簡易的に求めることができます

メッツ・時とは
身体活動の量を表す単位で、身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)を掛けたものです。メッツは身体活動の強さを安静時の何倍に相当するかで表す単位で、例えば平らで固い地面を時速4.0kmで歩行するときのメッツは3.0となっています[2]。

ウォーキングのメッツの値は以下のとおりです。

【ウォーキングの運動強度】

メッツ速度
普通歩行3.0約67m/分(4.0km/時)
やや速歩4.3約93m/分(5.6km/時)
かなり速歩5.0約107m/分(6.4km/時)

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」をもとに執筆者作成

つまり「やや速歩」といわれる5.6km/時程度の速さで1時間歩くと4.3×1で4.3メッツ・時となり、「かなり速歩」といわれる6.4km/時程度の速さで30分歩くと、5.0×0.5で2.5メッツ・時ということになります。

例えば、体重60kgの人がやや速歩のスピードで1時間歩いた場合の消費カロリーは、4.3×1×60×1.05で271kcal(小数点以下1位で四捨五入)です。

[2] 独立行政法人 国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」

4.減量のために必要なカロリー消費の目安

お腹のにくをつまむ女性

ウォーキングを行う際、どれくらいカロリーを消費すれば良いかという目安も気になるところですよね。

肥満症の方への減量目標が3カ月~6カ月に体重の3%とされていることから[3]、1カ月あたり体重の1%の減量ができればダイエットとして十分といえるでしょう。

自分の体重に0.01を掛けると1カ月に減量する目標体重の最大値が分かるということですね。

例えば体重60kgの方であれば、60×0.01で0.6kgの減量ができれば良い計算になります。

なお、一般的に内臓脂肪を1kg減少させるためには、食事の抑制や運動の実施によって約7,000kcalを消費することが必要とされています[4]。

例えば0.6kgの減量をするならば、7,000×0.6=4,200kcalを消費する必要があります。

体重60kg の方が1カ月で0.6kgを減量する場合は、「消費カロリー(kcal)=身体活動量(メッツ・時)×体重(kg)×1.05」から逆算して4,200(kcal)÷60(kg)÷1.05=約67メッツ・時の身体活動量が必要となります。

この身体活動量は、「やや速歩」といわれる5.6km/時程度の速さで30分間、もしくは「かなり速歩」といわれる6.4km/時程度の速さで25分間のウォーキングを1カ月間(30日間)毎日行うことで達成できます。

[3] 日本内科学会「肥満症診療 ガイドライン2016」

[4] 厚生労働省「健康づくりのための運動指針 2006」

5.効果的にウォーキングを行うポイント

「ウォーキングって実際にどんなふうにすれば効果的なんだろう?」

「早く歩けば歩くほど良いのかな……」

このような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ウォーキングはなじみ深い「歩く」という基本動作がベースですが、ポイントを押さえることでより効果的にダイエットにつながります。

この章では、実際にウォーキングを行う際に気をつけるべきポイントを紹介していきます。

ポイント1 正しいフォームで歩く

ウォーキングを行う上で重要なポイントはフォームに気を付けることです。

フォームをしっかり意識することで、より脂肪を燃やし、ダイエットへの効果を高めることができます

それではウォーキングの正しいフォームについて解説してみましょう。

ウォーキングの正しいフォーム

まず、歩くときは顎を引いて胸を張り、おなかを引き締めるようにしながら背筋を伸ばします。

頭は揺らさないように意識しつつ、視線は進行方向の遠くを見るようにしましょう。

頭を上からつり上げられているような感じをイメージしながら歩いてみると良いかもしれません。

また脂肪を燃やすために意識したいのは、歩幅を広くすることです。

肩・腕の力を抜き、肘を曲げて腕を大きく振ることで歩幅が広くなります。

さらに気を付けたいのが足の踏み出し方です。

後ろ足の爪先で地面を踏み込むように蹴り出し、膝を伸ばしてかかとから着地し、足の裏全体を地面に付けるようにします。

このようなフォームを意識しながら歩くことで脂肪をより燃焼させ、効果的なダイエットにつなげることができるのですね。

ポイント2 適切なペースと距離で行う

ウォーキングは適切なペースと距離で行いましょう。

ウォーキングの際は、うっすらと汗ばみ、息が弾む程度の早歩きが理想的だといわれています。

まずは今よりも体を動かすことを意識して、無理のない距離から始めましょう

なお厚生労働省の「健康日本21」は1日の歩数の目標を、男性は9,200歩(距離にすると約5.5kmから6.4km)、女性は8,300歩(約4.9kmから約5.8km)程度としています[5]。

また2000年から群馬県中之条町の65歳以上の全住民5,000人を対象とし、日常の身体活動と病気予防の関係について実施されている調査では、1日に12,000歩の歩行を行うことで肥満が予防できることが分かっています[6]。

これらの歩数を目標として掲げるのも良いでしょう。

近年では1日の歩数を記録できるスマートフォンやスマホ向けアプリ、スマートウォッチなども増えています。

万歩計

通勤・通学の際に一駅歩いてみる、買い物の際に少し早足で遠回りしてみるなど、毎日の生活のなかで歩くペースを速めたり、距離を増やしたりといった工夫をしてみるのもおすすめですよ。

なお、ダイエットはリバウンドせず減量後の体重を維持できて初めて成功だといえます。

そのため、挫折せず長期にわたって継続的に行うことも重要です。

体調や天候が悪いときには距離を減らしたり休んだりして、調子の良いときや時間の取れるときに少し長い距離を歩くなど、長期的に見てどれだけ歩けているかを計算してみるのも良いでしょう。

また実際に歩いてみて疲労が残ってしまう場合は距離を減らしたりペースを落としたりして、疲労が残らず続けられるようになったら目標を上げるといった調整も適宜行いましょう。

[5] 厚生労働省「健康日本21(身体活動・運動)」

[6] 東京都 健康長寿医療センター「研究所NEWS No,265 2014.11」

ポイント3 筋力トレーニングも行う

ウォーキングと並行して取り組みたいのが筋力トレーニングです。

ダンベルで鍛える女性

筋肉が増えると基礎代謝量が増え、普段の生活のなかで消費されるカロリーが増えます。

基礎代謝とは
安静な状態で呼吸や心拍、体温維持など生命維持のために消費される必要最小限のエネルギーのことです。全エネルギー消費量の約60%を占めています[7]。

基礎代謝量は筋肉量の影響を受けるため、筋肉が増えればそれに伴って基礎代謝量も増加します。

筋トレによって筋肉量を増やせばその分基礎代謝が増え、消費カロリーも増大すると考えられるのですね。

また筋肉が増えれば日常時だけではなく運動時の消費カロリーも増えるため、ウォーキングの際の脂肪燃焼効果アップも期待できます

ダイエットにおすすめの筋トレメニューは以下の記事でご紹介しています。

ダイエットにおすすめの筋トレは?健康かつ効率的に痩せる方法を伝授

[7] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」

ポイント4 自分に合ったシューズやウェアで歩く

靴紐を結ぶ人

ウォーキングは基本的に特別な装備を必要としませんが、自分の体に合ったシューズや気候に合ったウェアを身につけることも重要です。

ウォーキングの際は、ウォーキングシューズやジョギングシューズ、スニーカーなどの動きやすいスポーツシューズを履きましょう

【ウォーキングシューズ選びで気を付けるべきポイント】

  • 靴擦れを起こしそうな心配はないか
  • 指先を余裕を持って動かせるか
  • かかとがしっかり包み込まれているか
  • インソールが土踏まずにフィットしているか
  • ソールにクッション性があるか

ウェアは普段着でも構いませんが、動きやすく、暑くなったときに脱ぎ着しやすい服装を意識しておくと良いでしょう。

腕を大きく振ることから、動きやすいようストレッチ性のある素材であることも重要です。

またある程度は汗をかくことを考えて、肌着やインナーには吸湿速乾性のあるものを選ぶとより快適に歩けます

また日なたを長時間歩く場合には、熱中症・紫外線対策に帽子やサングラスなどの着用も考えましょう。

自分に合ったシューズやウェアを身に着けて、ウォーキングに取り組んでみてくださいね。

6.ウォーキングのダイエット効果とやり方についてまとめ

ウォーキングは体脂肪燃焼効果のある有酸素運動の一つです。

ダイエットをしたいと考えている方にもぴったりの運動だと考えられますね。

体力に自信がない方や膝や腰などに持病のある方でも比較的行いやすく、特別な器具や装備を必要としないこともメリットであるといえるでしょう。

なおウォーキングは正しいフォームを心掛け、自分に合った無理のないペースや距離で続けることが重要です。

またウォーキングと併せて筋トレを行うことでより消費カロリーを増やし、ダイエットの成功に近づくことができるといえるでしょう。

この記事で紹介したポイントを意識しつつ、ダイエットにウォーキングを取り入れてみてくださいね。

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