乾燥肌とは?原因や乾燥を防ぐための正しいスキンケアを徹底解説

乾燥肌とは?原因や乾燥を防ぐための正しいスキンケアを徹底解説

2023年01月19日

2024年01月17日

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「どうして肌が乾燥するんだろう?」

「顔がつっぱってかゆい。この症状をどうにかしたい……」

とお悩みの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

肌の乾燥は、肌の潤いを保つ役割のある「バリア機能」の低下が原因で起こります。

そして乾燥肌を放置すると肌はダメージを受けやすくなり、さまざまな肌トラブルを招きます

健康な肌を保つためには、生活習慣の改善や適切なスキンケアを続けていくことが大切です。

この記事では、顔が乾燥する原因や悪化を防ぐためのポイントを解説します。

乾燥肌でお悩みの方は必見ですよ。

1.乾燥肌とは

乾燥肌とは、肌の水分量や皮脂量が不足した状態です。

私たちの肌は、肌の表面から順に表皮、真皮、皮下組織で構成されています

表皮はさらにいくつかの層に分かれており、保湿と密接な関係にあるのが一番外側にある「角質層(角層)」です。

表皮の一番外側にある角質層には、肌の水分の蒸散を防いだり、外部刺激から肌を守ったりする「バリア機能」があります。

肌のバリア機能としては「皮脂膜」「天然保湿因子」「角質細胞脂質」という三つの要素が潤いを保つために重要なはたらきをしています。

皮膚の構造とバリア機能を解説した図

皮脂膜は皮脂と汗が混ざり合ったもので、角質層の表面を覆うことで水分の蒸散を抑えるはたらきをしています。

さらに、角層細胞にある天然保湿因子は角層のなかで水分を引き寄せて保持し、角質細胞間脂質は角質層に水分をとどめる役割があります。

このようにバリア機能は水分を維持し、肌を外部の刺激から守っています。

しかし、天然保湿因子や角質細胞脂質、皮脂が減少しバリア機能が低下したお肌は乾燥が進み、外部からの刺激も受けやすくなってしまいます

そのため乾燥肌への対策としては、肌にただ水分を与えるだけではなく、バリア機能を守りサポートすることが大切です。

2.乾燥肌の主な原因

肌が乾燥する原因はバリア機能の低下です。

バリア機能の低下は、生活習慣の乱れや間違ったスキンケアなどさまざまな原因により引き起こされます。

肌の乾燥が進むとかゆみや湿疹を生じたり、しわやたるみにつながったりすることもあるので、バリア機能が低下する原因についてしっかり理解し、早めの対策を心掛けましょう。

乾燥肌の主な原因

2-1.ターンオーバーの乱れ

「ターンオーバー」の乱れは乾燥肌の大きな原因です。

ターンオーバーとは
皮膚の一番表面の表皮で起こる細胞の生まれ変わりのことです。表皮の一番下にある基底層で生まれた基底細胞が細胞分裂によって角質細胞となり、角質層に蓄積されます。一定期間が過ぎると古くなった角質細胞は自然と剥がれ落ちます。

通常健康な肌は、古い角質が剥がれ落ちて新しい皮膚へ生まれ変わるターンオーバーを繰り返しており、天然保湿因子もこのターンオーバーの過程で作られています。

しかし、ターンオーバーが速過ぎたり遅過ぎたりすると新しい皮膚が生まれ古い皮膚がはがれ落ちる過程がうまく行かなくなり、肌トラブルの原因となってしまいます

例えば、肌が紫外線などのダメージを受けると急いで修復しようとはたらき、ターンオーバーのスピードが速まります。

十分な時間をかけずにつくられた角質の細胞は、天然保湿因子を十分に作る時間がないため、とても乾燥しています。

また未成熟なまま作られた角質の細胞は、潤いがない上に形も不ぞろいであることから肌のハリも低下し、くすんで見える状態となってしまいます。

一方、ターンオーバーが遅い場合は肌の細胞がスムーズに入れ替わらず古い肌細胞が停滞することで、角質層が厚くなり肌のごわつきを生じます。

このように、ターンオーバーのサイクルが乱れることによってさまざまな肌トラブルを招いたり、角質層の保湿成分が不足することでバリア機能が低下し、乾燥も進んでしまったりするのです。

「睡眠不足が続くと肌が荒れやすい……」

と感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

それは、睡眠不足が続くことによって「ターンオーバー」のサイクルが乱れてしまっていることが原因かもしれません。

ターンオーバーを促すのは睡眠中に分泌される「成長ホルモン」です。

成長ホルモンとは
体内の物質をエネルギーとして利用できる物質に変えるはたらき(代謝)を担うホルモンの一種で、睡眠中に多く分泌されます。成長期においては骨を伸ばし、身長を伸ばすはたらきがあることで知られていますが、成人以降も重要なはたらきをしています。

睡眠中は成長ホルモンが多く分泌されるため、ターンオーバーを正常な状態に保つためにはしっかりと睡眠をとることが重要なのです。

また、偏った食生活もターンオーバーの乱れを引き起こします

暴飲暴食や無理なダイエットによって腸内環境が乱れたり、必要な栄養素が不足したりすることが原因になります。

そのため栄養バランスの取れた食生活も肌のターンオーバーには重要です。

ターンオーバーを整え健康な肌を維持するためには、スキンケアだけでなく睡眠や食事などの生活習慣を整えることを心掛けることが大切なのですね。

2-2.誤ったスキンケア

健康な肌を維持するためには、洗顔によって清潔を保ちながら乾燥を防ぐスキンケアが大切です。

乾燥肌の方のなかには、洗顔後に肌がつっぱると感じている方も多いのではないでしょうか。

それは洗顔料を使い洗顔をすることによって、肌の水分や油分を落とし過ぎてしまったことが原因かもしれません。

熱いお湯での洗顔や、洗顔の回数が多いと必要以上に皮脂や天然保湿因子を洗い流してしまい、乾燥を助長させてしまいます。

また洗顔後にタオルで強くこすると、角層を傷つけて肌の水分が蒸発しやすい状態となります。

しかし、乾燥してバリア機能が低下した肌にとって、皮脂などの汚れをそのままにしておくことは肌の負担となってしまいます。

健康な肌を保つためには、正しいスキンケアを毎日繰り返していくことが大切です。

2-3.紫外線

紫外線を過度に浴びてしまうと皮膚のバリア機能が低下し、水分が失われて乾燥が進みます。

また、バリア機能が低下した肌は紫外線を浴びた際に赤みを引き起しやすく、肌ダメージを受けやすいといわれています。

紫外線はバリア機能を低下させ、バリア機能が低下している人は紫外線の影響を受けやすいという悪循環に陥ってしまうのです。

空気が乾燥する季節ではなくても紫外線のあるときは肌が乾燥しやすく、乾燥はさまざまな肌トラブルに発展する恐れがあるため注意が必要です。

2-4.エアコン

エアコンが効いた空間で過ごしているとバリア機能がはたらきにくく肌は乾燥しやすくなります

肌は本来、皮脂や汗を分泌して乾燥から守ろうとする力を持っていますが、エアコンが効いた部屋では汗をかくことも少なく乾燥しやすくなるのです。

また、エアコンによって乾燥した部屋で長時間を過ごしていると、角質層から水分が奪われてしまいバリア機能が低下します。

さらに、肌が乾燥した状態が続くことによって肌は新しい角層細胞を作り出そうとはたらき、ターンオーバーを早めます。

天然保湿因子はターンオーバーの過程で作られるため、ターンオーバーが早まることで乾燥した未熟な細胞が増えてしまいます。

このように、エアコンの効いた空間で過ごすことはさまざまな要因でバリア機能を低下させ乾燥を引き起こすのです。

2-5.加齢

加齢とともに肌は乾燥しやすくなるといわれています

健康な肌は天然保湿因子などによって水分が保持され、皮脂膜によって水分の蒸散を防ぎ、高いバリア機能が維持されています。

しかし年齢が進むにつれて天然保湿因子や角質細胞間脂質、皮脂の量が減少してしまい、肌は乾燥しやすくなります

加齢による肌内部の水分量や皮脂量の減少が、肌のバリア機能も弱めてしまい乾燥の原因となってしまうのです。

3.乾燥肌を改善するためのポイント

「乾燥肌の改善にはどうしたら良いんだろう?」

「保湿してもなかなか乾燥肌が治らない……」

このようにお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。

乾燥肌を改善するためには、生活リズムを整え、正しいスキンケアや紫外線対策を行うことでバリア機能の低下を防ぐ必要があります。

ここからは乾燥肌を改善するためのポイントをお伝えします。

ポイント1 食生活を改善する

栄養が不足するとターンオーバーが乱れたり、潤いを保ちにくくなったりするため、健康な肌にはバランスの取れた食生活が大切です。

健やかな肌を保つために注目したいのは「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」です。

たんぱく質は体のエネルギーとなる栄養素の一つで、皮膚や筋肉、内臓、爪、髪の毛などの体の組織の材料となります。

また、肌のハリや弾力に欠かせない「コラーゲン」もたんぱく質の一種であるため、不足するとしわやたるみなどの原因にもなります

たんぱく質を多く含む食品としては、鶏のささみや豚肉、卵などがあります。

ビタミンにはさまざまなものがありますが、「ビタミンA」は皮膚や粘膜の新陳代謝を促進するはたらきがあり、不足すると皮膚や粘膜の乾燥につながるといわれています。

ビタミンAを多く含む豚のレバーやうなぎ、ナチュラルチーズを取り入れることで、潤いのある肌を保ちたいですね。

また「ビタミンB2」は皮膚・髪・爪などの細胞の再生に関与しており、肌の機能を維持するために重要な栄養素です。

乳製品や動物性食品、豆類に多く含まれており、日常的に取り入れやすいものも多くあります。

納豆やうずらの卵、ナチュラルチーズなどを摂取してビタミンB2を補いましょう。

さらに、ビタミンCも肌の健康に欠かせない栄養素だといえます。

ビタミンCは皮膚や腱、軟骨などを構成するコラーゲンの合成に必要です。

また、増え過ぎると老化やしみ、しわ、免疫機能の低下、がんの発症などの原因となる「活性酸素」のはたらきを抑える「抗酸化作用」も持っています。

ビタミンCは赤ピーマン(パプリカ)やキウイフルーツ、ブロッコリー、みかんといった食べ物に多く含まれています。

ミネラルは、生体を構成する元素のうち、酸素、炭素、水素、窒素の四つの主要な元素以外のものの総称です。

栄養素として不可欠なことが分かっているものは16種類ありますが[1]、なかでも皮膚の健康には「亜鉛」が重要だといえるでしょう。

亜鉛は味覚を正常に保ち免疫力を高める他に、たんぱく質を合成したり、ターンオーバーを促進したりするはたらきもあるため、皮膚の健康には重要な栄養素です。

亜鉛が不足すると味を感じにくくなったり、傷が治りにくくなったりするだけでなく、肌が乾燥し荒れやすくなるなどの症状が出るといわれています。

亜鉛は体内で作り出すことができないので、食事などからの摂取が必須です。

亜鉛を多く含む牡蠣や豚レバー、焼きのりなどを食事に取り入れると良いかもしれませんね。

このようにバリア機能を高めるためには、肌の健康を維持する上で必要な栄養素を摂取することが重要です。

無理なダイエットや偏った食生活はできるだけ避け、肌にも健康にも優しい食生活を送りましょう。

ビタミンAを多く含む食べ物やビタミンB2を多く含む食べ物、ビタミンCを多く含む食べ物は以下の記事でご紹介しています。

ビタミンAを多く含む食べ物は?効果や摂取基準についても詳しく解説

ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介

ビタミンCはどんな食べ物に含まれるの?健康維持に必要な摂取量を解説

また、亜鉛については以下の記事で解説しています。

亜鉛に期待できる効果とは?摂取目安量やおすすめの食品を紹介!

[1] 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター「栄養に関する基礎知識」

ポイント2 生活リズムを整える

肌の健康を保つためには食生活だけでなく、生活リズムを整えることも大切です。

睡眠中は、肌のターンオーバーに必要な成長ホルモンが多く分泌されています

睡眠不足が続くと肌の乾燥やごわつきが生じ、気になったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

それは睡眠不足によって成長ホルモンの分泌が妨げられているからかもしれません。

ターンオーバーの乱れによって肌の生まれ変わりがうまくいかないとバリア機能が低下し、肌の潤いを保ちにくくなるほか、外部からの刺激を受けやすくなってしまいます

成長ホルモンは就寝後数時間で分泌され全身を巡り、日中受けた乾燥や紫外線などによる肌へのダメージを回復させるはたらきをします。

健やかな肌を育むためにもしっかり睡眠時間を確保しましょう。

また、成長ホルモンの分泌には睡眠の質を改善することも大切なポイントです。

睡眠中は深い眠りの「ノンレム睡眠」と、浅い眠りの「レム睡眠」が交互に繰り返されますが、成長ホルモンは眠りについて最初のノンレム睡眠に最も分泌量が高まります。

人の体は朝起きてすぐに日光を浴びることによって体のリズムが整い、夜になると自然と眠気が生じて寝つきが良くなるといわれています。

そのため、眠りの質を高めるために朝の習慣として朝日を浴びると良いでしょう。

また睡眠の質を低下させるものとしては、就寝前の激しい運動や食事、飲酒、スマホやPCを操作することなどが挙げられます。

健康な肌を保つためにも、睡眠リズムを整えた生活を心掛けたいですね。

質の高い睡眠をとるためのポイントは以下の記事でご紹介しています。

睡眠は時間だけでなく質も重要!ぐっすり眠るための6つの秘訣とは?

ポイント3 適切な方法でスキンケアをする

健やかな肌を保つためには清潔な状態を保ち、乾燥を防ぐスキンケアを取り入れることが大切です。

洗顔をすると皮脂膜や天然保湿因子が洗い流されてしまい、肌は乾燥しやすい状態となってしまいます。

しかし洗顔をしないままでいると皮脂や花粉などが残ってしまい肌へのダメージとなるため、洗顔によって清潔を保つことは重要です。

洗顔のポイントは、肌に優しく洗い清潔にすることです。

よく泡立てた泡で円を描きながら優しく洗いましょう。

ゴシゴシ洗うと肌の角層がダメージを受けたり、皮脂が過剰に洗い流されたりしてしまい乾燥肌の悪化を招いてしまいます

そしてぬるま湯で洗い流しましょう。

熱過ぎるお湯を使うと、皮脂を過剰に洗い流してしまうので注意が必要です。

洗顔後もゴシゴシこすらず、肌にタオルを優しく押し当てるように水分を拭き取ります。

洗顔後はバリア機能が低下しているので、化粧水で肌に水分を与え、油分を含む乳液などで水分が蒸散しないようにすることも重要です。

また、洗顔の回数は朝と夜の1日2回までとし、必要以上に皮脂を洗い落とさないようにしましょう[2]。

[2] 公益社団法人 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A」

ポイント4 紫外線対策を行う

紫外線はバリア機能にダメージを与え乾燥を引き起こします。

肌が乾燥するとしみやそばかすができてしまったり、ハリや弾力が低下したりする恐れがあるので注意が必要です。

紫外線対策としては、紫外線の強い日中を避けて外出をしたり、日焼け止めや日傘などを使用したりしましょう。

また、乾燥肌の方の場合は日焼け止めを塗る前にしっかり保湿をすることも効果的です。

最近では保湿成分配合の日焼け止めクリームなども販売されているため、ご自分に合った方法で対策をしてみてくださいね。

4.乾燥肌についてのまとめ

バリア機能が保たれているお肌では水分が維持され外部の刺激からも守られています。

しかし肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすい状態になります

乾燥肌への対策としては、肌に水分を与えるだけではなくバリア機能を守ることが重要です。

バリア機能を維持するためには洗顔によって清潔を保ち、乾燥や紫外線によるダメージから肌を守るよう心掛けましょう。

また、肌の健康に必要な栄養素を取り入れた食事や十分な睡眠によってターンオーバーを整えていくことも大切です。

乾燥肌で悩んでいる方は、乾燥肌対策としてこの記事の内容を役立ててくださいね。

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