補酵素とは?酵素との関係やはたらき、元となるビタミンについて解説

2024年10月17日

2024年10月17日

「補酵素って何だろう……」

「酵素とは何が違うのかな?」

と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

補酵素はある種の酵素のはたらきに必要な重要な物質で、多くがビタミンからつくられます

酵素とは体内で起こる消化や吸収などの化学反応を促す物質で、生命活動の維持に欠かすことはできません。

補酵素のはたらきは酵素を活性化することです。

この記事では補酵素のはたらきや元となるビタミンについて解説します。

補酵素が含まれる食品もご紹介するので、日々の食生活の参考にしてくださいね。

1.補酵素とは

緑黄色野菜 

「補酵素ってどんな物質なんだろう?」

このように気になる方もいらっしゃいますよね。

補酵素は、酵素のはたらきを活性化する物質です。

補酵素のはたらきを理解するための基礎知識として、まず酵素について解説します。

酵素とは体のなかで起こる消化や吸収、代謝などのさまざまな化学反応を促進するはたらきを持つ物質です。

代謝とは
栄養素を体内で生命の維持に必要なエネルギーや物質に変えるはたらきのことです。

重要なはたらきをする酵素ですが、酵素のなかには単独ではたらくことができず、補酵素を必要とするものがあります

つまり補酵素は、一部の酵素のはたらきに欠かせない物質なのですね。

2.補酵素となる代表的なビタミン

焼き鳥を焼いているところ

補酵素の多くは、体内でビタミンからつくられています

そのため補酵素の材料となるビタミンが不足すると補酵素の欠乏につながり、酵素のはたらきである代謝機能の低下をも招く恐れがあります

この章では補酵素の材料となる主なビタミンについて、補酵酵としてのはたらきに着目して解説します。

【補酵素となる代表的なビタミン】

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • ビオチン
  • パントテン酸
  • ビタミンK

2-1.ビタミンB1

ビタミンB1はビタミンB群に属する水溶性のビタミンの一種です。

メモ
ビタミンには水に溶けやすい「水溶性ビタミン」と、水に溶けにくく油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」があります。水溶性ビタミンにはビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン)とビタミンCが該当します。

ビタミンB1は補酵素として糖質の代謝に関わります

糖質とは
炭水化物のうち、エネルギー源となるもののことです。ヒトの体のエネルギー源となる栄養素には炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質があり、炭水化物はエネルギー源となる糖質と、ヒトの消化酵素では消化できないためほとんどエネルギーにならない食物繊維に分けられます。

補酵素の元となるビタミンB1の摂取が不足すると、糖質を主なエネルギー源としている脳や神経に影響を及ぼす恐れがあります。

エネルギー源としての重要性が知られる糖質ですが、体内で利用するにはビタミンB1という補酵素が必要になるのですね。

またビタミンB1は、アミノ酸の代謝の補酵素としても関与しています

アミノ酸とは
たんぱく質を構成する20種類の物質です[1]。一つでも欠けるとたんぱく質を合成することができません。体内でつくることができないため食事から摂取する必要のある9種類の必須アミノ酸と体内で合成可能な11種類の非必須アミノ酸に分けられます[1]。

ビタミンB1は補酵素としてさまざまな代謝に関与しているのですね。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アミノ酸

ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB1とは?作用や食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

2-2.ビタミンB2

ビタミンB2はビタミンB群の一種で、エネルギーを生成するはたらきに関与しています。

ビタミンB2は水溶性のビタミンで、別名、リボフラビンといいます。

体内に吸収されるとフラビンモノヌクレオチド(FMN)とフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という物質に変換され、補酵素としての役割を担っています。

ビタミンB2は糖質やたんぱく質、脂質の代謝やエネルギー産生に関わります。

ビタミンB2は補酵素として健康維持に深く関わっているといえるでしょう。

ビタミンB2についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミンB2とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介

2-3.ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群の一種で、アルコールの分解や酸化還元反応などの多くの酵素の補酵素としてはたらきます

またナイアシンは補酵素としてはたらく他にも、体内のさまざまな機能に関わっています。

脂肪の構成要素である脂肪酸やステロイドホルモンの生成においても欠かすことができません。

メモ
ステロイドホルモンは脂質の一種である「コレステロール」を原料とし副腎皮質や生殖腺でつくられるホルモンの総称です。「コルチゾール」などの「副腎皮質ホルモン」と、「テストステロン」「プロゲステロン」のような「性ホルモン」が含まれます。

さらにナイアシンはDNAの修復や合成、細胞の分化にも関わっています。

この他にも、ナイアシンはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用にも関与します。

抗酸化作用とは
活性酸素の発生やはたらきを抑えたり、活性酸素を除去したりする作用のことです。活性酸素は酸素が体内で通常よりも活性化された物質で、微量であれば細胞伝達物質や免疫機能としてはたらきます。しかし増え過ぎると細胞を傷つけ、老化や免疫機能の低下、がんなどを引き起こします。

ナイアシンはヒトの生命の活動に広く関わっているのですね。

ナイアシンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ナイアシンはどんなビタミン?はたらきや食事摂取基準、摂取源を紹介

2-4.ビタミンB6

ビタミンB6はビタミンB群の一種で、炭水化物やたんぱく質、脂質の補酵素として代謝に関与しています。

特にアミノ酸の分解において大きな役割を果たす他、アミノ酸をたんぱく質に再合成する際にも必要とされます。

たんぱく質を多く摂取する方や筋肉を増強したい方にとって重要なビタミンといえるでしょう。

またセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の代謝、核酸やヘモグロビンの合成にも補酵素として関わっています。

メモ
神経伝達物質とは神経細胞から他の細胞に情報を伝達する化学物質です。セロトニンは必須アミノ酸の一種トリプトファンから合成され、ドーパミンなどの他の神経伝達物質をコントロールして精神を安定させるはたらきをします。ドーパミンは喜びや快楽をもたらす神経伝達物質で、アルコールを飲んだときに快さを感じるのはこのはたらきによるものです。

心身の両面に重要なはたらきをするビタミンなのですね。

ビタミンB6についてさらに詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。

ビタミンB6のはたらきは?食事摂取基準や摂取源となる食品も紹介

2-5.ビタミンB12

ビタミンB12はビタミンB群の一種で、アミノ酸や脂質の代謝に補酵素として関与します。

加えて、葉酸と共に赤血球の形成を助けるはたらきもあります。

また葉酸と共にDNAの合成にも関わります。

ビタミンB12が不足すると、赤血球が正常につくられない「巨赤芽球貧血」になる恐れがあるため注意が必要です。

2-6.葉酸

葉酸はビタミンB群の一種で、補酵素としてDNAの合成やアミノ酸の代謝、たんぱく質の合成に関わっています。

このため細胞の増殖において重要なはたらきをするといわれています。

また葉酸はビタミンB12と共に赤血球の形成を助けています。

さらに葉酸には、動脈硬化の危険因子となる「ホモシステイン」という物質を必須アミノ酸の一種「メチオニン」に変換する酵素のはたらきにも関与しています。

メチオニンの代謝の過程ではホモシステインが生成されてしまいますが、葉酸にはホモシステインをメチオニンに戻す作用があるのです。

メモ
動脈硬化は心臓から送り出される血液が通る血管(動脈)の壁が厚く硬くなった状態のことです。血管が詰まったりしやすくなるため、心筋梗塞や脳卒中といった重篤な病気の原因となります。

葉酸は私たちの体をつくる細胞にとって非常に重要な栄養素なのですね。

葉酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

葉酸とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介

2-7.ビオチン

ビオチンはビタミンB群の一種で、補酵素として脂肪酸の合成やアミノ酸の代謝、糖や脂肪酸、エネルギー産生に関わっています。

特にアミノ酸などからブドウ糖をつくる「糖新生」というはたらきにおいては欠かすことができません。

ブドウ糖とは
糖質の一種でグルコースとも呼ばれます。糖質のなかで最も小さく基本的な単糖類の代表で、ヒトを含めた動植物の重要なエネルギー源です。特にヒトの脳は基本的にブドウ糖のみをエネルギーとしています。

ビオチンはヒトの活動に必要なエネルギー源をつくりだすのに欠かせない栄養素といえますね。

その他ビオチンには、抗炎症物質を生成しアレルギー症状を和らげる作用もあるといわれています。

2-8.パントテン酸

パントテン酸はビタミンB群の一種で、コエンザイムA(CoA:補酵素A)という極めて重要な酵素の補酵素としてはたらきます。

コエンザイムAは糖質の代謝、脂肪酸の合成や分解、エネルギー産生などにおいて中心的な役割を担います。

パントテン酸は他にもコレステロールやステロイドホルモン、ビタミンA、ビタミンDの合成といった体内の幅広い化学反応に補酵素として関与しています。

パントテン酸という名前を見聞きする機会はあまりないかもしれませんが、他のビタミン同様、生命維持において重要なはたらきをしているのですね。

2-9.ビタミンK

ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で、血を固め出血を止める作用に関わっています。

血液を固める際に必要な「プロトロンビン」という血液凝固因子が肝臓で生成される際、ビタミンKが補酵素としてはたらきます。

このためビタミンKが不足すると出血した際、血液凝固に時間がかかり出血が止まりにくくなってしまいます

けがをしたときなどに備えてしっかり摂っておきたいビタミンですね。

3.補酵素となるビタミンを含む食品

「補酵素の元になるビタミンはどんな食べ物に含まれているんだろう?」

このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

補酵素を十分に摂るためにも、どんな食品に含まれているのか知っておきたいものですよね。

この章では、補酵素となるビタミンの摂取源となる食品をご紹介します。

【ビタミンの摂取源となる主な食品】
種類 食品
ビタミンB1 豚肉、豆類、ナッツ類など
ビタミンB2 レバー、ハツ、卵、アーモンドなど
ナイアシン 肉類、赤身魚、落花生など
ビタミンB6 赤身魚、レバー、にんにく、ナッツ類など
ビタミンB12 二枚貝、レバー、のりなど
葉酸 レバー、卵、ブロッコリーなど
ビオチン レバー、卵、豆類、ナッツ類など
パントテン酸 レバー、ハツ、魚卵、納豆など
ビタミンK 青汁、納豆、鶏肉など

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

3-1.ビタミンB1を含む食品

豚ヒレ肉のかたまり

ビタミンB1は動物性食品では豚肉などに多く含まれています

【ビタミンB1を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
豚ヒレ肉(赤肉)
1.32mg
豚もも肉(赤肉)
0.96mg
生ハム
-
0.92mg
豚ロース肉(赤肉)
0.80mg
豚肩肉(赤肉)
0.75mg
うなぎ
蒲焼き
0.75mg
たらこ(すけとうだら)
0.71mg
ロースハム
-
0.70mg
豚ロース
脂身付き、生
0.69mg
いくら(しろさけ)
-
0.42mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンB1は植物性食品では豆類やナッツ類などに含まれています

【ビタミンB1を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
黄大豆(米国産)
乾燥
0.88mg
カシューナッツ
フライ(味付け)
0.54mg
ごま
炒り
0.49mg
干ししいたけ
乾燥
0.48mg
あずき
乾燥
0.46mg
玄米
-
0.41mg
そば(乾麺)
乾燥
0.37mg
発芽玄米
-
0.35mg
えだまめ
0.31mg
そらまめ(未熟豆)
0.30mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンB1を手軽に摂取したい方は、主食に玄米やそばを取り入れてみましょう。

3-2.ビタミンB2を含む食品

生のレバー

ビタミンB2はレバーや乳製品、卵など動物性の食品に含まれています

【ビタミンB2を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
豚レバー
3.60mg
牛レバー
3.00mg
鶏レバー
1.80mg
鶏ハツ
1.10mg
豚ハツ
0.95mg
牛ハツ
0.90mg
うなぎ
蒲焼き
0.74mg
カマンベールチーズ
-
0.48mg
鶏卵
0.37mg
牛ハラミ
0.35mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンB2は植物性食品では海藻類やナッツ類などに含まれています

【ビタミンB2を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
焼きのり
-
2.33mg
アーモンド
いり、無塩
1.04mg
乾燥わかめ
素干し
1.01mg
納豆
-
0.30mg
モロヘイヤ
0.42mg
干しひじき
乾燥
0.42mg
マッシュルーム
0.29mg
ヘーゼルナッツ
フライ、味付け
0.28mg
ブロッコリー
0.23mg
エリンギ
0.22mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

焼きのりや納豆、卵など身近な食材に含まれているので、日々の食卓に意識して取り入れると良いでしょう。

3-3.ナイアシンを含む食品

お皿に盛った落花生

ナイアシンは動物性食品では肉類や赤身の魚などから摂取できます

【ナイアシンを含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
たらこ(すけとうだら)
54.0mg
びんながまぐろ
26.0mg
かつお(春獲り)
24.0mg
豚レバー
19.0mg
かつお油漬けフレーク
缶詰
19.0mg
牛レバー
18.0mg
鶏ささみ
17.0mg
鶏むね肉
皮なし、生
17.0mg
まさば
16.0mg
パルメザンチーズ
-
10.0mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

また植物性食品ではきのこ類や豆類、ナッツ類などから摂取できます

【ナイアシンを含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
落花生
いり
28.0mg
焼きのり
-
20.0mg
黄大豆(米国産)
乾燥
10.0mg
玄米
-
8.0mg
アーモンド
いり、無塩
7.5mg
えのきたけ
7.4mg
エリンギ
6.7mg
ぶなしめじ
6.4mg
油揚げ
6.2mg
納豆
-
4.6mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ナイアシンはきのこ類や豆類などを取り入れることでしっかり摂取できそうですね。

3-4.ビタミンB6を含む食品

刺し身をカットしたところ

ビタミンB6は動物性食品ではレバーや赤身の魚などに多く含まれています

【ビタミンB6を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
みなみまぐろ(赤身)
1.08mg
びんながまぐろ
0.94mg
牛レバー
0.89mg
天然くろまぐろ(赤身)
0.85mg
かつお(春獲り)
0.76mg
鶏レバー
0.65mg
鶏むね肉
皮なし、生
0.64mg
しろさけ
0.64mg
鶏ささみ
0.62mg
まさば
0.59mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

植物性食品では野菜やナッツ類などから摂取できます

【ビタミンB6を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
にんにく
1.53mg
ピスタチオ
いり、味付け
1.22mg
くるみ
いり
0.49mg
落花生
いり
0.46mg
黄大豆(米国産)
乾燥
0.46mg
ししとう
0.39mg
赤ピーマン(パプリカ)
0.37mg
モロヘイヤ
0.35mg
ブロッコリー
0.30mg
納豆
-
0.24mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

バランスの取れた食事を心掛け、不足のないようにビタミンB6を摂取しましょう。

3-5.ビタミンB12を含む食品

ザルにのせたしじみ

ビタミンB12は微生物によって合成され、植物性食品にはほとんど含まれません。

主に動物性食品から摂取が可能で、なかでも貝類やレバーなどに多く含まれています

【ビタミンB12を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
しじみ
68.0μg
牛レバー
53.0μg
いくら(しろさけ)
-
47.0μg
あさり
44.8μg
鶏レバー
44.0μg
あんこう肝
39.0μg
はまぐり
28.0μg
豚レバー
25.0μg
かき(養殖)
23.0μg
たらこ(すけとうだら)
18.0μg
さんま(皮つき)
16.0μg
まいわし
16.0μg
ほたるいか
14.0μg
まさば
13.0μg
牛ハツ
12.0μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

植物性食品ではのりなどの海藻類から摂取できます。

植物性食品も動物性食品と同等の含有量の食品はあるものの、1食当たりに摂取できる量は動物性食品よりもかなり少ないといえます。

【ビタミンB12を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
味付けのり
-
67.9μg
焼きのり
-
56.7μg
あおさ
素干し
37.2μg
カットわかめ
乾燥
2.0μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

植物性食品だけではなく、動物性食品に含まれるビタミンB12も取り入れながらバランス良く摂取しておきましょう。

3-6.葉酸を含む食品

たまご

葉酸はレバーなどの内臓肉や貝などの動物性食品から摂取できます

【葉酸を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
鶏レバー
1,300μg
牛レバー
1,000μg
豚レバー
810μg
うに
360μg
いくら(しろさけ)
-
100μg
うずら卵
91μg
あんこう肝
88μg
ほたて
87μg
カマンベールチーズ
-
47μg
鶏ハツ
43μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

また植物性食品では、葉物野菜などに含まれています

【葉酸を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
焼きのり
-
1,900μg
えだまめ
320μg
モロヘイヤ
250μg
ブロッコリー
220μg
ほうれんそう
210μg
アスパラガス
190μg
ルッコラ
170μg
納豆
-
130μg
甘栗(中国栗)
-
100μg
マンゴー
84μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

野菜を積極的に食べ、葉酸をしっかりと摂取しておきましょう。

3-7.ビオチンを含む食品

お皿にのせた海苔

ビオチンは動物性食品ではレバー類や鶏卵、魚介類などに含まれています

【ビオチンを含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
鶏レバー
230.0μg
豚レバー
80.0μg
牛レバー
76.0μg
鶏卵(卵黄)
65.0μg
鶏卵(全卵)
24.0μg
まがれい
22.0μg
あさり
21.6μg
たらこ(すけとうだら)
18.0μg
まいわし
15.0μg
まかじき
13.0μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

また植物性食品では豆類やナッツ類などに含まれています

【ビオチンを含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
落花生
いり
110.0μg
ヘーゼルナッツ
フライ、味付け
82.0μg
焼きのり
-
47.0μg
黄大豆(米国産)
乾燥
34.0μg
まいたけ
24.0μg
キヌア
玄穀
23.0μg
納豆
-
18.2μg
モロヘイヤ
14.0μg
ブロッコリー
13.0μg
えだまめ
11.0μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

これらの食品を食卓に取り入れ、ビオチンを十分摂取しておきましょう。

3-8.パントテン酸を含む食品

明太子

パントテン酸は、ギリシャ語で「至るところに存在する酸」という意味で、さまざまな食品に含まれているのが特徴です。

なかでも動物性食品では内臓肉や魚卵などに多く含まれています

【パントテン酸を含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
鶏レバー
10.00mg
豚レバー
7.19mg
牛レバー
6.40mg
鶏ハツ
4.41mg
たらこ(すけとうだら)
3.68mg
豚ハツ
2.70mg
いくら(しろさけ)
-
2.36mg
牛ハツ(心臓)
2.16mg
鶏ささみ
2.07mg
鶏むね肉
皮なし、生
1.92mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

植物性食品では、まさにさまざまな食品に含まれているといえます。

【パントテン酸を含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
納豆
-
3.63mg
落花生
いり
2.20mg
モロヘイヤ
1.83mg
アボカド
1.55mg
黄大豆(米国産)
乾燥
1.49mg
ブロッコリー
1.42mg
えのきたけ
1.40mg
カシューナッツ
フライ、味付け
1.32mg
そば(乾麺)
乾燥
1.15mg
さつまいも(皮なし)
0.90mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

バランスの良い食生活を送っていれば、パントテン酸の摂取不足の心配はなさそうですね。

3-9.ビタミンKを含む食品

パックの納豆を箸で持ち上げているところ

ビタミンKは動物性食品では鶏肉などに含まれています

【ビタミンKを含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
手羽先
皮付き、生
45μg
まぐろ油漬けフレーク
缶詰
44μg
鶏卵(卵黄)
39μg
鶏もも肉
29μg
うに
27μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

ビタミンKは植物性食品では納豆などの大豆製品や、緑黄色野菜に含まれています

【ビタミンKを含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
ひきわり納豆
-
930μg
納豆
-
870μg
モロヘイヤ
640μg
ほうれん草
270μg
春菊
250μg
ケール
210μg
小松菜
210μg
ブロッコリー
210μg
サニーレタス
160μg
きな粉
-
81μg
油揚げ
67μg
凍り豆腐(高野豆腐)
乾燥
60μg
湯葉
乾燥
55μg
がんもどき
-
43μg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

納豆や野菜類を積極的に食べることで、ビタミンKを十分に摂れそうですね。

4.補酵素についてのまとめ

補酵素とは一部の酵素のはたらきに必要な物質で、多くがビタミンからつくられます

酵素は、消化や吸収、代謝など体内のほとんどの化学反応に欠かせない物質です。

多くの酵素は単独ではたらくことができず、補酵素と結び付くことで活性化します。

補酵素の多くは、ビタミンB群やビタミンKなどからつくられるため、これらのビタミンが不足すると酵素が正常にはたらかず健康に悪影響を及ぼします。

ビタミンB群はレバーをはじめとした動植性食品や豆類、ナッツ類などから摂取できます。

ビタミンKは、納豆や野菜類に比較的多く含まれています。

バランス良い食事を心掛けることで、補酵素を十分に摂取してくださいね。

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