「補酵素って何だろう……」
「酵素とは何が違うのかな?」
と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
補酵素はある種の酵素のはたらきに必要な重要な物質で、多くがビタミンからつくられます。
酵素とは体内で起こる消化や吸収などの化学反応を促す物質で、生命活動の維持に欠かすことはできません。
補酵素のはたらきは酵素を活性化することです。
この記事では補酵素のはたらきや元となるビタミンについて解説します。
補酵素が含まれる食品もご紹介するので、日々の食生活の参考にしてくださいね。
1.補酵素とは
「補酵素ってどんな物質なんだろう?」
このように気になる方もいらっしゃいますよね。
補酵素は、酵素のはたらきを活性化する物質です。
補酵素のはたらきを理解するための基礎知識として、まず酵素について解説します。
酵素とは体のなかで起こる消化や吸収、代謝などのさまざまな化学反応を促進するはたらきを持つ物質です。
重要なはたらきをする酵素ですが、酵素のなかには単独ではたらくことができず、補酵素を必要とするものがあります。
つまり補酵素は、一部の酵素のはたらきに欠かせない物質なのですね。
2.補酵素となる代表的なビタミン
補酵素の多くは、体内でビタミンからつくられています。
そのため補酵素の材料となるビタミンが不足すると補酵素の欠乏につながり、酵素のはたらきである代謝機能の低下をも招く恐れがあります。
この章では補酵素の材料となる主なビタミンについて、補酵酵としてのはたらきに着目して解説します。
【補酵素となる代表的なビタミン】
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- 葉酸
- ビオチン
- パントテン酸
- ビタミンK
2-1.ビタミンB1
ビタミンB1はビタミンB群に属する水溶性のビタミンの一種です。
ビタミンB1は補酵素として糖質の代謝に関わります。
補酵素の元となるビタミンB1の摂取が不足すると、糖質を主なエネルギー源としている脳や神経に影響を及ぼす恐れがあります。
エネルギー源としての重要性が知られる糖質ですが、体内で利用するにはビタミンB1という補酵素が必要になるのですね。
またビタミンB1は、アミノ酸の代謝の補酵素としても関与しています。
ビタミンB1は補酵素としてさまざまな代謝に関与しているのですね。
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アミノ酸」
ビタミンB1についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1とは?作用や食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介
2-2.ビタミンB2
ビタミンB2はビタミンB群の一種で、エネルギーを生成するはたらきに関与しています。
ビタミンB2は水溶性のビタミンで、別名、リボフラビンといいます。
体内に吸収されるとフラビンモノヌクレオチド(FMN)とフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という物質に変換され、補酵素としての役割を担っています。
ビタミンB2は糖質やたんぱく質、脂質の代謝やエネルギー産生に関わります。
ビタミンB2は補酵素として健康維持に深く関わっているといえるでしょう。
ビタミンB2についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB2とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介
2-3.ナイアシン
ナイアシンはビタミンB群の一種で、アルコールの分解や酸化還元反応などの多くの酵素の補酵素としてはたらきます。
またナイアシンは補酵素としてはたらく他にも、体内のさまざまな機能に関わっています。
脂肪の構成要素である脂肪酸やステロイドホルモンの生成においても欠かすことができません。
さらにナイアシンはDNAの修復や合成、細胞の分化にも関わっています。
この他にも、ナイアシンはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用にも関与します。
ナイアシンはヒトの生命の活動に広く関わっているのですね。
ナイアシンについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ナイアシンはどんなビタミン?はたらきや食事摂取基準、摂取源を紹介
2-4.ビタミンB6
ビタミンB6はビタミンB群の一種で、炭水化物やたんぱく質、脂質の補酵素として代謝に関与しています。
特にアミノ酸の分解において大きな役割を果たす他、アミノ酸をたんぱく質に再合成する際にも必要とされます。
たんぱく質を多く摂取する方や筋肉を増強したい方にとって重要なビタミンといえるでしょう。
またセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の代謝、核酸やヘモグロビンの合成にも補酵素として関わっています。
心身の両面に重要なはたらきをするビタミンなのですね。
ビタミンB6についてさらに詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。
ビタミンB6のはたらきは?食事摂取基準や摂取源となる食品も紹介
2-5.ビタミンB12
ビタミンB12はビタミンB群の一種で、アミノ酸や脂質の代謝に補酵素として関与します。
加えて、葉酸と共に赤血球の形成を助けるはたらきもあります。
また葉酸と共にDNAの合成にも関わります。
ビタミンB12が不足すると、赤血球が正常につくられない「巨赤芽球貧血」になる恐れがあるため注意が必要です。
2-6.葉酸
葉酸はビタミンB群の一種で、補酵素としてDNAの合成やアミノ酸の代謝、たんぱく質の合成に関わっています。
このため細胞の増殖において重要なはたらきをするといわれています。
また葉酸はビタミンB12と共に赤血球の形成を助けています。
さらに葉酸には、動脈硬化の危険因子となる「ホモシステイン」という物質を必須アミノ酸の一種「メチオニン」に変換する酵素のはたらきにも関与しています。
メチオニンの代謝の過程ではホモシステインが生成されてしまいますが、葉酸にはホモシステインをメチオニンに戻す作用があるのです。
葉酸は私たちの体をつくる細胞にとって非常に重要な栄養素なのですね。
葉酸についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
葉酸とは?はたらきや食事摂取基準、多く含まれる食品などを紹介
2-7.ビオチン
ビオチンはビタミンB群の一種で、補酵素として脂肪酸の合成やアミノ酸の代謝、糖や脂肪酸、エネルギー産生に関わっています。
特にアミノ酸などからブドウ糖をつくる「糖新生」というはたらきにおいては欠かすことができません。
ビオチンはヒトの活動に必要なエネルギー源をつくりだすのに欠かせない栄養素といえますね。
その他ビオチンには、抗炎症物質を生成しアレルギー症状を和らげる作用もあるといわれています。
2-8.パントテン酸
パントテン酸はビタミンB群の一種で、コエンザイムA(CoA:補酵素A)という極めて重要な酵素の補酵素としてはたらきます。
コエンザイムAは糖質の代謝、脂肪酸の合成や分解、エネルギー産生などにおいて中心的な役割を担います。
パントテン酸は他にもコレステロールやステロイドホルモン、ビタミンA、ビタミンDの合成といった体内の幅広い化学反応に補酵素として関与しています。
パントテン酸という名前を見聞きする機会はあまりないかもしれませんが、他のビタミン同様、生命維持において重要なはたらきをしているのですね。
2-9.ビタミンK
ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で、血を固め出血を止める作用に関わっています。
血液を固める際に必要な「プロトロンビン」という血液凝固因子が肝臓で生成される際、ビタミンKが補酵素としてはたらきます。
このためビタミンKが不足すると出血した際、血液凝固に時間がかかり出血が止まりにくくなってしまいます。
けがをしたときなどに備えてしっかり摂っておきたいビタミンですね。
3.補酵素となるビタミンを含む食品
「補酵素の元になるビタミンはどんな食べ物に含まれているんだろう?」
このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
補酵素を十分に摂るためにも、どんな食品に含まれているのか知っておきたいものですよね。
この章では、補酵素となるビタミンの摂取源となる食品をご紹介します。
種類 | 食品 |
---|---|
ビタミンB1 | 豚肉、豆類、ナッツ類など |
ビタミンB2 | レバー、ハツ、卵、アーモンドなど |
ナイアシン | 肉類、赤身魚、落花生など |
ビタミンB6 | 赤身魚、レバー、にんにく、ナッツ類など |
ビタミンB12 | 二枚貝、レバー、のりなど |
葉酸 | レバー、卵、ブロッコリーなど |
ビオチン | レバー、卵、豆類、ナッツ類など |
パントテン酸 | レバー、ハツ、魚卵、納豆など |
ビタミンK | 青汁、納豆、鶏肉など |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
3-1.ビタミンB1を含む食品
ビタミンB1は動物性食品では豚肉などに多く含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
豚ヒレ肉(赤肉) | ||
豚もも肉(赤肉) | ||
生ハム | ||
豚ロース肉(赤肉) | ||
豚肩肉(赤肉) | ||
うなぎ | ||
たらこ(すけとうだら) | ||
ロースハム | ||
豚ロース | ||
いくら(しろさけ) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB1は植物性食品では豆類やナッツ類などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
黄大豆(米国産) | ||
カシューナッツ | ||
ごま | ||
干ししいたけ | ||
あずき | ||
玄米 | ||
そば(乾麺) | ||
発芽玄米 | ||
えだまめ | ||
そらまめ(未熟豆) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB1を手軽に摂取したい方は、主食に玄米やそばを取り入れてみましょう。
3-2.ビタミンB2を含む食品
ビタミンB2はレバーや乳製品、卵など動物性の食品に含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
豚レバー | ||
牛レバー | ||
鶏レバー | ||
鶏ハツ | ||
豚ハツ | ||
牛ハツ | ||
うなぎ | ||
カマンベールチーズ | ||
鶏卵 | ||
牛ハラミ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンB2は植物性食品では海藻類やナッツ類などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
焼きのり | ||
アーモンド | ||
乾燥わかめ | ||
納豆 | ||
モロヘイヤ | ||
干しひじき | ||
マッシュルーム | ||
ヘーゼルナッツ | ||
ブロッコリー | ||
エリンギ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
焼きのりや納豆、卵など身近な食材に含まれているので、日々の食卓に意識して取り入れると良いでしょう。
3-3.ナイアシンを含む食品
ナイアシンは動物性食品では肉類や赤身の魚などから摂取できます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
たらこ(すけとうだら) | ||
びんながまぐろ | ||
かつお(春獲り) | ||
豚レバー | ||
かつお油漬けフレーク | ||
牛レバー | ||
鶏ささみ | ||
鶏むね肉 | ||
まさば | ||
パルメザンチーズ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
また植物性食品ではきのこ類や豆類、ナッツ類などから摂取できます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
落花生 | ||
焼きのり | ||
黄大豆(米国産) | ||
玄米 | ||
アーモンド | ||
えのきたけ | ||
エリンギ | ||
ぶなしめじ | ||
油揚げ | ||
納豆 |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ナイアシンはきのこ類や豆類などを取り入れることでしっかり摂取できそうですね。
3-4.ビタミンB6を含む食品
ビタミンB6は動物性食品ではレバーや赤身の魚などに多く含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
みなみまぐろ(赤身) | ||
びんながまぐろ | ||
牛レバー | ||
天然くろまぐろ(赤身) | ||
かつお(春獲り) | ||
鶏レバー | ||
鶏むね肉 | ||
しろさけ | ||
鶏ささみ | ||
まさば |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
植物性食品では野菜やナッツ類などから摂取できます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
にんにく | ||
ピスタチオ | ||
くるみ | ||
落花生 | ||
黄大豆(米国産) | ||
ししとう | ||
赤ピーマン(パプリカ) | ||
モロヘイヤ | ||
ブロッコリー | ||
納豆 |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
バランスの取れた食事を心掛け、不足のないようにビタミンB6を摂取しましょう。
3-5.ビタミンB12を含む食品
ビタミンB12は微生物によって合成され、植物性食品にはほとんど含まれません。
主に動物性食品から摂取が可能で、なかでも貝類やレバーなどに多く含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
しじみ | ||
牛レバー | ||
いくら(しろさけ) | ||
あさり | ||
鶏レバー | ||
あんこう肝 | ||
はまぐり | ||
豚レバー | ||
かき(養殖) | ||
たらこ(すけとうだら) | ||
さんま(皮つき) | ||
まいわし | ||
ほたるいか | ||
まさば | ||
牛ハツ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
植物性食品ではのりなどの海藻類から摂取できます。
植物性食品も動物性食品と同等の含有量の食品はあるものの、1食当たりに摂取できる量は動物性食品よりもかなり少ないといえます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
味付けのり | ||
焼きのり | ||
あおさ | ||
カットわかめ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
植物性食品だけではなく、動物性食品に含まれるビタミンB12も取り入れながらバランス良く摂取しておきましょう。
3-6.葉酸を含む食品
葉酸はレバーなどの内臓肉や貝などの動物性食品から摂取できます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
鶏レバー | ||
牛レバー | ||
豚レバー | ||
うに | ||
いくら(しろさけ) | ||
うずら卵 | ||
あんこう肝 | ||
ほたて | ||
カマンベールチーズ | ||
鶏ハツ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
また植物性食品では、葉物野菜などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
焼きのり | ||
えだまめ | ||
モロヘイヤ | ||
ブロッコリー | ||
ほうれんそう | ||
アスパラガス | ||
ルッコラ | ||
納豆 | ||
甘栗(中国栗) | ||
マンゴー |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
野菜を積極的に食べ、葉酸をしっかりと摂取しておきましょう。
3-7.ビオチンを含む食品
ビオチンは動物性食品ではレバー類や鶏卵、魚介類などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
鶏レバー | ||
豚レバー | ||
牛レバー | ||
鶏卵(卵黄) | ||
鶏卵(全卵) | ||
まがれい | ||
あさり | ||
たらこ(すけとうだら) | ||
まいわし | ||
まかじき |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
また植物性食品では豆類やナッツ類などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
落花生 | ||
ヘーゼルナッツ | ||
焼きのり | ||
黄大豆(米国産) | ||
まいたけ | ||
キヌア | ||
納豆 | ||
モロヘイヤ | ||
ブロッコリー | ||
えだまめ |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
これらの食品を食卓に取り入れ、ビオチンを十分摂取しておきましょう。
3-8.パントテン酸を含む食品
パントテン酸は、ギリシャ語で「至るところに存在する酸」という意味で、さまざまな食品に含まれているのが特徴です。
なかでも動物性食品では内臓肉や魚卵などに多く含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
鶏レバー | ||
豚レバー | ||
牛レバー | ||
鶏ハツ | ||
たらこ(すけとうだら) | ||
豚ハツ | ||
いくら(しろさけ) | ||
牛ハツ(心臓) | ||
鶏ささみ | ||
鶏むね肉 |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
植物性食品では、まさにさまざまな食品に含まれているといえます。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
納豆 | ||
落花生 | ||
モロヘイヤ | ||
アボカド | ||
黄大豆(米国産) | ||
ブロッコリー | ||
えのきたけ | ||
カシューナッツ | ||
そば(乾麺) | ||
さつまいも(皮なし) |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
バランスの良い食生活を送っていれば、パントテン酸の摂取不足の心配はなさそうですね。
3-9.ビタミンKを含む食品
ビタミンKは動物性食品では鶏肉などに含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
手羽先 | ||
まぐろ油漬けフレーク | ||
鶏卵(卵黄) | ||
鶏もも肉 | ||
うに |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
ビタミンKは植物性食品では納豆などの大豆製品や、緑黄色野菜に含まれています。
食品名 | 加工状態など | 含有量 |
---|---|---|
ひきわり納豆 | ||
納豆 | ||
モロヘイヤ | ||
ほうれん草 | ||
春菊 | ||
ケール | ||
小松菜 | ||
ブロッコリー | ||
サニーレタス | ||
きな粉 | ||
油揚げ | ||
凍り豆腐(高野豆腐) | ||
湯葉 | ||
がんもどき |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成
納豆や野菜類を積極的に食べることで、ビタミンKを十分に摂れそうですね。
4.補酵素についてのまとめ
補酵素とは一部の酵素のはたらきに必要な物質で、多くがビタミンからつくられます。
酵素は、消化や吸収、代謝など体内のほとんどの化学反応に欠かせない物質です。
多くの酵素は単独ではたらくことができず、補酵素と結び付くことで活性化します。
補酵素の多くは、ビタミンB群やビタミンKなどからつくられるため、これらのビタミンが不足すると酵素が正常にはたらかず健康に悪影響を及ぼします。
ビタミンB群はレバーをはじめとした動植性食品や豆類、ナッツ類などから摂取できます。
ビタミンKは、納豆や野菜類に比較的多く含まれています。
バランス良い食事を心掛けることで、補酵素を十分に摂取してくださいね。