「ナトリウムってなんだろう?」
「ナトリウムにはどんなはたらきがあるのかな……」
ナトリウムという言葉を見聞きしたことはあっても、どのようなものかよく知らないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ナトリウムはミネラルの一種で、食塩(塩化ナトリウム)の主成分の一つです。
人間の体に必要な物質である一方で、摂り過ぎは高血圧などの原因になるといわれています。
そのため、摂取量に注意する必要があります。
この記事では、ナトリウムのはたらきや適正な摂取量、適切に摂取するためのポイントなどについて解説します。
ナトリウムについて理解を深め、日々の健康維持のために役立ててくださいね。
1.ナトリウムとは
「ナトリウムってよく聞くけど何のことかよく分からないな……」
このような方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ナトリウムは人間の体に必要なミネラル(必須ミネラル)の一つです。
ここでは、ナトリウムが具体的にどのようなものなのかを詳しく解説します。
1-1.ナトリウムのはたらき
「ナトリウムにはどんなはたらきがあるんだろう?」
ナトリウムは体にとって必要な栄養素の一つです。
体内でどのようなはたらきをしているのか、気になるところですよね。
まずはナトリウムのはたらきについて解説します。
1-1-1.細胞外液の量を保つ
ナトリウムには細胞外液の量を保つはたらきがあります。
細胞外液とは、その名のとおり細胞の外側にある体液のことです。
細胞外液には、「血漿(けっしょう)」や「リンパ液」、「組織間液」などがあります。
成人の体内のナトリウムのほとんどはこうした細胞外液に存在しています。
ナトリウムは細胞外液の浸透圧を調節することで、細胞外液の量を保っているのです。
ナトリウムは体液にとって非常に重要な成分なのですね。
[2] 日本赤十字社「血液の基礎知識」
1-1-2.血圧の変動に関わる
ナトリウムは血圧の変動にも関与します。
ナトリウムが浸透圧を調整する細胞外液には、血液の液体成分である血漿も含まれます。
血漿中のナトリウムが増加すると、体は浸透圧を一定に保つため、血液量(血液中の水分量)を増加させます。
そして、血液量が増加するとその分心臓が送り出す血液も多くなり、血液が血管の壁を押す力、すなわち血圧も上昇します。
この仕組みを通じて、血液量や血圧は体内のナトリウム量を調整することで調節されています。
ナトリウムは血圧を調節する重要な因子だといえるのですね。
一方でナトリウムを摂取し過ぎると、浸透圧を保つべく血液量が増やされるため、血圧を正常に維持することができなくなってしまいます。
そのため、高血圧の予防や改善などの観点から、ナトリウムには摂取量を減らすことを目的とした目標量が定められています。
1-1-3.胆汁、膵液、腸液などの材料となる
ナトリウムは胆汁や膵液(すいえき)、腸液の材料となります。
胆汁や膵液、腸液はいずれも消化液の一種です。
胆汁は肝臓でつくられ、脂肪を消化するはたらきを持っています。
肝臓や胃の後ろにある膵臓(すいぞう)、胃と小腸をつなぐ十二指腸とつながっている胆のうという臓器にためておかれ、食べたものが十二指腸に着くと十二指腸に分泌されます。
膵液は膵臓でつくられ、十二指腸に送られてさまざまな栄養を分解する消化液です。
腸液は小腸の壁にある「腸腺」という器官から分泌される消化液で、多くの消化酵素を含んでいます。
これらの消化液は栄養素を消化・吸収する体のはたらきに欠かせません。
ナトリウムは栄養素をしっかり取り込むためにも必要とされているのですね。
1-2.ナトリウムと食塩の関係
「ナトリウムと食塩ってどう関係してるの?」
このように疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
結論からお伝えすると、ナトリウムは食塩の主成分の一つです。
一般的に食塩とは海水を原料とした塩のことで、その99%以上はナトリウムが塩素と結合してできた「塩化ナトリウム」です[3]。
そのため塩化ナトリウムのことを食塩と呼ぶ場合もあります。
食品に含まれるナトリウムは、主にこの塩化ナトリウムの形で摂取されます。
このことからナトリウムの摂取量や含有量などは「食塩相当量」として表記されることが多くあります。
ただし、ナトリウムは塩化ナトリウム以外の形でも食品に含まれているため、食塩相当量は正確には食塩の量とは異なることには注意が必要です。
例えば、うまみ成分として知られる「グルタミン酸ナトリウム」や「イノシン酸ナトリウム」「グアニル酸ナトリウム」などは食塩以外のナトリウムからできている物質です。
また製菓などに使われるベーキングパウダーや、ラーメンの製麺に用いられる「かんすい」にもナトリウムが含まれています。
ナトリウムと食塩は深い関係にありますが、成分としては大きく異なるのですね。
2.ナトリウムの吸収と排せつ
体内にはナトリウム濃度を一定に保つための仕組みがあります。
ここでは、ナトリウムの吸収と排せつの流れを簡単にご説明しましょう。
体内のナトリウム濃度を調節するはたらきを担うのは腎臓です。
腎臓には水分や老廃物、不要なミネラルを尿として排せつすることで、体内の水分量や体液中のミネラルの濃度を調節する機能があります。
食べ物や飲み物から摂取されたナトリウムの多くは小腸で吸収され、その残りは血液に溶け込んで腎臓に送られます。
腎臓に届いた血液は「糸球体」という器官でろ過されます。
糸球体でのろ過を経た液体「原尿」は健康な方では1日当たり150Lにもなり、老廃物以外にナトリウムなどのミネラルやアミノ酸、ブドウ糖などの体に必要な栄養素を含んでいます[5]。
この原尿は「尿細管」と「集合管」と呼ばれる管を通りますが、そこで原尿に溶け込んでいた必要な栄養素は再吸収されます。
尿細管と集合管を通り、残った不要な水分や老廃物などが尿です。
このように、尿をつくる過程で体に必要なナトリウムは再吸収されているのです。
また腎臓は体内のナトリウムの約30%を貯蔵しており、必要に応じて体液のナトリウム濃度を増減させています[5]。
こうした仕組みによって、体内のナトリウム量は保たれているのですね。
3.ナトリウムの過不足による体への影響
「ナトリウムの摂取量が少な過ぎたり、多過ぎたりしたらどうなるの?」
このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ヒトの体内で重要なはたらきをするナトリウムは、少な過ぎても多過ぎても体調に悪影響を及ぼします。
特に起こりがちなのが、ナトリウムを摂り過ぎた場合の問題です。
ここではナトリウムを過剰に摂取した場合、不足した場合の、それぞれ体に及ぼす影響についてみていきましょう。
3-1.不足した場合
通常、健康な方にナトリウム不足が起こることはないといわれていますが、気温の高い環境で体を動かすなどして汗をたくさんかいた場合には、ナトリウムが多く失われます。
また嘔吐(おうと)や下痢が長引いたり重症化したりする場合、抗利尿剤を使用している場合、腎臓病がある場合などにもナトリウムが失われます。
こうした影響により、血液中のナトリウム濃度が低下した状態のことを「低ナトリウム血症」といいます。
軽度の低ナトリウム血症では軽い疲労感がみられ、さらにナトリウム濃度が低下すると頭痛や嘔吐、食欲不振などの症状が現れます。
また重症化すると、筋肉のけいれんや昏睡などが起こります。
たくさん汗をかいた場合は少量の食塩を含む水分の補給が推奨されていますが、急性または重篤な低ナトリウム血症の場合には、速やかに受診し処置を受けることが必要です。
3-2.過剰摂取した場合
日本の食文化においては、ナトリウムの不足による問題より、食塩の摂り過ぎの問題が懸念されています。
ナトリウムの過剰摂取による短期的な影響としては、むくみや口の渇きが挙げられます。
また慢性的なナトリウムの摂り過ぎは高血圧や胃がん、食道がんのリスクを高めることが分かっています。
特に高血圧に関しては、日本人のうち約4,000万人が該当するといわれており[6]、その最大の原因とされているのが食塩の過剰摂取です。
高血圧は喫煙と並んで日本人の生活習慣病による死亡の最大の要因で、高血圧の完全な予防が実現できれば、年間10万人以上の命が救われるともいわれています[7]。
高血圧自体に自覚症状はあまり見られませんが、放置していると脳卒中や心臓病など生命に関わる重篤な病気を引き起こす可能性があります。
高血圧を招かないためにも、日頃から食塩の摂り過ぎには注意することが重要です。
高血圧が体に及ぼす悪影響や、高血圧の予防策について詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
高血圧とは?基準値や健康上のリスク、改善のポイントを徹底解説
4.ナトリウム摂取の目標量と平均摂取量
「ナトリウムはどれくらい摂れば良いの?」
このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また平均的な食生活の場合、どのくらいのナトリウムを摂取しているのか気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
健康のために、ナトリウムの摂取量には注意しておきたいものですよね。
ここではナトリウムの1日当たりの目標量と平均摂取量をご紹介しましょう。
4-1.ナトリウムの目標量
日本ではナトリウムの摂取量を減らすことが推奨されています。
厚生労働省が設定する成人男女のナトリウムの摂取目標量は食塩相当量で男性7.5g未満、女性6.5g未満です[8]。
ただし、この目標を達成しただけでは十分ではありません。
世界保健機関(WHO)は成人に対しナトリウム摂取量を食塩相当量で1日当たり5g未満とすることを強く推奨しています[8]。
しかし日本人の一般的な食習慣を考えるとこの数字は現実的ではないため、前述の摂取目標量はWHOの基準と「平成28年 国民健康・栄養調査」のナトリウム摂取量(中央値)の中間値に基づいて設定されています。
さらなる減塩の努力が必要だといえるのですね。
また、高血圧の予防・改善のためには1日のナトリウム摂取量を6g未満とすることが推奨されています[8]。
4-2.ナトリウムの平均摂取量
厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の日本人のナトリウム摂取量の平均値は食塩相当量で10.1gです[9]。
男女別に見ると男性が10.9g、女性が9.3gとなっています[9]。
また成人の年代別の摂取量は以下のとおりです。
【ナトリウム(食塩相当量の男女別・年代別の摂取量の平均値(g)】
年代 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20〜29歳 | 10.6g | 8.3g |
30〜39歳 | 10.4g | 8.5g |
40〜49歳 | 10.6g | 8.9g |
50〜59歳 | 10.6g | 9.2g |
60〜69歳 | 11.5g | 10.0g |
70〜79歳 | 11.5g | 9.8g |
80歳以上 | 10.3g | 9.0g |
どの年代も目標量に対しかなり多くの食塩を摂ってしまっていることが分かりますね。
5.ナトリウムが多く含まれる食品
「ナトリウムはどんなものに多く含まれるのかな?」
ナトリウムを摂り過ぎないためにも、含有量の多い食品は知っておきたいですね。
食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されることの多いナトリウムは、調味料に多く含まれている傾向にあります。
まずはナトリウム含有量の多い調味料類のナトリウム含有量と食塩相当量をご紹介しましょう。
【代表的な調味料類100g当たりのナトリウム量と食塩相当量】
食品名 | ナトリウム含有量 | 食塩相当量 |
---|---|---|
食塩 | 39,000mg | 99.5g |
顆粒(かりゅう)中華だし | 19,000mg | 47.5g |
固形ブイヨン | 17,000mg | 43.2g |
顆粒和風だし | 16,000mg | 40.6g |
ゆずこしょう | 9,900mg | 25.2g |
トウバンジャン | 7,000mg | 17.8g |
ベーキングパウダー | 6,800mg | 17.3g |
うすくちしょうゆ | 6,300mg | 16.0g |
こいくちしょうゆ | 5,700mg | 14.5g |
米みそ(赤色辛みそ) | 5,100mg | 13.0g |
米みそ(淡色辛みそ) | 4,900mg | 12.4g |
オイスターソース | 4,500mg | 11.4g |
減塩みそ | 4,200mg | 10.7g |
めんつゆ(3倍濃縮) | 3,900mg | 9.9g |
減塩こいくちしょうゆ | 3,300mg | 8.3g |
ウスターソース | 3,300mg | 8.5g |
ぽん酢しょうゆ | 3,100mg | 7.8g |
中濃ソース | 2,300mg | 5.8g |
ちなみに、調味料のなかではケチャップとマヨネーズは比較的ナトリウム含有量が少ない傾向にあります。
ケチャップのナトリウム含有量は100g当たり1,200mg(食塩相当量3.1g)、マヨネーズのナトリウム含有量は100g当たり770mg(食塩相当量2.0g)です[10]。
またナトリウムは調味料の他に以下のような食品にも多く含まれています。
【ナトリウムを多く含む食品100g当たりのナトリウム量と食塩相当量】
食品名 | ナトリウム含有量 | 食塩相当量 |
---|---|---|
昆布茶(粉末) | 20,000mg | 51.3g |
カットわかめ(乾燥) | 9,300mg | 23.5g |
梅干し(塩漬け) | 7,200mg | 18.2g |
塩昆布 | 7,100mg | 18.0g |
アンチョビ(缶詰) | 5,200mg | 13.1g |
あさりつくだ煮 | 2,900mg | 7.4g |
コーンクリームスープ(粉末) | 2,800mg | 7.1g |
かぶぬかみそ漬け(皮なし) | 2,700mg | 6.9g |
いか塩辛 | 2,700mg | 6.9g |
生ハム(長期熟成) | 2,200mg | 5.6g |
きゅうりぬかみそ漬け | 2,100mg | 5.3g |
ビーフジャーキー | 1,900mg | 4.8g |
ボンレスハム | 1,100mg | 2.8g |
プロセスチーズ | 1,100mg | 2.8g |
ショルダーベーコン | 940mg | 2.4g |
ウインナーソーセージ | 740mg | 1.9g |
ビーフカレー(調理済み) | 680mg | 1.7g |
ナトリウムは調味料の他、加工食品に多く含まれていることが分かりますね。
実は日本人が摂っている塩分の約3割が加工品やインスタント食品に含まれるものといわれています[11]。
このような食品は手軽で便利ですが、無意識にナトリウムの摂取が過剰にならないよう、取り入れ方には十分気を付けたいですね。
6.ナトリウムの摂り過ぎの悪影響を防ぐポイント
「ナトリウムを摂り過ぎないようにするにはどうしたら良いんだろう?」
健康のため、ナトリウムの摂り過ぎは避けておきたいところですよね。
ナトリウムによる健康への悪影響を防ぐためには、ナトリウム摂取量を減らすことの他にナトリウムの排せつを促す栄養素を摂ることも有効です。
ここではナトリウムの過剰摂取による体への悪影響を防ぐためのポイントをお伝えしましょう。
ポイント1 調味料の使用量を減らす
まずはナトリウムの摂取量を減らすことを考え、調味料の使用を極力抑えるよう心掛けましょう。
現代の食生活においては、しょうゆ・みそ・塩・砂糖・酢など代表的な調味料の他にもさまざまな調味料が使われています。
日本人が摂取する塩分の約7割は調味料に由来するといわれているため、ナトリウムの摂取量を抑えるためには調味料の使い方に注意しなくてはなりません[12]。
「調味料を減らしたら料理がまずくなりそう……」
と心配になるかもしれませんが、酢や柑橘(かんきつ)類の酸味、香辛料、香味野菜などを工夫して取り入れることで薄味でもおいしく食べることができます。
また料理に使う具材を多くしたり、新鮮な食材を用いたりすることで、食材の持ち味を活かし、薄味でも満足できる味わいになると考えられます。
料理を作る際に調味料を計量したり、料理にしょうゆやソースを直接かけずにつけたりすることも減塩につながりますよ。
ポイント2 加工食品や外食を控える
加工食品や飲食店の料理には食塩が多く含まれている傾向にあります。
知らぬ間に塩分過多になってしまいがちなので、できるだけ控えるよう心掛けましょう。
また漬物を食べ過ぎない、ラーメンの汁は飲み干さずに残すといった工夫も重要だといえますよ。
ポイント3 カリウムを含む食品を積極的に摂る
カリウムを含む食品を積極的に摂ることもナトリウムの摂り過ぎによる悪影響を防ぐのに有効だと考えられます。
カリウムはミネラルの一種で、ナトリウムの排せつを促進するはたらきを持っています。
このため血圧を下げる効果も認められているのです。
カリウムは野菜や果物の他、海藻やいも類、豆類などの生鮮品に多く含まれますが、水溶性であるため煮たりゆでたりすることで水に溶け出してしまいます。
また、加工品や精製の進んだ食品でも減少します。
そのため、野菜や果物を生のままで摂ることで、よりたくさんのカリウムを摂取することができます。
またみそ汁やスープなど、汁物のナトリウムが気になる場合に野菜や海藻をたくさん入れることもおすすめです。
ただし、腎臓の機能が低下している場合や腎臓に障害がある場合は、医師によりカリウムの制限を指示される場合があります。
カリウムについてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
ポイント4 食物繊維を含む食品を積極的に摂る
食物繊維を含む食品を積極的に摂ることもおすすめです。
食物繊維にはナトリウムを吸着し体外へ排出するはたらきがあります。
そのため積極的に摂りたい栄養素ですが、実は現在の日本人のほとんどが不足しているといわれています。
食物繊維は植物性の食品に豊富で、未精製の穀類や豆類、野菜類、果実類、きのこ類、海藻類などに多く含まれます。
特に、そば、ライ麦パン、切り干しだいこん、ごぼう、ブロッコリー、納豆、あずき、おから、しいたけ、ひじきなどには1食当たり2~3gの食物繊維が含まれています[13]。
こうした食品を積極的に食事に取り入れましょう。
食物繊維についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
食物繊維は整腸作用の他にも効果アリ?含有量の多いおすすめ食品11選
7.ナトリウムのはたらきについてのまとめ
ナトリウムは人体に必要なミネラルの一種です。
主に食塩として摂取され、体内では細胞外液の量を調節したり、血圧の変動に関わったりしています。
また胆汁や膵液、腸液の材料としても使われます。
体の機能に不可欠なナトリウムですが、日本人においてはナトリウムの摂り過ぎによる健康への悪影響が懸念されています。
特に食塩の摂り過ぎによる高血圧は重要な問題です。
そのため減塩に努める必要があるといえるでしょう。
日本人の成人に対するナトリウムの摂取目標量は食塩相当量で1日当たり男性7.5g未満、女性6.5g未満ですが[14]、実際の平均値は男性10.9g、女性9.3gです[15]。
ナトリウムは塩やしょうゆ、みそなどの調味料の他、加工食品やインスタント食品などにも多く含まれています。
ナトリウムの過剰摂取による悪影響を防ぐためには、調味料や加工食品、外食の利用を控えるだけでなく、カリウムや食物繊維を積極的に摂ることも効果的です。
この記事を参考にしてナトリウムの特性や摂取目標量について知り、日々の健康に役立ててくださいね。
[14] 厚生労働省e-ヘルスネット「高血圧」
[15] 厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」