LDLコレステロールとは?血中濃度上昇の原因と改善のポイント

LDLコレステロールとは?血中濃度上昇の原因と改善のポイント

2023年01月01日

2024年04月18日

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「LDLコレステロール値が高くなるとどうなるんだろう?」

このように気になる方もいらっしゃるかもしれません。

LDLコレステロールは脂質の一種であり、体にとって必要なものといわれています。

しかし、体に悪影響を及ぼす場合もあるため悪玉コレステロールと呼ばれることもあります。

LDLコレステロールの血中濃度が高い状態が続くと、動脈硬化が進行しさまざまな病気になるリスクが高まります。

そのため、LDLコレステロール値が高いと診断されたら改善することが重要なのです。

今回の記事では、LDLコレステロール値が高いことによる影響や高くなる原因、改善のポイントについて解説していきます。

1.LDLコレステロールとは

「LDLコレステロール」は、細胞膜やホルモンなどの材料となる「コレステロール」という脂質の種です。

コレステロールはそのままでは血液に溶けないため、たんぱく質と結合して「リポたんぱく質」となり血液中に存在しています。

リポたんぱく質はコレステロールなどの脂質とたんぱく質の量によって5種類に分けられ、それぞれ異なる作用を持ちます[1]。

このリポたんぱく質の一種が、LDLコレステロールなのです。

LDLコレステロールは肝臓でつくられたコレステロールを全身へ運搬するため、体にとって必要なものといわれています。

しかし増え過ぎると血管の壁に蓄積して体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意が必要です。

このようにLDLコレステロールはコレステロールをためて体に良くない影響を与えることから、「悪玉コレステロール」とも呼ばれています。

メモ
一方でLDLコレステロールのはたらきとは反対に、増え過ぎたコレステロールを回収して肝臓へ戻すコレステロールを「HDLコレステロール」といいます。HDLコレステロールは増え過ぎたLDLコレステロールを減らして体への悪影響を防ぐため、「善玉コレステロール」とも呼ばれています。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「HDLコレステロール」

2.LDLコレステロール値が高いことによる影響

胸をおさえる男性

LDLコレステロールが増え過ぎると、LDLコレステロール値が高くなり健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。

「LDLコレステロール値が高くなると具体的にどんな影響があるのかな?」

このように気になった方もいらっしゃるでしょう。

LDLコレステロール値の正常範囲は140mg/dl未満といわれており、140mg/dl以上の状態を高LDLコレステロール血症といいます[2]。

高LDLコレステロール血症となると、コレステロールが血管壁にたまり「動脈硬化」につながります

この動脈硬化が進行すると、血管壁にたまっていたコレステロールがはがれ、血栓という固まりができます。

その血栓が血液中に流れると、心臓や脳の血管に詰まり心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こす恐れがあるのです。

心筋梗塞や脳梗塞は日本人の死因の上位を占めており、予防が重要視されています。

つまり、LDLコレステロール値が高くなるとさまざまな病気のリスクが高まるため、改善することが重要なのです。

動脈硬化とは
心臓から血液を全身に運ぶ血管「動脈」の壁が厚く硬くなることをいいます。正常な状態の動脈は弾力性を持ちしなやかですが、動脈硬化が起こると血管が狭くなったり詰まったりして、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの病気を引き起こします。
メモ
LDLコレステロールをはじめHDLコレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)といった血液中の脂質の値が正常範囲から外れた状態を脂質異常症といいます。

脂質異常症について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

脂質異常症とは?発症の原因や健康への影響、改善のポイントも解説!

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「LDLコレステロール」

3.LDLコレステロール値が高くなる原因

「どうしてLDLコレステロール値が高くなるんだろう?」

このように疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

コレステロールは体内での合成や食事からの摂取によって増え、反対に体内で消費されたり体外に排出されたりすることで減ります。

正常な状態では、こうした体のはたらきによってコレステロール値は一定に保たれています。

しかし、食事などの生活習慣の影響でバランスが崩れるとLDLコレステロール値が高くなってしまう場合があります。

そこで、この章ではLDLコレステロール値が高くなる原因について詳しく解説していきます。

原因1 飽和脂肪酸の摂り過ぎ

パックに入った豚バラ肉

LDLコレステロール値を上昇させる主な原因として、食事による飽和脂肪酸の摂り過ぎが挙げられます。

飽和脂肪酸とは
脂肪を構成している脂肪酸の一種です。脂肪酸は構造の違いから飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。

飽和脂肪酸の摂取量が増えるとLDLコレステロール値が高くなることが分かっており、心筋梗塞などの病気につながる恐れもあるため注意が必要です。

飽和脂肪酸は主に肉やバターなどの動物性食品や、インスタントラーメンなどの加工食品に含まれています。

つまり、お肉や加工食品を中心とした食生活をしているとLDLコレステロール値を高めることになるのですね。

原因2 コレステロールの摂り過ぎ

たまご

コレステロールの摂り過ぎもLDLコレステロール値を高めるといわれています

体内に存在するコレステロールのうち7〜8割は体内でつくられ、2〜3割は食事などから取り入れられます[3]。

コレステロールの量は体内で調節されているため、食事から摂った場合の影響は飽和脂肪酸に比べると小さく、個人差があるといわれています。

しかし、コレステロールを摂り過ぎるとLDLコレステロール値を高め心筋梗塞などの病気につながる恐れがあります

コレステロールは卵や魚卵などに含まれており、特に卵は普段の食事で摂る方も多くいらっしゃるかもしれません。

コレステロールを含む食品を摂り過ぎていないか自分の食事内容を見直すと良いでしょう。

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「コレステロール」

原因3 トランス脂肪酸の摂り過ぎ

トランス脂肪酸の摂り過ぎもLDLコレステロール値を高める原因の一つです。

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の一つであり、工業由来のものと天然で存在するものがあります。

工業由来のものは植物油などからマーガリンやショートニングなどを製造する際に生じ、天然のものは牛や反すう動物の肉や乳製品に含まれています。

LDLコレステロール値に影響を与えるのは工業由来のトランス脂肪酸のみといわれており、摂り過ぎると心筋梗塞などの「冠動脈疾患」のリスクも高まります

そのため、マーガリンやショートニングが使用されている食品の摂取には注意が必要です。

メモ
日本人のトランス脂肪酸の摂取量はWHOが定めた基準よりも少なく、トランス脂肪酸が健康に与える悪影響は少ないと考えられています。トランス脂肪酸が日本人の健康にどのような影響を与えるかについてはまだ明らかになっていない点もありますが、欧米の研究では工業由来のトランス脂肪酸が冠動脈疾患のリスクを高めることが分かっています。

原因4 喫煙

たばこと灰皿

喫煙もLDLコレステロール値を高める原因です。

たばこはLDLコレステロールを増やしHDLコレステロールを減らす作用があります

この作用により動脈硬化が進行し心筋梗塞や脳梗塞となる恐れがあるため、喫煙は心筋梗塞や脳梗塞の重要な危険因子ともいわれます。

1日1本の喫煙でも喫煙しない場合と比べると、病気のリスクが高くなることが分かっています[4]。

喫煙している場合は早めに禁煙することが必要でしょう。

[4] 一般社団法人 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」

4.LDLコレステロール値を下げる食事のポイント

「LDLコレステロール値を下げるためにはどんな食事を摂れば良いんだろう?」

このように気になっている方もいらっしゃるかもしれませんね。

LDLコレステロール値を上昇させる成分の摂取を控えることはすぐに思い浮かぶでしょう。

しかし特定の脂質の摂取を控えるだけでなく、食事においては体に必要な栄養素をバランス良く摂ることが基本かつ重要です。

またLDLコレステロール値を下げる食品を摂取することも有効だと考えられます。

そこで、この章ではLDLコレステロール値を下げる食事のポイントをご紹介します。

ポイント1 摂取カロリーを適切に抑える

まずは、摂取カロリーを見直すことがポイントです。

特に肥満の方は、適正体重となるように摂取カロリーを調節しましょう。

ただしカロリーが不足すると疲れやすくなるなど日常生活に悪影響を及ぼすため、単に摂取カロリーを減らすのではなく自分に必要な摂取カロリーを把握して調節することが重要です。

厚生労働省では1日に必要なカロリー(推定エネルギー必要量)を性別、年齢、身体活動レベルに分けて以下の一覧のように定めています。

身体活動レベルとは
1日にどのくらい活動しているかを表す指標となるものです。活動量によって3段階に分けられます。「Ⅰ(低い)」は1日のほとんどを座って過ごす状態、「Ⅱ(普通)」は座って過ごすことが中心だが、軽い運動や散歩などをしている状態、「Ⅲ(高い)」は立ち仕事や移動が多い仕事、あるいは活発に運動している状態です。

【1日当たりの推定エネルギー必要量(kcal/日)】

性別 男性 女性
身体活動レベル Ⅰ(低い) Ⅱ(普通) Ⅲ(高い) Ⅰ(低い) Ⅱ(普通) Ⅲ(高い)
18〜29歳 2,300 2,650 3,050 1,700 2,000 2,300
30〜49歳 2,300 2,700 3,050 1,750 2,050 2,350
50〜64歳 2,200 2,600 2,950 1,650 1,950 2,250
65〜74歳 2,050 2,400 2,750 1,550 1,850 2,100
75歳以上 1,800 2,100 - 1,400 1,650 -

厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

自分の活動量に合ったカロリーを目安にして、できるだけそのカロリーを超えないように心掛けましょう。

厚生労働省の推定エネルギー必要量は標準体型の方に対して定められているため、ご自分の体格に合った1日の必要カロリーについて詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。

1日に必要なカロリーって?計算方法と健康を保つポイントを解説!

また間食によるカロリーも意識しないと摂り過ぎとなる恐れがあるため、食事以外の飲食物の摂取にも注意してくださいね。

メモ
適正な体重は「身長(m)×身長(m)×22」で求められます[5]。
メモ
カロリーとは本来、食べ物などから摂取し体を動かしたり生命を維持したりするのに使われるエネルギーの量を表す単位です。1cal(カロリー)は非常に小さいため通常はその1,000倍である1kcal(キロカロリー)が単位として用いられます。

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症」

ポイント2 食物繊維の多い食品を摂取する

緑黄色野菜の画像

LDLコレステロールを減らすためには、食物繊維を多く含む食品を摂取しましょう

食物繊維はヒトの体で消化・吸収されることのない食品成分です。

食物繊維にはコレステロールなどの脂質を吸着し体外に排出するはたらきがあるため、LDLコレステロール値を下げるのに役立つといわれています。

また、肥満や生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。

食物繊維は野菜類、果実類、きのこ類、海藻類、豆類といった植物性食品に多く含まれているため、植物性食品を積極的に取り入れると良いでしょう。

「食物繊維を簡単に摂れる方法はないかな?」

このように、食物繊維を手軽に摂れる方法があれば知りたいですよね。

食物繊維を効率良く摂るためには、普段食べる白米に押し麦や雑穀をまぜたり食パンを全粒小麦パンに換えたりすることがおすすめです。

その他には、野菜やきのこ、海藻などが入った具だくさんの汁物にするのも良いでしょう。

自分に合った方法で食物繊維を摂ってくださいね。

食物繊維について詳しく知りたいという方は、以下の記事で説明していますのでご覧ください。

食物繊維は1日にどのくらい摂ればいい?期待できる効果や食材を紹介

ポイント3 多価不飽和脂肪酸を含む食品を摂取する

生魚

多価不飽和脂肪酸を含む食品を摂取することもポイントです。

多価不飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸の一つであり、n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸の2種類があります。

多価不飽和脂肪酸はLDLコレステロールを減らして動脈硬化を予防するなどさまざまな作用があります

多価不飽和脂肪酸を含む食品にはごま油や大豆油などの植物油や青魚などがあります。

3食のうちの1食は魚料理を取り入れるなどして多価不飽和脂肪酸を摂取するように意識しましょう。

メモ
不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。

ポイント4 飽和脂肪酸を含む食品の摂取を減らす

飽和脂肪酸を含む動物性食品の摂取を減らしましょう

飽和脂肪酸の摂り過ぎはLDLコレステロール値を高める原因の一つです。

飽和脂肪酸はバラ肉、ひき肉、鶏肉の皮などの肉の脂身(白い部分)やバター、生クリームなどの動物性食品に含まれています。

肉や洋菓子をよく摂る場合は摂取量や摂取頻度を減らすことが重要です。

食生活をすぐに変えるのは難しいと感じられる場合は、脂身の少ない肉の赤身、やバターを使わないお菓子を選ぶといったことから始めるのがおすすめです。

ポイント5 トランス脂肪酸を含む食品の摂取を減らす

LDLコレステロール値を高める工業的トランス脂肪酸の摂取を減らすことが重要です。

工業的トランス脂肪酸はマーガリンやショートニング、工場で作られた揚げ物などに含まれています。

マーガリンやショートニングを使用した食品は、スナック菓子やパイ、クッキーなどといった市販の洋菓子類があります。

トランス脂肪酸を含む食品

洋菓子や揚げ物の摂取量に注意してできるだけ控えていきましょう

ポイント6 コレステロールの多い食品を控える

コレステロールの多い食品はできるだけ控えましょう

食事から摂るコレステロールもLDLコレステロール値を高めるといわれており、摂取量に注意が必要です。

厚生労働省では、高LDLコレステロール血症である方に対して1日のコレステロール摂取量を200mg未満にすることが望ましいとしています[6]。

コレステロールを含む食品には鶏卵や魚卵、レバーなどがあり、食品ごとのコレステロール含有量は以下のとおりです。

【コレステロールを含む食品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 加工状態など 含有量
いくら 480mg
370mg
鶏レバー 370mg
たらこ 350mg
めんたいこ 280mg
豚レバー 250mg
牛レバー 240mg
うなぎ 蒲焼き 230mg
かずのこ 塩蔵(水戻し) 230mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

コレステロールを多く含む食品を摂る場合は摂り過ぎないように心掛けましょう。

ポイント7 アルコールを控える

お酒を飲み過ぎないこともポイントです。

適量のアルコールはHDLコレステロールを増やし、脳梗塞や心筋梗塞などの病気のリスクを低下させるといわれています。

しかし、アルコールの摂り過ぎは肥満を引き起こしLDLコレステロール値が上がる原因となるため注意が必要です。

厚生労働省では、適切な飲酒量を純アルコールで1日平均20g程度としています[7]。

純アルコール20gに相当するお酒は以下のとおりです。

純アルコール20gに相当するお酒の種類と量

公益社団法人 アルコール健康医学協会 「お酒と健康 飲酒の基礎知識」をもとに執筆者作成

目安となる飲酒量を把握してできるだけ控えるようにしましょう。

また毎日の飲酒は依存につながる恐れもあるため、週に2日程度は休肝日を設けることも重要です[8]。

注意!
飲酒のコントロールが難しい場合は、専門医などに相談するようにしてください。

[7] 厚生労働省「アルコール」

[8] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールによる健康障害」

5.LDLコレステロール値を下げる運動のポイント

LDLコレステロール値を下げるためには、運動に取り組むことも重要です。

「どんな運動をしたら効果的なのかな?」

このように気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

LDLコレステロール値を下げるには有酸素運動が適しており、できるだけ毎日継続して行うことが望ましいとされます。

ただし運動する前には健康上の問題がないか確認することが必要です。

またむやみに運動するのではなく、コレステロールを下げるのに有効なポイントを押さえておくことでより効率的に運動を進められるかもしれません。

ここからは、LDLコレステロール値を下げるための運動のポイントをご紹介します。

ポイント1 運動できる状態か確認する

問診をする医師

運動を始める前に、メディカルチェックを受けて運動できるか確認することが重要です。

LDLコレステロール値が高い場合は、動脈硬化が進行して心筋梗塞などの病気のリスクが高くなっている可能性も考えられます。

自分の状態を確認せずに運動を行ってしまうと心臓や血管に異常を来し生命を脅かす恐れもあります。

そのため、まずは医療機関を受診し自分が運動できる状態かどうかを確認した上で自分に合った運動の種類や時間を設定しましょう

自分で判断するのではなく、専門家に相談して安全に行ってくださいね。

ポイント2 有酸素運動を中心に行う

運動は有酸素運動を中心に行うことがポイントです。

有酸素運動は酸素を使って糖質や脂質をエネルギー源とする運動のことをいいます。

筋肉への負担が比較的軽い運動で、ウォーキングやジョギングなどが該当します。

有酸素運動の種類

有酸素運動の効果を検証した研究によると、有酸素運動はLDLコレステロール値を低下させ心血管疾患などの病気のリスクを低減することが分かっています[9]。

LDLコレステロール値を下げるためには、通常の速さのウォーキングに相当するか、それ以上のきつさ運動が適切といわれています。

有酸素運動は筋肉への負担が小さいため普段運動をしない方でも取り組みやすいでしょう。

急に運動を習慣化することが難しい場合は、家事や買い物などの日頃の生活を通じて活動量を増やすことから始めてみるのもおすすめですよ。

コレステロールを下げる運動について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

179「コレステロールを効果的に下げるための運動とは?頻度や注意点も解説

[9] 一般社団法人 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」

ポイント3 できるだけ毎日継続して行う

「運動はどのくらいの期間を取り組めば良いんだろう?」

このように、有酸素運動をどのぐらいの期間行うのが効果的なのか気になりますね。

LDLコレステロール値を下げるためには、1日合計30分以上の運動を週3回、できれば毎日続けることが望ましいとされています[10]。

また1日に数回に分けて運動しても良いとされているため、まとまった時間が取れない方は隙間時間を有効に使うことがおすすめです。

自分に合ったペースで継続できるように運動に取り組んでくださいね。

[10] 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症を改善するための運動」

ポイント4 運動前後にストレッチを行う

屋外でストレッチする女性

毎日運動するためには、運動前後にストレッチを行うことも重要です。

ストレッチとは、筋肉を伸ばしたり関節を動かしたりする運動のことをいいます。

筋肉の柔軟性を高めたり関節の可動域を広げたりする作用があるため、けがの予防や疲労回復に効果が期待できます

ストレッチは運動前後に行いますが、行うタイミングによってストレッチの内容が異なります。

まず、運動前のストレッチはウォーミングアップ(準備運動)として関節を動かしながら筋肉を伸び縮みさせる「動的ストレッチ」が適しています。

運動後のストレッチはクールダウン(整理運動)の役割を果たす筋を伸ばし続けてリラックスさせる「静的ストレッチ」が適しています。

運動を継続していくためにも、併せてストレッチを行ってくださいね。

ストレッチの具体的な方法は公営財団法人 健康・体力づくり事業財団の健康ネット「ストレッチングの方法」を参考にしてみてください。

公営財団法人 健康・体力づくり事業財団の健康ネットストレッチングの方法

6.LDLコレステロール値を下げるその他のポイント

LDLコレステロール値を下げるためには、食事や運動以外の生活習慣の改善も併せて行うことが効果的です。

ここからは、LDLコレステロール値を下げるためのその他のポイントをご紹介します。

これからお伝えするポイントを踏まえて、改めて自分の生活習慣を見直し改善に取り組んでいきましょう。

まず喫煙の習慣がある方は、禁煙するようにしましょう

喫煙はLDLコレステロール値を高めるだけではなく、心筋梗塞や脳梗塞などの病気のリスクも高めます。

そのため、早めに禁煙することが重要なのです。

「たばこは体に良くないと分かっていても、なかなか禁煙できない……」

と悩んでいらっしゃる方も多いかもしれません。

そこで禁煙を始める前に禁煙の目的を書き出しておくことで、つらくなった際に初心に戻ることができモチベーションの維持に役立つでしょう

また、禁煙を進めていくと離脱症状が現れたばこが吸いたい気持ちが強くなったり集中できなくなったりしてしまうことが考えられます。

たばこが吸いたくなったときは歯を磨いたり水を飲んだりといった対処法をあらかじめ決めておくと良いでしょう。

自分一人で禁煙するのが不安と感じる場合は、かかりつけ医に相談したり禁煙外来や禁煙支援プログラムを利用したりすることもおすすめです。

詳しい禁煙方法は厚生労働省のe-ヘルスネット「禁煙の準備 – 禁煙7日前から行う、禁煙のコツを教えます!《準備編》」「禁煙開始からまだ間もない方へ《実行期編》」を参考にしてみてください。

厚生労働省 e-ヘルスネット 禁煙の準備 – 禁煙7日前から行う、禁煙のコツを教えます!《準備編》 禁煙開始からまだ間もない方へ《実行期編》

また、ストレスをためないこともLDLコレステロール値を下げるためのポイントです。

ストレスを受けるとホルモンによりLDLコレステロールを増やしてしまう恐れがあるといわれています。

自分に合ったストレス解消法を見つけ気分転換をするようにしましょう

睡眠をしっかりとり規則正しい生活をすることも心掛けるようにしてくださいね。

7.LDLコレステロール値改善のためのポイントまとめ

LDLコレステロールは肝臓でつくられたコレステロールを全身に運ぶはたらきがあり、体にとって必要な脂質の一種です。

しかし増え過ぎると動脈硬化を引き起こし心筋梗塞などの病気のリスクを高めるため、悪玉コレステロールとも呼ばれています

LDLコレステロール値が高い場合は早めに改善する必要があります。

LDLコレステロール値を下げるためには、食事や運動などの生活習慣を改善することが重要です。

食事では適正体重となるように摂取カロリーを制限することやLDLコレステロールを増やす原因となる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸などの摂取量を減らすこと、食物繊維を積極的に摂ることなどがポイントです。

運動は行っても良いか医師に質問した上で、有酸素運動を中心にできるだけ毎日取り組むと良いでしょう。

また喫煙もLDLコレステロール値を高めるため、早めに禁煙することも重要です。

今回の記事を参考にして、LDLコレステロールを増やさない生活を目指してくださいね。

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