うどんの糖質含有量とは?不足しがちな栄養素を補う食材も紹介!

2023年07月20日

2024年07月03日

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「うどんにはどのくらいの糖質が含まれているのかな?」

「うどんは糖質が多くて太りやすそう……」

このようにうどんの糖質について気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

うどんに含まれる糖質はエネルギー源になり、ヒトの体にとって欠かせない栄養素です。

しかし摂り過ぎて消費されなかった分は、脂肪として蓄積され肥満や生活習慣病を引き起こす可能性があります

そのため、うどんのように糖質が多い食品の食べ過ぎには注意が必要です。

この記事ではうどんの糖質含有量、糖質の摂取量の目安について解説します。

また、うどんに含まれていない栄養素を補うおすすめの食材もご紹介します。

不足しがちな栄養素を補給するためにも参考にしてくださいね。

1.うどんの糖質含有量

ざるにのったうどんの麺

「うどんには糖質がどのくらい含まれているんだろう?」

うどんには糖質が多く含まれているイメージがありますが、具体的にどのくらいの量が含まれているのか分からない方が多いでしょう。

うどんに含まれる糖質含有量は以下のとおりです。

【うどん100g当たりの糖質含有量】

食品名 糖質 カロリー
干しうどん(乾) 69.9g 333kcal
うどん(生) 50.1g 249kcal
干しうどん(ゆで) 24.2g 117kcal
うどん(ゆで) 19.5g 95kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

うどんには水分が多く含まれていますが、水分を除くと糖質が非常に多く含まれています

つまりうどんは糖質を補給するのに適した食品といえるでしょう。

【関連情報】 「糖質、糖類、糖分の違いは?太る理由や健康的な食べ方などを解説!」についての記事はこちら

2.うどん以外の主食となる食品の糖質含有量

カットした食パン

「パンやご飯には、どのくらいの糖質が含まれているのかな?」

うどん以外の主食とされる食品についても糖質含有量を知りたいですよね。

主食となる主な食品の糖質含有量は以下のとおりです。

【主食となる食品100g当たりの糖質含有量】

食品名 糖質 カロリー
ロールパン 45.7g 309kcal
食パン 44.2g 248kcal
うるち米(炊いたもの) 34.6g 156kcal
マカロニ・スパゲッティ(ゆで) 28.5g 150kcal
中華麺(ゆで) 25.2g 133kcal
そば(ゆで) 24.5g 130kcal

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

100g当たりの量で比べると食パンやロールパンは主食となる食品のなかでも糖質含有量が多いことが分かります。

ただし食パンやロールパンは1食当たりの重量が少ないため、1食当たりの糖質摂取量が多いとは限りません。

例えば一般的な6枚切りの食パンは1枚60g程度、ロールパンは2個で60g程度だといわれています。

一方、1食当たりのご飯は中程度のサイズで150g、うどんやそばは茹でた後の重量で300g前後になることが多いとされています。

このように比較してみると1食にどれくらい摂取するかで糖質の量も変わることが分かりますね。

3.糖質とは

「そもそも糖質ってどんなものなの?」

このように疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

糖質とは炭水化物のうち主にエネルギー源になるものを指します。

メモ
炭水化物にはエネルギー源になる糖質とヒトの体内の消化酵素では消化できない食物繊維があります。炭水化物から摂取するエネルギーのうち、食物繊維に由来するエネルギーが占める割合はごくわずかであり、ほとんどは糖質が占めています。そのため炭水化物全体から摂取できるエネルギーとそのうち糖質から摂取できるエネルギーはほぼ同じであると考えられています。

糖質は太るイメージがあるかもしれませんが、生きていく上で欠かせない栄養素の一つです。

そのため、糖質は過不足のないように適切に摂取する必要があります。

この章では糖質の役割、糖質の摂取量の目安について解説します。

3-1.糖質の役割

米とマカロニとパンとメジャー

糖質の主な役割は、体内のエネルギー源になることです。

糖質は1g当たり約4kcalのエネルギー量をつくり出すことができ、脳、神経組織、赤血球、腎臓などのエネルギー源となります[1]。

食べ物に含まれる糖質は、消化・吸収により分解され最終的にブドウ糖となりエネルギーとして利用されます。

なおエネルギーをつくり出す栄養素にはたんぱく質や脂質もありますが、糖質は脂質よりも早く吸収されるため素早くエネルギーを補給したい場合に適しています。

また特別な場合を除き脳のエネルギー源となる唯一の栄養素であり生きていく上で欠かせません

このように糖質は体内で重要な役割を果たしますが、摂り過ぎたり不足したりすると体に悪影響を及ぼします。

糖質が不足すると、エネルギー不足になり疲労感や集中力の低下を引き起こす原因となります

また糖質を必要以上に摂り過ぎてしまうとエネルギーとして消費し切れず、余った糖質は脂肪として蓄積され肥満や生活習慣病を招く恐れがあります

うどんを摂り過ぎると、糖質の摂取過多となり太る原因になり得るのですね。

このように糖質には過不足による影響があるため、摂取すべき量を把握しておくことが重要といえます。

そこで、次に糖質の摂取量の目安について解説しましょう。

メモ
カロリーとは、食べ物などから摂取し体を動かしたり生命を維持したりするのに使われるエネルギーの量を示す単位です。1cal(カロリー)は非常に小さいため、通常はその1,000倍である1kcal(キロカロリー)が単位として用いられます。

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

3-2.糖質の摂取量の目安

スプーンですくった砂糖

厚生労働省では、炭水化物(糖質)から摂取するカロリーは1日の総摂取カロリーの50〜65%にするという目標量を設定しています[2]。

重量での設定はされていないのですね。

1日に必要なカロリー(推定エネルギー必要量)は性別、年齢、身体活動レベルによって異なります。

身体活動レベルとは
1日にどのくらいの活動をしているかを表すものです。活動量によって3段階に分けられます。「Ⅰ(低い)」は外出せず1日のほとんどを座って過ごしている状態、「Ⅱ(普通)」はデスクワークなど座って過ごすことが中心だが、軽い運動や散歩などをしている状態、「Ⅲ(高い)」は立ち仕事や移動が多い仕事、あるいは活発に運動をしている状態が当てはまります。

【1日当たりの推定エネルギー必要量(kcal)】

性別 男性 女性
身体活動レベル Ⅰ(低い) Ⅱ(普通) Ⅲ(高い) Ⅰ(低い) Ⅱ(普通) Ⅲ(高い)
18〜29歳 2,300 2,650 3,050 1,700 2,000 2,300
30〜49歳 2,300 2,700 3,050 1,750 2,050 2,350
50〜64歳 2,200 2,600 2,950 1,650 1,950 2,250
65〜74歳 2,050 2,400 2,750 1,550 1,850 2,100
75歳以上 1,800 2,100 - 1,400 1,650 -

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

例えば、身体活動レベルⅡに該当する30代の男性の場合、必要なカロリーは2,700kcalでそのうち約1,350〜1,755kcalは糖質から摂取することが望ましいといえます[3]。

同じく身体活動レベルⅡに該当する30代の女性場合、必要なカロリーは2,050kcalでそのうち約1,025〜1333kcalは糖質から摂取することが望ましいといえますね[3]。

厚生労働省の推定エネルギー必要量は標準体型の方に対して定められているため、自分の体格に合った1日の必要カロリーについて詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。

1日に必要なカロリーって?計算方法と健康を保つポイントを解説!

なお糖質はエネルギー源として重要な栄養素の一つですが、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸や脂肪からブドウ糖をつくり出せるため、糖質の必要量を推定するのは難しいと考えられています。

このことから、炭水化物(糖質)の目標量は1日の総摂取カロリーのうちたんぱく質と脂質から摂取するカロリーを除いた残りとして設定されています

他の栄養素のバランスを意識しつつ、うどんを食べ過ぎないように注意したいですね。

[2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

[3] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

4.不足しがちな栄養素を補うおすすめの食材

うどんのみを食べる場合、糖質は十分に補給することができますが、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルは不足しやすいと考えられます。

そのため、これらの栄養素を含む食材を一緒に摂取すると良いでしょう。

そのなかでもうどんと相性の良い食材をご紹介します。

不足しがちな栄養素を補うおすすめの食材

4-1.たんぱく質や脂質を多く含む食材

きつねうどん

たんぱく質や脂質を補給するためには、肉や卵などの食材を追加することがおすすめです。

たんぱく質は筋肉、皮膚、臓器、毛髪などの体のもととなるため、ヒトの体にとって重要な栄養素とされます。

食品では肉類、魚類、豆類、卵類などに多く含まれています。

たんぱく質について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

たんぱく質は1日どれくらい必要?効率良く摂取できるおすすめの食品

一方、脂質は細胞膜を構成する成分でエネルギー源としても欠かせない栄養素です。

食品では肉類、油脂類などに多く含まれています。

脂質について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

脂質は1日にどれくらい摂取して良い?摂取目標量や過不足による影響

たんぱく質や脂質を含む食材のなかでうどんと相性の良い食材は、肉や卵、油揚げなどが挙げられます。

具体的な料理例として、卵を追加した「かきたまうどん」、甘辛く煮た肉を追加した「肉うどん」、油揚げをのせた「きつねうどん」などがおすすめです。

たんぱく質や脂質はどちらも生きていく上で必要な栄養素であるため、うどんを食べる際にもしっかり補給したいですね。

4-2.ビタミンやミネラルを多く含む食材

かぼちゃメインのスープ

ビタミンやミネラルを補給するためには、野菜やきのこなどの食材を追加することが重要です。

ビタミンは体内の機能を正常に保つために必要な栄養素で、主に野菜類、果物類、きのこ類などの食品に含まれています。

一方、ミネラルはヒトの体を構成する酸素・炭素・水素・窒素の四つの元素を除いた元素の総称で、主に野菜類、魚介類、海藻類などに多く含まれています。

ビタミンやミネラルはどちらも体内ではほとんどつくり出せないため、食品から摂取する必要があります。

ミネラルについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ミネラルとは?体に必要な理由と豊富に含まれる食べ物を種類別に紹介

うどんにビタミンやミネラルを多く含む食材を追加した料理例として、山菜の水煮をのせた「山菜うどん」、野菜や肉を一緒に炒めた「焼きうどん」、野菜や肉などを一緒に煮込んだ「煮込みうどん」などが挙げられます。

特に焼きうどんや煮込みうどんのような料理には肉も野菜も含まれているため、たんぱく質やビタミンを一緒に補うことができるでしょう。

さまざまな食材を加えて、栄養バランスの良いメニューにアレンジしてくださいね。

5.うどんの糖質についてのまとめ

うどんは100g当たり19.5gの糖質が含まれています[4]。

水分を除くと糖質が占める割合が多いことから、糖質の供給源の一つといえます。

うどんに含まれる糖質は脳や神経組織などのエネルギー源となり、生命を維持する上で欠かせない栄養素です。

不足するとエネルギー不足により疲れやすくなり、反対に摂り過ぎると肥満や病気を引き起こす恐れがあります。

糖質を過不足なく摂取するために、摂取の目標量を把握しておくと良いでしょう。

なお、うどんには糖質が多い反面たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルが少ないため、これらの栄養素が不足しやすいと考えられます。

うどんに卵や肉などの食材を添えるとたんぱく質や脂質を摂取することができます。

また野菜やきのこなどを具材にすると、ビタミンやミネラルを補給できるでしょう。

今回の記事を参考に、うどんの糖質量や栄養バランスを意識して健やかな食生活に役立ててくださいね。

[4] 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

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