「白菜ってどんな栄養素が含まれているのかな?」
このように気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
白菜にはビタミンやミネラルといった多くの栄養素が含まれています。
また、カロリーが比較的低いという特徴もあります。
低カロリーでさまざまな栄養素を摂取できるのはうれしいですよね。
ただし白菜の栄養素を効果的に摂取するためには、調理をする際に工夫が必要です。
そこで、この記事では白菜に含まれる栄養とその効果、おすすめの調理法について解説します。
1.白菜とは
白菜はアブラナ科の野菜の一種です。
原産地は中国であることから、英語では「チャイニーズ・キャベツ(Chinese cabbage)」と呼ばれています。
白菜のカロリーは100g当たり約13kcalであり[1]、野菜のなかでも比較的低い方であるといえます。
また旬は晩秋から冬にかけてですが、最近では通年栽培・収穫されています。
白菜というと、白っぽく内側は黄色みを帯びているものを思い浮かべる方が多くいらっしゃると思いますが、実は内側がオレンジ色のものや通常よりも小さいサイズのもの、葉が丸まっていないものなどさまざまな品種があります。
白菜はあっさりした味わいであるため、鍋や漬物、煮物、サラダなどさまざまな調理法で食べられるのが魅力だといえるでしょう。
2.白菜に含まれる栄養素と効果
「白菜にはどんな栄養が含まれているんだろう?」
「なんとなく体に良さそうなイメージはあるけど、実際のところはどうなの?」
このような疑問をお持ちの方も多くいらっしゃるでしょう。
白菜にはビタミンやミネラルなどさまざまな栄養素が含まれており、体にとってうれしい効果が期待できます。
この章では白菜に含まれる栄養素や成分と効果について解説していきましょう。
なお、各章ではそれぞれの栄養素の1日に摂取すべき量を簡単にご紹介していますが、本来は年代別に設定されているものをまとめて表記しています。
また妊娠中・授乳中の方は摂取量を増やすべき場合があります。
詳しく知りたい方はそれぞれの章でご紹介している別の記事や、出典の厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をご覧ください。
【白菜に含まれる主な栄養素とその含有量(100g当たり)】
栄養素 | 含有量 |
---|---|
食物繊維 | 1.3mg |
ビタミンE | 0.2mg |
ビタミンK | 11mg |
ビタミンB1 | 11mg |
ビタミンB2 | 10mg |
ナイアシン | 0.7mg |
ビタミンB6 | 0.09mg |
葉酸 | 61μg |
パントテン酸 | 0.25mg |
ビオチン | 1.4μg |
ビタミンC | 19mg |
カリウム | 220mg |
カルシウム | 43mg |
マグネシウム | 10mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.2mg |
銅 | 0.03mg |
2-1.食物繊維
白菜には100g当たり1.3gの食物繊維が含まれています[3]。
食物繊維は炭水化物の一種で、ヒトの消化酵素では消化できない食品成分です。
食物繊維におなかの調子を整えるはたらきがあることをご存じの方もいらっしゃるでしょう。
食物繊維は消化されずに大腸まで達し、便の材料となります。
また腸内の善玉菌の餌となることで、善玉菌を増やす作用があります。
善玉菌が増えると悪玉菌の増殖が抑えられて腸の運動が活発になり、その結果として腸内環境が改善され、便通が良くなると考えられています。
また脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して体外に排出するはたらきもあるため、それらが原因となる肥満や高血糖、高血圧などを予防・改善する効果も期待できるのです。
食物繊維の1日当たりの摂取目標量は成人男性で20〜21g、成人女性で17〜18gです[4]。
ただし理想的な摂取量は1日当たり24g以上とされており[4]、上記の摂取目標量は日本人の摂取量が少ないため、24gと実際の摂取量(中央値)との中間値に基づいて設定されたものです。
白菜をはじめ積極的に野菜を摂ることで食物繊維の摂取量を増やしていきましょう。
食物繊維の効果や摂取目標量などを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-2.ビタミンE
白菜は脂溶性ビタミンの一種であるビタミンEを100g当たり0.2mg含みます[5]。
ビタミンEは抗酸化作用を持ち、脂肪の酸化を予防することで細胞の健康維持をサポートしています。
通常の食事を摂っている限りビタミンEが不足したり過剰となったりすることはないといわれていますが、しっかり摂っておきたい栄養素の一つです。
ただしサプリメントでの過剰摂取は死亡率を高めるという報告もなされているので[6]、白菜など食品から適量の摂取を心掛けることが望ましいといえるでしょう。
ビタミンEの効果や摂取目安量などを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンEが多く含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
2-3.ビタミンK
白菜は脂溶性ビタミンの一種ビタミンKを100g当たり59μg含んでいます[7]。
天然に存在するビタミンKには、緑黄色野菜や海藻類などに含まれる「ビタミンK1」と腸内細菌によって合成される「ビタミンK2」の2種類があります。
ビタミンKは出血の際に血液を凝固させ血を止めるはたらきに関わる他、骨の形成にも必須の栄養素で、骨粗しょう症などの治療薬としても用いられています。
ビタミンKの1日当たりの摂取目安量は成人男女ともに150μgです[8]。
ビタミンKが不足するとさまざまな疾患のリスクを高めることが分かってきていますが、通常の食事では不足することはほとんどないと考えられています。
ただしワルファリンという抗血栓薬を服用している場合は、ビタミンKの摂取量が多いと薬の効果が減る可能性があるため医師に摂取量を確認してください。
ビタミンKの効果や摂取基準などを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンKにはどんな効果がある?摂取目安量とおすすめの食材を紹介
2-4.ビタミンB1
白菜には100g当たり0.03mgのビタミンB1が含まれています[9]。
ビタミンB1は水溶性ビタミンで、「ビタミンB群」の一種です。
水溶性ビタミンのうち、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類をビタミンB群といいます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1は主に糖質の代謝に関わり、糖質をエネルギーに変えるはたらきをサポートする栄養素です。
そのため、糖質の多い食品やアルコールの摂取量が増えるとビタミンB1の必要量が増加します。
不足するとエネルギーがつくられにくくなり、疲れやすくなったり集中力が低下したりするなどの症状が現れるため要注意です。
またビタミンB1は皮膚や粘膜の健康を維持する作用も持っています。
1日当たりのビタミンB1の摂取推奨量は成人男性で1.2〜1.4mg、成人女性で0.9〜1.1mgです[10]。
不足しないようしっかり摂っておきたい栄養素の一つですね。
ビタミンB1の効果や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食べ物は?効果や摂取基準も詳しく解説
2-5.ビタミンB2
白菜には100g当たり0.03mgのビタミンB2が含まれています[11]。
ビタミンB群の一種であるビタミンB2はエネルギー代謝に補酵素として関わる栄養素です。
またビタミンB1は成長を促進し、皮膚や粘膜の健康を維持するのにも役立ちます。
ビタミンB2が不足すると口角炎や皮膚炎、成長障害などを引き起こす可能性があります。
ビタミンB2の1日当たりの摂取推奨量は成人男性で1.3〜1.6mg、成人女性で1.0〜1.2mgです[12]。
十分に摂取するよう心掛けておきましょう。
ビタミンB2の摂取源や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-6.ナイアシン
白菜は「ナイアシン当量」で100g当たり0.7mgのナイアシンを含みます[13]。
ナイアシンはビタミンB群の一種で、補酵素としてエネルギーを生み出すはたらきや脂質の代謝、アミノ酸の代謝に関わっています。
不足するとペラグラという病気を引き起こす場合があります。
日本でペラグラ患者が発生することはほとんどありませんが、アルコール依存症の方のなかにはナイアシン不足がみられる場合もあります。
ナイアシンの1日当たりの摂取推奨量は成人男性で13〜15mgNE、成人女性で10〜12mgNEです[14]。
白菜などの植物性食品の他、魚や肉などの動物性食品からも摂取することができます。
ナイアシンの食事摂取基準やはたらきについて詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
2-7.ビタミンB6
白菜には100g当たり0.09mgのビタミンB6が含まれています[15]。
ビタミンB6は、たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝を補酵素としてサポートしたり、ホルモンを調節したりするはたらきを持つビタミンです。
また免疫機能の維持にも関わっています。
ビタミンB6が不足すると皮膚炎や口角炎、免疫機能の低下などを引き起こす場合があります。
また過剰に摂取すると神経障害などを引き起こすことが知られていますが、通常の食事では過剰摂取する可能性は低いと考えられています。
ビタミンB6の1日当たりの摂取推奨量は成人男性で1.4mg、成人女性で1.1mgです[16]。
白菜などの植物性食品だけでなく、魚や肉などの動物性食品にも多く含まれていますよ。
ビタミンB6の摂取源や食事摂取基準について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-8.葉酸
白菜にはビタミンB群の一種である葉酸も含まれており、100g当たりの含有量は61μgです[17]。
葉酸はアミノ酸の代謝の他、たんぱく質やDNA、RNAの合成にも関わり、細胞の増殖において重要な役割を果たしています。
胎児の神経管が形成される受胎前後から妊娠初期にかけ、母体が葉酸を摂取することで胎児の神経管閉鎖障害のリスクが低減されることが分かっています[18]。
神経管閉鎖障害は先天性の脳や脊椎の異常で、脳の発育ができない無脳症などが含まれます。
また葉酸は血をつくるのに欠かせない栄養素の一つであり、動脈硬化の要因の一つとされる「血清ホモシステイン」という物質の増加を抑えることでも知られています。
葉酸の1日当たりの摂取推奨量は成人男女ともに240μgです[18]。
ただし摂取推奨量は妊娠中には倍の480μg、授乳中には340μgと大きく増加します[18]。
また妊娠を計画していたり、その可能性があったりする女性や、妊娠初期には、サプリメントなどで1日当たり400μgを摂取することが望ましいとされています[18]。
多くの重要な作用を持つ葉酸ですが、特に出産を考えている女性は意識して摂りたい栄養素だといえるでしょう。
葉酸の摂取源や食事摂取基準について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
葉酸が多く含まれている食べ物とは?効果や摂取基準もあわせて解説
2-9.パントテン酸
白菜には100g当たり0.25mgのパントテン酸が含まれています[19]。
パントテン酸は主に脂質の代謝に関わる栄養素です。
補酵素の構成要素として体内ではさまざまなはたらきをしています。
パントテン酸という名前は「どこにでもある酸」という意味で付けられたもので、多くの食品に存在する栄養素であるため不足することはほとんどないといわれています。
パントテン酸の1日当たりの摂取目安量は成人男性で5〜6mg、成人女性で5mgです[20]。
パントテン酸の摂取源や食事摂取基準について知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
2-10.ビオチン
白菜には100g当たり1.4μgのビオチンが含まれています[21]。
ビオチンはエネルギーの代謝や、脂肪の構成要素である脂肪酸の合成などに補酵素として関わっています。
パントテン酸と同様に多くの食品に存在するため、通常の食生活をしている限り不足することはほとんどありません。
成人の1日当たりのビオチンの摂取目安量は男女ともに50μgです[22]。
ビオチンの摂取源や食事摂取基準について知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ビオチンとは?はたらきや摂取の目安量、摂取源となる食品を解説
2-11.ビタミンC
白菜にはビタミンCも含まれており、100g当たりのビタミンC含有量は19mgです[23]。
ビタミンCは皮膚や軟骨などを構成するたんぱく質「コラーゲン」をつくるために欠かせません。
そのため不足するとコラーゲン合成ができなくなることによって血管がもろくなり、出血しやすくなってしまいます。
その他に倦怠(けんたい)感や疲労感、気力低下といった症状も現れます。
野菜や果物を十分に摂取していなかったり長期的にアルコールを摂り過ぎていたりする方はビタミンC不足を起こしやすくなるので、不摂生な食生活を送っている場合はビタミンCの不足に注意したいですね。
ビタミンCの1日当たりの摂取推奨量は成人男女ともに100mgです[24]。
ビタミンCの摂取源や食事摂取基準について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-12.カリウム
白菜にはカリウムも含まれており、100g当たりの含有量は220mgです[25]。
カリウムは「ミネラル」の一種で、細胞の機能を調節したり筋肉の収縮や神経の機能をサポートしたりしています。
ミネラルについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
またナトリウムを体外に出す作用もあるため、ナトリウムの摂り過ぎによって引き起こされる高血圧を改善すると考えられています。
カリウムの1日当たりの摂取目標量は成人男性で3,000mg以上、成人女性で2,600mg以上です[26]。
カリウムは通常の食生活で不足することはほとんどありませんが、高血圧予防のためにも十分な摂取を心掛けましょう。
2-13.カルシウム
カルシウムも白菜に含まれる必須ミネラルの一種で、100g当たりの含有量は43mgです[27]。
カルシウムは体内に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯に多く存在しています。
また血液や細胞外液などにも分布し、出血した際に血液を凝固させるはたらきや筋肉の収縮などにも関わっています。
カルシウムが長期にわたり不足すると、骨粗しょう症や高血圧などさまざまな疾患を引き起こす可能性があります。
そのため、骨の健康を維持するためには欠かせない栄養素なのです。
ただしサプリメントなどでカルシウムを過剰摂取してしまうと他のミネラルの吸収抑制などが起こるとされているので注意が必要です。
カルシウムの1日当たりの摂取推奨量は成人男性で700〜800mg、成人女性で600〜650mgです[28]。
白菜だけでなく、牛乳や小魚なども取り入れてしっかりと摂取するよう心掛けましょう。
カルシウムの摂取源や食事摂取基準について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-14.マグネシウム
白菜にはマグネシウムも含まれており、100g当たりの含有量は10mgです[29]。
マグネシウムは必須ミネラルの一種であり、骨や歯、筋肉などに存在しています。
また体内のさまざまな代謝をサポートしており、体温や血圧の調節、筋肉の収縮などにも関わっています。
マグネシウムが不足すると骨粗しょう症や筋肉のけいれんなどを引き起こす場合がありますが、通常の食事では不足することは少ないといわれています。
しかし摂り過ぎると下痢を引き起こす場合があるため、サプリメントなどによる摂取には注意すると良いでしょう。
1日当たりのマグネシウムの摂取推奨量は成人男性で320〜370mg、成人女性で260〜290mgです[30]。
白菜の他、大豆製品やナッツ類、魚介類などからも摂取できますよ。
マグネシウムの摂取源や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
マグネシウムを多く含む食べ物は?1日の摂取推奨量やはたらきを解説
2-15.鉄
白菜には100g当たり0.3mgの鉄も含まれています[31]。
鉄もミネラルの一種であり、血液中の赤血球の色素(ヘモグロビン)に多く存在しています。
酸素を運搬するはたらきがあり、不足すると体内に酸素の供給ができなくなるため「鉄欠乏性貧血」となる場合があります。
特に女性は月経により体内から鉄が失われたり妊娠・授乳中に鉄の必要量が増加したりするため、十分に補給することが重要です。
鉄の1日当たりの摂取推奨量は成人男性で7.5mg、月経のある成人女性では10.5mgです[32]。
月経のない場合には必要量が少なくなるため、摂取推奨量は6.5mgとなります[32]。
白菜だけでは鉄を十分に補給することは難しいと考えられますが、自分の状況に応じて他の食品と一緒にしっかり鉄を摂取しておきましょう。
鉄の摂取源や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-16.亜鉛
白菜には100g当たり0.2mgの亜鉛が含まれています[33]。
亜鉛はたんぱく質の合成や、細胞の成長などに関わるミネラルです。
不足すると皮膚炎や味覚障害、食欲低下などを引き起こす可能性があります。
最近では特に若い女性で亜鉛が不足し、味覚機能が低下しているといわれています。
また、日本人は高齢者を中心に亜鉛不足の状態にあるとされています。
実際に複数の疫学調査の論文において、日本人の 20-30%が亜鉛欠乏の状況にあると報告されています[34]。
亜鉛が含まれる食品を、意識して食事に取り入れることで、亜鉛不足にならないようにしましょう。
1日当たりの亜鉛の摂取推奨量は成人男性で10〜11mg、成人女性で8mgです[35]。
白菜をはじめさまざまな食品を摂ることで亜鉛をしっかり摂取するよう心掛けましょう。
亜鉛の摂取源や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
亜鉛に期待できる効果とは?摂取目安量やおすすめの食品を紹介!
[34] 神戸 大朋「亜鉛トランスポーターの解析から亜鉛の生理機能を探る」(日本栄養・食糧学会誌 第 76 巻 第 4 号 207‒216(2023))
2-17.銅
白菜には100g当たり0.03mgの銅が含まれています[36]。
銅は骨や筋肉、血液などに存在する必須ミネラルの一種で、たんぱく質と結合して体内のさまざまな化学反応の触媒の役割を担っています。
また鉄と共に血をつくるはたらきにも関わっています。
不足すると貧血や骨の異常が起こる可能性がありますが、通常の食生活をしていれば不足する心配はないとされています。
銅の1日当たりの摂取推奨量は成人男性で0.8〜0.9mg、成人女性で0.7mgです[37]。
ただし授乳中の女性は1.3mgと推奨量が倍近くに増えるので注意してください[37]。
銅の摂取源や食事摂取基準などについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
3.栄養素を効率良く摂取する調理のポイント
「白菜の栄養を効率良く摂取する調理法はあるのかな?」
このように気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
意識して摂りたい栄養素によって適した調理法があります。
そこで、この章では栄養素を効率良く摂取する調理のポイントをご紹介します。
ポイント1 生のままサラダにする
ビタミンを摂取したい場合は、生のまま摂取することがポイントです。
ビタミンCやビタミンB群などの水溶性ビタミンはその名のとおり水に溶けやすい性質があるため、加熱すると失われやすくなります。
特にビタミンCは減少しやすく、加熱すると加熱前より半分程度まで減少するといわれています。
水溶性ビタミンをメインに摂りたい場合は生のままサラダなどにすると良いでしょう。
また白菜を生のまま摂取する際は、柔らかくて甘みのある白菜の中心部分を使うのがおすすめですよ。
ポイント2 加熱してスープにする
加熱してスープにするのも効率良く栄養素を摂ることができるといわれています。
生の白菜はかさが大きく、一度にたくさんの量を食べることは難しいものですよね。
しかし、加熱してかさを減らせば、比較的多くの量を摂取することができます。
スープにして摂取しやすくなる成分として食物繊維が挙げられます。
また、ビタミンCやビタミンB群などの水溶性ビタミンもスープにすると効率的に摂取しやすいといわれています。
水溶性ビタミンはゆでるとゆで汁や煮汁へ流れてしまいますが、スープなら流れた分も摂取することができます。
このように食物繊維や水溶性ビタミンを摂りたい場合は、加熱調理してスープなどの汁物にするのもおすすめです。
4.白菜をおいしく食べるコツ
「白菜をおいしく食べるのに気を付けた方が良いことはあるのかな?」
せっかく白菜を食べるなら、少しでもおいしく食べるコツを知っておきたいものですよね。
そこでこの章では白菜をおいしく食べるコツをご紹介します。
コツ1 巻きがしっかりした重いものを選ぶ
「おいしい白菜を選ぶにはどこに気を付けたら良いの?」
このように気になっている方もいらっしゃるかもしれませんね。
白菜は巻きがしっかりしていて、重みのあるものを選ぶことがポイントです。
商品を傷つけないよう優しく手に取って確かめてみましょう。
またできるだけ外側の葉が元気でしなびていないもの、色が濃いものを選びましょう。
白い部分にハリとつやがあり、根に近い部分がしっかりと太っているかも要チェックです。
このような白菜は葉が肉厚で、味が濃い傾向にあるといわれています。
またカット白菜は切り口がみずみずしいものを選びましょう。
切り口が盛り上がっているものは新鮮さが失われていると考えられるので避けましょう。
葉の密度が高く真っすぐ伸びており、中心部の葉は黄色く厚みがあるものが理想的です。
スーパーや青果店で購入する際に参考にしてくださいね。
コツ2 立てた状態で保存する
白菜は立てた状態で保存することがポイントです。
白菜をはじめ野菜を長持ちさせるためには、生えていたときと同じ向きで保存すると良いといわれています。
丸ごとの白菜の場合は、キッチンペーパーで包んでから新聞紙で全体を包み、冷蔵庫の野菜室で保存することがおすすめです。
また冬の寒い時期は冷蔵庫ではなく玄関などの涼しい場所でも保存できます。
カット白菜の場合は、芯を切り落とすか切り込みを入れ、ラップなどで密閉して保存しましょう。
保存方法を工夫しつつ、できるだけみずみずしいうちに食べるようにしてくださいね。
5.白菜の栄養についてのまとめ
白菜は低カロリーである上に、ビタミンやミネラルなどさまざまな栄養素を含んでいます。
白菜に含まれるビタミンには、エネルギー代謝に関わるビタミンB群や皮膚の健康維持をサポートするビタミンCなどが挙げられます。
また、白菜にはカリウムやカルシウムなどのミネラルも含まれています。
カリウムには塩分を摂り過ぎることで引き起こされる高血圧などの病気を予防・改善する効果が期待できます。
さらに体内で消化されない成分である食物繊維も含まれており、生活習慣病の予防・改善やダイエットに役立つといわれています。
この記事を参考に、食べ方を工夫しながら白菜の栄養を摂ってくださいね。