プロテインの効果とは?効率的な筋トレやダイエットのポイントも解説

2021年08月27日

2024年11月11日

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「プロテインって、どんな効果があるんだろう?」

「筋トレに良いって聞いたけど、ダイエットにも効果があるの?」

このように疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

プロテイン製品はコンビニなどでも見かける身近なものとなりましたが、具体的な効果や摂取の方法についてはあまり知られていないかもしれませんね。

健康を保ち、最大限の効果を得るためには目的に応じてプロテインを摂取することが重要だと考えられます。

この記事ではプロテインの効果や適切な摂取の仕方についてご説明しましょう。

1.プロテイン=たんぱく質

そもそもプロテインとは何か、皆さんご存じでしょうか。

「筋トレに良いんでしょ?」

という漠然としたイメージしかないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

プロテインは英語で「protein」と書き、たんぱく質のことです。

ギリシャ語で「一番大切なもの」を意味する「proteios(プロティオス)」に由来しています。

日本ではたんぱく質を摂取するためのサプリメントを指す言葉として使われるケースが多いですよね。

粉末状の商品の他、プロテインを配合したドリンクやお菓子なども販売されています。

【関連情報】 「たんぱく質」についてもっと知りたい方はこちら

【関連情報】 「プロテインとは?たんぱく質を効率的に摂取!種類や飲み方を解説」についての記事はこちら

2.たんぱく質のはたらきと1日の摂取量の目安

「たんぱく質ってよく聞くけど、結局どういう栄養素なの?」

「摂取するとなんの役に立つんだろう?」

このように疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、たんぱく質の性質と1日の摂取量についてお伝えしましょう。

2-1.たんぱく質のはたらき

たんぱく質はヒトの体のエネルギーとなる「エネルギー産生栄養素」の一つです。

エネルギー産生栄養素とは
ヒトの体に不可欠な栄養素のうち、エネルギー(カロリー)源となるたんぱく質・脂質・炭水化物の総称です。

またたんぱく質はエネルギーとなるだけでなく、健やかな体を保つ上でも欠かせないはたらきをしています。

筋肉、臓器、皮膚、髪の毛などの体の器官を構成し、ホルモン、酵素、抗体などの体の機能調節に欠かせない成分のもとになっているのです。

たんぱく質はヒトの体から水分を取り除いた重量の約50%を構成しており、不足すると筋肉が減少したり、臓器のはたらきが衰えて体の機能が低下したり、体調を崩しやすくなったりするといわれています。

メモ
酵素とは消化や吸収、代謝などの体の中で起こる化学反応を引き起こすために必須のたんぱく質のことです。抗体は特定の異物にある目印(抗原)に対して特異的に結合することで、その異物を体内から取り除くはたらきをするたんぱく質の一種です。

たんぱく質は、20種類の「アミノ酸」という物質が約50〜1,000結合してできており[1]、種類によって異なる構造やはたらきを持っています。

このアミノ酸の構成によって、たんぱく質の体内での利用率は大きく異なるのです。

特に卵類や肉類、豆類に含まれるたんぱく質は量が多く利用率も高いため、「良質なたんぱく質」といわれています。

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「たんぱく質

2-2.たんぱく質の1日の摂取量の目安

非常に重要なたんぱく質という栄養素ですが、1日にどれくらい摂れば良いのかが気になるところですよね。

厚生労働省は「国民の健康の保持・増進、生活習慣病の予防のために」[2]において、各栄養素をどれくらい食事から摂取すべきなのか、その基準を示しています。

18歳以上の男女のたんぱく質の食事摂取基準は以下のとおりです。

【たんぱく質の1日当たりの食事摂取基準(g)】

男性 推定平均必要量 推奨量
18〜29歳 50 65
30〜49歳 50 65
50〜64歳 50 65
65〜74歳 50 60
75歳以上 50 60
女性 推定平均必要量 推奨量
18〜29歳 40 50
30〜49歳 40 50
50〜64歳 40 50
65〜74歳 40 50
75歳以上 40 50

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

メモ
推定平均必要量は半数の人にとって必要な量を満たせる量、推奨量はほとんどの人にとって充足している量のことです。

また妊婦・授乳婦に対しては、以下の量を加えて摂取するように定められています。

状況 推定平均必要量 推奨量
妊娠初期 +0 +0
妊娠中期 +5 +5
妊娠後期 +20 +25
授乳婦 +15 +20

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成

赤ちゃんに栄養をあげなければならない分、摂取すべきたんぱく質の量も多くなるのですね。

また、一般的には運動をしている方や特に筋肉をつけたい方は体重1kg当たり2gのたんぱく質を摂ると良いといわれています[3]。

「それって何をどのくらい食べたら満たせるの?」

と気になった方もいらっしゃるでしょう。

仮に、たんぱく質を多く含むことで知られている鶏のささみに換算して考えてみましょう。

生の鶏ささみのたんぱく質含有量は100g当たり23.9g [4]です。

例えば20代の男性が食事摂取基準の推奨量を満たしたい場合には約270gのささみを摂取しなければなりません。

また体重60kgで筋トレを本格的に行っている場合、120gのたんぱく質を摂るのが理想的ということになり、ささみから摂取する場合には約500gを食べなくてはならない計算になります。

「たんぱく質をたくさん含んでいるささみでもそんなに食べなくちゃいけないのか……」

とびっくりした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

[2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)

[3] 一般社団法人 日本プロテイン協会「誰でもわかるプロテインの基礎知識

[4] 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

3.プロテインの効果

「結局プロテインってどんな効果があるんだろう?」

というのが気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

プロテインの効果は、一言でいえば「たんぱく質を効率的に摂取できる」ということです。

なんだそんなことか、と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、特に筋トレをしている方が食事から十分な量のたんぱく質を摂ることは意外にも大変です。

効率的にたんぱく質を摂取できるプロテインは筋トレやダイエットをしている方の心強い味方になってくれると考えられるのです。

筋肉は筋トレによって傷つき、回復するときに大きくなりますが、そのとき筋肉の材料となるたんぱく質は欠かせません。

またたんぱく質はダイエットの際にも不足に気を付けたい栄養素の一つです。

減量を行うと体脂肪と同時に筋肉も分解されてエネルギー源にされ、筋肉が減りやすくなるといわれています。

筋肉が減るとそれに伴って基礎代謝が低下し、消費カロリーも減少してしまいます。

基礎代謝とは
何もせずじっとしているときに体温や鼓動、呼吸などを保つために消費される、生命維持に最低限必要なカロリー(エネルギーの量)のことです。

基礎代謝は私たちの消費するカロリーの約60%[5]を占め、筋肉が多くなれば基礎代謝量もそれに伴って増えるといわれています。

つまりダイエット中は脂肪を減らすだけでなく、筋肉量を増やすことも重要だと考えられるのです。

しかし筋肉を増やそうとたんぱく質の量だけを意識して食べ物を選んでいると、かえって余分な脂質やカロリーを摂取してしまうことにもなりかねません。

せっかく筋トレやダイエットをしているのに、脂肪が増えてしまう事態は避けたいですよね。

そんなときに活躍してくれるのが、たんぱく質を手軽に摂取できるプロテイン製品だといえるのです。

[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝

【関連情報】 「目的別・プロテインの飲み方」についてもっと知りたい方はこちら

4.プロテインの種類

プロテインは原料となる食品によって、いくつかの種類に分けられます。

たんぱく質は種類によって異なる構造やはたらきを持つため、プロテインも目的に応じて選ぶことが重要です。

ここではプロテインの種類ごとにその特徴についてお伝えしましょう。

4-1.ホエイプロテイン

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。

「乳清」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

乳清はホエイの別名で、ヨーグルトの上澄みの透明な液体といえばお分かりいただけるでしょう。

このホエイという液体に含まれているのがホエイプロテインです。

ホエイプロテインには水に溶けやすい性質があります。

粉末を水や牛乳に溶かす際溶け残りが気になるという方はホエイプロテインを選ぶのが良いかもしれませんね。

また、ホエイプロテインは吸収が早いことも特徴の一つです。

約2時間で体内に吸収されるので、トレーニングの後の栄養補給にはぴったりだといえますよ。*6

[6] 一般社団法人 日本プロテイン協会「誰でもわかるプロテインの基礎知識

4-2.カゼインプロテイン

カゼインプロテイン

カゼインプロテインは牛乳に含まれるたんぱく質の80% [7]を占めています。

カゼインプロテインはホエイプロテインと違い、水に溶けにくい性質があります。

また体内での吸収が遅く、約7〜8時間かけてゆっくりと吸収されます[7]。

ダイエット中で空腹感を我慢するのがつらい、という方におすすめですよ。

[7] 一般社団法人 日本プロテイン協会「誰でもわかるプロテインの基礎知識

4-3.ソイプロテイン

ソイプロテイン

ソイプロテインは大豆に含まれるたんぱく質の一種です。

ソイプロテインには女性ホルモン「エストロゲン」に似た構造で知られている「大豆イソフラボン」が含まれています。

メモ
エストロゲンは肌の新陳代謝を促進したり、髪のツヤやハリを保ったり、女性らしい体をつくったり、骨を丈夫にしたりするはたらきがあるといわれています。大豆イソフラボンはエストロゲンと構造が似ていることが分かっているのです。

女性らしい美しさや若々しさを保ちたい方にぴったりの成分だといえるでしょう。

ソイプロテインはカゼインプロテインと同様、吸収速度がゆっくりで約5〜6時間かけて吸収される[8]ため満腹感を持続させる効果が期待できます。

ダイエット中の方にもおすすめですよ。

[8] 一般社団法人 日本プロテイン協会「誰でもわかるプロテインの基礎知識

【関連情報】 「プロテインの定義」についてもっと知りたい方はこちら

5.プロテインについて まとめ

プロテインとは英語でたんぱく質のことです。

日本では一般的にたんぱく質を摂取するためのサプリメントを指す言葉として使われています。

プロテインの効果は、一言でいえば「たんぱく質の摂取量を手軽に増やせる」ということです。

大したことはないように思われるかもしれませんが、筋トレを本格的に行っている方は1日に体重1kg当たり2gのたんぱく質を摂取するのが良いといわれています。

また一般的な生活を送っている場合でも1日当たり男性は60〜65g、女性は50gのたんぱく質を摂取することが推奨されており、毎日食事から十分な量のたんぱく質を摂取するのは意外に難しいと考えられるでしょう。

またたんぱく質は種類によって構造が違い、体内での利用率も大きく異なります。

効率良くたんぱく質を摂取するには吸収しやすい良質なたんぱく質を摂ることがポイントといえるでしょう。

ある研究ではヒト試験でキウイフルーツ果汁がプロテインの吸収を促進させる効果を確認したと報告されています[9]。

プロテインは良質なたんぱく質を含む食品から抽出されたたんぱく質を主成分としています。

特にホエイプロテインは吸収が早く約2時間で体内に吸収されるためトレーニング後の栄養補給にはぴったりです。

またダイエット中で腹持ちが良いものを摂りたいという方は吸収に時間のかかるカゼインプロテインやソイプロテインがおすすめです。

目的に応じて種類を選べば、より効果的にあなたの食生活やトレーニングをサポートしてくれるものと考えられます。

プロテインは筋肉をつけボディメイクをしたい方の心強い味方だといえるのですね。

[9] 山田 浩「キウイフルーツ果汁末添加プロテイン飲料の摂取による血中アミノ酸濃度変化に関する検討―ランダム化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー比較試験―」( 薬理と治療 Volume 48, Issue 9, 1571 - 1587 (2020))

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