ブリージングとは、ピラティスにおける呼吸法のことです。深い呼吸はエクササイズ中の緊張を解き放ち、より深い場所にある筋肉に刺激を与えられると考えられています。そのため、ピラティスはブリージングを大切な基本原則の一つとしています。

ピラティスにはいくつもの流派があり、流派によってブリージングの方法も異なりますが、すべての流派に共通して重視されているのは「おなかを締める」「姿勢を正す」「肋骨を広げるようにして息を吸う」の三つです。

ピラティスのブリージングは腹式呼吸がメインのため、筋肉の深い位置にあるインナーマッスルを鍛えやすいことがポイントです。姿勢を正すことにより、インナーマッスルの一つである横隔膜に刺激を与えやすくなります。また、肋骨が広がるようにブリージングをすることで、インナーマッスルの安定性を高めやすくなります。

ブリージングを深くするためのポイントは、肋骨周りやおなか、背中の筋肉をほぐすことです。ジムでは、これらの筋肉を鍛えたり、ストレッチをしたりすると、ブリージングをスムーズに行いやすくなります。特に肋骨周りの筋肉は、普段の運動では動かす機会が少ない筋肉なので、重点的にほぐしておくと良いでしょう。